虚無層

exit from society

vS231(海底都市④・2022/5/27)雑翻訳

 

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クラス・アーキタイプ使用率解説

 バランス調整により、スタンダード環境は完全に変貌を遂げた。《ワイルドポーのノール》の復活と《ネファリアンの牙》のバフによって泥棒ローグが復活し、今やスタンダードで最も多いアーキタイプとなっている。そのプレイ率はトップレジェンドでピークに達し、20%を超えている。泥棒ローグの構築は非常に多様で、低ランクでは《隠し禁制品》/《テス》ビルドの割合が目立ち、高レベルではアルタラック環境でお馴染みのスマイト採用型が多く見られる。海賊ローグも少数ながら見られる。機雷ローグは今回のために収集したデータベースではまだ登場していない。

 コントロールウォリアーもまた、ラダーが上がれば上がるほど増えるデッキである。このアーキタイプはパッチ後に変化しており、ガルヴァンガーOTKバリアントがレジェンド上位で大きな注目を集めているが、他の場所ではそれほど目立っていない。クエストウォリアーはレジェンドランク以外ではかなり多く、レジェンドでは大きく落ち込み、最上位では完全に姿を消した。

 プリーストもまた、大きな変化を遂げつつあるクラス。《ヘビカズラ》のバフによってナーガプリーストがスタンダードメタの主要な構成員のひとりとなり、このデッキはトップレジェンドではイノシシプリーストよりも多い。クエストプリーストは低ランクのラダーでは今も多いが、トップレベル帯では存在しないように見える。

 今回のバランスパッチでのバフは非常にインパクトがあり、ウォーロックほどそれを実感しているクラスはないだろう。海底都市のローンチ時に不発だった2つのアーキタイプが、今ではかなりプレイされるようになっている。奈落(の呪い)ウォーロックはラダー全体で非常に数が多く、マーロックウォーロックもわりとよくいる。ただ、これらのデッキはトップレジェンドになると顕著に減少するため、今後に気をつける必要がある。もう1つの「呪い」デッキである苦悶ウォーロックは、メタの隅っこに追いやられている。

 ランプドルイドはラダー全体でよく見られるが、トップレジェンドでピークを迎え、そこではもっぱら星界配列型が特定のマッチアップ(コントロールウォリアー、イノシシプリースト)をカウンターするために使われている。他のランクでは《カザカサン》のバニラ型のほうが多い。

 パラディンはラダー全体で多いが、いつものように高レベルでは一段階減少する。このクラスはほとんどがメカパラディンハンドバフパラディンで構成されているが、神聖パラディンも少しプレイされている。デーモンハンターのナーフはこのクラスにとって大きなものだった。

 メイジもまた、デーモンハンターのナーフ後に頭角を現したクラス。ナーガメイジメカメイジのプレイ率パターンは変わっていない。ナーガメイジはランクが上がるほど多いが、メカメイジはレジェンド到達以降プレイ数が大きく落ち込む。

 ハンターは認識不可能。本当に久しぶりに、フェイスハンターとクエストハンターがどちらも競技で使えないように見える。その代わりに、《銛撃ち銃》と《アズシャラのセイバー》のバフにより、ビッグ獣ハンターがこのクラスで最も優れたアーキタイプとなり、スタンダードで最も人気のあるデッキの1つとなったのだ。

 シャーマンはバフを受けておらず、関心の程度もパッチ前と変わらない。一部のプレイヤーはコントロールシャーマンを試していたが、このアーキタイプは消え去り、バーンシャーマンがトップレジェンド唯一のシャーマンデッキとなった。

 ドレクサーと複数攻撃のナーフ後、デーモンハンターは大きな問題を抱え、足元を固めるのに苦労しているように見える。ジェイスを使った実験もうまくいかず、アグロデモハンへの関心はランクが上がるほど薄れていき、このクラスは存亡の危機に立たされている。

パワーランキング解説

マッチアップ分布

パワーランキング

 デーモンハンターが支配していた時代とは全く異なるフォーマットになっているが、環境の「答え」はまだ全く出ていない。多くの構築改良が現在も施されており、見た目の勝率以上に重要な意味を持つ。

