虚無層

exit from society

vS180(ダークムーン第3週・2020/12/4)雑翻訳

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クラス・アーキタイプ使用率解説

 デーモンハンターがあちこちで爆発している。1週間前までのアグロデモハンは、ソウルデモハン戦での苦戦に加え、コントロールウォリアー戦でのパフォーマンスが悪いため、ソウルデモハンに後れを取っているように思われていたが、この傾向は逆転している。このハイパーアグロデッキはこの1週間で2倍の数を叩き出し、グルダンの髑髏がデッキに再導入されるという新たな洗練のフェーズを迎えた。

 アグロデモハンとソウルデモハンは現在、ラダー全体のプレイ率で首位を争っている。アグロデモハンはレジェンド以外ではわずかにアドバンテージを持っているが、ソウルデモハンはトップレジェンドでの人気が高い。衰退しているOTK生命奪取デモハンも含めると、このクラスの数は日々上昇しており、トップレジェンドでは30%に近づいている。

 ウォリアーも同様。このクラスはレジェンド以外ではあまり人気がないが、コントロールウォリアーはトップレジェンドで最も支配的なアーキタイプであり、その数は2倍に増え、全体の15%を超えている。ほとんどのコントロールウォリアーのビルドはETCコンボを採用しており、クトゥーンを採用しているものもあれば、サイラス/アッシュタンコンボを採用しているものもある。爆弾ウォリアーはわずかに見られるが、他のウォリアーデッキはあまりプレイされていない。

 ローグはプレイ数がわずかに減っている。ガラクロンドやアグロは衰退しつつあり、プレイヤーはこのクラスで最も有望なアーキタイプであるミラクルローグに群がるようになっている。ミラクルローグはまだあまり洗練されていないが、解決策は(我々にとっては)明白であり、デッキはその拡張初期のリストから徐々に遠ざかっている。

 シャーマンはプレイ率が上昇しており、プレイヤーは成功した進化シャーマンに乗り換えている。このアーキタイプは多くの実験が行われており、まだ解明されるには程遠いと疑っている。トーテムシャーマンは激減し、トップ・レジェンドから完全に姿を消した。アグロシャーマンはまだ小さな存在感を維持している。

 ハンターはプレイ率が上昇しており、現在のメタでのハイランダーハンターの成功を受けて、アーキタイプ使用率の劇的な変化が見られる。プレイヤーはあらゆるレベルのプレイにおいて、フェイスハンターからハイランダーハンターへと移行している。メタがより進んでいるトップレジェンドでは、そのプロセスは完了しており、フェイスハンターはほとんど残っていない。

 ソウルデーモンハンターとコントロールウォリアーのメタを定義するデュオに対してピュアパラディンが良好な立ち位置にあることによって、パラディンは先週からラダー全体でより注目を集めている。ほうきパラディンの存在感はそれに比べればまだ小さい。

 プリーストはラダーの大部分を通してその数がわずかに減少しているが、トップレジェンドでは興味深いことに増加しており、コントロールハイランダーが同じようなプレイ率を示している。これについて考えられる説明は、プリーストがコントロールウォリアーに対する強力なカウンターであり、その相手が高レベルプレイで存在感を増していることで、プレイヤーはそれをターゲットしようとしているということ。

 ドルイドはウォリアーのカウンターだが、かなり落ちている。ピエロドルイドは先週を通してプレイ数が激減し、コントロールウォリアーやソウルデーモンハンターは良いマッチアップではあるが、アグロデーモンハンターはそうではない。この残忍なマッチアップ(とシャーマン)の台頭は、マルフュリオンを怖れさせている可能性が高い。

 プレイヤーはコントロールウォーロックがひどいという事実に折り合いをつけようとしており、このアーキタイプはラダー全体のプレイで急速に衰退している。トップレジェンドでは、ほぼ完全に消滅している。問題は、先週このクラスで最も期待されていたかもしれないズーウォーロックも衰退しつつあることだ。

 メイジはメタの最底辺に座っている。目立った成功もなく、かなり悪いものから本当に悪いものまで3つのアーキタイプがあり、高レベルプレイでは完全に見捨てられつつある。メイジはブロンズからゴールドでは妙に人気があり、スペルメイジはカジュアルで人気がある。

