虚無層

exit from society

vS246(ナスリア城⑨・2022/11/11)雑翻訳

 ハースは実家

 

 ワイルドのレポートがそろそろ来るそうです

https://www.vicioussyndicate.com/vs-data-reaper-report-246/

クラス使用率解説

 『凍てつく玉座の騎士団』のスタンダード復帰に伴い、当初はローグの減少が見られたが、状況はすぐに逆転した。泥棒ローグは再びレジェンドで最も人気のあるデッキに急成長した。ラクルローグサメローグも見られるようになり、一方でケレセスローグの試みはすぐに放棄された。

 ランプドルイドは、凍てつく玉座セットの影響を最も受けたデッキかもしれず、いくつものカードがこのデッキに採用され、デッキへの興味を引いている。星界配列デッキが再び台頭し始め、既存のビルドたちに追いつこうとしている。アグロドルイドは、非常に数が多いランプドルイドをカウンターするためか、使用率を維持している。ハドロノックスドルイドはとても弱いので、消えつつある。

 インプウォーロックは依然としてラダー全体で人気だが、このクラスにはついに新たなアーキタイプが出現しつつある。《冒涜》が魂壺ウォーロックを死から蘇らせたのだ。レジェンドではこのデッキをより多く見ることができるだろう。

 《影の真髄》と《永劫の隷属》のおかげで、ビッグプリーストがスタンダードに帰ってきた。しかし、その使用率パターンからすると、このデッキは苦戦しているようだ。ほとんどがラダー下位で見られ、ラダー上昇に伴い大きく減少し、ダイアモンド4以上ではごく僅かとなり、レジェンドではほとんど存在しない。レジェンド上位にはナーガプリースト祝福(ミラクル)プリーストがいるが、その使用率はまだかなり小さい。泥棒プリーストは《ベネディクトゥス》を試しているが、エストプリーストイノシシプリーストはほとんどプレイされていない。

 デーモンハンターには新しいカードがないので、当然ながら減少している。それでも遺物デモハンアグロデモハンはラダー全体で安定した使用率を維持している。

 骸骨メイジは《凍血の魔王妃ジェイナ》、《ロコラー》、《ネプチュロン》を使ったレナサルのビルドを試している。が、うまくいっていない。レジェンドでは30枚ビルドの方が人気がある。このクラスはランクが上がるにつれて衰退し、ビッグスペルメイジ秘策メイジはどちらも消えつつある。

 その昔、《狂戦士の鎧》はスタンダードで全くプレイされなかった。しかし、激怒(自傷)ウォリアーがスタンダードに登場したことで、この忘れ去られた凍てつく玉座のカードはすぐに重要な1ドロップとなり、以前はプレイヤーを集めるのに苦労していたデッキに新しい関心を呼び起こすことになった。突撃ウォリアーも少数存在しており、《魂の鍛冶場》を採用している。

 パラディンは凍てつく玉座セットの影響を受けず、コントロールパラディンの確立された構築に固執している。ビーストハンターも同じで、悪名高い《死線の追跡者レクサー》を敬遠している。シャーマンはデスナイトを採用した進化ビルドを試し、《氷上釣り》をコントロールシャーマンマーロックシャーマンに組み込んでいる。

