虚無層

exit from society

vS132(メカバフ初週)雑翻訳(2019/6/16)

 突然降って湧いた正規就職の可能性に飛びついてたらいつの間にかvS出てるし、こう忙しい時に限って記事が死ぬほど長い。

https://www.vicioussyndicate.com/vs-data-reaper-report-132/

 

クラス使用率

  1. ハンター:メカメカバフ以降、最も多いクラス。ほとんどのランク帯で全体の25%くらい占めている。しかしレジェでは他4クラスとの差が縮むので絶望的覇王ではない。クラス内最多は爆弾ハンター。ラダーで断トツに出会いやすいアーキタイプ。後に続くのがミッドレンジハンター、秘策ハンター、ホロボシトロンハンター(九生あり、メカチビドラゴンを利用した遅めのメカハンター)。
  2. ローグ:ナーフ期からメカバフになってローグは増加し、多様化もした。手先ローグは様々なカードを追加した多様な型に分裂。旧来のぶんどり部隊型とフックタスク型、そして新型のホッピングホッパー(英名Pogo Hopper)型がそれぞれアーキタイプとして独立。新型はホッパーローグ(Pogo Rogue)と呼ばれる。もっとも多いのはどれでもなくサメローグという新型。サメの精霊とのシナジーが中心。最も後述の詳細によるとこの名前は一種の皮肉らしい。
  3. ウォリアー:多くのプレイヤーが環境初期、このパッチでウォリアーカウンターが強化される可能性を見てラダーでウォリアーを使うことをやめたため、使用数は減少。爆弾ウォリアーのほうがコントロールウォリアーよりも微妙に多いが、レジェでは逆転。ここ数か月は全体的に爆弾ウォリアーのほうが優秀だったため、環境変化で何かが変わったと思われるが、その理由が気になるところ。
  4. シャーマン:新規デッキの登場で人気も急増。クラス内最多はマーロックシャーマンだが、新デッキのアグロシャーマンが差をだいぶ詰めており、この勢いが続けば追い抜く。雷雲のバフでドゥームハンマーが帰還、オバロシナジーのアグロデッキは太古のトログ・トテゴ&ガジェッツァン時代ぶり。加えて、Jambre氏に始まる突然変異シャーマンも増加、ウンゴロ時代の進化&トークンデッキに似ている。スロールがノスタルジアに浸っている。コンシャマ、ビッグシャマ等の遅いデッキはかなり減少。
  5. メイジ:初期には減少し、そのあと上位帯でじわじわ増加。ルナのポケット銀河系のコスト安はメイジの3デッキ全てに影響:サイクロンメイジ、亡霊メイジ、そしてもちろんフリーズメイジ。フリメはメカバフ以前は消えていたが復活。
  6. パラディン:使用率は急増、注目を集めている。クリスタル学のバフでメカパラディンがメタの仲間入り。おなじくクリスタル学のおかげで聖なる怒りパラディンも強化。今もトップ5クラスには劣るものの、ドン底は脱出した。
  7. ドルイドトークドルイドはどのランクでも一定の確率で出会うが、レジェでは減少。チョッキンガーの登場で、ようやく構築に幅が出てきた。
  8. ウォーロック:ズー、トークンドルと同じようにメカを利用したがっている。数は極めて少ない。
  9. プリースト:下位では少し多いが、ランク5以上ではやっぱりTierの底。しかしvS的には壁プリ、ミラクルプリ、新しいメカプリには可能性がある。

