虚無層

exit from society

vS128雑翻訳(2019/5/06)

ゴールデンウイークも通常シフト。俺は働いているという事実が何よりの薬になる。

https://www.vicioussyndicate.com/vs-data-reaper-report-128/

 

 クラス使用率Tier

  1. ローグ:手先ローグの増加率が安定。でもやはり最強で使用率も3割
  2. ウォリアー:こちらも安定期。爆弾が少し増えたので対マリガンは一考
  3. ハンター:爆弾ハンター大躍進。他アーキタイプはごく僅か
  4. メイジ:召喚メイジがメタに適応しつつある。ミラクルメイジもTier4脱却か
  5. シャーマン:上位ではモーファーのほうが多い。マリゴス型はほぼ消滅。
  6. ドルイド:ランクが上がると激減。環境初日流行アグロが消えるのは変わらぬ運命。
  7. プリースト:ミラクルプリ飽きられる。今週もたなかったら多分消える。
  8. ウォーロック:ズー瀕死。わずかにハンドロック。
  9. パラディン:メイジハンターに弱いため、対ウォリの座を獲れないメカパラ。

デッキランキング

  • 不動の手先ローグ。メタ変化に合わせて盤面へのアプローチが日に日に薄くなっている。この柔軟性こそ、このデッキが最強でありながら「壊れ」(凍てつく玉座翡翠ドルイド、ウィッチウッドの偶数パラディン、カラザンのミッドレンジシャーマンなど)ではない証拠らしい
  • 爆弾ハンターはウォリアーとメイジに強いおかげで勝率2位。ローグに弱いのだけが悩み。
  • 各種ウォリアーが単身でローグの完全支配を防いでいる。DKブームのナーフが叫ばれているが、その時には確実にローグも弱体化されるだろう
  • トークドルイドは激減、確かにローグウォリアーに弱いが、爆弾ハンターに強くズーは消滅したので、トップではなくともそれなりの位置は狙えるはず
  • マーロックシャーマンは今も強化中でレジェではほぼTier1に近づいている。今後の改良の先にはメタデッキのひとつになれそう。モーファーシャーマンも勝っており、おそらく最低でもTier2は堅い。コンシャマはウォリがBANされる大会でのみ光るだけの存在
  • 召喚メイジは強いが相性が極端なデッキで、爆弾ハンターの増加により勝率は減少。対ハンターの勝率はひどいもので対ローグが朝飯前にみえる。すぐにも、ハンター用にリストが調整されていくはず。
  • メカパラディンが流行できない理由は、同じ対ウォリアー枠を競うハンターやメイジとの対戦に勝てないからと推理。ハンターメイジより優れている要素はドルイドやズーに勝てることだが、ドルイドやズーはもういない。
  • ズーの勝率は下がり続け、上位ほど勝ちにくいこともあってTier3の底まで落下。おそらく戻ってこれない。メタデッキのうちいくつかには強いがローグウォリアー環境には向かない。
  • ラクルプリーストはせめてもう少し改良されて生き残るかと思われたがそれすらなかった。あの輝きは偽物だったんだ
  • ラクルメイジはまだTier4の下にいるが、サンドバインダー、山の巨人、召術師の招来の採用から勝率が上がってきている。Bunnyhopper、Asmodai、Apxvoidらの成功には未来を感じる。今後も改良され勝率はさらに上がりそう
  • 秘密の番人、サンリーヴァーのスパイ、覆面選手、実験体9号採用の秘策ハンターが非常に使用率が低いものの強デッキの可能性がある。ハンターの秘策は常にローグにとっては厄介だったため、環境に一石を投じてくれるかもしれない。

クラス別分析

ローグ

 やはり先週の世界大会でも優勝したローグ。手先ローグはそろそろ完成段階かと思いきやここに来てもライフドリンカーという革命が起こる。ライフドリンカーはミラーと対ウォリアーの両方で強いという稀なカード。ミラーでは1枚で6点のライフアド、4ターン目ワグルピックの代替役になり、またこれをピックで戻しても強く、ウォリアーにも大きくライフダメージを与えられる。レジェ1位リストに2積みされたのが発見されて以降迅速に広まった。

 そのライフドリンカーのために何を抜くかは2派に分かれており、ひとつはトグワグル電線ネズミを抜いて更にアグロ路線で加速する構築、もうひとつは致死毒を抜いたものでパワーレベルは前者と同等。vSの見立てではミラーで強いジリアックスが欲しく、冷血や影隠れは不要。

ウォリアー

 強さと弱さの中心がともに見えてきている。強さは現状最強デッキの手先ローグに唯一勝てるデッキであること、この一点のみで生存し続けている。弱さはカウンターされやすいこと。ハンターメイジの増加でじわじわ勝率は下がっている。

 vSからウォリコンの相性の極端さをやわらげる提案、ひとつは最近発見された大物ハンター。使ってみると止めの一撃より強いとわかるし、対ローグでもエドウィン対策という使い道がある。ズーやミラクルプリ相手でも海の巨人や墓場の怪異に使えるし、若き酒造大師との相性もいい。非常に今のメタにあっており、使えばその汎用性に感動必至とのこと。

