虚無層

exit from society

vS142(発見調整第2週)雑翻訳(2019/9/27)

 141は完全に忘却してたんですが、先週めっちゃ忙しかったので許してください。すみません。マジで忙しくてボダランすらやれてない。確か一周目のアゴナイザーに2連敗したところ。ペットがトゲ棒で死ぬ。

https://www.vicioussyndicate.com/vs-data-reaper-report-142/

クラス使用率

 シャーマンは使用率は前回と同じだが、そのうちのアーキタイプの割合は変わっている。クエストシャーマンは減っており、マーロック、アグロが増えている。アグロシャーマンはとくにレジェンドでは顕著で、新しい型も生まれている(Jambre氏の突然変異型。後述)

 興味深いことにレジェンドとランク1-4ではプリーストが減少。コンボプリーストはここ数週間コンスタントに増えていたが、なぜか止まった。

 ハンターは全ランクで減少し、アーキタイプ内訳は均一化してきている。ハイランダーハンターが増加し、少数派だったデッキは消えつつある。

 ウォリアーの内部変化は続いている。先週のメタブレイカーであるアグロウォリアーが増加。コントロールウォリアーは最近のナーフを受けて減少。対ウォリアーのマリガンには気を付けたい:ランク4以上ではアグロのほうが僅かにおおく、レジェンドに近づくほどアグロが増える。

 アグロウォリアーの内部では、ハイランダー型の増加が見られる。(現在でも、ハイランダー型を分離しようとすると統計上ハイランダー型の勝率を不当に高く数えてしまうリスクがある)ハイランダーの分離は毎週試みているのだが、少なくとも今のハイランダーウォリアーは数が少なすぎていずれにしてもパワーランクは測れない。

 ドルイドは時の流れが止まったらしい。クエスドルイドの状況は1ミリも変わっておらず、今もスタンダードで最人気のデッキのひとつ。クエドル以外のデッキに見るものはない。

 パラディンはほとんどのランクで減少しているがレジェンドのみ増えており、聖なる怒りパラディンが増えている。ラダーで他に見かけるのはマーロック、クエスト、ハイランダー

 ローグは表面上変化していない。アグロローグの内部では、海賊のない型が少し増加した。後述。

 ウォーロックは減少。ズーが最近目立った成績を出していないので驚かない。しかし、他のクラスと同様、今週のウォーロックの最大の変化はクラス使用率からは見えない。ズーも内部構築が変化している。

 メイジはやはり底だが、今週は使用率が上がった。先週はハイランダーメイジの勝率上昇が見られたが、その傾向が今週も続き、ハイランダーメイジが戦えるデッキとして復活できるのか見守りたい。

パワーランキング論議

 コンボプリーストは使用率と勝率を見れば今週も高ランク帯最強のデッキではあるが、勝率が下がり始めている。メタがコンボプリーストの対策を学びつつあり、またデッキやカードの選択も対コンボプリに寄ってきている。

 コンボプリが今でも強い最大の要因のひとつはクエストシャーマンとクエスドルイドが多いこと。この2デッキに非常に強いために、総合勝率も高い。しかしプレイヤーが打倒コンボプリのためにアグロシャーマンなど他のデッキを握り始めたら状況も変わるだろう。

 コンボプリーストが敵視されている今、ハイランダーハンターがラダーに最善の選択。プリーストのように注目されていないが、マッチアップ分布が優れており弱点がほぼない。ラダーの安定度が高い。

 コントロールウォリアーは数が減り、勝率は少し上がっている。コンボプリを倒すためにアグロデッキが増えたため。プリーストに強いメタはウォリコンに弱い。対策が全く異なるため、プリーストとウォリアーの両方に強いデッキは少ない。ただしハイランダーハンターは両方に強い。

 アグロウォリアーは上位帯では強い、唯一の天敵のコントロールウォリアーが比較的少ないため。また、プリーストに対して最も強いデッキのひとつでありながら、他のデッキにも強い。

 アグロローグとマーロックシャーマンはともにプリーストに強く、コントロールウォリアーには弱いものの、強く戦える位置にいる。アグロウォリアーに劣る点としてはまずアグロウォリアーそのものに弱い事。それから他のメジャーなデッキに天敵を含むこと(ローグはドルイド、マーロックシャーマンはハンターに弱い)。

 ズーウォーロックは今週強くなったといえる。ウォリアーの内部変化は好都合(アグロウォリアーも苦しい相手だが、コントロールウォリアーよりはマシ)だし、クエストシャーマンの減少もうれしい。また構築も改善された:多くのプレイヤーがハゲタカ・スラッシャー型にこだわっているが、手先・テカーン型のほうが成績が良く、その増加によって全体勝率も上がっている。