パワーランキング解説

マッチアップ分布

パワーランキング

デーモンハンター

  • ソウルデーモンハンターの勝率は下がり、レジェンドでは今やスタンダードで最高のパフォーマンスを発揮するデッキではなくなってしまった。メタがこれをターゲットしていることに起因するかもしれないが、それだけではない。表全体を見てもわかるように、コントロールウォーロックのような悪質なデッキの衰退によって、デッキの勝率がデフレするという自然な過程がある。ソウルデーモンハンターは、トップレジェンドでのコントロールウォリアーの大規模な増加などを考慮すれば、非常によく持ちこたえている。メタが効果的な対策を見つけない限り、支配者であり続けるだろう。
  • アグロデーモンハンターはサイドキックの地位に甘んじることを拒否し、ソウルデモハンとコントロールウォリアーの支配者コンビによって抑制されるだろうという先週の予想を覆した。この逆転の原因は、この2つの悪いマッチアップに対して劇的に強い新しいアグロデモハンのビルドが開発されたことにある。つまり、コントロールウォリアーとソウルデモハンは依然として実行可能なアグロデモハンカウンターであり続けるだろうが、彼らの存在だけではこのハイパーアグロを制御するには十分ではないということだ。トップレジェンドであっても、アグロデモハンはTier1級のステータスを維持しており、カウンターの存在率の非常に高いレジェンドという範囲を出れば、アグロデモハンは目につくものすべてを破壊している。このデッキの最終形態は容赦なきぶっ壊れに見える。
  • 生命奪取デーモンハンターは性能に劇的な改善を見せている。これは、そのリストの洗練、アグロデモハンの台頭、そして生命奪取デモハン自身のプレイ率の低下の結果、強いプレイヤーだけが使うようになったことによる。問題は、これらのより良い条件であっても、その性能はメタの窓際の役割しか果たせそうにない事。シンプルにポテンシャルの上限が低い。

ウォリアー

  • ETCコントロールウォリアーは非常に優れており、日に日に効率化が進み、洗練され続けている。また、スタンダードの中でも最も高いスキル上限を持つデッキの一つでもある。その性能のピークはトップレジェンドで、ビルドが洗練されていることと、デーモンハンターの出現率が非常に高いことで、より有利なフィールドになっている。ただし今後の改良の余地に関しては限界がある。他のコントロールウォリアーのビルドも良いが、ETCのコンボ・ビルドには及ばない。
  • 爆弾ウォリアーもかなり優秀で、このデッキで地雷原を使えば勝率の低下はそれほど目立たないだろうと強く示唆している。このアーキタイプは強力であり、もしETCコントロールウォリアーが注目されていなかったら、はるかに人気があっただろう。

ローグ

  • ラクルローグはTier1の勝率を示していないが、明らかにTier1デッキである。今週のデータでは、もしプレイヤーがより良いビルドを採用していれば、ミラクルローグは絶対に最高のデッキと一緒にTier1に座っているだろう、という評価を確信をもって得ることができた。詳細はクラス別のセクションにあるが、ローグの勝率が「全体の(全体的な勝率デフレの)流れに逆らって」上昇している理由は、ローグのプレイヤーがゆっくりとより良いカード選択をしているからだ。良いカード選択をしたければ、我々をネットデックしよう。
  • 私たちは、ローグがスクロマンス時代のような多様性に富んだクラスではないかもしれないと危惧しており、アグロローグとガラクロンドローグは期待外れに見えている。これらのアーキタイプはどちらもまだ洗練されて改善される可能性があるが、アグロローグの改良は全く取り組まれていない。ガラクロンドローグはクトゥーンを外した結果勝率が上がったが、クトゥーン亡き後の上限値もまだTier3以上ではないかもしれない。

シャーマン

  • 進化シャーマンはその勝率の低下に苦しんでいる。問題のひとつはソウルデモハンやコントロールウォリアーに対してアドバンテージを得られないことだが、より大きな問題はアグロデモハンの台頭であり、このデッキはシャーマンを消し飛ばしてしまう。進化シャーマンは今後も存続可能で競争力もあるが、トップメタのデッキに追いつくためには、より良いビルドを見つける必要がある。今後数週間かけて、より良いビルドを見つけたい。
  • アグロデモハンの台頭はどのシャーマンのアーキタイプにとっても良いニュースではない。アグロシャーマンはこのマッチアップではさらに破壊されてしまう。良いニュースは、このデッキがコントロールウォリアーに対して進歩しており(今では明らかにお気に入りのようだ)、ソウルデーモンハンターとの対戦を50対50の勝負に変えることができるかもしれないということだ。そうなれば、アグロシャーマンは現在のメタでも十分に生きていけるだろう。間違いなく、より高いレベルのプレイでは既に進化シャーマンよりも優れているかもしれない、過小評価されている選択肢である。
  • トーテムシャーマンはメタからクラッシュアウトしている。マッチアップ分布を見れば明らかにそうなるだろうと分かるし、今後も悪化する一方だ。

