虚無層

exit from society

vSナスリア城殺人事件・事前評価の☆4カード&総評だけ雑翻訳(2022/7/31)

「なすりあじょう」初めて変換したとき「擦り合場」で草生えた

 

 ★4(最高評価)のカードと、各クラスのまとめだけ翻訳してます

 

https://www.vicioussyndicate.com/the-comprehensive-murder-at-castle-nathria-preview/

デーモンハンター

The Comprehensive Murder at Castle Nathria Preview - Page 2 of 13 - Vicious Syndicate

グレイヴルーペ


 この武器は《貪欲な読書家》(昔のカード)の効果2つ分に相当し、3マナ2/2の武器としては信じられないほどのお得な内容だ。もし「手札を捨てる」効果を利用するアグロ系のデーモンハンターデッキが成功するとしたら、それはほとんど、たった3マナで最大6枚のカードを引くことができるこの武器のおかげといえるだろう。また、クエストデモハンにおいて、この武器を中心とした新しい構築が生まれる可能性さえある。構築を左右するほどの強さだ。

証拠隠滅

 0マナ3ダメージはかなりイカれてる。このカードはかつての《魂の炎》(元々0マナ)に匹敵するもので、あれは最強のダメージカードの1つだった。このカードは挑発を回避できず、与えるダメージも1少ないが、《連続攻撃》などのアタック修正とうまくシナジーするクラスのカードである。また、手札からどのカードを失うかを選ぶこともできる。アグロ系デーモンハンターは必ず《グレイヴルーペ》と一緒にこれをプレイするだろうが、このカードがあまりに優秀なので他のアーキタイプに流出し始めるかもしれない。《本の虫》よりも汎用性が高い。

クラス総評

拡張カード:9位
全クラスカード:9位

 我々がまたデーモンハンターを過小評価してるって? しかし、責めることができようか。このクラスは海底都市環境の後半は沈みきっており、新セットも最強とは言えない。

 我々はアグロデモハンのサポートを気に入っている。《グレイヴルーペ》は単独でアーキタイプを持ち上げるカードで、このデッキが再び復活し繁栄したとしてもそれほど衝撃的なことではない。このデッキが、高速で手札を捨てていく新たなプレイスタイルにどう適応していくかは興味深いところ。懸念されるのは、そのような「オールイン」デッキがゲーム・プランに矛盾を抱える可能性があることだ。《グレイヴルーペ》のために手札を捨てる必要があるが、それで引けなかったらどうするのか? また、捨てられるカードは、捨てられる以外に活用方法はないのか?

 「遺物」のパッケージも懸念材料。ゲーム終盤のスケーリングは良さそうだが、ゲーム序盤が苦しいかもしれない。他の2枚の遺物より先に《次元の遺物》を引いてしまい、頭を悩ませることになるかもしれない。様々なデッキに混ぜ込むのは難しくないが、必ずしも遺物を入れることで強くなるとは限らない。良いニュースは、もし遺物が期待外れに終わったとしても、このギミックは簡単に強化することができ、また強化される可能性も非常に高いということだ。聖典みたいにね。

 フェルデモハンと断末魔デモハンはどちらも遺物を採用できる。フェルデモハンは、理論上では遺物パッケージとの相性は良くないが、それ以外にアップグレードがあるわけでもない。「ブラン&ジェイス」システムの可能性は、すでに《ポスト乗り乗りダンサー》のおかげで成立しているが、フェルデモハンは興味を示さなかった。では、これが《ケルサス》のおかげで9ターン目に成立するとしたら、事態は変わるだろうか? 断末魔デモハンは、遺物にはより適しているが、一方でもっと強力なパッケージがある。

 デーモンハンターは大丈夫だろうが、最も脅威となる可能性があるのはアグロデモハンで、それを除けば……あまりホットではないようだ。

ドルイド

The Comprehensive Murder at Castle Nathria Preview - Page 3 of 13 - Vicious Syndicate

ウィドウブルームの種まき男

 これは新セットの中で最高のカードの1つであり、今後20ヶ月間プレイされつづけることがほぼ保証されている。種まき男は、2マナ時代の《野生の繁茂》(ハースストーン史上最高のカードの1つ)と、2マナで自然呪文を引く3/2を合体させたカードである。どの角度から見ても、正気の沙汰とは思えない。ドルイドデッキを強化するための強力なパワーブースト。

精霊総動員

 ドルイド用パズルボックス、このカードは開発中に10個の呪文から8個にナーフされたというが、それはおそらく完全に壊れていたからであろう。ドルイドの呪文は質が高く、またマナの制限がないので《大魔術師のルーン》よりも劇的に強くなっている。多くのドルイド呪文が盤面を作るため、空の盤面に打つ場合もルーンよりこちらのほうがずっと強くなるだろう。どのような盤面の状況でも強く、気軽に唱えられるカードになりそうだ。しかも、《星界配列》のような多くのランプ方法があるこのクラスで? 絶対に間違いなく強い。

トピアー・シュラッバガッザー

 7マナ5/5は非常に遅いが、急襲パワーが爆発することによって、その時点から相手はドルイドに対して盤面を構築することが不可能になる、という状況を作り出す点では、偉大なるあの「狂気の天才」のオーラを醸し出している。オニクシア、およびその「鱗」に対処するのはすでに困難であり、トピアーによってデッキ内のすべての自然呪文が除去カードになってしまうとなると、さらなる困難であるように聞こえる。