 他のデッキが改善されていくにつけ、マーロックパラディンは弱くなっている。開発から時間も経っており、成長の余地が少ないこともバレている。ラダーデッキとして悪くはないが、けっして最強ではない。

 ハイランダーメイジが勝率50%に近づいてきており、ラダーで使える可能性が高まっている。プレイヤーがパッチ後の構築を理解してきたために勝率が上がったらしい。マッチアップ分布は非常に平坦で、得意と苦手の差が最も少ないデッキとなっているため、どんな相手にも勝てるチャンスがあるともいえる。唯一の弱点はハイランダーハンター。

クラス別分析

シャーマン

 シャーマンは今週少し変化があった。アグロ系のアーキタイプが注目を集めており、エストシャーマンよりもメタに合っていると証明。

 jambre氏が海の巨人と元チャンピオンを入れたアグロオーバーロードシャーマンでレジェンド1位になった。最近ではマーロックシャーマンも採用して成功していたように、このリストも魔古の肉細工師と突然変異を入れている。

 このデッキは横並びからの巨人がクエスドルイドに強い。クエドルは隠されたオアシスによってバーン型には強い。また序盤の盤面力によってクエストシャーマンにも強い。

 しかし最も重要なのはベロベーロとオーバーロードシナジーで、プリーストに対して非常に安定して強くなっている。環境の3大デッキに強いとなれば無視はできない。メタブレイカーの可能性を秘めている。

シャーマン:クラスレーダー
突然変異クエストシャーマン
FU4FREE氏のマーロックシャーマン
jambre氏の突然変異オーバーロードシャーマン

プリースト

 一部のプレイヤーはコンボプリーストをターゲットに新しいデッキを改良などしているが、まだそのペースはかなり遅い。殆どのプレイヤーは今でもコンボプリが簡単に倒せるデッキを使い続けている。故に今も最強。

 そしてメタがさほど早く変化していない限り、コンボプリも変化する必要はない。序盤の高い盤面力によってよっぽど軽い除去を積んだデッキでないとカウンターできず、相手の戦略を崩壊させる。コンボフィニッシュを持つが、、高いシナジーとドローで安定して繋げられる。アメトと冥界の導き手によって中盤も強力。ターン1のシャイアに対応されなければ勝ち。変わらない強さ。

プリースト:クラスレーダー
ブワンサムディーコンボプリースト
Zetalot氏の復活プリースト

ウォリアー

 コントロールウォリアーへの熱狂が収まると同時に、アグロウォリアーが注目を引いている。トップデッキに強く、弱点が1つしかないのが便利。

 アグロウォリアーが活躍している一方、ハイランダーアグロウォリアーが多くのトップレジェ報告を受けて再び増加している。使用率がまだ低く(全体の1%程度)、それも一部の熱心なプレイヤーのみが繰り返し使っているという状況のため、客観的に判断するにはサンプルの偏りが大きすぎる。また、試合記録からはハイランダーデッキなのかの判断を間違える問題も残っている。

 それでも我々はこの構築に注目し、最も一般的なリストに手を加えてより強くした。主な変更点:

  • 傷を負った剣匠とネフェルセトの儀式官は弱く、傷を負ったトルヴィアと違って単独でのパワーがない。
  • アップグレードはハイランダーに限らず弱い。
  • 民兵指揮官とレッドバンドスズメバチが入っていないのには驚いた。明らかに採用すべき。

ウォリアー:クラスレーダー
挑発コントロールウォリアー
挑発爆弾ウォリアー
アルカナイト・アグロウォリアー
ハイランダーアグロウォリアー

ハンター

 ハイランダーハンターは一般的なメタデッキたちのどれにも弱くない、バランスの取れたマッチアップ分布をもった最良のラダーデッキ。とにかく全レベル帯でどんな相手にも強い。

 エストハンターはプリーストに弱いのを除けば好調な滑り出し。ラダーでの成功をみるに将来トップメタになる可能性もある。

 メカハンターミッドレンジハンターも存在はしているが、増えそうと言えるほどは強くない。メカハンターはシャーマンとウォリアーに苦戦し、特にこれらのクラスのアグロデッキには弱い。ミッドレンジハンターのじわじわ攻めるやり方はクエスト達成後のドルイドに押し負けるし、ハイランダーハンターにも弱い。

ハンター:クラスレーダー
9号ハイランダーハンター
スタンダードメカハンター
騎豚ミッドレンジハンター
海の巨人クエストハンター

ドルイド

 エスドルイドは充分強い。いくつかのデッキ(プリースト、ズー、マーロック)に序盤を握られると弱いという明確な弱点はあるが、中盤のパワースパイクは劇的であり、序盤に倒しきれなかった相手は押し返されることになる。