ハンター

  • レジェンドで最高のパフォーマンスを発揮するデッキはハイランダーハンターに他ならない。このアーキタイプはソウルデモハンやコントロールウォリアーの支配の下でも繁栄することができる一方で、マッチアップ分布に大きな弱点を見せることもない。ハイランダーハンターは何にでも対応できるのはもちろんのこと、人気がないので積極的に狙われることもない。リストの改善の余地があまりないため、勝率は今後下がると思われるが(例えばアグロデモハンとの対戦など)、かなり快適にTier1のままでいられるだろう。
  • フェイスハンターは悪くないが、ハイランダーの下位互換。ハイランダーをあえて使わずフェイスをプレイする理由は本当にない。デーモンハンターとウォリアーがスタンダードを支配しているとき、それらに対して勝率を失うことは許されないし、だからこそハイランダーハンターが優れている。

パラディン

  • ピュアパラディンはソウルデモハンやコントロールウォリアーとの相性が良いので強いのは間違いないが、対戦相手がより速く柔軟性の高い相手である場合には問題が生じる。勝率やマッチアップの一部は高レベルでは悪化しているが、これはスクロマンスのときとあまり変わらない。ラダーを通して非常に強いデッキであり続けることを期待しているが、最終的にはトップレジェンドではTier2まで落ちてしまうかもしれない。
  • ほうきパラディンは改善されつつあり、その上限はピュアパラディンよりも高くなる可能性があると我々は見積もっている。旧神を削除してスクロマンス時代のビルドに戻ることが最優先であり、新しいものを探しているプレイヤーにとってはハードルが高いかもしれない。

その他のクラス

  • データにより、最後の4クラスには環境に無関係であることがわかっている。競争力のあるラダー経験を最大化するためにプリ、ドル、ウォロ、メイジを使う理由がわかりません。これらのクラスはすべて、以前に説明したタイタンと比較すると、非常にパワーが不足しているように見える。デーモンハンターとウォリアーがスタンダードを支配している。ハンター、ローグ、シャーマン、パラディンは、2王が決めるルールの下で成功を示している。残りは実質には存在しておらず、その理由は以下:
  • コントロールハイランダープリーストは勝率に劇的な改善を見せているが、それは構築の洗練と有利な対ウォリアーによるものであり、彼らの天井には限界があることがわかる。ハイランダープリーストは現在のトップレジェンドでのウォリアー人気によって最大のポテンシャルまで上り詰めており、コントロールプリーストは完全に機能する血紡ぎ師が来てくれれば、潜在的には今よりも少し良くなる可能性がある。これらはまだ非常に優れたデッキには程遠い。
  • ピエロドルイドはあまりにも多くのデッキに対して苦手なので、狭いカウンターデッキとしても、特に優れた選択肢とは言えない。アグロデモハンの人気が急上昇したいまでは、ピエロドルイドは選択肢が非常に限られているように見え、ソウルデーモンハンターやコントロールウォリアーをカウンターするなら、ほかにもっといい方法がある……他のマッチアップを犠牲にすることもなしで。
  • ウォーロックは酷いレイトゲームデッキから非常に平凡なアグロデッキまで幅広い。ズーウォーロックは結果の改善を示していない、つまり、アグロデーモンハンターのようなもっと強いアグロデッキを使わずにあえてプレイする理由がないということだ。
  • メイジは完全に消えた。
  • 結論を言うと、メタは時間が経つにつれて(相対的に)良くなっていくばかりのオーバーパワークラスたちによって窒息しているように見える。不参加のクラスが働くために少しでも呼吸の隙間を見つけられるような、効果的な改善も見つかっていない。4つの死んだクラスは未来も暗い。新しい発見が現れるまでまだ時間があるが、現在の軌道では、新しい発見がなければ、このメタは驚くほどの選択肢の乏しさを示す可能性がある。