パワーランキング論議

  • 環境初期には各デッキのパワーレベルの予想と実力が乖離するのはよくあること。今回もその原因を明かしたい。
  • パッチ後すぐはウォリアーが減少したが、現在上位ランクでゲームを支配し始めている。ひとたびレジェンドに到達すればウォリアーは最強クラスで、爆弾ウォリもウォリコンも強い。カウンターデッキもいるにはいるが、それ以上にアグロシャーマンなどの高速環境がウォリアーにとっておいしすぎる。ローグがダメカードで遊んでいるのもウォリアーにおいしい。ローグについては後述。
  • ウォリコンの人気は実力にふさわしい数値。ランク4以上では爆弾ウォリアーよりもわずかに強いらしい。理由は簡単で上位ほどアグロが増えるため、守りに徹するほうが火力(爆弾)を混ぜるよりも有効になるから。もっとも、爆弾とウォリコンの差は本当にごくわずかで、環境が少し変わればまた逆転しうる。ウォリアーのクラス人気がまた上昇して、カウンターデッキが増えれば爆弾がまた追い抜くだろう。つまりどっちのデッキも強いので環境に合わせて使い分ければよく、ウォリアーは最強という話になる。
  • ローグの現状についてvSは記事一本書けるくらい言いたいことがあるが、要点だけ以下にまとめる。
  1. 「サメローグ」はとてもいいデッキなのだが不要なカードが入り込んでいるせいで勝率が本来よりも下がっている。その不要なカードの代表格が「サメの精霊」そのもの。何を言っているのかわからないと思うが……サメの精霊は一か月前(ナーフ前)もお邪魔虫だったし、2週間前(ローグナーフ期)もそうだったし、結局のところ今でも入れ損なのは変わらない。バフもナーフもサメとは無関係で、いくら効果が強力であれただのトーテム(攻撃0の揶揄か)に4マナ払うのはクソ。これは全ランク帯のプレイヤーがハマっている罠。可能性の話ではなく明確に確実にサメの精霊は抜いたほうがいい。サメを抜いて普通の手先ローグを使おう。
  2. ホッパーローグの実勝率が40%であることから、あなたはvSがホッパーローグもこき下ろすと予想されたかもしれないが、驚くべきことに我々はホッパーローグは戦えるデッキだと考えている。しかし現在流行しているリストは強いリストから大幅にずれている。 必要なのは「大脱出」「サメの精霊」などのすでに有利な状況をより有利にするだけの(win more)カードを抜いて(サメはこっちでもダメ!)、サイクリング系のカードを投入すること。詳細はクラス分析の項目で。
  3. 悲しい事実だが、いまローグで強いのは余計なカードやら弱いカードを入れていない旧来のデッキ。ぶんどり部隊ローグやフックタスクローグといった、普通のパワーカードを利用したデッキ群。ぶんどり部隊ローグはローグナーフ以降も充分優秀で、調整すればより強くなるとvSは読んでいる。フックタスクローグは実力に比して使われてなさすぎる。50%勝率あるのでぶんどり部隊型と同じくらい使われてもおかしくはない。
  • ハンターはいま最も人気のデッキだが、環境からみると最強のクラスとは言えない。
  1. 爆弾ハンターはランク4までは最良のデッキ。それ以上のランクでは最多デッキとして明確に敵視されるためパフォーマンスが落ちていく。また、多くのマッチアップで単純にランクが上がるほど成績が悪くなっていくことから、プレイスキルによる天井が低い(いくら上手くなっても勝率が上がりにくい)ことが示唆されている。しかしながら、これから環境にウォリアーが増えていくと予想されるため、ウォリアーカウンターであるこのデッキは持ち直すと思われる。これはウォリアーの多いレジェンドにおいて既にこのデッキがTier1級の成績を出していることからも明らか。