  • ローグ
    • 泥棒ローグは強力で競争力のあるデッキのように見えるが、アーキタイプの総合勝率を抑圧している「隠し禁制品/テス・グレイメイン」型ビルドがなくなれば、おそらくもっと強くなることだろう。このビルドがあまり見られず、アーキタイプがより整っているトップレジェンドにおいて、泥棒ローグがより良いパフォーマンスを発揮していることの、最大の理由がこれだろう。しかし、我々は泥棒ローグが最終的にスタンダードのトップTierデッキになるとは思っていない。実際、これから増えるであろう2つのマッチアップ(コントロールウォリアー、神聖パラディン)で苦戦するため、そのパワーに比べて過剰プレイになる可能性があると考えている。
    • 海賊ローグは競技レベルほど強くはないようだ。メタが遅く、環境的に有利なトップレジェンドで、かろうじてTier3に入る程度。ノール/マエストラパッケージを搭載したハイブリッド海賊ローグは良い結果を出していないようだが、このアーキタイプの使用率のかなりの部分を占めていることに注意したい。ノーマルなビルドを使った方が良さそうだ。
  • ウォリアー
    • コントロールウォリアーは、トップレジェンドでは非常に強いようだが、それ以外の場所ではかなり平凡。メカ/ハンドバフパラディンが少なくなり、《泥棒ローグ》が多くなったことが大きな要因だが、《カザカサン》構築と比較して《ガルヴァンガー》OTKバリエーションの増加も成績差の原因。新環境はこの2バリアントの成績を完全に逆転させ、今ではガルヴァンガー型のほうが明らかに優れているように見える。これは、デーモンハンターの凋落と、山火事ナーガメイジ、ランプドルイド、奈落の呪いウォーロック、イノシシプリーストなどのマッチアップで、ウォリアー側がより早期にキルプレッシャーを持てるほうがよいことに起因している。ガルヴァンガービルドが完全に浸透した場合、コントロールウォリアーの成績はさらに良くなると思われる。
    • エストウォリアーは完全にこれまで通り。プラチナ以下では非常に強力なデッキで、ダイヤモンドとレジェンドではそこそこ競争力があり、トップレジェンドではかなり弱い。
  • プリースト
    • ナーガプリーストは興味深い。このデッキもまた、高ランク帯に行くと大幅に強くなるデッキで、厳しめのマッチアップである泥棒ローグの増加にもかかわらず、トップレジェンドでTier1の座を獲得した。新しいアーキタイプであるナーガプリーストは、ビルドの解明が困難であり、改善の余地が大きい。そして、完璧な30枚のビルドが浸透していけば、他のランク帯でもこのデッキはより強くなるだろう。最大のメッセージは、ライラ、アズシャラ、ブラン、ゾーラのことは忘れること。見せかけのバリューでプレイヤーを釣っている。
    • イノシシプリーストは、ナーガプリーストが登場する直前、ついにトップレジェンドで勝率50%の壁を破るところまで来ていた。対ナーガプリのマッチアップは、イノシシプリにとってかなり難しいようだ。さらに、コントロールウォリアーにおけるガルヴァンガー型への移行により、このマッチアップも以前ほど余裕ではなくなるだろう。イノシシプリにとっての希望は、その勝率を下げる最大の原因、ドルイドが減少することだろう。実際、ドルイドがBANさえされれば、イノシシプリの勝率はレジェンドトップでTier1まで上昇するだろう。イノシシプリが現在トーナメントシーンでかなりの成功を収めているように見えるのも、そのためである。
  • ウォーロック
    • 奈落の呪いウォーロックはようやく「良いデッキ」となったように見えるが、ラダーランクの大部分で十分なパフォーマンスを発揮する一方、レジェンド以上ではかなり落ち込んでいるように見える。これは、他のデッキ(泥棒ローグ/コントロールウォリアー)がより洗練され効率的になってきたことと、新興のウォーロックデッキにしてはスキル上限がかなり低いことに起因している。アグロデッキはしばしばプレイしやすいというレッテルを貼られるが、これは一種の偏見であり、現実と一致しないことがよくある。コントロール・デッキの中にも、意思決定が非常に制限されているものがあるのだ。「チケッタスウォーロック」は過去の非常に良い例だが、今回も同じようなパターンが見られる。全体的にマッチアップが悪化し、メタが落ち着けば奈落ウォーロックはトップレジェンドでは持ちこたえられないかもしれない、という兆しが見えている。
    • マーロックウォーロックはラダーをレジェンドに登るための最強の選択肢の1つとなった。《掃除屋》と《バイルフィン》へのバフは非常に大きなものだった。ダイヤモンド以下のすべてのランクでTier1デッキとなっている。 しかし、他の部族デッキと同様に、マーロックはスキル上限が低く、レジェンド以上では落ち始める。我々はこれを言ってきたし、海底都市の多くのデッキについても言うつもりだが、この拡張は我々が非常に長い間見てきた中でも、最も「スキルを必要としない環境」の1つを生んだようだ。これは単純に批判的な発言なのではなく、あくまでも観察である。複雑さの低いデッキは新規プレイヤーにとって魅力的であり、新規プレイヤーは新年度最初の拡張からハースストーンを始める可能性が高い。自ら構築し、ある程度は明白なゲームプレイの目標を提示することで自らプレイするデッキを持つことは、賢明なデザイン目標になり得る。ただ、それらは環境の中で非常に高い割合を占めているように見える。