 これらの急襲ミニオンを何回か繰り返し出せれば、序盤の盤面喪失はあっという間に帳消しにできる。トピアーが来るターンより先にドルイドを殺さなければ、すぐにボードを失う運命にある。また、これはドラゴンなので、カザカサンを起動するカードに飢えている「配列ドルイド」に入る可能性が非常に高い。かなり怖い可能性を秘めたカードであり、注目に値する。この手の永久効果は、体験してみないとその強さがわからない。

クラス総評

拡張カード:2位
全クラスカード:1位

 ドルイドは信じられないほど素晴らしい。その選択肢は無限に見え、我々が最も苦労したのは、月曜日に掲載されるセオリークラフトの記事で取り上げたいデッキを絞り込むことだった。このクラスにはゲーム後半にできることがあまりにも多く、そのどれ一つもうまくいかないとは考えにくい。

 あまりにも良質なランプが揃いすぎて、レナサルデッキにおいてでさえ、悪いドローという概念が消失するような場合がある。《ウィドウブルームの種まき男》はこのクラスをその領域に押し上げることができるだろう。このカードは信じられないほど強く、あらゆるランプ・ドルイドの可能性が強化され、さらに《精霊総動員》がより大きなランプの見返りを与えてくれている。新型のパズルボックスは、ちょっと強そうだ。

 《トピアー》は既存のデッキ(星界配列ドルイドなど)に追加することも、まったく新しいアーキタイプを生み出すこともできる。その永続的効果は、ヒーローカードをプレイするのに似ている。この7マナ5/5は、プレイ時点ではスタッツの貧弱さという弱点があるものの、つづく数ターンの間にドルイドが死ななければ、盤面を完璧に取り返すことができるだろう。

 《冥土の大木》のパッケージもおそろしく見える。《ストーンボーンの将軍》と《生垣の迷路》があれば、入れるデッキの体質を大きく変えることなく、6枚パッケージで成功できるだろう。《セセリー》を加えることで、「ビッグ」デッキに舵を切ってもよい。

 そして、《ケルサス》と《デナスリアス》という、特にドルイドにぴったりだと思われるレイトゲーム用の中立カードがある。可能な勝ち筋は無限に挙げられそうで、たとえカザカサンとプレスターが厄介な《スチームクリーナー》に狙われることになっても、まだ終わりではない。

 では、問題があるとしたらどこだろう? ドルイドにとっての重大な敵の一つは、自身のクラス内に存在する。《星界配列》は他のランプ系ドルイドデッキにとって深刻な問題となり、彼らを覆い隠すかもしれない。また、インプウォーロックは古き良き時代と同じくドルイドに対するナチュラルカウンターに見え、これが大成功して人気を博した場合、ドルイドの成績にかなりの打撃を与える可能性がある。

 ドルイドは拡張初期に非常に人気のあるクラスになると予想され、それに対応し、その(おそらく40点の)ライフを撃破し、あるいはカウンターが成功できるかはフォーマット次第。それができないのであれば、ついに《星界配列》を11マナにナーフするときが来たのかもしれませんね。

ハンター

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(4点カード:なし)

クラス総評

拡張カード:4位
全クラスカード:5位

 ハンタープレイヤーはここ数週間、このクラスがメタの頂点に座り、2つのレナサルデッキ(ビッグ獣とクエスト)で極めて優れたパフォーマンスを発揮していることを楽しんでいるようだ。 追加ヘルスのクッションは自身のゲームプランをうまく実行するのに役立ち、両デッキは次の拡張でも好調を維持することができる即戦力となるだろう。 しかし、新しいセットにはいくつかの疑問があり、他のクラスのパワーレベルが上がっていることが課題となるかもしれない。

 まずは、「野生精種」から。その実力はいかほどか? コンスタントに野生精種が出てくるとして、そのプレッシャーは対戦相手に扱いきれないものだろうか? あるいは、レナサルを活用した、ビッグ獣ハンターにジャストフィットなギミックだろうか? 休眠ミニオンに投資する余裕があり、その見返りを得るまで生きられるのであれば、彼らは明らかに非常に優秀である。

 しかし、野生精種について少し気になることがある。それは、特に《アラロン》の場合、彼らがボード上で占めるスペースのことだ。獣ハンターがこれらの休眠ミニオンによって盤面を塞がれ、《ヒドラロドン》の場所がなくなってしまうことはないだろうか? 鹿の精霊から生成される武器が、《銛撃ち銃》の邪魔になることはないだろうか? ぜいたくで楽しい悩みだが、答えは残念なものになるかもしれない。

 クエストハンターには、ドルイド支配の可能性という懸念がある。このセットでは、クエストハンターはあまり多くの新カードを受け取っていないため、星界配列に妨害されている間に、周囲のデッキが強化によって追いついてしまうかもしれない。

 もちろん、新拡張のハンターデッキとして有望なのはこれだけではない。フェイスハンターは《へんぷく飾りの客》や《凶血の牙》、そしていくつかの中立カードの補完によって、再来するかもしれない。野生精種はスルーしたほうが、より速くマルフュリオンの顔を叩きに行くことができるだろう。

 ハンターは低パワーのフォーマットという小さな池の中の大魚である。新セットは「段階的な利益」に重点を置いており、現在の戦略には適しているが、新環境という、大きなパワースパイクを持つ大海に飛び込もうとしているのだ。新しい水域には対応できるだろうか?