  2. ミッドレンジハンターは没落。メタのいくつかの要素が逆風になっている。まずメカパラディン、使用率は少ないがこのデッキには強力なカウンターになる。天敵のローグも増えているし、顔に武器を振られるのに弱いという弱点をアグロシャーマンが突いてくる。加えて、カモの一つであるサイクロンメイジが人気を失ってきている。上位帯ではもはやトップデッキではなく、環境構成員のひとつといった程度。
  3. 秘策ハンターは使用率は低いが成績はいい。ローグに強いことにより、レジェンド帯では特に数字がいい。今後ローグとウォリアーがどれくらい増えるかによってはトップデッキになる可能性も残っている。
  • シャーマンがトップデッキ界に帰ってきた。マーロックシャーマンとアグロシャーマン両方強い。アグシャーは序盤の盤面争いで非常に強く、一方マロシャーはレイトゲームにも強い。よって早いデッキにはアグシャー、遅いデッキにはマロシャーが強いが、例外として爆弾ハンターにはマロシャーのほうが強い。また、アグシャーは本質的にマロシャーよりもカウンターされにくく、マッチアップ分布が広く優秀なのだが、ウォリアーに対して非常に弱い。兵器プロジェクトやハリソンジョーンズでドゥームハンマーが壊されると一気に不利になるため。
  • 突然変異シャーマンも戦えるデッキではある、Tier3。問題はアグシャーやマロシャーを使わないでこれを選択する理由が特にないということ。最終的にはコンシャマ、ビッグシャマなどと同枠になりそう。
  • サイクロンメイジはバフ前より少し成績上昇してTier2の中か上くらいに居座っている。ズルジン入りのハンターやシャーマンの台頭は厳しいが、銀河の値下げによってウォリアーにより強くなった。これはパッチ前と異なり、このアーキタイプがカードを入れ替えて環境に適応することがようになった兆候であり頼もしい。
  • ルナのポケット銀河系の強化が遅い系のメイジを環境デッキに押し上げたのは感動的。フリーズメイジの帰還は喜ばしいこと。だが、総合的にフリーズメイジが強いとは考えていない。フリーズメイジと亡霊の書メイジの共通の問題として、爆弾ハンターにものすごく弱い。爆弾ハンターが現在のように人気であり続ける限りは勝率に蓋をされ続けるだろう。
  • このゲームで一番相性が極端なメカパラディンが環境に帰ってきた。総合勝率は今のところ戦えるレベルだが、如何せん相手のデッキによって楽勝かムリゲーの2択でしかない。ズルジン系ハンターやウォリアーをオヤツにできるが、メイジやシャーマンのオヤツになる。このデッキの成功は環境に直に影響されるため今後の環境変化が楽しみ。ウォリアーが今後増えればオヤツが増えるのでわりと明るい未来。
  • 一方聖なる怒りパラディンは相性のいいマッチアップが少ないため苦戦中。Tier1のシャーマンとウォリアーに弱く、これらはしばらく消えないと思われるので、しばらくは苦しそう。
  • トークドルイドはパッチ前に比べるとアグロシャーマンという黒星が発生したため弱体化と言える。それでも勝率は安定しているのでラダーには今でも向いている。一方ズーはランクが上がるにつれて勝率が下がっていくため向いていない。上位ではより強いアグロが増えてくるのが原因と思われる。
  • プリーストに希望は、実のところ僅かながら存在する。ミラクルプリーストの勝率はいまも最悪でもう帰ってこれなさそうに見える。壁プリーストもひどくてTier4安定。面白いのはメカプリーストで、勝率は50%。戦えなくはない。少なくともプリーストのデイリークエストを変更しなくてもいいくらいにはなった。チョッキンガーに感謝。