クラス別分析

デーモンハンター

 デーモンハンターはこのゲーム最強のクラスであり、あまり議論の余地はないと考えている。ラダーの一部では別のクラスのデッキの方が強いという議論はできるかもしれないが、デーモンハンターは現在、どのレベルのプレイでも圧倒的な勝率とマッチアップ分布をもつ上位アーキタイプを2つも誇っている唯一のクラスである。

 ソウルデーモンハンターはメタからより積極的に狙われ始めているが、どのレベルのプレイでもTier1から落ちたことはなく、その回復力を証明している。先週の掲載したビルドに調整の必要性はないと考えている。一般的にプレイされているが、掲載のリストからは除外されているカード(ペン投げ野郎、霊視力、ワンド職人、竹馬男)はどれも、明確なアップグレードのようには見えない。

 アグロデーモンハンターは今週大きな展開を見せており、ソウルデーモンハンターやコントロールウォリアーといった難しいマッチアップが非常に多い高レベルのプレイにおいても、トップレベルのパフォーマーとしての地位を確固たるものにする可能性を秘めている。

 これらのマッチアップを改善する鍵は、このデッキの継続的プレッシャーを微調整し、フィニッシングの可能性を高めることである。プレイヤーは、このデッキの中で最も弱いドローエンジンである軽業をカットして、グルダンの髑髏を入れた。髑髏を軽業よりも明らかに強いものにしているのは、伝承守護者ポルケルトと異端者アルトルイスの追加である。ポルケルトによってアルトルイス(と竹馬男)を髑髏でかなり一貫してディスカウントできる能力は非常に強力であり、レイトゲームには盤面を持たずとも相手を吹き飛ばすことができる、より圧倒的な相手に変えてしまう。

 この盤面外の脅威はアグロデモハンをより複雑なデッキにし、これらの高価なカードは竹馬男や貪欲な読書家との直接的なシナジーはあまりないにもかかわらず、投資する価値がある。 

 生命奪取デーモンハンターは勝率を劇的に向上させ、プレイヤーがデッキのプレイ方法を学び、その構築もより洗練されてきた。しかし、この改善だけでは、このデッキをメタの窓際から昇格させるにはまだ十分ではないかもしれない。このデッキの成功の鍵は、勝利条件の重複性を最大限に高めることにある。

 先週、このデッキはモアーグの加工師を3枚プレイするため、フェル学を使いたいと言った。今週は、もし可能ならばモアーグの加工師を4枚使うことができるので、2枚のイセリアルの加工師の上にフェル学を2枚使うことをお勧めする。加工師はあなたの最終コンボに欠かせないだけでなく、ゲームの序盤にも使うべき偉大な生存要素であり、その重複性を高めることで、より自由で柔軟な活用が可能になる。

デーモンハンター:クラスレーダー
イルギノスソウルデモハン
ポルケルトアグロデモハン
OTK生命奪取デモハン

ウォリアー

 コントロールウォリアーは、より高いレベルのプレイで非常に強力なデッキであることを証明しており、このデッキによってウォリアーは非常に強力に見える。DeadDrawはETCコンボビルドで2つのサーバーでレジェンド1位を獲得し、構築の洗練をさらに推し進めている。

 今週の追加データにより、このデッキをさらに一見古い、しかし新たなレベルへと昇格させるため、いくつかの思い切った対策を講じることができた。ガラクロンドは釣りであり、このデッキには向いていないことが確認できた。しかし、私たちが収集した最も印象的な結論は、ETCコントロールウォリアーは除去の一部を削ってでもカードのドローを増やすことで大きな利益を得るだろうということだ。

 先週は乱闘1枚を切ることも躊躇したが、今回は2枚切ったうえ、さらに魔刃嵐を切ることを提案する! それによって生まれた5枚のスロットには、カードドローとフィニッシャーのポテンシャルを入れる。海賊の隠し武器はイカリ/防塁をサーチする。ステージダイブはほうきをサーチする。2枚目の斧刀講が追加された。2枚目のペン投げ野郎はコンボの重複性を提供する。ゼフリスはカードドローを最大にしないリストでは疑問のある選択だが、このビルドでは非常に意味のあるものになるだろう。狭いトップレジェンド・メタでミラーに勝つために(相手のラトルゴアを奪うため)、ゼフリスをサイラスと交換するプレイヤーもいる。