  • ドルイド
    • ドルイドはあまり良くは見えない。トップレジェンドではイノシシプリーストやコントロールウォリアーへのカウンターとして機能するため、比較的プレイしやすいように見えるが、これらのクラスがヘビカズラやガルヴァンガーへ移行していくであろうことは、今後のドルイドにとって良い兆候とは言えない。星界配列ヴァリアントは極めてマッチの偏ったものであり、その応用範囲は非常に狭い。安定したラダーデッキとは言えず、バニラのカザカサン・ヴァリアントのほうが優れているように見えるが、そっちもそれほどでもない。ドルイドは間違いなくプレイされすぎ。
  • パラディン
    • パラディンは今とても強いようだ。メカパラディンハンドバフパラディンは、トップレジェンドを除くすべてのランク帯で最高のデッキ。メカパラディンはコントロールウォリアーとの強力なマッチアップのおかげで、トップレジェンドでもトップ3の成績を残している。高レベルではウォリアーを重くカウンターできることが重要で、そのためマッチ分布の丸いハンドバフよりも優位になっている。これらのデッキはどちらもスキル上限が低いものの、パラディンは非常に強力で立ち位置も良いので、問題ではない。
    • しかも、それだけではない。神聖パラディンは、ほとんどプレイされていないが、高レベルのプレイでとんでもない勝率を叩き出す、スタンダード最大の眠れるデッキかもしれない。数が増えてからも現在のパフォーマンスを見せ続けるとは思わないが、神聖パラディンはバランス調整前から探し続けていた、コントロールウォリアーと別の役割をついに見つけたのである。泥棒ローグに対して効果的なだけでなく、ナーガプリースト、ビッグビーストハンター、ドルイドパラディンに対して、ウォリアーよりはるかに良い性能を発揮する。主な弱点はコントロールウォリアーに負けることだが、ガルヴァンガー型のほうが対処しやすい。今後も目が離せない。
  • メイジ
    • パッチ当初、世界はナーガメイジにとっての楽園だった。しかし、コントロールウォリアーがガルヴァンガー型に移行したことで、このアーキタイプに新たな問題が生じた。山火事はカザカサン型に対しては効果的な不可避ダメージとなるが、ガルヴァンガー、ネリー、スマイトからのキルプレッシャーには弱いことが判明し、また神聖パラディンの将来性とイノシシプリーストの減少もさらなる障害となった。皮肉なことに、トップレジェンドの敵対的な環境によって、ナーガメイジのパフォーマンスは最も多い場所で悪化しており、他のラダーランク帯では勝率がプラスになっている。
    • ナーガメイジは種族デッキの中では例外的存在だが、メカメイジは種族デッキらしいプレイパターンを示している。クエストウォリアーのように、低ランクで強く高ランクで弱い。
  • ハンター
    • ビッグ獣ハンターも「クエウォリ系」デッキのひとつ。レジェンドランク以外では最高のデッキの1つであり、下位ランクから上がっていくには非常におすすめだが、レジェンドでは明確な壁にぶつかり、トップレジェンドではTier3まで落ち込んでしまう。最適構築でないリストが非常に多いため、かなりの改善余地があると見てよい。このデッキがラダーの下位ランクで既にどれだけ優れているかを考えると少し恐ろしいが、洗練されれば、上位ランクでもTier 2に入ることができるかもしれない。
    • ドレクサーとドラゴン滅ぼしの一矢のナーフを受け、エストハンターは死んだようだ。
  • シャーマン
    • バーンシャーマンは信じられないほど過小評価されている。このデッキはラダー全体で非常に強く、コントロールウォリアーや奈落ウォーロックといった防御に寄ったデッキにしか負けないようだ。コントロールウォリアーとのマッチアップは難しいが、ローテーション前ほど厳しくはない(現在は40:60程度)。神聖パラディンのマッチアップはクサリヘビに依存している。他のマッチアップは、「有利」~「超有利」まで様々。ナーガプリーストは、ダメージを与えるために盤面に依存するので、シャーマンの凍結パッケージのために、シャーマンに完全に打ちのめされることになる。
  • デーモンハンター
    • デーモンハンターはバランス調整への適応に苦労している。フェルデーモンハンターのジェイス構築が競争力を持つかもしれないと考えているものの、他のクラスの活発な展開と比べると、このクラスの見通しは非常に暗いようだ。新しいカードが登場するまで、このクラスがTier3より強いデッキを持つことが出来るとは思えない。