メイジ

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夜隠の内殿

 このセットで最も強い「場所」の1つ。3マナの投資に対して、はるかにバリューの高い足止めと盤面展開が保証されている。純粋なアグロデッキでない限り、メイジデッキがこれを不採用とするのは難しいだろう。また、《ケルスザード》にとって最高のイネーブラーだが、スケルトン・シナジーを気にしないメイジデッキでもプレイされる可能性が高い。例えばビッグスペルメイジにとっても素晴らしいカードである。

 これを3ターン目に出せれば、勝ち確定も同然だ。

クラス総評

拡張カード:8位
全クラスカード:7位

 不気味で怖い骸骨。ではどの程度不気味なのか? それが、メイジセットを評価する際に我々が抱く最大の疑問だ。《即発の骸骨》パッケージは、攻撃的に構築することも、他の勝ち筋を補完するパッケージとして使用することも可能だ。我々は後者を支持する傾向にあり、それを達成するのは難しくないと考えている。

 スケルトン・パッケージを組み込むことができる最も魅力的なアーキタイプは、山火事メイジだ。このアーキタイプはすでに《マルチキャスター》を採用しているので、《未解決事件》や《骨々ドカン》によって凍結呪文の質が高まることは歓迎すべきことで、さらに《スィヴァーラ司令》によってコピーされたり、《魔導師ドーングラスプ》で再使用されたりもできる。このデッキはすでに《モードレッシュ》という強力なフィニッシャーを持っているが、ケルスザードはもう1つのトップエンドの脅威として両方採用することもできる。

 もう1つのアプローチは、ミニオン密度を高め、《凍気織りのダンジョニア》を用いた完全な凍結ビルドを目指すこと。そうすると山火事の盤面外ダメージを失うが、《氷の接触》で代用することができる。ミニオン密度の高いスケルトン構築では、ゲームが長引くと《氷の接触》1枚から9~12ダメージを与えることができる。《氷の接触》のこの点は、過小評価されているのではないかと考えている。

 もちろん、現在のフォーマットで最も成功しているデッキの1つであるビッグスペルメイジを無視することはできない。しかし、ビッグスペルメイジはこのセットからはあまり多くのものを得ておらず、周りだけ強力で高パワーになった環境と直面することになるかもしれない。《夜隠の内殿》は、基本的にすべてのメイジ・デッキを助けるので、有用だろう。我々は、どのメイジもこの場所をスルーすることはないと考えている。

 自信のないところは? 秘策メイジだ。好きでいたいが、応援できない。このアーキタイプはハースストーンの歴史の中では良い時代もあったが、ここ数年、スタンダードに戻そうとする試みは実を結んでいない。《氷の接触》はこのデッキにバースト能力を与えてくれるだろう。《バーテン》と《オリオン》は良い4マナミニオンだが、セットアップが必要。いくつかの中立カード(《不審な侵入者》、《匿名の情報提供者》)はそのセットアップを助けてくれるだろうが、このデッキが真に恐ろしいとは思えない。少なくとも、あのスケルトンほど怖くはない。

 

Spooky, scary skeletons send shivers down your spine.(不気味で怖い骸骨が背筋をゾクゾクさせる。)

Freezing minions as they appear and form in a line.(ミニオンを凍結させれば、彼らが現れて列をなす。)

They’ll screech and cry as they explode, dealing damage in their path.(彼らは爆発して金切り声を上げ、ダメージを残していく。)

Finding lethals with Kel’Thuzad will require a bit of math.(ケルスザードでのリーサルには、ちょっとした計算が必要です。)

(翻訳で韻を踏む努力は放棄しました)

パラディン

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ビュッフェ係のビッグガン

 おそらくこのセットで最も強いパラディンのカード。その吸魂態はまさに狂気。4ターン目という早い段階で2/4に2体の《スカーレット・クルセイダー》がついてくるのは、大きなプレッシャーだ。ビッグガンのアタックは合わせて8点あり、しかも除去するのはすごく面倒。特に《副料理長》がいる場合などは簡単に4ターン目に吸魂態で出せるし、そうでなくてもどの局面でも強い。シルバーハンド新兵のシナジーを無視して、全てのパラディンのデッキに入れられる。

クラス総評

拡張カード:5位
全クラスカード:8位

 パラディンのセットは、ここ数年のクラスのアイデンティティをうまく表現している。強力だが、直線的で一面的。一見するとそうは見えないかもしれないが、強力かつ新しいパラディンのデッキを作るのは実はとても難しいのだ。

 まず、「新兵パッケージ」のカードについて見てみよう。《副料理長》と《ビッグガン》は素晴らしいカードだが、新しいアーキタイプを生み出すというよりは、既存のアーキタイプに組み込まれる可能性のほうが高いと思われる。《昇格》と《スチュワート》は、他にシルバーハンドのサポートがあればより強力なカードになるだろうが、現状ではそれらを活用する方法はそれほど多くない。新兵に特化したデッキができる可能性は非常に低い。

 ピュア、またはほぼピュアなパラディンデッキが奨励されているようだ。《エリート主義の俗物》は強力なピュアのサポートカードで、おなじみの「ハンドバフ・パラディン」デッキで最も輝くだろう。《泥生まれの下僕》と《副料理長》が、その安定性を高める助けになるかもしれない。

 《聖なる鐘》は、スマイトとバトルマスターが使えないピュアパラディンにおいて、代わりのフィニッシャーになるかもしれないが、《女伯爵》の価値には疑問があり、アーキタイプの見通しはよくない。”デッキ”に中立がないことを要求する唯一のカードなので、プレイヤーはこれを抜くことになるかもしれない。

 そして、神聖パラディンに関しては、追加できるものがあまりない。《呼び鈴》は悪くないかもしれないし、《ビュッフェ係のビッグガン》によってより積極的な構築へと変化するかもしれないが、このデッキのレイトゲームでの目立ったアップグレードはなく、あまり期待できないだろう。

