虚無層

exit from society

vS146(砂漠の悪霊第4週)雑翻訳(2019/10/31)

 月末(月末で終わるとは言っていない)ラダーの皆様お疲れ様です。

 本当に。

https://www.vicioussyndicate.com/vs-data-reaper-report-146/

 ワイルドのレポートが10日ごろに来るそうです

クラス使用率

 シャーマンの増加がついに止まり、ランク4以上では30から35%。ランク4-1帯ではクエストシャーマンが全体の20%。レジェンドではアグロシャーマンが少し増え、クエシャーとの差を縮める。またアグロシャーマンに重要な実験が行われている。「正解の出た」クエシャーとは対照的に、環境のこの段階に至っても変化している。

 ローグがプリーストを飛び越えて2番目に多いクラスに。先週のメタブレイカー、テンポローグが全レベル帯で増加。高レベルではシャーマンズとクエドルに次いで4番目に多いデッキに。断末魔ローグは減少。先週も言った通り、単純に弱いデッキなので。

 プリーストは両デッキが減少、ローグ増加した現在はクラスにとって厳しい時間か。コンボプリーストはテンポローグに非常に弱く、最初はクエシャマへの解答と思われたにもかかわらず、ローグのせいでプレイヤーが離れていった。

 クエドル内部の移動は続いている。より多くの人がマリゴス型から離れ、ノミ型か銀行家型に替えている。現在のメタではどちらもマリゴスよりは良いことが分かっている。勝率への影響は後述。

 パラディンは微減少、おそらくこれもテンポローグ増加の影響が少しある。テンポローグはハイランダーパラディンと聖なる怒りパラディンの両方に強い。

 ここ数週間ハンターにはほとんど変化がなく、ハイランダーハンターという強力なデッキがあるもののそれ以外に見どころはない。

 ハイランダーメイジはンゾス型に負けないほどビッグスペル型も増えているが、真のブレイクスルーの兆候は見えない。ウォリアーも同じで、動きがない。

 グリンダと魔古の狂信者(ラー)を採用した新しいクエスウォーロックを人々が実験したため今週のウォーロックは微増加。このデッキによって夢の世界ではウォーロックが競技レベルに帰ってきているのかもしれない。

パワーランキング論議

 先週恐れていたことが現実に。テンポローグはコンボプリーストを吹き飛ばし、環境全体には強いが、シャーマンには結局有利を出せていない。ローグの問題はウサギ進化への解答が全くない事で、そのせいでシャーマンが序盤にこのチートコンボをしてこないことを祈り続けるしか勝ち筋がない。

 これによって高レベル帯ではシャーマン最強の環境に変化が起こせず、シャーマンを止められるものが実質いない。レジェンドではシャーマンだけがTier1。しかもアグロシャーマンがまだ最終形態でないことが判明。実りある改良によって多くのマッチアップが改善しており、世界勝率も上がり続けている。どうやらアグロシャーマンが1A、すなわちクエシャーが1Bで、アグシャーのほうが僅かに優れているらしい。コンボプリ、テンポローグ、クエドルに対してクエシャーよりアグシャーのほうが勝率が良い。いちおうコントロールウォリアーというカウンターも存在するが、数も少なく、それほど強くもない。

 メタの傾向にうまく恩恵を得ているのはクエスドルイド。マリゴス型をやめているのが勝率上昇の一因だが、他の理由はローグによってプリーストが抑えられていること。コンボプリはクエドルの最大の天敵であり、一方テンポローグはかなり対処しやすい。完璧なシナリオ。

 ランク4以上のTier2から3のデッキの評価については、シャーマンの影響はより明らかに説明しやすく出ており、また将来の予測が興味深い。

  • クエシャーの強力かつ無限に近いリソース生成に対抗するため、メタはアグレッシブになり、シャーマンがレイトゲームに着く前に倒そうとしている。クエドルも似たように強力なレイトゲームを持っているためアグロ環境を加速。一度安定期に入ったら乗り越えることは不可能に近い。メタを定義するレイトゲームデッキ。
  • コンボプリースト、アグロローグ、アグロウォリアー、ハイランダーパラディンハイランダーハンターとマーロックシャーマンはクエシャーに圧力をかけられる可能性のあるデッキだが、安定してそれができるのはコンボプリだけ。序盤からのスノーボール能力が飛び抜けている。それ以外がクエシャーを倒せるかは運が絡む。重要なのは、これらはけっしてコントロール側ではないということ。
  • その理由は、これらのデッキは先制攻撃に注力するデッキでありAoEや遅延、除去を持っていないために、ウサギ・肉細工師・進化に対する解答がないから。正しくケアした上で祈らなければならない。さらにアグロシャーマンにはさらに弱い。アグロシャーマンはより受け身なクエシャーよりも序盤の除去が豊富であり、またクエストがないためマリガンが1枚多くでき、カエルの精霊もあるので進化を引く確率も高い。アグロ殺しのアグロデッキ。
  • したがって現環境でシャーマンをつかわず成功するには、シャーマンに圧力を掛けつつ進化スイングが来ないよう祈る事。より防御的に動こうとするデッキは通常Tier3に落ちる。クエシャーのレイトゲームには耐えられないし、ンゾスを使えばMCTに崩壊させられる(ハイランダーメイジ、復活プリ、コントロールウォリアー)。
  • ウォリコンについていえば旧型のンゾスのない挑発ビルドのほうが、総合的にもシャーマンだけ見てもラダーでは良く、おそらくTier2。

