虚無層

exit from society

vS風集うストームウィンド事前カード評価雑翻訳①(デモハン、ドルイド、ハンター、メイジ)(21/8/02)

  サニーボーイも面白いけど平穏世代の韋駄天たちも面白いですよね~ って、今回は言いたかったんですが、実際はまだ見れてないです。非オタク友達が面白かったって言ってたので見てみたくはあります。

The Comprehensive United in Stormwind Preview | Vicious Syndicate

 

 カードは強さのポテンシャルに合わせて4段階で評価。

  • 4:メタを定義する、非常に強力、間違いなく使われる。「壊れ」
  • 3:とても強く、おそらく使われる。「ナイス」
  • 2:まあまあ強い、もしくはニッチ枠であり、場合によっては使われる。「まあまあ」
  • 1:競技シーンでは使われそうにない。「ダメ」

 中立カードで使われると思われるものには、どのクラスと相性が良いのかも記載。

 各クラスの章のラストにはクラスの総合評価とランクを記載。

 ・拡張内ランク:拡張内のクラスセットの強さ。

 ・スタンダードランク:スタンダード全体のカードプールで見たとき、クラスの将来性がどれくらい強いか。

デーモンハンター

https://www.vicioussyndicate.com/the-comprehensive-united-in-stormwind-preview/2/

悪魔変フィン

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 1ターン目だとゴールドシャイアの歩兵。これは使えないので、実際には1マナミニオンではない。現実的には、3ターン目に「混沌一閃」や「フェル連射」と一緒にプレイすることで、大きくスイングできる。これだけで十分強いとは思わないが、「魔眼光」や「火葬のオーラ」など、このクラスに用意されているいくつかの防御的なプレイからも繋げることができ、なかなか良い。

スコア:2

フェル連射

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 盤面がクリアならばダメージが顔に行くし、ミニオン1体に4ダメージを与えることもできるので、よさげな呪文。より強力で柔軟な「御魂斬り」であり、ダメージを中心としたデモハンデッキ(かつてのデモハンデッキはほぼ全部そうだった)で役に立つ。問題は、これらのデッキが環境に戻ってきていないこと。アグロデモハン、審問官デモハン、魂の欠片デモハンはすべて死んだアーキタイプであり、復活のためにはもっと多くのサポートが必要。

スコア:2

怒縛の暴れん坊

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 私たちは、マナ踏み倒しの可能性を秘めているカードは極力見捨てないようにしているが、このカードはどうしても支持できない。これのコストを、刃の貴婦人のような、本物の中盤のスイングになるまで下げることは不可能だと思われる。もしあなたが「滑空をプレイしてこれを引けば、0マナでプレイできる」と言いたいのであれば、「滑空」はこれまでにプレイした中で最悪のカードの1つであったことを思い出すべきだ。滑空を必要とするようなデッキは、そもそもダメなデッキである。

スコア:1

敏速の秘印

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 ドローが遅れるのは大きな難点だが、マナ割引のついてくるサイクリング・カードは魅力的。大抵の場合、カードを引くのは、対戦相手のプレッシャーに対応したり、マナを効率的に使うように、そのターンにプレイするためであるはずだ。これはその助けにはならないが、それでも生命奪取デモハンは興味を持つだろう。これのデザイン上の目的は、「最後の決闘」をより簡単に完成させることにあるようだ。あまりエキサイティングな展望ではない。

スコア:2

混沌吸血

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 少し弱い干満の大波、異端だと少し強い干満の大波になる。感動するほどではない。フェル呪文なので、ジェイスやフェル喰らいとのシナジーがあるのはいいが、この利点にそれほど価値があるようには思えない。魔眼光の方が強く、柔軟性も高い。

スコア:1

しつこい商売人

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 これは断末魔デモハンの追加としては非常に良い。交換可のキーワードにより、2枚目のこれを引いてもシャッフルしなおせるため、ほとんどの場合、手動操縦のシュレッダーの上位互換として機能するはずで、レイザーフェンのビーストマスターとのシナジーは特に強力。断末魔デモハンは実質29枚デッキになる。