 パラディンは序盤は強いかもしれないし、その傾向があるが、その後どうなるかが問題。コンスタントに成功しつづける方法はあまり見当たらない。強いけどちょっとつまらないか、ただつまらないかのどちらかだ。

プリースト

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共謀者

 最低保証の時点で、4マナで2/5が2枚と既にかなり強力だが、その上、盤面や手札のバフを受けられるというのは、信じがたいほど強力。特に《贖罪の大聖堂》とのシナジーは驚異的。4ターン目に4/6が2枚あれば、対戦相手の盤面支配をシャットアウトすることができる。攻撃的なデッキであれ防御的なデッキであれ、ほぼ全てのプリーストデッキがこの2枚コンボを欲していることだろう。

贖罪の大聖堂

 このセットで最も優れた「場所」はこれだと我々は考える。《大聖堂》は3マナに信じられないほどのバリューとスタッツを詰め込んでいるので、あらゆる種類のプリースト・デッキにとって素晴らしいものになるはずだ。1枚のカードに《アダールの手》が3枚入っていて、たった1マナしか重くなっていない。これはアグレッシブなプリーストデッキとディフェンシブなプリーストデッキの両方にとって驚くべきことで、ゲーム序盤のミニオンをスノーボールすることも、4ターン目のボードスイングを準備することもできる。《剣匠サムロー》の株はこのカードのおかげで上がっている。《共謀者》は恐ろしい。《剣匠オオカニ》は非常にイライラするものになりそうだ。プリーストのカードドローのオプションは、今年の2つのセットで、スタンダード最高レベルになった。プリーストのデッキには必ずと言っていいほど入るだろう。イノシシプリーストだけはこれを気にしないかもしれない。

ラゴス

 このカードはただの壊れにしか見えない。ペラゴスに《ヘビカズラ》1枚で、ほとんど何の苦労もなく4マナ8/8を手に入れることができる。その常在効果により、すでにプレイしていた他のミニオンにバフをかければ、とんでもないターンになる可能性がある。3マナで体力が6あるため、マナカーブ通りに落とされたときに除去するのが難しい。対戦相手が無視できない脅威であり、ゲームがコントロール不能になる危険性がある。かつての《大祭司アメト》を思い出させ、アメトのように”祝福系”プリーストの生存率に影響を与えるはずである。絶対的な強さを持つカード。

クラス総評

拡張カード:6位
全クラスカード:6位

 プリーストのセットは、ジャンキーな楽しさと妥協のないパワーがうまく混ざり合っている。《共謀者》、《贖罪の大聖堂》、《ペラゴス》の組み合わせはこのセットのスター・トリオを形成し、ボード中心のプリースト・デッキの脅威の可能性を大きく押し上げるものである。

 これらのカードに理想的にフィットするアーキタイプは、ナーガプリースト以外に探す必要はないだろう。《大聖堂》はアドバンテージを押し付けながらより多くのカードドローを与え、《ペラゴス》はスノーボールの脅威であると同時にフィニッシャーでもあり、《共謀者》は対戦相手に盤面を完全除去されにくくする大型脅威である。

 ナーガプリーストに勝つための鍵は盤面を完全除去することだ。ここで次の疑問が生まれる。このデッキは一時期非常に強力だったにもかかわらず、「海底都市」ではあまりプレイされなかったことが分かっている。もし「ナスリア城」で強力なデッキとなった場合、ついに人気デッキとなるのだろうか?

 他の選択肢もある。《大聖堂》や《共謀者》を活用した影プリーストの実験が見られるかもしれない。このデッキはローテーション後に姿を消したが、これらの新しい追加カードと、中立セットに含まれるいくつかのパーツによって復活する可能性がある。

 低速のプリーストのアーキタイプに関して言えば、《事件現場清掃》は多くプレイされるはず。クエストプリーストとの相性は完璧で、このアーキタイプミニオン中心なので、大聖堂と共謀者、そして中立セットに追加されたカードが大好きなはずだ。《指紋鑑識官》と《不審な侵入者》には注意。

 泥棒プリーストは、少し不愉快に見えるデッキだ。このデッキは多くのプレイヤーをウザがらせる運命にあるが、おそらくあまり多くのゲームに勝つことはないだろう。パワーのある環境では、この欲張りなプレイスタイルは少し不毛に思えるかもしれないが、リーサルに特化した遅いデッキとのマッチアップに役立つ妨害ツールがいくつか用意されている。

 少なくとも、構築を実験した段階では、とても楽しそうだ。プリーストが強いデッキと楽しいデッキを持つことができたなら、このセットの開発は良い仕事だったと考えてよいだろう。

ローグ

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視立探偵

 ローグの秘策パッケージをものにする可能性が最も高いカード。後攻ならば狂気的に強いし、先攻でも、《段取り》や《鋸歯の骨針》などのおかげで4ターン目でも強力。大量のパワーを前払い(フロントロード)し、対戦相手に多くの圧力と妨害を与えられる。

 では、「良い」秘策パッケージとはどれくらいの大きさになるのだろうか? 14~16枚のシナジーカードで完全にパッケージした「秘策ローグ」デッキを作るのか、それとも《視立探偵》および絶対に引きたくない4~5枚の秘密のみを、既存のアーキタイプの中に押し込むのか? この2つ目の選択肢こそ、我々がこのカードを高く評価する理由である。なぜなら、たとえ秘策デッキが頓挫したとしても、コノカードは多くの潜在的戦略にとって魅力的な選択肢として存在し続けることになるからだ。