ハンター

 非常に強いが対ローグのみ苦戦することがわかっている。したがって対ローグの改善案を考える。

 今週は爆弾ハンターの強さが証明された。ウォリアーを蹴散らしメイジにも安定して勝てる。弱点は手先ローグをはじめ、横並び系のズー、トークドルイド、マーロックシャーマンなど。これらに強いブロンズ・ゲートキーパーは鉄板とvSは考える。面白い動きは一見弱カードのサイバーテック・チップの採用が増えていること。今週のvSの提案は意外と弱い酸性沼ウーズの代わりのローグメタとしてアルガスの守護者を入れること。ウーズはローグ対策にしかならないがアルガスはローグにもほかのアグロにも両方強い。またローグは1体の挑発なら昏倒で返せるが2体の挑発は返しにくいためその価値は非常に高い。

 ミッドレンジハンターはローグBANの大会で好成績を残したが、獰猛なスケイルハイドの強さが功を奏してラダーでも戦えることがわかってきた。特に凄まじき狂乱と合わせたい。vSは2枚採用。また必中の一矢を必殺の一矢に変更。対ローグでは似たようなものだがメイジやハンターでは後者が使える。スケイルハイドを入れたからと言ってローグに苦戦することは変わらないのだが前ほど絶望的ではなくなるはず。また元々ローグ以外には強いデッキなので、おそらく来るであろうローグナーフのあとでは活躍するはず。

 秘策ハンターはまだ不明だがひょっとすると爆弾より強いかもしれない。理由はハンター内で唯一ローグに有利なデッキタイプだから。またズルジンによってウォリアーのにも耐えられる。期待。

メイジ

 ズーとトークンドルが消えてミラー戦やハンターが増えたためvS版召喚メイジの構築もあわせて変化。AoEより単体除去を重視したい。環境初期は弱かったヴードゥー人形は今やミラーの巨人除去に欠かせず、ハンターにも強い。また4マナ枠はスケイルワームより魔力の鍵屋の時代に。精神支配技師はミラーでたまに強く、またトークンドルの残党などへの保険としてまだ持っておくべき。そしてミラーとハンターに強力なスペルブレイカを採用。

 ラクルメイジがメタの一員になる兆しを見せている。今はまだ構築の改良案が乱立する不安定な状態。vSはこのデッキの強化に数字上もっとも貢献しているサンドバインダーを2積み。巨人を入れる以上召術師の招来は当然強く、ドガも上振れ時のメリットが大きい。

シャーマン

 2つのアーキタイプが最近成績を伸ばしており今キテるクラス。BoarControl氏のモーファーシャーマンが好成績で流行。無理な相手がおらず、回復能力と呪術・沈黙がハンターに刺さる。楽しくて強い。

 マーロックシャーマンもまた改良。レジェ100位のKrea氏による重要な知見では血の渇きとカエルの雨を運用する以上ストームチェイサーは必要だということ。よって状況を選びすぎるエレクトラストームサージや多すぎた大地の衝撃2枚目を抜いた。またトップレジェではローグの多さに合わせて血の渇き2枚目のかわりにハリソンを採用。

ドルイド

 ピン芸人の鹿がその芸すら通じなくなっている、トークドルイドは全ランク帯で減少しているが、レジェに比べてランク5帯では2倍、ランク10帯では3倍と、ランクによる差が非常に激しい。他のデッキと違って改良案が出てこないのも悩み。確かにクリスタルソングのポータルはシナジーが薄いが抜いたら絶対弱くなるし、ロアの紋章もぜったい強くはないのに代わりになるカードもない。

 おまけに他のアーキタイプも息をしていない。回復ドルイドはローグにもウォリアーにも戦略自体が通じないし、マリゴスドルイドもパワカのスタン落ちで地力がない。

プリースト

 ラクルノミプリーストの失敗によってアンドゥインは最後の藁から手を滑らせたと言える。たとえば非常にプレイングが難しかったとか環境依存が大きかったとか言ってもいいのだが、実際のところ純粋に弱い。たまに劇的に勝利できてアガるというだけのデッキだった模様。正直クラス内では壁プリーストが一番マシだがそれも前環境の劣化コピー。正直なところ5月はたいていプリーストには不遇の季節で(去年のコンプリは例外)、どうせ12月になれば「壊れのAoE」「ぶっ壊れのドラゴン」「ビッグプリのパーツ」が配られてまたプリ天下になる。令和早々とんでもない皮肉を翻訳してしまった。

ウォーロック

 良くてそこそこといった実力に気付かれズーは減少の一途。ウォリアーメタデッキのうちのいくつかには強いが、環境の2強であるローグとウォリアーに対して不利なために、ランクを上がれば上がるほど使えなくなる。とは言ってもリストを変える理由もなく、大会でふるわなかったラファームも全体的には強い。

 ほかのウォーロックデッキはほとんど消滅。回復が不足しているために遅いデッキが軒並み機能不全に陥っている。逆に回復さえあれば強力なコントロールクラスになる。これがワイルドの常勝クラスたる理由でもある。

パラディン

 メカパラディンは対ウォリアーの優秀な一選択肢なのだが、その座は基本的にメイジとハンターに奪われている。また、世界大会のRoger氏のリストをラダーに持ち込んでいる人々がいるのだが、あのデッキはウォリアーに特化しておりラダーに不向きで、全体勝率を下げている。序盤は軽量メカより秘策パッケージを使うほうがやっぱり強いらしい。

今週のメタブレイカ

  • マーロックシャーマンは改良が進み、今週期待のデッキ。フル部族リストは初期には弱かったが、ミニオンハガサの追加でウォリアーを潰す力が上がり大きく強化。またストームチェイサーとカエルの雨の採用によって、ローグやアグロに対してかつての剣竜騎乗かそれ以上の耐性を得ている。手先ローグと張り合える数少ないデッキのひとつで、改良も落ち着いてきた今、おもちゃ以上の好成績を残してくれるはず。