スコア:3

獅子奮刃

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 信じられないほど弱い。使える武器にするためには驚くべきコストがかかる。フェルスティールの剣精やマロウスライサー、アルドラキ・ウォーブレードなどと比較すれば、勝負にならない。2回のターンでそれぞれ3枚カードを引けば、ようやく鉤付きシミターレベルの武器になる。萎える。ドローを延々と連鎖させてレイトゲームに大きなダメージを与えるというのは、純粋なファンタジーだ。このカードが使えたらショック。

スコア:1

フェル喰らい

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 ドローに恵まれたこのクラスにおいて、ドローソースにしてはややマナが重い。確かにフェルシナジーはあるし、0マナの混沌一閃や火葬のオーラも嫌いではない。純粋にスタッツと踏み倒しのポテンシャルを見ると、フェル喰らいは使えなくはない。しかし、グルダンの髑髏や、”4マナにしてはサイズの小さいボディ”をなくすことでより軽くなったドローカードたちの存在を考慮すれば、フェル喰らいはやや退屈に見える。まあまあの強さ。

スコア:2

最後の決闘

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 このクエストには多くの問題がある。まず、このクエストをクリアするのは非常に難しく、1ターンの間に複数のドローをプレイしなければならない。第二に、初め2つの報酬とのシナジーがない。このクエストのために使うのは、二段ジャンプからの霊視力や、軽業や、グルダンの髑髏などが多いだろう。つまり、引いたカードすべてを効率的に踏み倒すことができなくなる(0以下になって無駄が発生しやすい)ため、踏み倒しの旨味が減少する。3つ目は、魂の欠片との相性も(初め2回の踏み倒しのメリットが減るため)悪いこと。

 最後に、このような苦労の末に、大したフィニッシャーにもならず、すでに多くのカードを引いているため、デッキには踏み倒す価値のあるものがほとんど残っていない。ファティーグしないように、”交換可”を繰り替えすのが答えなのか? すでにグルダンの髑髏によって、序盤のゲームや生存率を落とさずイルギノスOTKで10億ダメージを与えることができる一貫性を持っているのに、クエストをわざわざ入れる必要があるだろうか? このクエストがうまくいくとは思えない。滑空がハースストーンのカードの中でも最悪のカードの1つであることはもう言っただろうか? 私たちは、これのために、わざわざデッキに滑空を入れることには賛成できない。

スコア:1

ジェイス・ダークウィーヴァー

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 このカードの強さは、これをサポートするフェルパッケージと同じ程度だが、それはつまりあまり強くないということ。フェル呪文は、ほとんどが除去とダメージの呪文。盤面を整理しながら大量のヘルスを獲得したり、ちょっとしたダメージを与えたりすることはできるが、それ自体が盤面を作るわけではない。つまり、何もない盤面でジェイスをプレイしても、(混沌吸血で)自滅するだけで何もしないということ。私たちは本当に、混沌一閃、フェル連射、憤怒をプレイするためだけに8マナを支払うのか?

 これはブラックソーンとは違うし、ブラックソーンでさえも、インパクトを与えるためには、バフとミニセットの重要なサポートが必要だった。ジェイスは将来的には強くなることが予想されるが、今はフェル呪文パッケージという王冠の中で輝く高価な宝石のようなもの(見かけ倒し?)で、競技プレイには十分でない。

スコア:1


まとめ

  • 拡張内ランク:10位
  • スタンダードランク:9位

 まず、ランキングについて明確にしておきたいことがある。ランキングはエンターテインメントであると同時に、クラス間の相対的な比較のためのものでもある。さらに、最初のバランス調整によって、このような予測がすぐに通用しなくなるほど、状況が一変するだろう。

 そのため、こうしたランキングの目的は「風集うストームウィンド」の最初のData ReaperレポートのTierリストを予測することではないと考えている。それよりも、あるクラスにとって、戦うための選択肢がどれだけあるかを評価している。強くなりそうなデッキが1つだけあって、他には何もなくても、そのデッキがTier1になってしまうこともある。これが大荒野のメイジに起こったこと。理論上はあまり良い印象を受けなかったし、最終結果的にも有効なデッキは1つしかなかったが、それが誰の予想よりもはるかに強かった。このクラスの他のすべてのデッキは、4ヶ月間プレイできなかった。