パワーランキング解説

マッチアップ分布

パワーランキング

  • ローグ
    • 泥棒ローグはかなり良さそうで、その成功はもう最高レベルにおいてだけではない。ラダーのほぼすべての場所でうまくいっているのだ。強力すぎるということはないが、多くのプレイヤーにとってプレイするのに魅力的なデッキであり、「楽しさ」と「強さ」を兼ね備えているため人気を呼んでいる。
    • ラクルローグも好調。ダンサー型の構築がこのアーキタイプを支配しており、ノール構築と比較してカウンターデッキへの耐性があるようだ。サメローグはそのパワーもプレイ率もごく僅かのまま。
  • ドルイド
    • ランプドルイドはまあまあだが、泥棒ローグほどうまくはいっていない。《広がりゆく虫害》が追加されたとはいえ、このフォーマットのほとんどのアグロ戦略に対して大きく苦戦を強いられている。相手のスノーボールに速さで負けてしまう。ランプドルイドは構築の改良によって改善される可能性が多く、ここ数日で登場した最近の構築の中には、人気の型よりも強いものがあることを記しておく。
    • アグロドルイドは好調。ランプドルイドに対する圧倒的なマッチアップと、泥棒ローグに対するまともなマッチアップを持つことは大いに意味があり、トップレジェンドでさえもあまり成績が落ちていない。
  • ウォーロック
    • インプウォーロックはレジェンド以外では非常に優勢だが、レジェンド上位では、より敵対的なメタと泥棒ローグに対するマッチアップの悪化により、急激に落ち込んでいるようだ。
    • 魂壺ウォーロックは確かに競争力がある。また、このデッキは「新しい」デッキであり、最適構築の問題をまだ解決していないかもしれないが、構築の微調整によって、強みを増やすことが出来るかもしれない。
  • プリースト
    • ビッグプリーストは弱い。構築に改善の余地がなく、勝率が下がり続けていることを考えると、生き残れるとは思えない。ラダー全体を通して勝率がマイナスで、ダイヤモンド4になると基本的にプレイできなくなる。スキルの上限が限られていることの強い兆候もある。
    • ナーガプリーストは、ダイアモンド4以上で、インプウォーロックを抜いてゲーム内で最も成績の良いデッキとなった。祝福プリーストはトップレジェンドで2番手となり、トップレジェンドでTier1の勝率を示すのはこの2デッキのみである。
    • エストプリーストは大丈夫そうだが、常にマッチアップに大きく依存するため、ラダーの選択肢としては安定性のないものになりそう。泥棒プリーストは《ベネディクトゥス》を機能させようとするあまり、非常に弱い構築へとダイブしている。イノシシプリーストはプレイ回数が少なすぎて、Tier表には出ていない。
  • デーモンハンター
    • デーモンハンターは凍てつく玉座セットの影響を全く受けておらず、未熟なデッキたちに対して勝つことができている。遺物デモハンアグロデモハンも、デッキリストが既に非常に洗練され確立されたものである。アグロデモハンはアグロに特化したデッキを盤面から押し返すことができるので、このフォーマットで最高の序盤戦を持っているかもしれない。このクラスがメタの中で良い位置にいることは確かだ。
  • メイジ
    • 骸骨メイジは”正しい”構築で運用すれば、非常に強いデッキ。問題は、多くのプレイヤーがその最適なアプローチにまだ辿り着いていないこと、そしてラダー全体でそのパフォーマンスを阻害する多くのジャンクが存在することである。最適な勝率であれば、最低でもTier 2。
    • ビッグスペルメイジは現在のフォーマットで激しく落ち込んでおり、秘策メイジも地盤を固めていない。勝つことだけを考えるなら、このクラスでは骸骨だけがまともな選択肢のようだ。
  • ウォリアー
    • 激怒(自傷)ウォリアーは、現時点では無視できない存在だ。《狂戦士の鎧》の追加でさらにレベルアップし、泥棒ローグがバカ売れしている場所以外のではどのラダー帯でもTier1である。
    • 突撃ウォリアーは、おそらくデッキを大幅に安定させるカードと出会っているらしく、チャンスさえあれば、皆を驚かせることができる、かもしれない。
  • パラディン
    • コントロールパラディンは、今週プレイ回数が大幅に減りはしたが、依然としてかなり優秀。プレイヤーは《泥棒ローグ》とのマッチアップに落胆しているかもしれないし、凍てつく玉座セットとはあまり関係がないので一般的にもあまり興味がないだろうが、ラダーのどこでもプラスの勝率を保っている。ピュアパラディンは特に目立つところはない。
  • ハンター
    • ビーストハンターはうまくいっている。人気度では泥棒ローグやランプドルイドに勝てないが、強いことは確か。
  • シャーマン
    • このフォーマットにおけるコントロールシャーマンの成功は、10クラスすべてが非常に優れた、非常に競争力のあるデッキを利用できるという事実を立証している。進化シャーマンはうまくいっておらず、マーロックシャーマンはまだ味気なく見えるが、それは凍てつく玉座のカードを機能させようとしているほとんどのクラスも同じだ。