クラス別分析

ローグ

 泥棒ローグが再び目覚めた。《ワイルドポーのノール》は再びスタンダードのメタを定義するカードのように見え、アーキタイプを素晴らしい結果へと運んでいる。もしあなたが勝ちたいなら、《隠し禁制品》や《テス・グレイメイン》、そして《フェイリン》や《アズシャラ女王》のような戯言のことは忘れてください。スマイトはあなたの味方です。

 泥棒ローグのベストビルドはかなり固まっているが、2枚目の《影隠れ》をやめて2枚目の《SI:7の強要》にすることを推奨する。交換可カードはゲーム序盤、特に秘密の通路が無い現在では非常に貴重なノールの起動装置となる。影隠れの性能は非常に残念。このデッキではあまり素晴らしい用途がなく、しばしば「死に手札」となる。影隠れが素晴らしい結果を呼ぶマッチアップも特にないようだ。このカードは実際よりも強く感じられがちだ。

 海賊ローグはイマイチ。マエストラ/ノールを組み合わせる実験は実を結んでいない。最適ビルドは比較的明確。

ローグ:クラスレーダー

復活の泥棒ローグ

フックタスク・海賊ローグ

ウォリアー

 コントロールウォリアーは印象的だが、最大の転機は、パッチ前に比べてガルヴァンガー型がはるかに良くなっており、一方でカザカサン型は良くなっていないこと。デーモンハンター・メタは、ウォリアーに最高の防衛パッケージを要求した。それは何よりも生き残ることが優先される環境であり、他のゲーム後半の戦略をしのぎきることができた。現在のメタでは、ウォリアーに積極的な脅威の採用を要求する。不可避ダメージやリーサルの強いデッキが増え続ける中で、ウォリアーが耐え続けるプランは機能しないからだ。ガルヴァンガーやスマイト/ネリーの相手を積極的に仕留める能力は、結果として非常に貴重なものとなっており、ダイヤモンド以上のプレイヤーにはこのアプローチが推奨される。

 ガルヴァンガービルドでは、《鍛冶屋の鎚》と一緒に《打ち直し》を2枚入れるのがとても気に入っている。このドローパッケージは、デッキの安定性を全面的に高めてくれるようだ。テックカードとして《ダマラセヒトデ》の採用が多いようだが、これはあまり価値がないように思える。ミラーでは役に立たない。

 カザカサンビルドには特に革新がない。現在のメタでは《遺恨》を採用する理由がないので、《ガーロックの荒らし屋》が優先される。

ウォリアー:クラスレーダー

突撃・コントロールウォリアー
カザカサン・コントロールウォリアー

深海都市環境クエストウォリアー

プリースト

 ナーガプリーストはとても有望に見えるが、最高のビルドを見つけるのは難しい。遅いバリュー系のカードを減らすほど、ナーガプリーストの勝率は上がるだろう。ライラは最悪だ。アズシャラ女王は最悪だ。ブランは最悪。ゾーラも最悪。我々のゲームプランはこれらのカードと全く合致していない。