鋸歯の骨針

 ローグ版の《月蝕》であり、条件を満たせば月蝕よりさらに優れている(さらに言えば、月蝕はほとんどの場合ミニオンを死亡させるように使われていた)。これはミニオンを含めどんなカードでも軽くできるので、盤面の大きなスイングに役立つ。例えば、視立探偵のコンボを可能にするカードとして非常に優れている。準備/骨針はナーフ前の《練気》であり、状況によってはトリックスターやダイオウガニ、影業師スキャブスを踏み倒すことができる。

 ローグのデッキがこのカードを欲しがらないとは考えにくい。このクラスがやりたいことをすべてやってくれる。盤面スイングし、追加コストが不要、コンボを可能にし、マナを踏み倒す可能性もある……。ヴァリーラの道具箱に追加する完璧なカードであり、あらゆる場所でプレイされることだろう。

ネクロロード・ドラカ

 ドラカはローグセットの主役になるかもしれないし、《罪石の墓地》と合わせて勝ち筋を形成することができ、途方もない量の確定ダメージを与えることができる。しかし、1ターンに10枚以上カードをプレイするようなミラクルローグという妄想を捨てたとして(もちろん結局そうなる可能性はある)、短剣を劇的にパンプアップさせなかったとしてもドラカは強い。ドラカをプレイする前に2枚のカードをプレイすれば、4マナで3/3武器と3/4ミニオンが同時に手に入る。これはもう強い。とても強い。

 要は、ドラカはほとんど全てのローグデッキに入れやすいカードである。非常に良いダメージを出したり、非常識なレベルのダメージを出したりできる。フィニッシュの助けになったり、単独でフィニッシャーになったりできる。最低限でもミスター・スマイト級のインパクト。最大で4マナのリロイ・ジェンキンス級のインパクトである。

クラス総評

拡張カード:3位
全クラスカード:4位

 ローグのセットはとても強い。秘策パッケージが強いのは、《視立探偵》が非常に強力なカードであり、他のすべての秘策関係カードを牽引しているためだ。問題は、秘策パッケージがどの程度まで目立つようになるかだ。様々な方向で使うことができるだろう。

 中立カードや《不気味な墓穴掘り》、そしていくつかのフィニッシャーで構成した、アーキタイプとして秘策ローグが成立する可能性もある。このデッキの目標は、相手を出し抜き、常に混乱させることだろう。相手の回答を奪い、ミニオンを展開させず、バーストでゲームを終了させる。《墓穴掘り》と《影隠れ》は刺激的なコンボを形成し、相手の精神に大きなダメージを与えることになるかもしれない。

 もうひとつの選択肢は、《視立探偵》と4~5枚の秘策を泥棒ローグのような既存のデッキに押し込むことだ。このパッケージは《不審な侵入者》や《墓穴掘り》でさらに拡張できるが、秘策カードを増やせば増やすほど、泥棒ローグのアイデンティティとフィニッシュ能力を維持しにくくなる。

 しかし、たとえ秘策パッケージが完全に失敗したとしても(ありえないことだが)、このセットにおける、秘策とは関係のない4枚のカードに目を向ければ、それらはすべて強力なものだ。《ドラカ》、《罪石の墓地》、《影渡りの扉》、《鋸歯の骨針》はすべて、多くのローグ・デッキの採用候補になる素晴らしい追加カードだ。

 《罪石の墓地》と《ネクロロード・ドラカ》はミラクルローグの復活をもたらし、隠れ身の大型脅威や、《千の真実の剣》(イノシシの剣)に匹敵するドラカ・ダガーを生成する可能性もある。しかし、このクラスにはカードドローが足りないため、競売人/シャー金取りを利用せざるを得なくなりそうだ。これはストームウィンドで初めて《絞殺ワイヤー》を機能させようとした時に見られたもので、結局《現地連絡員》がそれを担うことになった。今回はうまくいくのだろうか?

 他のローグのアーキタイプも潜んでいる。クエストローグは、このセットの非秘策カード4枚を全て組み込むことを強く検討することになるだろう。断末魔ローグは、煙幕の優位性で爆弾ローグを超えるために使えるかもしれない、非常に重要な中立をいくつか手に入れた。

 よって、ローグセットに大きなスペースを取っている大きな秘策パッケージがあるにもかかわらず、このクラスの選択肢はまったく制限されてはいない。これは「海底都市」のローグセットのように、海賊か、さもなくば激弱、まして海賊がナーフされた後は、ワイルドポーのノールがバフされるまで救われなかった、といったような状態とは一味違う。

 まあ、最悪の場合でも、ワイルドポーのノールという最低保証がついているので、環境から外れることはない。

シャーマン

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泥溜め

 これは進化シャーマンデッキの切り札であり、おそらくデッキ内最強のカードになるだろう。1マナのカード1枚に3回分の変異が含まれているのは素晴らしいバリューだ。《汚物の処理係》のようなカードを最大限に活用するために不可欠なだけでなく、総合的にも非常に強力なので、進化シナジーに特化していないシャーマンデッキにも入れることができるだろう。

 また、コントロールシャーマンのマーロックパッケージには、《ガーロックの荒らし屋》や《クマノミ》のような、良質な進化対象がある。《肉食の魚群》から《ゴールドシャイアのノール》をプレイし、序盤で爆発的ターンを作ることもできる。ミニオンバリュートレードしたあとに、泥溜めの効果で”回復”させることもできる。非常に汎用性の高いカード。

