虚無層

exit from society

vS203(慟哭の洞窟・再起などナーフ後・2021/7/23)雑翻訳

 サニーボーイってアニメ面白いです。ひと昔前っぽい雰囲気がツボ。銀杏BOYZも最高 しかしこれが老化の始まりかという気持ちもあるそろそろ27歳

https://www.vicioussyndicate.com/vs-data-reaper-report-203/

 前回記事の後にバランス調整。

 再起・神格化・チビクッチャベラーの弱体化です。

次回のData Reaper Podcastのゲストは恒例のAlec Dawson氏

 ハースストーンの最終デザインチームのリードデザイナーとの雑談を再度行います。議論のテーマは、大荒野でのバランス調整の基準や、風集うストームウィンドのセットデザインの哲学など。今週末に公開されるので、ぜひチェックしてみてください。

クラス・アーキタイプ使用率解説

 ドルイドクラスは、バランス調整による最大の変化を経験した。トークドルイドは後ろに回り、代わりに他のドルイド・デッキが大流行している。Jambre氏のフクロウドルイドは、コントロールプリーストとトークドルイドへのナーフを受けて、より有力な候補になると言われていた。しかし実際は、Jambre氏による別のデッキ、レディ・アナコンドラを使ったデッキが、高レベル帯でペースを上げている。この2つのデッキは重複カードが非常に多いため、今回のレポートでは「Jambreドルイド」という名前で統合することになった。一方、ピエロドルイドもラダー全体で増えている。

 デーモンハンターのプレイが少しずつ増えている。断末魔デモハンは、最も強力なカウンター(トークドルイド)がナーフされたことで強くなることが予想されていたし、一方トップレジェンドでは精神与奪者イルシアの減少が予想されたことにより、生命奪取デモハンのプレイが増えている。

 ミラクルローグは、プリーストのナーフを待ち望んでいたデッキの1つであり、特にトップレジェンドでは常に人気のあるデッキでもあるで、プレイヤーがこのデッキに集まってきたのは驚くことではない。その数はパッチ前と比較して2倍近くに増えている。

 ウォリアーもまた、プリーストのナーフを心待ちにしていたクラスのひとつ。急襲ウォリアーのマッチアップ分布は、ほとんど唯一プリーストだけが弱点だったので、トップレジェンドでの存在感はやや控えめだった。このデッキはトップレジェンド以外ではあまり変化がない一方で、トップレジェンドでは50%も増加している。さらにコントロールウォリアーも出てきており、ラダー全体でかなりの使用率を示している。

 プリーストの数は全体的に大きく減少している。トップレジェンドの20%を占めていたコントロールプリーストは10%程度にまで減少し、より低いランクでの減少はさらに激しくなっている。さらに、特に高レベル帯において、構築が変化している。ン=ゾス型のリストは減少し、貪蝕の疫病/肉の巨人のパッケージを含む、よりスリムな回復ビルドが増加している。

 ほとんどのランクでシャーマンはいつも通りに見えるが、トップレジェンドではこのクラスが急激に減少している。以前はプリーストのカウンターとして使われていたが、今ではその役割が疑問視されており、その数は半減している。同じくプリーストのカウンターであるスペルメイジの減少量は比較的少ない。

 プリーストが減ればフェイスハンターは増える。それが要点。プリーストへのナーフにより、プリーストに負けるデッキが増えている。特にトップレジェンド。

 コントロールウォーロックは、チケッタスのおかげで低ランクでは永久に人気だが、このデッキを競技的な観点からプレイする理由は全くない。パラディンも一般的には無視されている。