 ズーウォーロックは今週も勝率が上がりました、冗談はさておき、これ以上悪くなりそうにない。メタにおける役割が皆無なので将来使われる見込みもない。またクエストシャーマンに勝てないアグロデッキなので、もう居場所がない。

クラス別分析

シャーマン

 シャーマンのラダーでの存在感は圧倒的だが、ついに飽和状態に入ったのでこれ以上増える事はなさそう。クエストシャーマンとアグロシャーマンはどちらもゲーム内最強のデッキであり、サバクウサギと進化の凶悪なコンボがその大部分を支えている。

 アグロシャーマンは今週興味深い変化があり、Mr.Yagutとフォロワーがドゥームハンマーを用いてレジェンドトップに到達した。横展開からの血の渇きの代わりに、カエルの精霊を最大に利用して直接打点コンボでのフィニッシュを狙う。我々の所見ではこのアプローチは非常に強く、使う価値がある。ウォリコン、クエドル、ハイランダーメイジといった遅いデッキに対する勝率が大幅に改善している。しかし盤面を捨てた結果ミラーを含む対アグロは犠牲になっている。

 一方BoarControlは血の渇き型にライトニングストームを2枚積みしてレジェ1位ヒット。ライストは主にレジェ上位で多いミラーへの対策だが、ラダー全体での必要性は高くない。焼き付く幻視と交換できるのは考慮されたい。

シャーマン:クラスレーダー
進化クエストシャーマン
血の渇きアグロシャーマン
ドゥームハンマーアグロシャーマン
肉細工師マーロックシャーマン

ローグ

 ローグの人口はさらに増え、現メタのトップクラスのひとりになった。テンポローグはメタブレイカーにふさわしいラダー大会共に高レベルで幅広く成功している。

 テンポローグはシャーマンを安定して倒せるわけではないにもかかわらず、強いデッキとして存在できている。先週掲載した構築が最適だと自信をもって言える。クエスト中の冒険者はクエドルとクエシャの両方に対して非常にバリューが高い。テンポローグは実際冒険者が広まってから大幅に対クエドルを改善しており、いまではごくわずかに微不利でしかない。

 アグロローグも今週は成績改善しており、主な原因は対テンポローグに強いため。ローグミラーは基本的にわかりやすく、より早く、顔面を見ているほうが勝つ。しかしテンポローグのほうがラダー全体を見ると強いため、アグロローグを使う理由は少ない。

ローグ:クラスレーダー
冒険者テンポローグ
海賊アグロローグ
怪盗クエストローグ

ドルイド

 エスドルイドは最近のメタの傾向であるテンポローグ増加によって得をしている。さいきん対ローグは前よりも難しくなったが、まだドルイド側が有利。ローグの役割がコンボプリとハイランダーパラディンというドルイドが一番苦手なデッキ達を抑えることならば、これ以上なく鹿ニッコリな状況なのは間違いない。

 掲載のビルドはいつものラダー向け構築だが、テック欄にノミと入れ替えられる銀行家を追加。悪意の銀行家を使えばクエドルは純粋なファティーグデッキとなり、ウォリコン、ハイランダーメイジ、復活プリーストなどにかなり強くなる。一方ノミとセナリウスは1枚ですぐに強く、ハンター、シャーマン、ほかのドルイドに強い。

ドルイド:クラスレーダー
エリーズクエストドルイド

プリースト

 設定ではヴァリーラはアンドゥインの忠実なしもべだったはずだが、ハースストーンを始めた途端めっちゃ厳しくなる。

 コンボプリーストはテンポローグの人気によって大幅に打撃。ウルドゥム開始から続いていた支配力はもはや存在しない。アグロシャーマンもまた苦戦する相手であり、複数のカウンターがあることで以前のような優れたマッチアップ分布ではなくなっている。

 復活プリーストはおそらく今後もギリギリセーフといったところ。ハッカー・エリシアーナのビルドがラダーで最近注目されており、実際古いシルヴァナス・ラグナロス型よりも一考の価値がある。ハッカーの主な利点は遅いマッチへの強さ。クエドル(たいていデッキを引ききる)やウォリコン(エリシアーナを持っているがそれでも)や他の復活プリーストには非常に強い。ただしクエストシャーマンは改善しない。クエシャーのレイトゲームの強さはこちらが何をしようと関係ない。