 プリーストをナーフすべき議論は語り尽くされているが、実現したらその後の勝者はドルイドだろう。プリ以外のトップデッキ(ウォリアー、シャーマン、ハンター)への勝率は素晴らしい。これがプリをbanできる大会においてクエドルが強い理由でもある。

 多くのプレイヤーがクエドルのことをミッドレンジデッキだと考えているが、動きはむしろコンボやコントロールに近い。それらにおける「レイトゲーム」がこのデッキでは5-6ターンに始まるということ。かつてのクリスタルコアのほうのクエストローグとこのデッキはスタイルが似ている。旧クエストローグはもっとマッチアップが極端で派手なデッキだが、特徴は共通のものがある。

 ひとつたしかなことは、ドルイドのウルドゥムのカードは今後もドルイドの遅いデッキの基礎になるだろうということ(かつての凍てつく玉座と同じ)、そして歴代でも最強の拡張クラスカードだということ。

ドルイド:クラスレーダー
ファオリスクエストドルイド
エリーズクエストドルイド

パラディン

 パラディンは現状維持。高レベル帯でもニッチ枠なのが確定。

 マーロックパラディンはラダーには強く、特に低ランクで強い。ただランクが上がって上手い相手が増えると、ウォリアーとシャーマンへの勝率は大きく下がる。

 聖なる怒りパラディンは使えるし、最人気メタデッキの一部には充分なマッチアップだが、全体的な勝率はそこそこ。

 ハイランダーパラディンも悪くはないが、プリーストとシャーマンに弱いためラダーで強いとは言いがたい。

 エスパラディンはラダーの選択としては悪い。プリーストとシャーマンに全然勝てないので。エサだったコントロールウォリアーももう少ない。真剣にラダー上がりたいならやめておいたほうがいい。

パラディン:クラスレーダー
鮮鯛マーロックパラディン
クエストメカパラディン
聖なる怒りパラディン
Trump氏のハイランダーパラディン

ローグ

 ローグは現メタで重要な役目を負った、強力な序盤の除去とテンポスイング能力によってプリーストに非常に強いクラスであるため。

 ZachO氏がレジェンド100に入ったのはよく見るスタンダードなリストとは異なる構築のアグロローグで、海賊とバーンではなく血の復讐と強盗シナジーに強盗王トグワグルと電線ネズミに壺の商人を加えている。スタンダードなリストに近いマッチアップ分布を持つが、すこし極端さが軽減されており、通常苦手なウォリアー、ドルイドの勝率が改善され、得意なシャーマン、ハンターへの勝率が少し犠牲になっている。バリューカードが増えたのでレイトゲームに強いが、その分攻めるのも遅くなっている。

ローグ:クラスレーダー
スタンダードアグロローグ
ZachO氏の手先・復讐ローグ
JAlexander氏のクエストローグ

ウォーロック

 ウォーロックは強力な売りの少ない、ニッチ枠のクラス。ズードルイドに強いが、他のトップデッキに対してはそうでもない。シャーマンやウォリアー(コントロール、アグロ共に)はズーの盤面を吹き飛ばしてくる天敵で、大会でもズーが使いにくい要因。しかしズーはけっして悪いデッキではなく、あなたの環境がそれほどウォリアーだらけでないなら、充分良く戦える。

ウォーロック:クラスレーダー
手先ズー

メイジ

 ハイランダーメイジの勝率はさらに上昇しており、50%の峠に近づきつつある。ナーフ直後に思われたほどどん底のデッキではない可能性を示すいいニュース。問題は、あえてメイジをつかうための理由が存在しない事。たしかにほとんどの相手に対してまともに戦えるし、ラダーでも勝つことはできるが、ハイランダーハンターに弱いせいで全体勝率が半分を割っている。

 有効なアドバイスがひとつ:動物変身を使おう。多くのマッチアップで強い。とくにプリーストに対しては大きく変わる。

メイジ:クラスレーダー
BoarControl氏のハイランダーメイジ

今週のメタブレイカ

 基本的に我々は、この項目でまだサンプル数が少なく、パワーランキングにも載せられないようなデッキはハイライトしないのだが、あまりにも明らかに強いデッキに関しては例外。

 Jambre氏のアグロシャーマンハースストーンのメタを破壊、あるいは意義深い方向に導くだろう。このデッキは現環境を定義するコンボプリ、クエシャー、クエドルの全てに対して強く、ウォリアーへの勝率も以前のアグロシャーマンよりマシになっている。

 Tier2かTier1かは不明だが間違いなくメタに入るデッキであるのは間違いなく、ラダーでも大会でももっと使われるべきデッキ。真の強さはこれから見極めていきたい。

Jambre氏の突然変異オーバーロードシャーマン

 お疲れ様でした あと先週忘れてたのマジですみませんでした。一応書きかけが残ってたので今からやります。