 デーモンハンターの新拡張では、デッキの選択肢がまったく増えそうにない。最後の決闘は登場時点ですでに時代遅れのようだ。左端の髑髏よりも弱い報酬を得るために、生存能力と一貫性を犠牲にする意味はあるか? それは何のための努力なのか? 私たちは、ハースストーンのあらゆる根本的側面において、クエストデモハンが他のデモハンデッキよりも優れているところを思い描けない。

 アグロデモハンは復活の兆しが見えず、目立った追加要素はない。魂の欠片や審問官デモハンも、再び注目を浴びるようなアップグレードを受けていない。フェル呪文のパッケージの期待値は低く、ジェイスは単独の勝ち筋ではない。このクラスのセットで最高のカードを受け取ったのは断末魔デモハンで、すでに助けを必要としていないデッキである。

 よって、デーモンハンターが死んだクラスになったり、競争力のないクラスになったりすることはないだろう。ただし、現状からの変化もないだろう。もし、今のデッキでは十分でなくなった場合、イリダンは苦労することになる。

ドルイド

https://www.vicioussyndicate.com/the-comprehensive-united-in-stormwind-preview/3/

植え付け

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 柔軟性が高く、横並べを目的としたトークドルイドデッキでは強いかもしれない。1ターン目に使いたいカードではないが、他にやることがない時に使うカードとしては十分使えるほう。ほとんどの場合アタックよりもヘルスのバフのほうが重要なため、「群れの怒り」や「野生の力」などに負ける可能性がある。このカードの最大の特徴は日蝕とのコンボで、草攻凶化に代わる軽いフィニッシャーになる。

スコア:2

ウィッカークロー

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 2ターン目のウィッカークロー/飛びかかりでさえ、バラ色の夢とはいえない。とにかく弱い。ヒーローパワーを含むほとんどのアタックバフと釣り合わない。マナカーブ通りにプレイした場合の性能もがっかりする。

スコア:1

亀は万年

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 ドルイドがこれまで手に入れてきた中で最も強い防御カードの1つ。14ヘルス挑発は冗談にならない。このカードは6マナで膨大なスタッツを盤面に出し、しかも交換可。多くの場面で活躍できるため、どのくらいの頻度で交換するかは分からないが、強みは多いほどいい。また、日蝕/草攻凶化の準備にも適しており、これ自体も日蝕と相性がいいことから、単独のプレッシャーとしての性能も秘めているかもしれない。様々なドルイドのデッキでプレイされる可能性のある強力なカード。数々のマッチアップを完全にシャットダウンできる一方で、ランプ系ドルイドデッキの最大の敵に対する耐久力を与える。クラスセットで最高のカード。

スコア:4

元気なリス

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 1マナの2/1は弱い。断末魔の効果は非常に遅く、速いドルイドのデッキではほとんどの試合で効果を発揮しないだろう。トークドルイドに追加するには魅力的ではない。このデッキにはより早い段階のリソースが必要。リスはマリガンでも罠であり、グローフライや菌々財宝、重さ当てを差し置いて第1ターンにキープするような価値はないと考えている。アグロ系のドルイドは、信頼性が低く一貫性のない横並べのツールのために、序盤のパワーを犠牲にしたいとは思わない。釣りカードの兆候を示している。

スコア:1

コドーの乗騎

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 急襲効果を活用するのが簡単ではないため、少し怪しい。中盤にこのカードでコンボするためには、非常に軽いミニオンをプレイしないと効果的なスイングができない。しかし、4マナのバフにしてはスタッツが大きいため、王の祝福のように、即効ダメージとプレッシャーのためにプレイされる状況も考えられる。しかしそうした目的においても、おそらく充分ではない。

