虚無層

exit from society

vS218(アルタラック④・2022/1/14)雑翻訳

 vSはたまに口が悪くなりますが、まあ”Vicious syndicate”(悪の組織)なので……大目に見てもらえると助かりマス

https://www.vicioussyndicate.com/vs-data-reaper-report-218/

クラス・アーキタイプ使用率解説

 ハースストーンは黙示録に突入している。ローグの強烈すぎる圧力によって、スタンダードの大地は枯れつつある。泥棒ローグはダイヤ4帯に入る頃には他のどの”クラス”よりも多くなる。ローグ・クラスはレジェンドで30%のプレイ率に達し、レジェトップ1kでは50%のプレイ率を達成する勢い。競技シーンにおけるラダーの重要性から、プレイヤーはラダーでの上位入賞のために最善を尽くしているので、我々の推定ではローグのプレイ率はトップ100では50%を超えている可能性が非常に高い。このクラスのさらなる増加は、数日前からプレイが急増している毒ローグに起因するもので、マエストラを使用する新しいバリエーションが誕生している。そう、ワイルドポーのノールを採用した十面相毒ローグが登場したのだ。

 それ以外については、あまり語らないほうがいいだろう。ローグ以外ほぼすべてのクラスが崩壊しているため、このレポートは比較的短くなった。「誰かローグを止められるか」という最も熱い問いに誰も答えられないまま、フォーマットは急停止し、目立った動きはほとんどない。

 この冒涜的酒場において唯一プレイへの関心が高まっているクラスがドルイドであり、ランプと獣ドルイドはどちらも何らかの進歩を生み出そうとしている。

 ボルナーシャーマンとクエストシャーマンは息を切らして水面上に頭を出そうとしているが、他のシャーマンデッキはとっくに水没している。山火事メイジのプレイ率が高いのは滑稽な見当違いだが、モザキメイジは高レベルでもまだ消えていない。ハンドロック、聖典パラディン、フェイスハンター、フェルデモハンは窓際デッキに成り下がった。トップレジェンドでは、プリーストよりもプリーストを装ったローグに遭遇する可能性が統計的に高い。そしてウォリアーに出会う確率はプリーストの半分以下。クエストウォリアーはほとんどレジェンドの外でのみ見られるが、ネタデッキというわけではない。