クラス別分析

ハンター

  • 爆弾ハンターがパッチ以降暴れている。チョッキンガーが強力でほぼすべてのリストに入っている。これまで最後の1枚どうしても微妙カードを入れざるを得なかった枠をぴったり埋めている。レジェンド到達までの最適解の一つだが、マーロックシャーマンだけが障壁。ローグがサメの精霊とか使ってるのも爆弾ハンター的にはうれしいが、ローグが本気出してきたらいずれ困る。
  • ミッドレンジハンターは、パッチでメカパラディンが台頭してきたことで打撃を受けている。メカパラとの相性はナーフ前のローグくらい悪い。メカパラの盤面はミッドハンターでは処理しきれない。そして必殺の一矢、猟犬を放て、ズルジンがぶん回らないかぎり、ケンゴーの無限軍団を出されて終わる。
  • 秘策ハンタ―は相変わらず目立たないがラダーでは好成績。対ローグでは一番優秀だが、引き換えにウォリアーに弱い。前回のレポートでヴァルゴスをおすすめしたことで驚いた人もいたようだが、やはり非常に相性がいいカード。信じて

ローグ

  • 拡張以降たくさんのアーキタイプに分裂。しかもダメカードが大流行しているのは減少としては面白い。しかしサメの精霊はクソ。ともかく観察されたデッキは以下のように分けることができる。
  • ぶんどり部隊ローグは今でも非常に強いデッキだが、やはりウォリアーに弱いのが問題。バランス調整によって少し遅いデッキになり、ウォリアーが整う前に試合を終わらせることが難しくなった。よって今までと異なるレイトゲームの戦略を組み込む必要がある。シェフノミは現在ぶんどり部隊界隈であまり人気ではないが、我々の推測ではシェフノミを入れることで対ウォリアー勝率が10%上がる。もっともその代償に対アグロの勝率が少し下がるのだが、今後おそらくウォリアーが増えていくため、採用の価値は上がると思われる。もしご自身の環境にウォリアーがいない場合は、シェフノミの代わりに2枚目の致死毒を入れるほうがいい。ただし、シェフノミを抜くなら影隠れもセットで抜いたほうがいい(ヘンチクランのゴロツキ、電線ネズミ、ジリアックスなどが代用候補)。
  • フックタスク(海賊)ローグも強い。その他のローグが低速化している現環境で、8ターン目にフックタスクの雄叫びを発動できればほぼ勝利が確定する。J_Alexander氏はこのアーキタイプの特筆すべき開発者で、海賊に加えてメカまで組み込んだ。悪夢の融合体がこのダブル種族デッキと強烈に相性が良く、フックタスクの対象にもなる上にジリアックス・チョッキンガーを超電磁することもできる。観察から言えるのは、昏倒と腹裂きは必須で、リロイは必須ではないということ。海賊ローグはバーストに頼るデッキではなく、バウンスも自然には構築されないためシナジーがない。
  • ホッパーローグはTier4のゴミデッキみたいな数字を出しているが、正しく使えばポテンシャルはあると我々は考えている。正しい使い方のデッキは少数ながらすでに出現している。つまりホッパーローグが強いのはドローがたくさん回ったときなので、ドスやナイフの雨を採用してガンガンドローしたほうが強い。また、ホッパーをデッキに混ぜたり、バフされたりバウンスするよりも、新しいホッパーがどんどん引けるほうが強い。よってサメの精霊、酒造大師、大脱出はあまり強くない。掲載のリストはテンポを重視し、またアグロを捌くために除去も多い。また退散で逆転を狙う。トグワグルの計略は1枚採用で、これはラボの採用担当者の3枚目くらいの意味。10枚以上デッキに混ぜたら総合的にはドローの質が落ちる。このリストは確定で最強なわけではなく、実験カードも入れている。たとえば序盤に使えそうなSI:7や、強盗王トグワグルと電線ネズミで第二の勝ち筋を狙うなど。
  • 最後にサメローグ。改めて言うがサメの精霊はクソ。我々が提案するのはサメ抜きサメローグで、実際これは強いデッキ。昏倒と腹裂きは環境的に入れ得。環境に合わせる柔軟性もある。ウォリアーが多いならマイラの不安定元素とシェフノミを入れれば大きく改善する。その場合、アグロ対策で入れている最下層の故買屋を抜く。海の巨人は現時点では採用しているが、ウォリアーにすこぶる弱いので将来的には抜いたほうが良いかもしれない。

ウォリアー

  • バフによってウォリアー殺しのメカパラなどが強化されるため、ウォリアーのパワーレベルは低下すると誰もが考えていたがそんなことはなかった。サメローグやアグロシャーマンが流行り、それを楽々と倒せるウォリアーは現環境最強の一角。爆弾ウォリアーコントロールウォリアー両方ともに大活躍しており、特定のマッチアップの成績に差はあるものの、どちらもラダーの強力な選択肢であることは同じ。
  • 構築の面ではチョッキンガーがどちらのデッキにも相性がいいことが判明した。単純にチョッキンガーが万能すぎて、あるていどメカを入れるデッキなら何にでも入る。現時点ではウォリアーミラーが少ないので爆弾ウォリアーはエリシアーナを抜いても大丈夫だが、今後ウォリアーが増えるなら大丈夫とも言えない。コントロールウォリアーには特定のデッキに向けたメタカードを入れる余裕があるので、メイジ向けに大物ハンター、ハンター向けに鉄嘴のフクロウを入れている。