クラス別分析

ローグ

 泥棒ローグの構築は変わっていない。最も人気のある40枚目のカードはシオターであるように見える。《太陽の泉》を試しているプレイヤーもいて、このデッキにはちゃんと合っているようだ。我々が見つけた問題は、手札サイズの問題で《逃げ足》と衝突してしまうだけでなく、素のカードパワーも逃げ足にやや劣っているということ。それでも《太陽の泉》による奇抜さを求めるのであれば、それがデッキの性能を大きく損なうわけではないというのは朗報だ。

 ラクルローグのダンサー型ビルドは完全にアーキタイプの使用率を支配した。ノール型があまりプレイされていないので、ダンサー最高の構築であると確実には言えないが、決して弱い構築ではない。

 サメローグで《略奪の亡霊》を実験しているプレイヤーもいる。あまりうまくいってはいない。

ローグ:クラスレーダー

XL・泥棒ローグ

ダンサー・ミラクルローグ

エドウィン・ミラクルサメローグ
逃げ足・ミラクルサメローグ

ドルイド

 ランプドルイド星界配列トレインに乗って戻ってきた。配列を採用したビルドは他よりも著しく優れており、配列が増加すれば、時間の経過とともにアーキタイプの性能は向上していくだろう。

 このデッキではカードの選択が複雑。《魔蝕の病霜マルフュリオン》は非常に見劣りし、カードスロットの無駄遣いに見える。シオターは配列構築ではかなり悪化し、カットしたほうがいい。リッチキングも他の高コストのカードと比べると弱い。

 《広がりゆく虫害》と《究極の侵蝕》はどちらも非常に良さそうだ。侵蝕は手札スペースの問題で《奇跡の繁茂》とぶつかるので、それぞれを2枚ずつ運用することはない。《命を束ねしものアレクストラーザ》はブランとの組み合わせによって重要な勝ち筋となる。《連爆の魔術師》は、このデッキの悪いマッチアップを大きく改善する。《獄吏王》はミラーマッチでこのデッキのベストカード。

ドルイド:クラスレーダー

星界配列・ランプドルイド

堆肥化・アグロドルイド

ウォーロック

 《冒涜》の追加により、魂壺ウォーロックが競技的ラダープレイに復活した。《アズシャラ》や《思い上がったお客様》といった重いカードをカットして、《冒涜》と《生贄の魔道書》と相性の良い《才ある魔術師》を採用する構築は、かなり期待できそうだ。また、《生の苦悩》1枚の代わりに、ミラー/ミラクルローグ用の《クサリヘビ》を搭載する選択肢もある。

ウォーロック:クラスレーダー

呪い・インプウォーロック
デナスリアス・インプウォーロック

冒涜・魂壺ウォーロック

プリースト

 ビッグプリーストは弱いので、消えていくだろう。ナーガプリーストは相変わらず強く、祝福(ミラクル)プリーストは好調で、エストプリーストもそれなりのニッチを見つけるなど、このクラスからはいつもと同じことが起こっているように見える。

 凍てつく玉座のカードは今のところプリーストのアーキタイプにうまく入り込んでいないが、予備的データから、《霊魂鞭打》がイノシシプリーストに非常に適しているという強い可能性がある。ザイレラ、ノースシャイアの聖職者、イノシシを有効にすることができるため、擬似的な火霊術師として機能する。とりあえず、Lynnによって最初に普及した瞬間回復を1枚カットして、鞭打を1枚運用してみたい。このカードが推測通り優秀であれば、もう1枚運用することも可能だろう。