スコア:1

公園のヒョウ

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 なかなかのスタッツ。4/4の急襲はカーガスに相当するが、それに加えて追加の3ダメージがあるので、潜在的にはバタバタミイラよりも強い盤面返しになる。小さいミニオンに対してヒョウでバリュートレードし、アタックバフで別のミニオンを処理することもできる。その場合、相手がさらにヒョウを処理する必要があることを考えると、3対1のトレードになるかもしれない。また、命の種との相性も抜群で、2ターン目にサーチして、3ターン目にヒョウをプレイする動きはかなり強い。クエスドルイドがどれだけ強いかに関わらず、このカードにはチャンスがある。

スコア:2

堆肥化

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 横並べデッキにとっては魅力的なリロードに見えるが、森の魂と同様に過大評価で終わってしまうのではないかと強く思う。堆肥化の問題点は、ボードがないと何もできないこと、その効果が遅いこと、そしてボードに影響を与えないこと。ミニオンドルイドデッキが、カードドローに飢えているが菌々財宝を採用できない場合などには、このカードを利用することは考えられる。その場合でも、このカードが素晴らしいものになるとは思わない。プレイアブル程度。

スコア:2

エルーンの巫女

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 ドルイドミニオン中心の横並べデッキを後押しするようなカード。巫女は電光刹花と並んで、ゲーム序盤の吹き飛ばしを可能にする。これによって、様々な2マナミニオンでスノーボールできる。後半戦のリロードとして機能し、リソースとデッキの寿命を延ばすことができる。特にレイザーメインの戦闘衛兵と合わせて、構築の中心として検討する価値がある。このシナジーはかなり嫌らしいものになるだろう。

スコア:3

公園で迷子

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 我々も迷子。このクエストは、スタンダードではほとんどサポートされていない。このクエストを発動させるカード(飛び掛かり、幼獣の激昂、アミュレット、ヒョウなど)は、クエスト段階に合わせて効率よくアタックバフをかけるのが難しく、非常に不便。最悪なのは、それだけ働いてこのクエストを完成させる価値があるかどうかわからないということ。その報酬は単独で勝利できるものではなく、それを最大限に活用するためには、さらに状況依存性の高いカード(棘甲羅の紋章)を使用しなければならない。

 クエストデッキは、ゲーム序盤は主導権を握ることができない。彼らは1ターン目をパスし、手札の中に効果的なカードが1枚少ない状態でゲームを開始するので、あまりアグレッシブになることはできない。つまり、このデッキでは、ダメージ源をアグロ的に、盤面を無視して使用できると考えるのは非常に楽観的思考であり、だからこそ各段階でアーマーを獲得しているのだ(ミニオンを除去するために顔に入るダメージを相殺するため)。そのため、ガフが提供してくれる8点バースト・ダメージでゲームを終わらせることはできないだろう。とくに耐久力のある遅いデッキとのマッチアップは確実に不可能。クエスト報酬をイリダン党の審問官と比較すると、ガフは非常に哀れに見える。不合格だ。

スコア:1

シェルドラス・ムーンツリー

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 クールなカードのようだ。強いシナリオは明らか:適者生存、守護獣、セナリウスの結界、亀は万年を無料で手に入れることで、ゲームを勝利に導くことができる。問題は、シェルドラスが一貫してあなたを救済してくれるという保証がないこと。序盤はランプに費やし、つまり相手にプレッシャーを受けている状態で、8マナ時にシェルドラスをプレイして最善を祈るのか? それは殺されるルート。

 自動詠唱はドロー効果も持つので、たとえシェルドラスが強くない軽い呪文を唱えたとしても(そういうことは多いだろうが、仕方がない)、少なくとも、次のカードを引くことができ、それは探している大型呪文かもしれない。問題は、ミニオンを引いてしまい、何もしない5/5になってしまい、ゲームに負けてしまう可能性があること。

 8マナともなれば、我々は通常、ランプを確実に活かすことのできる、即効性のあるカードを求めている。シェルドラスはそれではない。もちろん強い可能性もあるが、我々は弱気の高評価ではなく、厳しい評価を好む。確定するまではクラフトしないほうがいい。

スコア:1


まとめ

  • 拡張内ランク:6位
  • スタンダードランク:8位

 ドルイドのストームウィンドセットは堅実だが、素晴らしいというほどではない。トークドルイドがナーフされて忘却の彼方に行ってしまった事実を知っているので、良いカードを必死に探している。ピエロドルイドはよくやっているが、やや停滞しているかもしれない。アナコンドラドルイドは、次のステップに進もうとしている有望な新戦略。