シャーマン

  • メカメカバフの恩恵があまりに大きかったため、今やガチの環境構成員になっている。雷雲の強化によってオーバーロードシナジーのアグロシャーマンがトップに躍り出ている。一方ストームブリンガーも、横並びのあるすべてのシャーマンデッキに構築検討されるほどになった。
  • マーロックシャーマンは今いい立場にいる。爆弾ハンターの明確なカウンターとして知られる唯一のデッキだし、近年増えているメカパラディンにも強い。以前は雷雲パッケージが混ざった型もあったが、今は雷雲はもっとバーストダメージを重視した別のデッキとして独立。現在のマーロックシャーマンは種族シナジーにフルコミットした型がほぼ独占している。ヘンチクランの騎豚がいま優秀で面白い。対アグロで無類の強さを発揮しているのに使われなさすぎ。
  • ドゥームハンマーと岩穿ちを構えたアグロシャーマンが帰って来た。雷雲はヘルスが上がって4ターンに出しても容易に除去されなくなった。雷雲のボード制圧力は特に対アグロで非常に強いため、マーロックシャーマンやトークドルイドに有利。また、豊富なバーストダメージ源によって、ミッドレンジハンターとサイクロンメイジにも有利。これらのデッキが整う前に決着をつけることができる。総じて非常にいいポジションにいるが、ウォリアーだけは苦手。
  • ゼンティーモとエレクトラ・ストームサージは両方とも過大評価。効果を発揮すれば確かに強いが、特定の他のカードが引けているかどうかに強さが依存しすぎていて安定感がない(どこかのサメみたいなトーテムと似てるね)。大地の衝撃は2積み確定で、これはメカ・超電磁デッキが流行していることと、ドゥームハンマーを通すために挑発を無効化したいから、という2つの理由による。
  • 突然変異シャーマンというウンゴロ時代の進化シャーマンを彷彿させるデッキもメカバフによって生まれた新作で、バフされた雷雲とストームブリンガーを両方採用している。作成者のJambre氏はこれでレジェンド5位ヒット、Fen氏は同じリストでレジェ1位。「元チャンピオン」や「含み笑う発明家」に突然変異を当ててスイングを狙うほか、序盤は雷雲まわりのカードで処理し、レイトゲームは沼地の女王ハガサとシャダウォックで乗り切る。

メイジ

  • ルナのポケット銀河系がメイジ界に衝撃をもたらしている。メイジデッキの常連カードとなったが価値の高さには幅があり、サイクロンメイジではいいカード、亡霊の書メイジではとてもいいカード、フリーズメイジでは壊れカード。
  • サイクロンメイジはメカバフ前は苦境に立たされていたがようやくターンが回ってきた。銀河の採用で以前よりも貪欲な動きができるようになり、対ウォリアーの勝率がより良くなった。ただ、最近流行りの天文術師が採用の価値あるかは疑問。アレクストラーザは好相性。
  • フリーズメイジは一番銀河キメてるデッキ。他のメイジと同じくこのデッキも山の巨人と召術師の招来を採用しているが、相手の妨害に重きを置いた構築。SoLegit氏のレジェ3位のリストがもっとも有名な型。ラダーでの障害は爆弾ハンターで、これはちょっとした悪夢くらいきついマッチアップ。もしハンターが多いなら、貪欲なカード(天文術師や苦痛の侍祭など)を抜いて魔力の鍵屋を入れると良い。アイスバリアと蒸発が助けになる。
  • 亡霊の書メイジも同じく、爆弾ハンターとアグロに対して苦しむ。Apxvoid氏がこのアーキタイプで最も成功しており、終末予言者のかわりにバリスタのリンチェンと大魔術師アルガルを入れたとても貪欲なリストを使った。終末予言者は現環境では大地の衝撃、ヴェノマイザー、ローグのあれこれなど処理されてしまうケースが多いのであまり強くない。こちらでも魔力の鍵屋をおすすめしたい。遅いメイジには入れ得なのだが相変わらず過小評価されている。

パラディン

  • 1マナのクリスタル学は思ってたほど強くなかったというわけでは決してない。
  • このぶっ壊れドローカードのおかげでパラディンは生き返り始めている。とくにメカパラディンは強力なラダーデッキで、わずかながら使用率が増えているためいくつかのデッキの構築に影響を及ぼしている。
  • メカパラを一線級から阻害している要因はそのマッチアップの極端さにある。バフパッチ前のトップデッキ達のいくつか(とくに爆弾ウォリアーとミッドレンジハンター)に対して非常に強いのだが、シャーマンとメイジに対してはものすごく惨めなことになりがち。総合的な強さはラダーで使うのに充分なのだが、使いながら相手のクラスに一喜一憂することになる。アッシュモア伯爵夫人は非常に相性のいいサーチカードなのだが意外と使っている人が少ない。引けば勝率が一気に上がるジリアックスを確定サーチ、またチョッキンガーも確定ではないが引ける。
  • 聖なる怒りパラディンも1マナクリスタル学の恩恵を受けたデッキだが、ラダーの成績はまだあまりよくない。ウォリアーとシャーマンに弱いのがラダーの安定性を下げている。サイクロンメイジには強いのだがその強みだけで補って余りあるとは言い難い。