 すでに非常に有望視されているこのビルドの背後にある考え方は、極端に素早くデッキをドローすれば多くの除去は必要ないということ。バロフ/ほうき、船頭/鎧職人、ゼフリスをより早くドローして起動することは、生き残るための乱闘/魔刃嵐への依存度を下げることを意味し、より遅いマッチアップでのパフォーマンスは明らかに向上する。

 爆弾ウォリアーはコントロールウォリアーの後塵を拝しているように見えるが、騙されてはいけない。それは非常に強力なデッキだが、その潜在能力が十分に活用されていない。先週収集したデータに基づけば、地雷原はこのアーキタイプの中で非常に強いカードだ(このデッキで最強のカードのひとつでさえある)。このレポートをネットデッキ化しているプレイヤー以外、このデッキで地雷原を運用している人はいないが、この追加があれば爆弾ウォリアーは今見えている姿よりも強い。

ウォリアー:クラスレーダー
ETCコントロールウォリアー
ガラクロンド爆弾ウォリアー
剣食い激怒ウォリアー

ローグ

 今週のローグについての分析では、先週の結果がほぼ補強されている。ラクルローグはトップレベルのデッキである可能性があるが、カード選択の悪さに阻まれ、あらゆるレベルのプレイにおいてそのパフォーマンスを低下させている。プレイヤーがこのデッキのより洗練されたリストに大きく移行すれば、このデッキの勝率は大幅に上昇するだろう。

 先週我々が決めたビルドはすばらしく見える。ファラオの愛猫はアーキタイプの礎となるカードであることに変わりはないし、それを削った場合のペナルティも大きい。それは絶対に2枚積みすべきであり、それについて議論は全くない。秘策パッケージを4に増やすことで、ハナーと脳天直撃ガールの性能が向上する。ゼフリスは入れるだけ大きなマイナス。伏兵は現在のメタの中でローグが利用できる最高の秘策であり、カンニングを代わりに入れるのは勝率を低下させる。クエスト中の冒険者は1枚積みとしては強い。エドウィンと同じで、2枚入れるとその2枚目とリソースを取り合うことになるからである。メタが3-4ターン目の冒険者を矯正しない限り(要するにドルイドメタにならない限り)、1枚で充分。ミラクルローグは現在、5-6ターン目に冒険者エドウィンをプレイしようとしており、それは冒険者の「死に札期間」が長くなることを意味する。

 アグロローグは良い結果を出しておらず、このアーキタイプは今後も衰退していくだろう。ラクロンドローグは、プレイヤーがクトゥーンをビルドから外したおかげで改善しているし、ウォリアーとのマッチアップも良いが、現在のメタで純粋に強いデッキになる可能性は低い。

ローグ:クラスレーダー
秘策ミラクルローグ
隠れ身アグロローグ
ペテンガラクロンドローグ

シャーマン

 今週シャーマンの力は落ちており、イリダンもガロッシュもスロールには「おまえはクールキッズクラブの一員ではない」と明言している。しかし、シャーマンはまだ、いくつかの改良を加えてエリートに挑戦しようと戻ってくる可能性がある。

 進化シャーマンは岐路に立たされており、デッキ構築をめぐって二つの思想が最高のビルドを生み出すために競い合っている。どちらも有望な道筋が見えてきたので、ここではその両方を取り上げ、それぞれのカードの選択の理由を説明することにしたい。

 まず、アーキタイプ全体に影響を与える共通の知見を見ていく。ファイアハート先生はウォリアーの台頭により今週強くなったので、彼女は入れておくべきだ。ボグストロクのクラッカーはボグスパイン・ナックルの重複性をある程度提供してくれるので、1枚積みとしてはかなり強そうだ。転化はサバクウサギコンボ以外の用途があまり強くないため、ますます弱くなっている。遠見は当初、このデッキのカード・ドロー不足によって採用されていたが、これは罠のように見える。

 2つのアプローチが異なるところは、脱線コースターにある。先週のリストでは、序盤に相手のミニオンと直接対話する手段がないという進化シャーマンの弱点を緩和するために、ストームストライクと蛇寺院のポータルが含まれていた。しかし、ミニオンの密度が低くなれば、脱線コースターはより弱くなる。