 ドルイド戦略を次の段階に進めるカードがあるとすれば、「亀は万年」だろう。私たちは、このカードがオールスター的な存在になり、ドルイドデッキをメタのトップに押し上げる可能性が最も高いカードになると考えている。他のカードは、既存の戦略にそのような劇的な変化をもたらすとはあまり思えない。植え付けと堆肥化はトークドルイドにとって素晴らしいカードだが、チビクッチャベラーの弱体化を補うことができるか? おそらく無理だろう。

 今回のドルイドセットで最も興味深いのは、新戦略、あるいはもっと良い表現をすれば、失敗していた戦略が大きなアップグレードを受けていること。挑発ドルイドは大荒野では活躍できなかったが、その弱点の多くが解決されようとしている。堆肥化はリロードを提供し、植え付けは新たなフィニッシャーであり、エルーンの巫女は序盤戦を強くする確率を高めるという意味では最も重要な追加要素かもしれない。

 新しいドルイド戦略が登場する可能性はどのくらいだろうか?挑発ドルイドは一貫性を大幅に向上させるので、推測するならば、これが新しいドルイドデッキになるだろう。クエスドルイドに関しては、期待しないほうがよい。

ハンター

https://www.vicioussyndicate.com/the-comprehensive-united-in-stormwind-preview/4/

狙い撃ち

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 ハンターはついに、バラク・コドーベインと一緒に運用する価値のある3マナの呪文を手に入れたわけだが、これはめちゃくちゃ強い。5ダメージ分のバリューがあり、その全てが顔に飛ばせる。今の状況でこのカードを使わないハンターデッキを想像するのは難しい。フェイスハンターはこのカードに大喜びするだろう。貫通弾と同様、ボードに影響を与えられる柔軟性も持っている。

スコア:4

ストームウィンドの笛吹き

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 さて、3マナでアタック1のミニオンだ。1ターンの間、盤面に生き残る必要があり、役立たせるためには後続として盤面いっぱいの獣が必要。確かに、6ヘルスのおかげで、マナカーブ通りに出せば生き残る可能性は高いのだが、ハンターの4ターン目の動きで、これを活かせるものは文字通り存在しない。もっと後のターンでは、バリュートレードされたり、除去されたり、あるいは少なくとも3ターン目には持っていたテンポを失ったりする可能性がはるかに高い。ロカラと比べてみると、とても悲しくなる。

スコア:1

ネズミの巣窟

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 さっきから遅いミニオンばかりで何が起きているのか? 我々はハンターについて何も学んでいないのか? ハンターは、遅くて不器用なミニオンをプレイして後れを取るのが嫌いだ。逆転用のメカニクスも貧弱であり、トークンを活用する戦略は疑わしい(最良のツールが笛吹き)。この種のミニオンをプレイするハンターデッキは、どんな対戦相手にも、ただ盤面を握られて終わる可能性が非常に高い。

スコア:1

貪り食う大群

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 かなりよさげ。死者蘇生を少し思い出させるが、やはり実行するのは少し難しい。猛毒スコーピッドとの相性は抜群。ただし、フェイスハンターで強いかどうかは疑問。脅威を生成したりダメージを与えたりしない、状況依存型のカードはフェイスハンターと相性が悪い。より遅いハンターのデッキでは、リロードや除去のオプションを提供するこのカードを利用する可能性が高くなる。興味深いが、まったく使われないまま終わってしまう可能性もある。

スコア:2

革細工キット

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 「ご主人様の呼び出し」の記憶と比較すると、この武器が非常に弱く見える。これは恐ろしいほど遅く、そして非常に楽観的。ハンターが一貫してこれを起動するには、手札を完全に枯渇させるか、復帰不能なほど盤面を失ってしまうようなひどいカードを使わなければならない。この武器と相性の良いカードはコルカーの群れ追いだが、このミニオンは非常にリソースを食い、この武器のドロー速度ではそれを補えない。