 つまり、ある1つのアーキタイプで素晴らしいか、もしくは全てのシャーマンデッキで強いか、そのどちらかである。最低保証値が十分に高いのだ。

クラス総評

拡張カード:7位
全クラスカード:3位

 シャーマンは非常にバランスが取れているようだ。また、このセットには微妙な要素もあるが、それを説明することもなんとかできそうだ。我々はまず、このクラスの2つの主要なシナジー・パッケージについて説明してから、その先に進むことにする。

 進化シャーマンは、何らかの形でカムバックしようとしているようだ。それが「完全」なものか、「部分的」なものかはまだわからず、これまでの進化とは異なり、必ずしも進化に特化していないデッキにも、何枚かのパッケージとして採用することができそうだ。

 とにかく《泥溜め》がすごい。バリュートレードにおいても素晴らしく、シャーマンが好きがちな雄叫びミニオンとの相性も最高。また、ゴールドシャイアのノールから、序盤からメガ吹き飛ばしを発生させる可能性もある。マーロックコントロールシャーマンは、例えばノールと《汚物の処理係》と合わせて小型の泥溜めパッケージを運用することを検討することになりそう。

 もちろん、《ちっちゃなおもちゃ》/《バレない変装》が使えるし、新しい《ヴァッシュ女男爵》という脅威も合わせて、進化に特化したデッキを組む選択肢もある。このデッキは以前のバージョンほど速くはないだろうし、開発チームは4ターン目に試合が終わることを許さないように配慮しているようだ。

 このセットで注目すべき他のシナジー・パッケージはトーテムだ。我々はトーテムにはあまり興味がないが、《ギガントーテム》が大好きで、このカードを中心に構築するのは楽しい。メタが超受動的で、何もしないデッキが流行するなら、トーテムのスノーボール的な性質は重要かもしれないが、このアーキタイプは「0より高いアタックを持つミニオン」(つまりほとんどすべてのミニオン)をプレイするデッキに対して、盤面を作るのが難しそうだ。

 しかし、ここにシャーマンのもうひとつの重要な側面、「中立」がある。コントロールシャーマンを強化してくれる重要な中立レジェンダリーが2種類存在するのだ。このデッキは通常、リーサルパワーに欠け、盤面外で戦うデッキがそれほど得意でないため、遅い相手とのマッチアップが顕著な弱点だった。

 1つ目は《デナスリアス》。シャーマンはドルイドのようにこのカードに飛びつくことはないかもしれないが、そのフィニッシュ能力は、すでにボルナー/インコを活用しているデッキではかなりの脅威となる可能性がある。さらに《ケルサス》を採用し、ピラニアと合わせることで《デナスリアス》を踏み倒すことも可能。アルタラック期のヤシャラージュシャーマンのようなデッキが再来し、《テイラン・フォードリング》が再び10マナの切り札をサーチする目的で採用されるかもしれない。

 もう1つの重要なニュートラルは《狂乱公爵シオター》だ。シャーマンはすでにミュターヌスと相性がよく、シオターはより軽くて、多くのマッチアップで間違いなくこちらのほうが強い。ブラン/シオター・コンボにより、シャーマンは高確率でそのカウンターデッキから重要なパーツを奪い、その見返りとしてピラニアを与えることができる。

 降雪の守護者とスバラシインコのおかげで、盤面中心の戦略に対して優れた防御カードを持つクラスである。ここに加えて、進化パッケージでマナを踏み倒す方法を増やしたり、ゲーム後半の妨害だけでなくOTK能力も増える。

 これでTier1にならないとは考えにくい。

ウォーロック

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むしゃくしゃ司書

 1マナ1/3で、インプが盤面にあればさらに無限の上昇力を持つ。これは大抵の場合2~3点のアタックを持つことになり、その時点で《獰猛なスリザースピア》を差し置いてこのフォーマットで最高の1マナ体となる。そのうえ、《悪鬼の輪》や《罪深き積荷》をプレイすれば、1マナのミニオンが一振りで相手に4~5ダメージを与えるような状況になる。

 1マナミニオンにこれ以上望むものなどない:即座に除去すべき大型脅威となるか、1ドロップにしては多すぎるダメージで苦しめるか。これはかつての《トンネル・トログ》や《マナ・ワーム》(どちらも極めて強力。またマナワームは元々ヘルスが3だった)のようなスノーボールのカードで、プレイヤーはこれがどれほど馬鹿げたものか、過小評価しているかもしれない。

悪徳の図書室

 ウォーロックが手に入れたこのインプ・サポートは、とにかく素晴らしい。新環境では、盤面をインプまみれにするのはとても簡単に思えるのに、コントロールしているインプの数に応じて大きくなるバフが2回分。インプを2体コントロールしているときに1回使えるだけでも、すでに十分強力で、まともな構築カードと言えるだろう。図書室から《悪鬼の輪》に繋ぐだけで、3ターン目に6/6が1体、1/1が3体になる。ただの壊れだ。図書館デッキに対してインプを盤面に残せば、一瞬で敗北のリスクが跳ね上がることになる。

災運の陰風

 これまで見た中で最強のドローエンジンの1つ。このカードがどれだけ軽く、どれだけ多くのカードを引ける可能性があるのか、信じがたいほどだ。盤面にインプが1匹いれば、もう2マナで2枚のカードを引くことができる。《罪深き積荷》の最低値と組み合わせても3枚、《悪鬼の輪》と組み合わせれば5マナで5枚のカードを引くことができる。