パワーランキング解説

マッチアップ分布

パワーランキング

  • 意外な結果がいくつか出ている。デッキに関する具体的な考えは、クラス別のセクションを読んでください。ここでは、注目すべき見出しをいくつか挙げていく。
  • プリーストに……バフ???
    • もちろんそんなことはないが、こうなる可能性は以前に指摘している。プリーストは弱体化したが、トップレジェンドの環境がより有利になったため、それを大きく補うことができた。プリーストに負けるデッキは人気が急上昇し、シャーマンとメイジは減少した。つまり、バランス調整に適切に対応した高レベルのプリーストプレイヤーは、パッチ前よりも良い結果を出しており、実質的にプリーストの株を安く買っているような状態だ。
    • 重要なのは高レベルプレイヤーという点。他のランク帯では、コントロールプリーストは、プレイヤーがナーフに適応する方法やビルドを変更する方法を知らなかったため、完全にプレイ不可になってしまった。また、このデッキはスキルの上限が高いため、ランクが違えばプリーストの状況も昼と夜くらい違う。また、ラダー全体のクラス勝率はあまりあてにならないことも思い出しておきたい。パッチが出てから24時間後程度のクラス勝率を引用して「プリーストは死んだ」と主張するのは、まあなんというか……バカを見る羽目になるでしょうね。
    • バランス調整は、プリーストクラスを殺すことなく抑制するという役目を果たした。トップレジェンドでのコントロールプリーストの勝率は下がっていないようだが、デッキが欲を出しすぎるとターゲットしやすくなったので、今後は増え過ぎることはないだろう。ン=ゾス型のビルドは今では重く罰せられる。
  • Jambre最終形態?
    • Jambreドルイドはあまり印象的ではなく、そのトップレジェンドでの人気はプリーストを強くしている一因でもあるが、データを調べてみると、フクロウ型に比べてアナコンドラ型には大きな可能性があることがわかる。これからアナコンドラ型に移行していけば、Jambreドルイドの勝率は50%程度になるだろう。
    • あるいは、完全に別のドルイドデッキを考えた方がいいかもしれない。ピエロドルイドはこれまでで一番状況がいい。マッチアップ分布は対フェイスハンターを除いて素晴らしいものだ。トークドルイドが死んだのはプレイ率と勝率の低下から見ても明らかで、これはピエロ軍団にとって素晴らしいニュース。
  • コントロールウォリアーの帰還?
    • プリーストへのナーフはプリーストを死なせないまま、コントロールウォリアーがここしばらくで最も強く見えるようなスペースを与えた。確かに今もマッチアップの非常に偏ったデッキではあるが、トップレジェンドの環境は非常に有利になっており、先週から好調な結果を見せている。より良い結果を出したいのであれば? クトゥーンを、外せ。クトゥーンは昔よりもさらに無意味になった。

クラス別分析

ドルイド

 Jambreのフクロウドルイドは、最も強力なカウンターである2つのデッキ(コントロールプリースト、トークドルイド)がナーフされたため、バランス調整の直前は熱狂的に宣伝されていた。このデッキは現時点では印象に残らない、かなり平凡なものに見える。

 しかし、Jambreはレディ・アナコンドラと発芽を含む新たなバージョンを発明した。またElefantiが本影のフクロウをカットしてグローフライの群れを採用することを進め、より強いJambreドルイドデッキが誕生した。

 このデッキの目的は、レディ・アナコンドラ、日蝕、発芽のシナジーを悪用した爆発的ターンを作ること。盤面にレディが3人いることで、大量のカードを無料で引いてプレイすることができる。多くのデッキはこのプレイに答えることができないが、そこまでたどり着くのは大変なことだし、当然、強力な除去オプションを持っているデッキに勝つのも難しい。Jambreコンドラドルイドは最高のデッキではないが、とても愉快で考察を促すデッキなので、このフォーマットに少し飽きてしまった人は試してみてもいいだろう。

 チビクッチャベラーへのナーフはトークドルイドに大きな打撃を与え、今ではかなり弱体化しているが、これはピエロドルイドにとって素晴らしいニュースであり、今ではこのフォーマットで最も強いデッキの1つになっている。我々は引き続きセナリウスの結界を強く推奨する。

ドルイド:クラスレーダー
Jambreアナコンドラドルイド
結界ピエロドルイド
導きトークンドルイド
The Worst Deck(※星界配列ドルイド)

デーモンハンター

 断末魔デーモンハンタートークドルイドが落ちるのを見て非常に喜んでいる。ただし他のドルイドデッキには依然として厳しいマッチアップを強いられているため、このデッキは期待されていたほどには普及していない。また、急襲ウォリアーとの相性が悪化していることも指摘できる。番所はデーモンハンターにとって非常に厄介な存在。

 おすすめのビルドに変更はない。遠方の番所は一般的ではないが、データ上は非常に強い。

 生命奪取デーモンハンターはプリーストのナーフを有効利用できていない。ドルイドクラスの変化は、このアーキタイプにとっては大いに問題となっている。トークドルイドはまだ妥当なマッチアップだったが、ピエロやJambreドルイドは対処できない。