プリースト:クラスレーダー

恩寵・ナーガプリースト

恩寵・祝福プリースト

酔客・ビッグプリースト

ゴールドスタンダード・クエストプリースト

泥棒プリースト

霊魂鞭打・イノシシプリースト

デーモンハンター

 凍てつく玉座のカードがない? 問題ない。アグロデモハン遺物デモハンは、どちらもラダー全体で非常に好調。カード選択の推奨はパッチ前と変わらない。

デーモンハンター:クラスレーダー

フェル遺物デモハン

大魔獄・アグロデモハン

メイジ

 骸骨メイジは、最適な30枚の構築を運用すれば、ラダーで有利な立場にある。レナサルはランプドルイドと泥棒ローグの両方に対してパフォーマンスが悪くなるので、避けたほうがいい。パラディンはもう少ないため、《粉砕波》/《クサリヘビ》 も避けたい。《凍血の魔王妃ジェイナ》/エレメンタルはもうただナンセンスなので避けたい。

メイジ:クラスレーダー

M・骸骨メイジ
XL・骸骨メイジ

M・ビッグスペルメイジ
XL・ビッグスペルメイジ

山火事・秘策メイジ

ウォリアー

 《狂戦士の鎧》は激怒(自傷)ウォリアーにとって大きな追加要素であり、1ドロップをいくつかカットしてオオカニサムロー、グロマッシュを入れてマナカーブを重くした構築はうまくいっているようだ。

 突撃(コントロール)ウォリアーはあまりプレイされていないが、少ないサンプルによる有望な結果を見るかぎり、もっと増えて復活する可能性がある。《魂の鍛冶場》は先導者の斧や鍛冶屋の鎚と相性が良い。

ウォリアー:クラスレーダー

狂戦士・激怒ウォリアー

ガルヴァンガー・突撃ウォリアー

パラディン

 コントロールパラディンはもうあまり人気がないかもしれないが、それでもうまくいっている。構築の仕方も何も変わっていない。

パラディン:クラスレーダー

デナスリアス・コントロールパラディン
獄吏王・コントロールパラディン

新兵・ピュアパラディン

ハンター

 ビーストハンターは静かにラダー全体で良いデッキであり続けているが、凍てつく玉座からのカードはうまく導入できていない。《死線の追跡者レクサー》は試されたが、かなりひどい有様で、ケレセスの構築も同様。

ハンター:クラスレーダー

バランスいいビーストハンター
タランチュラ・ビーストハンター

シャーマン

 プレイヤーは《告死隠者スロール》で進化シャーマンデッキを再燃させようとしている。これは、うまくいっていない実験のように見える。コントロールシャーマンに《氷上釣り》を採用してマーロックパッケージを拡張するという試みも、印象に残っていない。《氷上釣り》はマーロックシャーマンにおいてでさえ、素晴らしいカードに見えないのである!

 全体として、このクラスはそのままである。

シャーマン:クラスレーダー

XL・コントロールシャーマン

ただのマーロックシャーマン

今週のメタブレイカ

 《広がりゆく虫害》、《究極の侵蝕》、《冒涜》、《狂戦士の鎧》。これらは凍てつく玉座の4大インパクト・カードで、スタンダードに波を起こしている。《霊魂鞭打》と《魂の鍛冶場》も、現在の数少ないデッキで有望視されている。往年の印象的なデスナイトは、アルタラック渓谷の傭兵たちには足元にも及ばない。

 最も象徴的なデスナイトが間もなく登場し、事態を収拾してくれるのは良い知らせだ。

 とりあえず、ナーガプリースト:プレイヤーがメタブレイクを拒んでいるメタブレイカーを、プレイしましょう。

ナーガプリースト

 お疲れ様でした