パワーランキング解説

マッチアップ分布

パワーランキング

  • ”必殺”
    • 先週よりも悪い環境なんてない、と思っているのなら考え直そう。マエストラ毒ローグが現れたことで、マエストラ泥棒ローグですら「バランスのいいデッキ」になってしまった。
    • 現在のローグが使える全てのガンギマリカードを詰め込んだこの新しい毒ローグのビルドは、デッキを恐るべき新境地へと昇華させた、とんでもなく強力なビルド。このアーキタイプはすでにレジェンドで最高のパフォーマンスを発揮しており、間違いなく、多くのプレイヤーがまだこの新しいバリエーションに気づいていない中、その勝率は電撃的に上昇し続けている。このアーキタイプは完全にゲームを支配しているのだ。
    • ワイルドポーのノールのおかげで対アグロのマッチアップが著しく向上したため、多少とも安定したカウンターデッキはフェイスハンターと挑発ドルイドだけ。マエストラ毒ローグは泥棒ローグに対してやや有利(!)であると推測される。マエストラデッキとしては毒ローグのほうが優等生であり、その差は大きい。泥棒ローグが有利になる可能性があるとすれば、クサリヘビを採用している場合だけ。
    • 泥棒ローグは圧倒的な暴君だと思っていただろうが、現在の毒ローグがトップレジェンドでは13%のプレイ率で存在しており(これは日々急速に増加している)、環境への影響はとてつもなく大きい。ポイズンローグはフォーマットを破壊し、本来は強いはずのデッキをTier 3に沈め、それ以下のデッキはプレイ不可能な状態に陥っている。ローグ以外のデッキで勝率の高いものはトップレジェンドでは2つしかない。毒ローグがこの新ビルドであと1~2週間暴走するのを放っておいたら、ゲームがみんなのデバイスからアンインストールされてしまうかもしれないね。
    • エストラ毒ローグの新バリアントは続々と下ランクにも伝わっており、この大破壊の先には何も残らない。実際、毒ローグのパーツを大幅にナーフする以外、毒ローグ地獄から抜け出す方法はないのだ。影纏いと影業師スキャブスをどうにかしなければならない。ワイルドポーのノールをどうにかしなければならない。
    • 「クサリヘビを入れればいい」、そうだろうか? 毒ローグに対抗するためにクサリヘビを装備することの問題点は、このカードが泥棒ローグに対して完全に無力であること。もしメタ全体がクサリヘビを大量に採用し始めたら、それは泥棒ローグをより強くするだけであり、このデッキは今でも非常に強力であることを思い出してもらえるだろう。これら両方のデッキを止める方法は存在しないため、スキャブスは環境を完全に掌握している。
  • 今回のレポートのクラスセクションは、現在のメタでそれなりに生き残るために必要な、私たちが発見したいくつかの調整を指示するだけになるだろう。ほとんどのクラスは絶望的であり、全く調整することができない。最大のメッセージは、ローグ以外のデッキをプレイするという時点で、明確に不利な立場に立たされるということ。その理由を、簡単にポイントごとに説明しよう。
    • ドルイドはこのメタで生き残れる数少ないデッキの1つだが、常にローグと相対しつづけるのはやはりいいとは言えない。このデッキがうまくいっている主な理由は、ワイルドポーのノールの圧力によって海底に沈むべきランプドルイドが、本来より過剰にプレイされているため。
    • シャーマンはローグを処理できなくなった。毒ローグがワイルドポーのノールをプレイし始めたことで、持ちこたえられなくなった。そしてこのクラスは終わった。ボルナーシャーマンとクエストシャーマンは、このクラスの競争力を維持する最後の砦であったが、どちらも死につつある。
    • 山火事メイジの使用率が高いのは、純粋なハースストーンのデッキという見た目をもつ、「Copium」(負けた言い訳として便利に使われる存在)。モザキメイジは毒ローグに駆逐されつつある。しかし、毒ローグがスタンダードから削除されれば、高レベル帯でTier1のデッキになるだろう。このことは覚えておいてもよい。今後のバランス調整において、このデッキを放置したまま、環境に残された最後のカウンターデッキに手を付ける、ということになるかもしれない。毒ローグ地獄からモザキメイジ地獄に切り替わるだけ、というのは嫌だろう。
    • ハンドロックは泥棒ローグを牽制するメタの救世主となるはずだった。しかし、最悪の敵はもはや泥棒ローグではなく毒ローグであり、ハンドロックはそれを全く扱うことができない。
    • パラディンは善戦しているが、毒ローグを止められる可能性はほとんどない。特に、毒ローグの優勢によってクサリヘビの採用が促されており、これがパラディンにも刺さってしまう。
    • フェイスハンターはまだ毒ローグに対抗できるが、ワイルドポーのノールのせいでこのマッチアップはより厳しくなっており、また泥棒ローグには破壊される。つまり、このデッキにも逃げ道はない。泥棒ローグはまだ毒ローグよりもはるかに人気があり、唯一の有効かつ競争力のあるカウンターから毒ローグを守っている。
    • 泥棒ローグから毒ローグへの移行は、ハンドロックと同じく、フェルデモハンをもどんどん悪化させていく可能性が高い。フェルデモハンは泥棒ローグに対する回答となる可能性を最初は期待されたが、この夢はとっくに終わっている。
    • エストプリーストは、トップレジェンドではクエストウォリアーより強い。この拡張内に書くとは思ってもみなかった一文だ。もちろん、この両クラスはどちらも非常に弱いので、それはどうでもいいことだ。プリースト・プレイヤーの皆さん、Tier4自慢はあなたたちの勝ちです。

クラス別分析

ローグ

 スタンダード環境にとってのゲームオーバー。マエストラとワイルドポーのノールを使った毒ローグは、このゲーム史上最も壊れたデッキの1つ。序盤のノールが加わったことで、このフォーマットの最もアグレッシブなデッキでさえ毒ローグに確実に勝つことができなくなり、このデッキではペテンが50%の確率でノールを引くため、ノールはさらに安定した効果を発揮する。ノールは相手に、ローグにプレッシャーを与える代わりに防御に専念させるため、デッキに大きな余裕をもたらす。さらにローグには最速5ターン目の影纏いとスキャブスがあり、プレッシャーを与えるのはより難しい。

 道を譲ったカードは、凶悪なる一撃と段取り。交換可のカードはこの構築では非常に重要で、ノールを軽くする唯一の方法。クサリヘビが(SI:7の強要の代わりに)ミラーのためのテックとして意味を持ち始めるかもしれないが、おそらくパラディンを除く他のすべてのマッチアップでペテンを悪化させるだろう。マエストラ型では、ミニオンの数を最小限に抑え、中立を採用しないほうがよい。