デーモンハンター:クラスレーダー
慟哭の断末魔デモハン
番所断末魔デモハン
スタンダード生命奪取デモハン

ローグ

 ラクルローグはまともな位置にいるようだ。プリーストの弱体化は非常に歓迎すべきものが、その結果としてウォリアーが台頭してきたのは、良いトレードではなかったかもしれない。また、高レベルにおいて、コントロールウォリアーが新たな成功を収めていることにも懸念がある。ミラクルローグは環境全体に対して良いマッチアップを持っているように見えるが、ウォリアーデッキに対しては大幅不利の数値を提示している。

 他のローグのデッキはあまりプレイされていないが、高レベルでは毒ローグのメタでの地位が向上しており、少ないサンプル数による推定では勝率50%に近いところに位置していることがわかった。

ローグ:クラスレーダー
アレクスミラクルローグ
ときめき秘策ローグ
纏い毒ローグ

ウォリアー

 プリーストへのナーフは急襲ウォリアーにとって素晴らしいもので、今やほぼ完ぺきなマッチアップ分布を見せている。今の遅いドルイドデッキの増加は、このデッキが新メタで成功したことへの反応でもある。バニラと番所のどちらのビルドも素晴らしく、今のところどちらでも問題ないが、来週には急襲ウォリアーへの敵意がさらに高まることが予想される。そのうちの一つは同じクラスの中から現れるだろう。

 そう、コントロールウォリアーは高レベル帯では本物のように見えるのだ。プリーストへのナーフにより、以前は死にかけだったこのアーキタイプに成功の余地が生まれた。ミラクルローグ、フェイスハンター、Jambreドルイド(乱闘のおかげで)に対する素晴らしい回答となる。また、急襲ウォリアーへの効果的なカウンターの一つでもある。マッチアップの幅が非常に狭く、絶対に遭遇したくないデッキもある(断末魔デモハン)が、トップレジェンドの環境は今のところ非常に有利。

 現在最も性能が高いバージョンはサウルファング型。クトゥーンは使わない方がずっといい。サイラスのコンボは必須ではないが、サイラスは単独でかなり良いカードなので、構築のコストはそれほど重くない。海賊の隠し武器やステージダイブはあまり好きではないが、後者はカーガスでの有用性に加えて、サウルファング用のイカリ係を見つけることで一貫性を生む、という点は好ましい。2ターン目の隠し武器は罠。

ウォリアー:クラスレーダー
バニラ急襲ウォリアー
番所急襲ウォリアー
サウルファングコントロールウォリアー

プリースト

 コントロールプリーストは以前から(トップレジェンド以外では)決して強くなかったが、今はかなりひどい状態にまでなっている。対照的に、高レベル帯では、プリーストはバランス調整にうまく適応する兆しを見せている。フィールドがコントロールプリーストに寛容になり、より有利なマッチアップに遭遇しやすくなっていることも助けになっている。

 短い期間だったので、クラスで起こっていることをすべて評価することはできなかったが、1つの顕著な傾向として、ン=ゾスパッケージをカットして、よりスリムなビルドに戻っている。これは、ミラーが減少していることや、プリーストが神格化のナーフを受けて他の防御ツールを利用する必要があることを考えると、理にかなっていると思われる。

 必死の祈りは、ザイレラにとって必要不可欠な起動源であり、新たな回復ソースとなっている。疫病/巨人のパッケージもまた強力で、安定のために神格化を引き続き採用している。アンシェのクレリックは、複数の起動方法があり、ドローを入れる空間ができたことで、採用が一般的になった。

 プリーストは、この拡張の終わりまで変化し続けるだろう。カバルの侍祭パッケージがまだ使えるかもしれない(必死の祈りとのシナジーもある)し、コントロールプリーストの人気が復活したならば、ミラーに強いン=ゾスが再び強くなる可能性もある。

プリースト:クラスレーダー
巨人コントロールプリースト

シャーマン

 エレメンタルシャーマンは今もラダー全体で活躍しているが、高レベル帯ではプリーストに対抗するインセンティブが減少したため、強みを大きく失ってしまった。また、より高速なデッキの多くがドゥームハンマー型を罰している。