 最初の構築では呪文はそのままで、より安定している無貌の変性者を入れて脱線コースターをカットし、またツアーガイドを5ターン目の変性者起動のため、また進化のターゲットのために追加している。

 2つ目のビルドは、完全に脱線コースターを中心に構築されており、ミニオンの密度を最大化し、リターンを増やしている。デッキの呪文は全てカットし、コースターとのコンボが強力な突然変異のみを追加した。電線ネズミと初級エンジニアをゲーム序盤のドロップとして追加し、手札のサイズを維持している。魔古の肉細工師に加えて海の巨人をコースターのリターンとして採用している。手先の生成があるので、変性者はこのビルドにも入れておくことにした。

 これらのビルドはどちらも斬新なので、来週はその性能を調べて、このアーキタイプがどこに向かっているのかを見てみたい。

 ドゥームハンマーアグロシャーマンの性能を向上させる鍵は貪欲な読書家を削ることだった。入念なノート取り屋は特筆すべきアップグレードであることがわかった。このデッキを改善する方法は他にもあるかもしれないが、このデッキを洗練させるために取り組んでいるプレイヤーはまだ十分ではない。それにもかかわらず、掲載されているビルドはかなり強力だ。

 トーテムシャーマンは予想通り勝率が崩壊しており、このまま消えていく可能性はかなり高いと考えている。すでに高レベルのプレイでは完全に消えている。

シャーマン:クラスレーダー
変性者進化シャーマン
コースター進化シャーマン
アイソアトーテムシャーマン
ドゥームハンマーアグロシャーマン

ハンター

 ハンターがひっそりとスタンダードを席巻している。人気の高いデーモンハンターやウォリアークラスに対抗しようとすることにすべての注目が集まっている中、ハイランダーハンターは敵意の不在を楽しんでおり、レジェンドで最高の勝率を発揮している。

 先週のビルドを改善する余地はあまりないが、有望な展開を見つけており、それは踏み潰すサイの追加。これはクズ拾いの工夫を強力なターゲットであり、レイトゲームのハンターのフィニッシャーとしての可能性を高めてくれる。マナカーブ通りでも守備的に役立つ。私たちは結局、イーグルホーン・ボウをサイのためにカットした。最初は戸惑うかもしれないが、ボウはほとんどのマッチアップ、特に速いデッキに対しては圧倒的に劣る。ウォリアーに対してでさえ、そこそこ程度。メタがかなり遅い場合は猟犬を放てをカットすることも検討したが、アグロデーモンハンターが爆発的に増えているので、このカードの重要性が増してくると感じている。同じ理由で、感圧板よりも爆発の罠を使うことも検討したい。

 フェイスハンターはまあまあだが、メタを定義するデーモンハンターやウォリアーとの相性が悪く、ハイランダーハンターに比べて明らかに劣っている。ハイランダーデッキよりもプレイする正当な理由が見つからないので、トップレジェンドから姿を消してしまった。

 断末魔ハンターはまあまあですらない。

ハンター:クラスレーダー
秘策ハイランダーハンター
ポルケルトフェイスハンター
秘策断末魔ハンター

パラディン

 パラディンはメタのかなりいい位置にいる。

 ピュアパラディンは、ソウルデーモンハンターとコントロールウォリアーの両方に対して良好な立ち位置にある。ローグとシャーマンに対しては苦戦し、スキルの上限が限られているため、より高いレベルのプレイでは勝率がさらに下がると予想されるが、それでも強いままでいられるはずである。その構築については何も変わるべきではない。

 ほうきパラディンは徐々に旧神たちを捨てつつあり、勝率が回復しつつある。このアーキタイプには、スクロマンスの時にそうだったように、より高いレベルのプレイでピュアパラディンを追い越す可能性がかなりある。しかし、古いデッキであり、最高のビルドには新しいカードが追加されていないため、人気が出ることはないかもしれない。

パラディン:クラスレーダー
聖典ピュアパラディン
サイクル聖典パラディン

プリースト

 プリーストはパフォーマンスに改善を見せているが、スタンダードの支配的なクラスに近づけるほどではない。

 ハイランダープリーストがトップレジェンドでウォリアーに常に遭遇することでかなり良いパフォーマンスを発揮する世界が見えているが、このデッキは多様なメタに対しては恐ろしく弱い。コントロールプリーストはウォリアーに対して良いデッキの一つとして台頭してきているが、より広いフィールドに対しては弱いという同じような問題に直面している。大幅なカムバックを果たすためには、まだナズマニの血紡ぎ師のバグ修正を待っているところだ。復活プリーストは日を追うごとに悪くなっている。