スコア:1

衝角の乗騎

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 他の乗騎バフと同様に、この乗騎バフもコストのわりにスタッツとパワーを詰め込んでいる。序盤のミニオンを、相手に対処を強いるボードコントロールの脅威に変える。問題は、これが何にフィットするか。衝角の乗騎は、顔に行くのが苦手な遅いハンターのデッキに向いている。顔に行くプランでは無敵を活用できない。フェイスハンターは3マナ枠ならば狙い撃ちのほうを好む可能性が高いので、「凄まじき狂乱ビーストハンター」でもなければ、このカードが採用される可能性は低いと言える。それでもこれ自体は良いカードなので、最低点をつけることはできない。

スコア:2

輸入タランチュラ

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 またしても平凡なスタッツに、1、2ターン後にやっと来る利点であなたを誘惑しようとするカードだ。我々は釣られない。タランチュラは、対戦相手に無視されるか、断末魔を活用できないように完全クリアされてしまうだろう。その間にあなたは、即座に盤面に影響を与えず、顔の防御にもならない4/5に5マナを費やしてしまっているのだ。ハンターは過剰繁殖を使えないので、守護獣やン=ゾスの魔石は問題外。現在45%の勝率を誇るジャンクデッキ、断末魔ハンターデッキにとってはアップグレードとなるだろう。

スコア:1

桁外れな数のネズミ

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 「イナゴの大群」はウルドゥム版クエストハンター以外ではプレイされなかった。このカードは、1/1が突進を持っていないのでさらに悪化している。代わりに、既にミニオンが盤面上にある場合、7ターン目にプレイできる可能性のある特大の1ドロップをいくつか追加できるという「利点」がある。ハンターで6マナを使って、何もしない1/1の束を召喚している。そうか、笛吹き/革細工のツールだったのか。非常に弱い。

スコア:1

ドワーフ地区の防衛

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 ハンタークエストは、大量のダメージと不可避性を持った、強烈なデッキになる可能性を秘めているとは思うが、大きな問題が道を阻んでおり、完全に乗り越えることはできない。ハンターにはドローがほとんどなく、クエストの完了と報酬を得るためのサポートもあまりない。アグロに転がされないようにしつつ、ガス切れもしないようにデッキを構築するのは、非常に難しい課題となる。ハンターは防御力が低いことで有名なので、リソースを集める手段が弱く、序盤の手札が1枚少ないというのは、生き残るのに有望な提案とは思えない。

スコア:2

ネズミの王

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 私たちの見方では、5マナ5/5急襲はプレイされるには十分ではない。これは踏み潰すサイよりもはるかに悪い。ネズミの王の長所は勝負にならない。つまり、これが価値を発揮するためには、かなり頻繁に復活する必要がある。そのためには、大量のトークンが死ぬ必要がある。6ターン目以降に、5体ものミニオンが必要。ネズミデッキをプレイすることには興味がないので、ネズミの王にも興味がない。これもまたジャンクデッキである断末魔ハンターにそのまま入るだろう。

スコア:1


まとめ

  • 拡張内ランク:9位
  • スタンダードランク:7位

 ハンターの日々はまるで「恋はデジャ・ブ」のようだ。エクスパンションのたびに新しい戦略を促すカードが大量に登場するが、毎回けっきょくフェイスが最も強く、唯一の実行可能な選択肢になってしまう。ストームウィンドでも同じことが起こるだろうか? その可能性はかなり高い。ハンターに与えられた、新戦略を宣伝するカードには魅力がない。

 クエストハンターが流行るという説は肯定できない。ラザプリーストとの比較はうまくない。ラザプリーストには、非常に優れた防御ツール、カードアドバンテージソース、驚異的な寿命、ライフ30から相手をバーストダウンする能力があり、コンボがなくても勝つことができた。また、デッキのすべてのカードがダメージソースになるため、ダメージを与えるのも簡単だった。

 ハンターの場合、防御ツールキットはゲーム内で最悪。最悪のカードドローとカード生成、劣った呪文、そしてバーストもあまり多くない。ビートダウンデッキと対戦した場合、彼らの圧倒的なパワーと効率に弄ばれるだけだろう。また防御系のデッキに勝つ能力も疑問。この拡張には大量のライフゲインが追加されている。