ウォーロック

  • その他のアグロデッキと同じく、ズーもチョッキンガーの悪用方法を模索している。チョッキンガーのためにメカを入れても動くかどうか実験している。
  • 我々の調査で面白いことがわかった。確かにチョッキンガーはズーでも強力なカードだが、何枚かお供のメカを添える必要がある。この少量のメカパッケージは強いポテンシャルを秘めているものの、魔法の絨毯のシナジーは少し落ちる。海の巨人は続投、最近のアグロは(爆弾ハンター、アグロシャーマン、トークドルイドなど)横並びが多いので、それらを咎めてすみやかに勝つことができる。マイクロロボの氾濫もおいしいためアグロ系のメカデッキと海の巨人は本質的に相性がいい。海の巨人とメカを共存させたズーは誰も試していなかったので、vSが一番乗りして結果報告は来週をお楽しみにとのこと。
  • 他に面白いのはラファームの価値変化。少なくとも現時点ではウォリアーが減少したため、ラダーにおけるラファームの価値は減少し、我々も一度はラファームを抜いてメカ重点していくつもりだったのだが、いま再びウォリアー増加の兆しが見えているのでやっぱり入れたほうがいい。ちなみに一般公開のラファームのデータはデータ分析上の失敗の影響を受けているので参考にならない。
  • というのも、ラファームをプレイすると他の構築のカードが変身し、それらはドローもプレイもされなくなる。そしてラファームがプレイされるような状況は遅いデッキとの対戦で、それらは基本的には不利マッチ。結果的に、まるでラファームを構築していることが原因で勝率が悪いかのようなデータになる。ラファームの価値は、単に「そのカードがドローされたときの勝率」を見ても判断できない。これはサーチされるカードに対しても言える。つまりぶんどり部隊を持つローグにおける海賊や、ご主人様の呼び出しを持つハンターにおける獣など。「ドロー勝率」を見るときは、それが本当にランダムな確率でドローされたものなのかどうかを考える必要がある。

ドルイド

  • トークドルイドはまあまあいい位置。バフパッチ前とそんなに変わらず、マッチアップが広く優秀で、安定してラダーを上がっていける。
  • 拡張前の予想の時点からずっと構築が1枚も変わらなかったトークンドルだが、ついに変わるかもしれない。理由はもちろんチョッキンガーで、このカードはトークンドルと相性がとてもよく、メカを多く採用してより大型のミニオンを作るプランも取れるようになった。
  • 新しい構築のトークンドルについては結論が早々に出た。トークンドルは今後は森の助けや森の魂ではなく、より即効性のあるカードを使って強引に攻めていくほうがいい。そうすると対アグロがマシになり、遅いマッチアップではより早く試合が終わるようになる。
  • 海の巨人が採用されはじめており、大きい期待がある。狐火の森やメカトークン生成のカード群と相性が良いが、森の魂と違って使ったターンの時点でプレッシャーを与えられる。横に並べてきたシャーマンとハンターを咎めることができ、基本的には序盤の盤面対策に乏しいメイジを破壊できる。お試しあれ。

プリースト

  • 毎年来るのでもう慣れたものだがこの環境でも最底辺。クラシックのプリーストカードに根本的なテコ入れがされないかぎり、プリーストは耐久面を拡張のカードに頼りきることになる。拡張のカードが弱ければプリーストは駄目。
  • とはいえプリーストにも使えるデッキはある。バフパッチで現れた新デッキがある程度戦える数字を出している。Matsup氏のメカプリーストはラダーでも結構いけている。メカパッケージは非常にヘルスの高いミニオンを作ることができ、神授の霊力と内なる力のコンボと相性がよく、チョッキンガーも第二のフィニッシャーとなりうる。往年のコンボプリーストを思い出すが、影の幻視がなくて悲しくなる。

今週のメタブレイカ

  • 爆弾ウォリアーコントロールウォリアー:狂気の天才ドクターブームが環境を支配している。 環境にはウォリアーのオヤツがいっぱいいる。これからウォリアーが増えていくと身構えたほうがいい。もちろんカウンターデッキも増えるだろうが、このクラスの柔軟性を考えればおそらく簡単には潰れない。今後の動きが楽しみだが、とりあえず現時点で最高の選択肢なのは確実。

 

お疲れさまでした。ところで就活の返事のメール待ってる時間ってマジで精神すり減りますね。次の翻訳が永久に出なかったら神経衰弱で死んだんだなって思ってくれると助かります。