プリースト:クラスレーダー
手相コントロールプリースト
ダークムーンハイランダープリースト
ブラッド復活プリースト

ドルイド

 ピエロドルイドについて先週言ったことは今週も当てはまる。コントロールウォリアーやソウルデーモンハンターに対抗するためのトップレジェンド限定の使用を除けば、このデッキは他のほとんどのデッキに負けている。アグロデーモンハンターのプレイが急増した結果、メタにおけるそのポジションは今週さらに悪化している。このままアグロデモハンが繁栄し続けるなら事態は好転しない。

 ピエロドルイドに守護獣を採用して、より速いマッチアップでより良いパフォーマンスを発揮するためにビルドしているプレイヤーもいるが、ソウルデーモンハンターにはもはや確実に勝てないことがわかっている。ドルイドを現在の位置から引きずり出す魔法のような解決策はなさそうだ。

ドルイド:クラスレーダー
ヨグピエロドルイド

ウォーロック

 ウォーロックは大きな問題を抱えている。コントロールウォーロックは相変わらず萎縮したままで、デーモンハンターがスタンダードを支配している限り、競争力を見込む望みはない。ラクロンドウォーロックは微妙。相手のライフを減らすデッキならば、これらのウォーロックを非常に簡単に倒せるだろう。

 ズーウォーロックはこのクラスの中では唯一、辛うじて戦えるように見えるデッキだ。我々は、いたずらレヴナントやさかしまなささやきなど、スローなマッチアップでより良いパフォーマンスを発揮するために、掲載するビルドを更新した。しかし、最高のズーウォーロックのビルドでさえ、他のクラスで観測されている怪物的なパワーレベルに対抗するのに十分なものであるとは確信していない。ズーはデーモンハンターによって完全に破壊されてしまう。よくないね。

ウォーロック:クラスレーダー
ダブル種族コントロールウォーロック
チケッタスガラクロンドウォーロック
ハンドズーウォーロック

メイジ

 あまりにも多くのクラスが環境に関われないと感じるメタにおいて、メイジは最も無関係なクラスとしてリストのトップを占めている。このゴミ箱ファイヤーは、シンプルにただ一つも強みを持っていない。非常に強力なカードである狂気のデッキが追加されたにもかかわらず、サイクロンメイジスペルメイジミーム層の奥深くに位置している。

 秘策メイジは、まともなコントロールウォリアーとのマッチのおかげで、(まだ)悲惨な勝率を示していない唯一のメイジデッキである。問題は他のほとんど全てのトップメタデッキに負けてしまうことで、勝率の低下を招き、真剣に勝負する方法を見つけることができそうにないことだ。すでに高いレベルのプレイでは完全に捨てられているし、それに反対する理由もない。

メイジ:クラスレーダー
エレメンタルサイクロンメイジ
バーン秘策メイジ
狂気のスペルメイジ

今週のメタブレイカ

 コントロールウォリアーとソウルデーモンハンターが他の戦略の成功を著しく制限していることが明らかになってきているので、来週はバランス調整の議論が盛り上がるだろう。

 これらのデッキをナーフするならば、アグロデーモンハンターもナーフしなければならないということは伝えたい。このデッキは先週、メタを定義するデュオによって止められる寸前だったが、それを笑い飛ばし、まだ最終形にすらなっていないと宣言しただけだった。

 最終形態ではないと宣言しているにもかかわらず、この新しい形態は、相変わらずの容赦ないアグレッシヴさと、多くの対戦に逆転の可能性をもたらすレイトゲームフィニッシャーを備えた、まさに恐ろしいデッキである。

 ソウルデモハンとコントロールウォリアー以外にこのデッキを止めるものは何もないが、この新しいビルドが完全に普及すれば、彼らの有利さえも縮小していくだろう。

 つまり、アグロデモハンは最強ということであり、開発にとって次のバランス調整は非常に難しいものになるはずだ。複数の階層に壊れ要素があり、1つのレイヤーを取り除いたとて、次が復讐してくるだけかもしれない。

アグロデーモンハンター

 お疲れ様でした