 良いニュースとしては、もしクエストハンターが今すぐには機能しなかったとしても、きっと多くのプレイヤーにとってお気に入りのプレイスタイルになるはずなので、機能するようになるまで開発者によって継続的にプッシュされる可能性が高いということ。

 他の手段については、さらに悲観的にならざるを得ない。断末魔ハンター? ノーサンキュー。この断末魔/トークン/ネズミのパッケージは痛々しいほど遅く、実行するのが難しく見える。

 一方、フェイスハンターはこのクラスセットで最高のカードを手に入れた。狙い撃ちはこの戦略にぴったりで、他のマイナーな追加カードにも興味が出るかもしれない。

 つまりフェイスハンターは勝てる。他のデッキは今しばらく待機。

メイジ

https://www.vicioussyndicate.com/the-comprehensive-united-in-stormwind-preview/5/

予熱

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 火炎呪文用の段取り? それだけ聞くとあまりすごいことのようには思えないが、予熱には挙げきれないほど多くのことを可能にするポテンシャルがある。マナの踏み倒しは必ず強いため、このような0マナの踏み倒しカードはいつか必ずプレイされることになる。ほとんどのプレイヤーがまだ考えていないことが、予熱でできることがあると確信している(グランドフィナーレ?)。このセット内での明らかなシナジーは「聖域の灯火係」であり、こうした潜在的なコンボにより、構築に入る可能性は高い。

スコア:3

プレスターの火霊術師

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 火炎呪文用の「才ある魔術師」だが、このターンじゃなくても大丈夫。これにより、燃焼や焼け残り特売のための素晴らしいセットアップとなり、序盤のゲームを安定させることができるが、終盤での有用性には疑問が残る。火炎シナジー中心のデッキでも採用されないかもしれない。

スコア:1

焼け残り特売

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 非常に強力で柔軟なAOEであり、このクラスはアグロデッキに対する成績を改善しようと必死だった。交換可のキーワードにより、遅いマッチアップではドローに変換して有用なカードを見つけることができるため、弱点も少ない。このクラスには詠唱者の循環があるため、このカードが複数のマッチアップで大きな影響を与えることは間違いない。いくつもの理論上のアーキタイプにおける確実な定番であり、特にスペルメイジにとっては大きな後押しとなるだろう。

スコア:4

一の炎

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 この拡張の中でも最強の除去オプションの一つ。基本的にはメイジ版の二連斬。確かに顔には行かないが、ゲーム序盤のボードコントロールはこのクラスにとって非常に大きい意味がある。レイトゲームの火炎シナジーを考慮に入れなくても強い。メイジの地位を静かに向上させるキャリアー。

スコア:4

星界インクセット

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 この武器には致命的な欠点がある。それは、5マナ以下の呪文を踏み倒してしまう可能性があるのに、実用的なスピードで踏み倒すためには軽い呪文を使わなければならないこと。このため、このカードを中心に構築することは非常に困難であり、おそらくその価値はない。安定性がないためこのセットの中で最も弱いメイジカードかもしれないが、一瞬だけ活躍することはあるかもしれない。

スコア:1

聖域の灯火係

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 火炎呪文用のガジェッツァンの競売人? 予熱、一の炎、火付けが利用可能であり、特に詠唱者の循環と組み合わせると効果的。灯火係によって、メイジでミラクル系の終盤戦スタイルが可能になり、火付けの成長を加速させたり、アントニダスやグランドフィナーレといったフィニッシャーが可能になる。有望な使い方がいくつもあるので、そのうちの1つはこの拡張で活躍できるだろう。

スコア:3

火付け

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 Day9の言葉を借りれば、どんどん成長するファイアボール。これにより、終盤のマッチアップにおいて、より軽い必須ダメージを獲得し、不便さのあるクトゥーンの仮面より優れている。序盤でさえも悪くない(序盤プレイできない仮面よりもはるかに良い)が、火炎シナジーが非常に重要にならないかぎり、1枚しか採用しないデッキが出てくる可能性もある。どちらにしてもメイジがこのカードを使わないことはあり得ない。これは単独の勝ち筋。