 我々のゲームプランとは、《ヘビカズラ》を可能な限りたくさん乱用することである。このカードは途方もなく強力になったので、目標はそれを最大限に活用することだ。ヘビカズラチェーンを維持するためには、軽くて安定したナーガミニオンのカーブが必要。《女王近衛兵》は我々が何度も分析したカードで、最終的に《ヘビカズラ》との相性は良いと分かった。《ストームパイク救護所》などとは比較にならない。このデッキの最強スターカードの1つが《ナジャク・ヘクセン》。素晴らしいゲームチェンジャーで、採用した瞬間に勝率が急上昇した。

 イノシシプリーストに大きな変化はない。デーモンハンターがいなくなったので、《聖なる一撃》を1枚削って《ナールの欠片》をもう1枚入れたいところ。

プリースト:クラスレーダー

祝福・ナーガプリースト

超銀河IQイノシシプリースト

ウォーロック

 奈落の呪いウォーロックはようやく競争力がついたが、このデッキはいずれ壁にぶつかるようだ。パッチ後の構築はそれほど難しくはない。ミスリルロッドは大きな罠で、使ってはいけない。なぜそれがプレイされ続けるのか、本当に理解できない。ゴールドシャイアのノールはデッキの核。最後の2枚は、クサリヘビ、ヒトデ、そして2枚目のパン屋さんの中から選択することになる。デーモンハンターがいなくなった今、こちらのライフを積極的に圧迫してくる相手はそれほど多くないので、パン屋さんを1枚にして、ウォリアーやパラディンに対してより強いテックを入れることも可能だろう。どちらにしても、大きな違いはない。

 マーロックウォーロックは《掃除屋》と《バイルフィン》のバフで大きなブーストを受けたが、それによって構築が変わったわけではない。掲載のビルドは、これまたシンプルに解明された。

ウォーロック:クラスレーダー

(奈落の)呪いウォーロック

《苦悶の呪い》ウォーロック

復活のマーロックウォーロック

ドルイド

 ランプドルイドは現在の環境では厄介な場所にいる。星界配列型で、特定の戦略を強くカウンターして他の戦略を完全に諦めることもできるし、通常のカザカサンビルドで、よりソフトで総合的に強いマッチアップ分布に落ち着くこともできるが、どちらかのほうが確実に強いわけではない。結局のところ、ドルイドは現在のスタンダードではTier3より良くなることはないのだ。

 バニラなカザカサンビルドはデーモンハンター用のテックを捨てたいので、連爆の魔術師や礁のドルイドは必要ない。海藻番、2枚目の巫女、バトルマスターに戻そう。

 星界配列のビルドはナーガの巨人を捨てて公園のヒョウに替え始めた。これはローグの増加と、それによる二重スパイ(それとアズシャラの船からの海賊)の増加によるものか。

ドルイド:クラスレーダー

カザカサン・ランプドルイド
星界配列・ランプドルイド

パラディン

 パラディンには3つの非常に優れたデッキがある。メカパラディンはラダーの大部分のランクで最強のデッキであり、コントロールウォリアーとの相性は抜群で、トップレジェンドでも選択肢に上がるほどだ。現在の環境における重要な調整は、少し欲張りになっていること。スマイトとバトルマスターは必須であり、30枚目のカードとして母艦は減らした。アライアンスの旗持ちは意外と物足りない。

 ハンドバフパラディンもまた優秀なデッキだが、全体的にメカパラディンより若干パフォーマンスが悪いように思える。そのマッチアップ分布はもう少し丸く、極端でないため、より「安定」しているように感じられる。このデッキでは、パッチ後の変化がはるかに劇的で、以前はゴミだったカードのいくつかが、デーモンハンターがいなくなったことでかなり良く見えるようになった。

 例えば、フィンツインと重荷運びラバは対デーモンハンター戦のための良い安定化カードだったが、今ではあまり良くない。《コーネリアスローム》は初めて、競技デッキの中でまともに扱えるカードに見えるが、その理由は簡単で、ウォリアーに対して特別に優れたカードだからである。《騎士団長フォードラゴン》もまた、より遅い環境で輝いているカード。

 しかし、このデッキリストを見るかぎり、デッキの中で最も優れたカードは、他ならぬ「クレジットカード」かもしれないですね!w

 神聖パラディンは、その成績を考えると、極めて過小評価されている。最良の方法は、何も派手なことをしないことだ。今のところテックを必要とせず、ただ質のいいカードを使うだけでいい。デーモンハンターの没落は、《守護者像》は1枚でいいことを意味する。