 《災運の陰風》は非常に強力で、あらゆるウォーロック・デッキでプレイされることになるだろうと私たちは考えている。アグロのインプデッキだけではない。すべてのウォーロックは《罪深き積荷》と《悪鬼の輪》とこれのコンボを採用し、《バックファイア》をローテーションで失っていた《ルーン刻印ミスリル・ロッド》を、再び魅力的なカードにしてくれるだろう。ナーフ候補筆頭。

レディ・ダークヴェイン

 特に《裏通りの取決め》や《影の円舞曲》と一緒に使うと非常に怖そうなカード。適切なセットアップがあれば、非常に少ないマナで非常識な数のスタッツを生み出す、かつての上振れ《ジャンディス・バロフ》のようなものになる。もちろん、問題は適切なセットアップができるかどうかだ。特定の影呪文の直後に《ダークヴェイン》をプレイしなければ、その機会を逃して、相性の悪い軽い除去の影呪文をプレイしてしまうかもしれない。

 それでも、呪いウォーロックでこれをプレイし、《どん底行き》や《奈落の波》の追加コピーを提供できるなら、十分すぎるほどの性能だろう。また、ハンドロックの復活をもたらすかもしれない。これはメタを定義するカードになりうると考えているが、環境序盤ですぐにヒットするかどうかはわからない。時間がかかるかもしれない。

隠布王ラファーム

 ラファームはインプ・ケーキの上のイチゴである……そしてこのイチゴは美味い。この6マナ体は、ウォーロックがプレイする多くのインプが必ずしも1/1トークンではない(例えば《裏通りの取決め》の「悪鬼」はインプである)ことを考えると、初期状態ですでに強力なスタッツである。

 しかし、このバッドボーイが吸魂すると、このカードは多くのマッチアップで試合を即座に終わらせることができる、破格のスタッツの山となる。最悪のシナリオとして、ラファームが《悪鬼の輪》を再現しただけとしても、吸魂態ならば6ドロップで最低でも合計36スタッツ(!!)になるのだ。

 ウォーロックの新セットの他のカードと同様、ラファームは周りのクラスとのバランスが取れていないと感じるカードである。

クラス総評

拡張カード:1位
全クラスカード:2位

 ウォーロックはナスリア城で最高のセットを手に入れ、我々の目にはドルイドを凌ぐと映る。ナーガ? メカ? マーロック? 海賊? いやいや。ナスリア城で一番ホットな種族はインプなのだ。

 それは《災運の陰風》から始まる。このカードはその名にふさわしく、ウォーロックが2マナで10億枚のカードを引き、いかなる対戦相手にも、「差し迫る破局」(カードの英語名Impeding catastropheを直訳)をもたらすのだ。このカードは、今後すべてのウォーロック戦略の基幹となることだろう。これの前では、あの《バックファイア》すら《チビドラヒッター》並に見える。

 そして、アグレッシブなインプのパッケージがある。《むしゃくしゃ司書》はゲームによっては10ダメージくらい与えそうだし、《悪徳の図書室》は平均的に《権威の祝福》(一昨年のカード)よりも多くのスタッツを生み出せるカードに見える。インプ・ウォーロックのアグレッションは迅速かつ残忍であり、対戦相手は毎ターン盤面を片付けなければならず、さもなくば地面に転がることとなるだろう。

 リロードの可能性も異常で、《イタズラインプ》は平均4マナ9/9で、《隠布王ラファーム》は6ターン目に《ン=ゾス》のような盤面を構築することができる。このデッキのすべてが馬鹿馬鹿しく、特にマルフュリオンにとっては大きな脅威となるだろう。インプに対応できるクラスも出てくるとは思うが、このデッキは縦の展開(スタッツの高いミニオンを出す)も横展開(ミニオンを複数並べる)も同時に行うことができるため、対応が難しい。

 しかし、このクラスが楽しみにしているのは、アグロのインプ・デッキだけではない。魂壺ウォーロックは、マルチキャスターというスカスカドローエンジンで拡張全体を苦しみ抜いてきたので、舌なめずりで待機している。災運の陰風は《ルーン刻印ミスリル・ロッド》を再び危険なものにしそうだ。呪いウォーロックでさえ、この狂気のドロー・エンジンがあれば、うまくいく可能性がある。

 影呪文パッケージのほうは、より穏当なパワーレベルに見えるものの、このパッケージにも《レディ・ダークヴェイン》が存在し、これが新しい《ジャンディス・バロフ》となってハンドロックの復活をもたらすかもしれない。こちらも気が抜けない。

 全体として、ウォーロックのセットはこのクラスの選択肢と可能性を大幅に強化するものである。良質なカードドローを手に入れると、そういうことが起こりがちだ。全体的な安定性が高まり、どんなデッキもプレイしやすくなるのだ。

 ウォーロックの失敗は、ありえない(impossible)か、少なくとも極めて起こりにくい(improbable)ことだと言える。

ウォリアー

The Comprehensive Murder at Castle Nathria Preview - Page 11 of 13 - Vicious Syndicate

※星4は無し

クラス総評

拡張カード:10位
全クラスカード:10位

 最高のクラスがどうなるかを予測するのは難しいし、最悪のクラスがどうなるかを予測するのも同様に難しい。とはいえ、ウォリアーのクラスには恐怖が漂っており、それにはちゃんとした理由がある。

 我々は「激怒ウォリアー」の評価を惜しみなく行った。良いカードがいくつか手に入ったと思うし、それらは将来的にメタの候補になると確信している。《アニマ抽出者》、《イカレたゲス》、《満力の斧》、《オルグラ》、そして《鮮赤の深淵》は、強力なデッキを形成しうる、過小評価されているカードだといえる。