プリースト:クラスレーダー
ブワンサムディーコンボプリースト
ハッカー復活プリースト

パラディン

 ハイランダーパラディンはテンポローグの増加によるもう一人の犠牲者。ハイランダーデッキは基本的に柔軟性が高く、特定のマッチアップにはテックカードで対応できると思われがちだが、ローグへの解答はない。このマッチアップの問題はローグ側がはるかにボード掌握に長けていることで、パラディンが取り返すのは非常に難しい。ハイランダーパラディンは受け身のデッキ(クエドルなど)に強いが、こちらよりアグレッシブに盤面を取ってくる相手には弱い。また、パラディンのレイトゲーム戦略はどれも昏倒に弱いことも大きい。

 聖なる怒りパラディンは両方のシャーマンに微有利。しかしマッチアップが極端でクエドルには勝てず、増えつつあるテンポローグにも苦戦する。半分以上がシャーマンとかでないかぎり、ラダーの選択肢としては疑問。

パラディン:クラスレーダー
秘策ハイランダーパラディン
聖なる怒りパラディン

メイジ

 ここ数週間のメイジの改良は止まったようだ。ハイランダーメイジが最近発見されたビッグスペル型のおかげでまた現メタの強力なデッキとして舞い戻ると期待したプレイヤーもいたようだが、ラダーでの強さはンゾス型とあまり変わらなかった。

 二つの型にはいくつか重要な違いはあり、覚えておくべきではある。ビッグスペル型は対シャーマンを最大化している。クエストシャーマンには早期に、盤面で圧倒される前に、ナーガとパイロブラストで盤面を越えてフィニッシュするのを狙う。ルナポケが必要なのも同じ理由。それほど強いミニオンを積んでいないにもかかわらず、ルナポケによるスイングターンが勝つためには必要。実のところレイトゲームはかなり弱い。

 ンゾス型はよりゆっくり攻めるデッキ。遅い相手を受けるのが得意なためクエドル、ハイランダーハンター、コントロールウォリアーに強い。消耗戦に特化したビルド。だが何度も言う通りクエストシャーマンとの消耗戦には弱い。精神支配技師のせい。

メイジ:クラスレーダー
ンゾスハイランダーメイジ
ビッグスペルハイランダーメイジ

ハンター

 ハイランダーハンターはこのクラスをメタに参加させている唯一のデッキだが、最近のメタの傾向によって弱くなっている。全レベル帯で成功してはいるが、ラダーの頂点ではより苦戦する。増えつつあるテンポローグを含め、環境のトップデッキのほとんどを安定して倒せない。よって以前ほど推す理由はなく、現在の勝率は悪いデッキに強いことによる。

 また、プレイスキルによる天井が比較的低いことも示唆されている。いくつかのマッチアップが次第に悪くなってきており、レベル帯による勝率の差が小さい。

ハンター:クラスレーダー
秘策ハイランダーハンター

ウォリアー

 ウォリアーは今週も使えはするがベストデッキのレベルには達していない。アグロウォリアー、コントロールウォリアーともにラダーで大きく成功するには欠点がある。

 アグロウォリアーはクラス内では最良のデッキ。シャーマン、ドルイド、ローグ、コンボプリと対等に戦える。問題のあるマッチアップもあるが、トップデッキには大きくカウンターされない。

 コントロールウォリアーは非常に極端なデッキなのだが、大会からラダーへンゾス型が流入し続ける限り、真のポテンシャルを発揮することは無いだろう。先週言った通り、シャーマン環境にンゾス型は持ち込むべきでない、基本的にゴミ。旧型の挑発ウォリコンならだいたい50%くらいの勝率に収まると推定され、どちらのシャーマンにも充分戦える(クエストには接戦、アグロには大きく有利)旋風剣と怒りの災厄で大型盤面にがっつりテックするのも選択肢。

ウォリアー:クラスレーダー
挑発コントロールウォリアー
アルカナイト・アグロウォリアー

ウォーロック

 ただの悪口っぽいので翻訳は省略します ごめん 俺これ以上グルダンが傷つくところ見たくないよ

ウォーロック:クラスレーダー
手先ズーウォーロック

今週のメタブレイカ

 先週、我々はこのコーナーにシャーマンは出さないことを決定した。従っていまラダーで最適なデッキであるアグロシャーマンを使うのはおすすめしない。どちらのアグロシャーマンもサバクウサギ、魔古の肉細工師、カエルの精霊、進化を使うため充分強力であることも教えない。

 なのでマジで絶対にアグロシャーマンを使ってはいけない。

 本当のメタブレイカーは明日から始まるブリズコンで得られることを期待している。新拡張の予告が予定されているが、長期プレイヤーとしてコンテンツクリエイターとして、単に新カード以上のなにかを期待したい。2020年はゲームにとって試練の年となることが予測され、新しい空気が必要とされている。

 お疲れ様でした