スコア:4

ふらついた配達人

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 7マナの無条件ドラゴンキャスター。能力の制約については、あなたが踏み倒したいと思われる呪文を踏み倒すように指示されているので、意味がない。この種の効果は以前から強力であることが証明されているが、どの呪文を踏み倒すのか疑問視する人もいるかもしれない。グランドフィナーレは、予熱や聖域の灯火係が登場したこともあり、美味しい選択だと思われる。強いかはわからないが、大いに興味を持っているし、十分検討に値する可能性があると思っている。

スコア:2

魔法使いの策

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 段階クリアの報酬はクエストを達成するのに役立つが、それでも、開幕の手札が1枚減り、デッキの呪文プールの多様化が求められることを考えると、かなり困難な作業となるだろう。特に、現在の凍気呪文プールを調査すると、制限は見た目よりも厳しい。凍気呪文は構築デッキには全く追加したくないパッケージであり、特にクエストデッキはその弱点を補うために、単体で優れたカードが必要だ。報酬は非常に強力で、メイジのバーンポテンシャルを考慮すると、2、3ターンでゲームを終わらせることができそうだが、このクラスは実際にはこのクエストを必要としていない。より簡単にセットアップでき、制限が少なく、同じくらい不可避性が高く、より速い勝ち筋をたくさん獲得したり、強化したりしている。このクエストは、既に時代遅れなのではないかと思われる。

スコア:1

大魔導士アントニダス

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 かなり強い勝ち筋。何もない盤面にアントニダスを置くと、相手に18のダメージを与えることができ、メイジの盤面クリア能力を使えば、確実に12以上のバーストダメージをかなりの頻度で仕掛けることができる。また、代わりに疑似的なボードクリアを提供することもできる。セットアップは難しいが、灯火係や火炎呪文パッケージも期待できるので、見た目ほど難しくはないかもしれない。確実に勝てるわけではないが、構築してみる価値はあると思われる。このカードはメイジのリーチを大幅に増やし、逃げ切るのは非常に困難。4マナのリロイジェンキンスと2枚の影隠れが1枚のカードに詰め込まれたようなもの。

スコア:2


まとめ

  • 拡張内ランク:3位
  • スタンダードランク:4位

 メイジは、現時点で最強の戦略をさらに強化すると同時に、新たな戦略の発生も促進する、有望なカードをたくさん手に入れた。このセットで最も注目すべき点は、スペルメイジが現在の弱点を一つ一つ解決していること。

 序盤の防御が弱い? 一の炎は、相手のプレッシャーを排除する素晴らしいツール。焼け残り特売は、このデッキが求めていたAOE。火付けはメイジに不可避性を与え、ダメージのポテンシャルを飛躍的に高めてくれるので、カウンターされることが多いクトゥーンの仮面を使い続ける必要がなくなるかもしれない。

 スペルメイジは、よりスリムで悪質なものになりそうだ。5マナより重いカードは1枚も採用しなくてよい。笑えることに、その5マナのカードも以前は4マナだった。このデッキは全体的に軽いにもかかわらず、ダメージポテンシャルが非常に高く、あらゆる種類の遅い戦略を火付けによって破壊できる可能性が高い。

 さらに、メイジはミニオン入りデッキを構築する機会も得た。火炎呪文パッケージは興味深い。灯火係は、詠唱者の循環と予熱のおかげで、めちゃくちゃ強いカードになるかもしれない。予熱は、我々にも思いつかないコンボを可能にするかもしれない。アントニダスはセットアップが必要だが、クエストなど必要なくなるほどのダメージを与えることができる。真のクエストはこれ:3ターン連続で火炎呪文をプレイする。報酬:ゲームに勝つ。

 そのため、メイジはかなり多くの選択肢を持っているように見えますが、それらを可能にしているのはほぼ1枚のカード:詠唱者の循環である。ナーフは一週間以内だろうか? 一ヶ月か? もし、ストームウィンドが終わっても2マナのままだったら、驚くどころではない。

 

 続きます