パラディン:クラスレーダー

聖なる盾・メカパラディン

聖なる盾・ハンドバフパラディン

スマイト・神聖(コントロール)パラディン

メイジ

 ナーガメイジはこのパッチの序盤でとても良い感じに見えたが、このデッキが最もプレイされているレジェンドトップのメタでは、いくつかの悩みを生んでいる。新しく出現したウォリアーのマッチアップに調整するための素晴らしい方法がないのだ。我々は一般的に、現在の環境では《氷風》を2枚運用することを推奨している。このカードは多くのマッチアップでゲームを変えるので、最後の3枠をこれと《宝物の警備兵》と《カニバサミの執行者》の任意の組み合わせで埋めればよい。神聖パラディンのプレイが急増すれば、クサリヘビが意味を成す可能性もあるが、間違いなく、今はまだない。

メイジ:クラスレーダー

山火事・ナーガメイジ

ゲートウェイ・メカメイジ

ハンター

 ビッグ獣ハンターはようやくスタンダード環境で良いデッキになったが、間違いなくさらなる成長の余地がある。まだ構築が洗練されたとは言い難く、今のところ最も有望と思われる2つのアプローチを確認した。

 1つ目は、他でもない《ヴァンダル》を中心としたリストである。そう、このリストは《アズシャラのセイバー》へのバフを無視しているのだ。ゲーム序盤のトーチカ/秘策パッケージと、コスト5以上の使えるビーストをなるべく多く採用している。このビルドでは、《緊急機動》がかなり強力になる。

 2つ目はナーガパッケージを採用。このビルドはより積極的で柔軟性があるので、最終的にはこのビルドの方がポテンシャルが高くなる可能性があると我々は考えている。ゲーム序盤にバフと《ナーガの獅子魚群》でプレッシャーをかけ、後に登場する大型のビーストに繋げることができる。《アズシャラのセイバー》は2枚採用すべき。プレイヤーはなぜか1枚採用したりするけど。

ハンター:クラスレーダー

ヴァンダル・ビッグ獣ハンター
ナーガ・ビッグ獣ハンター

ドレクサー・クエストハンター

シャーマン

 バーンシャーマンは非常に過小評価されている。このクラスとデッキを取り巻く熱意の欠如が、その低いプレイ率につながっているが、その成績は印象的だ。パッチ前ほどの壊れカードではないにせよ、《コックのクッキー》を採用したいのは変わらない。《雷電連鎖》はまだ《メイルシュトロームのポータル》より強いようだ。神聖パラディンとのマッチが増える可能性があるため、テック枠をオオカニからクサリヘビに変えてもいいかもしれない。今のところは必要ないようだが。

シャーマン:クラスレーダー

発光・バーンシャーマン

デーモンハンター

 デーモンハンターは苦戦している。私たちはこのクラスのデータを注意深く見て、大丈夫かもしれないフェルデーモンハンターのビルドを載せたが、自信はない。振り返ってみれば、ドレクサーのナーフだけでアグロデモハンの力を弱めるのには十分だったかもしれないし、複数攻撃の追加ナーフは立ち直れないほどクラスを弱体化させたのだが、まあこれは非常に言いにくいことではある。このクラスは最適化が不十分なので、他のクラスと凄くかけ離れているわけではないことに注意したい。ザイラグは現在とても強い。

デーモンハンター:クラスレーダー

ナーガ・フェルデモハン

今週のメタブレイカ

 メカパラディンはラダー全体で非常に強力に見え、レジェンドに登るための最良の選択として推奨される。 有利な環境と、強力な対ウォリアーのマッチアップにより、レジェンドでも非常に優秀なデッキ。

 コントロールウォリアーは、パッチ後に増加してきた相手に対してより早くキルプレッシャーを与えるために、ガルヴァンガー/スマイトOTK構築に移行するようだ。最終的には、これが高レベル帯の最強デッキになるかもしれない。

 神聖パラディンは現環境の眠れるデッキであり、ほとんどプレイされないまま静かに素晴らしい結果を出している。このレポートを受けて、プレイが急増しそうだ。

 「コントロールメタ」を待ち望んでいた人々に、ついにその時が来たようだ。

メカパラディン

コントロールウォリアー

神聖パラディン

 お疲れ様でした