 問題は、このデッキのカードドローがほぼゼロであることだ。つまり《苦痛の侍祭》と、あとはもう《チビドラヒッター》くらいしかない。そうなると、5~6ターン目までにゲームを終わらせることを目指す、オールイン型のアグロデッキになるということだ。つまり、「アグロデモハン」と比べてより強力な盤面展開を持つオールインデッキだが、リロードする能力を持たないというわけだ。うまくいく可能性もあるが、こういうレシピは通常、あまり強力なデッキにはならない。このデッキが素晴らしいものになるには、《狂瀾怒濤》(昔のカード)が必要かもしれない。

 そして、コントロールウォリアーを見てみると、このクラスはナーフ後に形成された環境との大きな力の差を縮められるようなカードを、ほとんど何も得ていないことに気づかされる。このセットにおけるコントロールウォリアーの最高のカードは、間違いなくシオターか、劣化ダイオウガニ(たぶんリモーニアのこと)しかない。メタがアグロ寄りなら役割を持てる希望はあるが、これは楽観的な考えだ。

 今回の拡張のウォリアーほど、セオリークラフトに苦労したクラスはない。何かを見逃している可能性は大いにあり。ウォリアーのセットは非常にシナジーに富んでおり、このクラスに関するデッキ構築はより複雑になる可能性がある。発売後1~2週間後に激怒ウォリアーが大爆発し、ゲーム内で最高のデッキの1つとなった「降魔の狩人」の時のように、発売の後にプレイヤーが真理に至るかもしれない。

 ウォリアーは海底都市でのデーモンハンター(※予想ランク10位)のように、我々の期待を裏切るのだろうか? それとも、発売から1ヶ月後にバフがかかるまで、このクラスはフォーマットの片隅に留まる運命にあるのだろうか? すぐに分かることだろう。

中立

The Comprehensive Murder at Castle Nathria Preview - Page 12 of 13 - Vicious Syndicate

レナサル太子

 すでにフォーマットを大きく変えてしまっている、アーリー・リリースのカード。結局、遅いデッキや防御的なデッキに欲しくなるカードではなかった。どちらかというと、防御手段が弱いデッキへの応急処置であり、死ぬことなくパワースパイクに到達するための体力クッションを与えるものだ。あるいは、勝ち筋を確実にサーチすることができるデッキや、勝ち筋が開幕手札に必ずあるデッキ(クエスト)も、このカードと併用することがある。

 レナサルが今後どのような成功を収めるのか、興味深いところだが、これまでと劇的に変わることはないだろう。

採用クラス:ドルイド、ハンター、プリースト、ウォーロック

狂乱公爵シオター

 非常に影響力のある妨害カードになると予想している。基本的にミュターヌスよりも軽く、確実性も高い妨害であり、唯一の欠点は交換するカードを放棄することだが、これは発見で選べるので、相手に自分の最も弱いカードを与えるだけである。呪文を奪うことができる。場所を奪うこともできる。ヒーローカードを奪うこともできる。

 すべてのデッキで意味をなすわけではないが、レイトゲームの鍵となるフィニッシュカードを狙うための重要なツールになり得る。また、4マナ3/3という弱点はあるものの、速いマッチアップでも有用である。

 また、特定のマッチアップを激変させるだろう。

採用クラス:パラディン、プリースト、シャーマン、ウォーロック、ウォリアー

ケルサス・惨ストライダ

 ケルサスの新形態であり、前回と同じく怖ろしい。すべてのクラスが7ターン目に「ケルサス/1マナ/10マナ」にアクセスできるようになった。すべてのクラスが「ケルサス/ブラン/強い雄叫び」にアクセスできるようになった。もちろん、これはどんなデッキでも使えるわけではないが、プレイヤーはケルサスが開いた可能性をよく観察し、それを悪用する方法を見つけることはほぼ確実。ドルイドは、エルーンの巫女や野生の心のガフとの相性が特に美味しそうなので、おそらく最初にそれを行うクラスとなるだろう。

 この新しいケルサスは盤面スペースという制限があるため、前回のケルサスのように永遠に連鎖することはできないかもしれないが、大きな問題ではない。いずれはこのフォーマットのメタを定義するカードになるのに十分なダメージを与えるだろう。

採用クラス:デーモンハンター、ドルイド、メイジ、シャーマン

デナスリアス陛下

 デナスリアスはこのセットの究極のフィニッシュ・カードのようで、拡張のテーマに完璧に合致している。実質無限大のダメージを与える可能性があるため、対戦相手を殺すまで延々と彼に吸魂しつづけるデッキを構築することができるだろう。

 しかし、そこまでする必要はない。デナスリアスが15ダメージほど叩き出せれば十分で、大逆転のカードとなる。生命奪取は脅威となりうる盤面を一掃するだけでなく、こちらのヘルス総量を大幅に安定させるので、大いに意味がある。

 デナスリアスをサーチし、吸魂作業をできるだけ早期に開始できるようにする効果:《コールドトゥース鉱山の確保》と《テイラン・フォードリング》。

 マナを踏み倒す効果:ケルサス、星界配列。どちらもブランとデナスリアスのコンボができる。デナスリアスのダメージを、ボルナーやインコで倍増させることもできる。

 トップTierデッキに採用される確率:高。

点数:4

採用クラス:ドルイド、シャーマン

 

 お疲れ様でした

 

 タローマン見てますか皆さん 公式YouTubeで見れるよ~