 法則性は以前と同じ。トップレジェンドでプレイしていないのであれば、ノール叩きビルドの方が圧倒的に優れた選択。ドゥームハンマーを使う価値があるのは、メタが十分に遅いときだけで、ラダーのほとんどはそうではない。

シャーマン:クラスレーダー
ノール叩きエレメンタルシャーマン
ドゥームエレメンタルシャーマン
ナラレックスドゥームシャーマン

ハンター

 フェイスハンターは、コントロールプリーストが最も強力なカウンターの1つであったことを考えると、予想通り素晴らしい結果となっている。ラダー全体でも圧倒的に強いだけでなく、高レベルの環境がより有利になり、今でもこのフォーマットで最高の勝率を誇るデッキの一つ。

 このアーキタイプにはしばらく動きがなかったが、バランス調整後に魔力の一矢が強くなっていることがわかった。プリーストの減少でバーンが有効になったからだろう。クズ拾いの工夫はトゥルーエイム・クレセントの代替品としても十分。

 他のハンターデッキはストームウィンドを待とう。

ハンター:クラスレーダー
魔力のフェイスハンター

メイジ

 パッチ前にスペルメイジをプレイできた唯一の理由がプリーストをカウンターするためだったとすれば、この役割は以前よりもさらに疑問視されるようになっている。いい点を一つあげるなら、トップレジェンドで突然コントロールウォリアーが成功したことにより、メイジがランクでの意味を失わずに済んだことだが、他のランク帯では、スペルメイジは非常に悲惨な状態。

メイジ:クラスレーダー
シューティングスター・スペルメイジ

ウォーロック

 お、これは? コントロールウォーロックが今週のトップレジェンドでTier4を脱出して、なんとかプレイできそう? プリーストが衰退しているにも関わらず? 笑えることに、このアーキタイプはJambreドルイドとコントロールウォリアーをカウンターでき、両デッキは最近かなりの人気を博している。

 この猶予が続くとは思えない。というのも、このデッキは人気のあるメタデッキの多くと相性が悪い。ありがたいことに、ストームウィンドで登場するカードを見る限り、ウォーロックは間もなくスタンダードに凱旋してくるだろう。これまでに公開されたウォーロックのカードはどれも非常に強力なものばかりだ。

ウォーロック:クラスレーダー
チケッタスコントロールウォーロック

パラディン

 バランス調整に関しては、パラディンにとって良いことは何もなかった。このクラスはいまだに苦戦しており、おそらく以前よりもさらに苦戦していると思われる。誰も、大荒野の前半でもう飽きてしまったクラスには触れたがらない。ストームウィンドのクラスセットに復活してもらう必要がある。おそらく、始原のダンジョニアのようなドローオプションを得れば、独自のルネッサンスを遂げることができるだろう。

パラディン:クラスレーダー
秘策聖典パラディン
ン=ゾス秘策パラディン

今週のメタブレイカ

 新エキスパンションまで2週間を切り、大荒野の晩年メタは自由になりつつある。コントロールプリーストとトークドルイドへのナーフにより、他の戦略が活躍する場が生まれた。ドルイドは他のアーキタイプで復活しており、これはおそらくチビクッチャベラーが自身のクラスを脳筋にし続ける毒薬だったことを示唆している。ピエロドルイドは強いようだ。コントロールウォリアーはもはやミームではない。風集うストームウィンドが登場するまでに、十分に探索の空間がある。

 大荒野のメタは、あまり多様性のある環境ではなかったといえる。カードプールが今までで一番小さかったこともあり、限界を感じていたのは確かで、だからこそ拡張が必要なのだ。

 一見するかぎり、ストームウィンドのセットは、多くの火力を搭載しているように見え、フォーマットを揺るがすことは間違いない。

 今週末はAlec Dawsonのポッドキャスト・インタビュー第3弾をお届けします! 「荒ぶる大地の強者たち」環境の出来事や、来るべき「風集うストームウィンド」セットについて語ります。来週は拡張直前コンテンツに取り組む予定。カードプレビューもあります。セオリークラフトの記事もあるでしょう。お見逃しなく。

ピエロドルイド

コントロールウォリアー

 お疲れ様でした

 ちなみに僕は開会式のダンスでめちゃくちゃ感動してました