ローグ:クラスレーダー
十面相の泥棒ローグ
十面相の毒ローグ
影業師クエストローグ
影業師ワイヤーローグ
秘策泥棒ローグ

ドルイド

 先週紹介した獣ドルイドのビルドより良いリストは確認されていない。ランプドルイドからミュターヌスを外したのは、ローグに対してほとんど役に立たないからで、代わりに重さ当ての2枚目を追加した。

ドルイド:クラスレーダー
巫女ビーストドルイド
双神ランプドルイド
守護獣ピエロドルイド
過剰繁殖クエストドルイド
ランプクトゥーンドルイド
ドレクサー挑発ドルイド

シャーマン

 ボルナーシャーマンは、ダブルクサリヘビを採用しても大きなダメージを受けない。また、泥棒ローグに対して役立つように《水底に潜むもの》を追加した。他の細かい発見としては、バーンシャーマンがブルカンを採用したほうがいいということ。

シャーマン:クラスレーダー
ボルナー変妖シャーマン
マルチキャスタークエストシャーマン
凍結エレメンタルシャーマン
ドゥームエレメンタルシャーマン
マルチキャスター凍結シャーマン
マルチキャスターバーンシャーマン

メイジ

 モザキメイジが毒ローグに少しでも対抗するためには、アイスバリアを2枚採用する必要がある。また、もう一つの難しいマッチアップであるフェイスハンターに対しても有効。予熱(重要ではない)と頭を冷やせ!を1枚削除することで道を空けた。

メイジ:クラスレーダー
マルチキャスターモザキメイジ
マルチキャスター山火事メイジ
ルーン山火事メイジ

ウォーロック

 ハンドロックでは、トップレジェンド以外でも、教団の新入会員がますます重要性を増している。毒ローグ対策のクサリヘビは無駄なテック。毒ローグの数が多いようなら、デッキを替えた方が良い。

ウォーロック:クラスレーダー
タムシンクエストハンドロック

パラディン

 (なし)

パラディン:クラスレーダー
スマイト聖典パラディン
ヴァリアン・バフパラディン

ハンター

 (なし)

ハンター:クラスレーダー
クレセントフェイスハンター
ヴァンダル・ビッグ獣ハンター
秘策クエストハンター

デーモンハンター

 (なし)

デーモンハンター:クラスレーダー
下積みフェルデモハン
ウルズール断末魔デモハン

ウォリアー

 (なし)

ウォリアー:クラスレーダー
アマルガムクエストウォリアー

プリースト

 (なし)

プリースト:クラスレーダー
ザイレラビッグプリースト
ザイレラクエストプリースト
ラリーミラクルプリースト

今週のメタブレイカ

 毒ローグの存在は、常に私たちを不快にさせてきた。ZachO(vSのリーダー)はかつて、ポッドキャストで「毒ローグがフォーマットの柱になるのは絶対に嫌だ」と発言していた。これは、このデッキが誰も気にしていないような、非常に縁遠いTier3~4の性能だった頃の話である。一部のプレイヤーは「武器ローグ」と呼んでいた。我々にとって、「毒」は常にそれを表現するのにより適切な名前だった。

 そして今、意図していない使い方で、アンバランスなカードパッケージを悪用することで、このデッキは最終形態に到達した。”泥棒”カードを1枚も入れずにノールとマエストラを使って、これほど強力なデッキを作るのは、とても間違っているように感じる。

 スタンダードに関するバランス変更は、特に実行が難しいとは考えていない。ノールをナーフせよ。影纏いをナーフせよ。影業師スキャブスをナーフせよ。あと、モザキメイジをナーフしなければならない。なぜなら、これもまた真のゲームをプレイすることを拒むデッキで、「次の問題」になる可能性があるため。

 これを解決すれば、数週間前に登場した、有望で多様なデッキたちが、死から蘇ってくるかもしれない。

 なぜこんなにも早く、すべてが誤った方向に進んでしまったのか? それは、vSゴールド会員のDomjatが作成したビデオに集約されている(ヘッドフォンをお使いの方はご注意ください:少し音が大きくなります)。

youtu.be

毒ローグ

 お疲れ様でした

 最近は龍が如く7やってます。楽しい。宇宙基地からビーム打てば何でも解決できるんで戦闘もかんたん。皆様もぜひ。

 なんか毎回別ゲーの話しかしてないけどHSも(ちょっとだけ)やってます。しかし、翻訳したことで「クソ環境だからHSやらない」という言い訳ができるので、この翻訳そのものが俺にとっての「Copium」ってことなんですね~ 使えないミーム知識がどんどん増えていく……