虚無層

exit from society

vS187(ダクムンレース第3週・2021/2/11)雑翻訳

 今おすすめの推理ゲームは「Return of the Obra Dinn」です 弱いPCだとバチ3D酔いします あとBloodborne熱も再燃しさらにはアンドロイド版Slay the Spireもついに出てしまって遅くなりましたすいません

https://www.vicioussyndicate.com/vs-data-reaper-report-187/

クラス・アーキタイプ使用率解説

 アグロローグの展開はなかなか面白い。ミニセットのフロントランナーはスタンダードを支配することに失敗し、翌週には衰退しはじめた。しかし、現在はより速いビルドに移行し、再び注目を得ている。ラダー登りで倒すべき最も重要なデッキの1つであることに変わりはない。旋風脚ローグは、ここ数週間でアグロローグに対して優れた勝率とマッチアップ分布を示したことで、トップレジェンドにおいてプレイ率が増加している。

 倫理観のないチーズパラディンデッキの台頭に伴い、パラディンが急増している。このデッキは、その出現時に無茶苦茶な勝率を示した後、今ではラダー全体で人気のあるデッキとなっている。聖典パラディンは、特にトップレジェンドで、依然として一般的であるが、ピュアパラディンはレジェンド外ではチーズにお役を奪われている。

  前回に約束したとおり、トークドルイドのクッチャベラーとトレントの各ヴァリアントを、互いの乖離が激しくなってきたことも受けて分断してみた。クッチャベラーは最も人気のあるドルイドデッキで、アグロローグやチーズパラディンとの相性が良さそうな、瞬足のゲームプランを持っている。トレントドルイドはより遅いマッチアップに傾いており、それがレジェンドで比較的よく見られる理由かもしれない。

 ウォリアーはあまり変化が見られない。激怒とコントロールウォリアーはまだメタにアプローチする最善の方法を見つける途中。爆弾ウォリアーはトップレジェンドで使用率が増加してきており、おそらくメタの低速化を活用しようとしているのだろう。

 デーモンハンターはOTKデッキが中心で、生命奪取デーモンハンターはトップレジェンドで非常に人気がある。アグロとソウルデモハンは僅かにプレイが見られる一方で、フェルデモハンはインパクトを与えられずに姿を消しつつある。前回のレポートでは、イリダン党の予習の導入後、大いに熱狂があったにもかかわらず、生命奪取デーモンハンターのパフォーマンスが驚くほど低いことについて話した。「高スキルキャップ」デッキにありがちなように、時間の経過とともにパフォーマンスが向上しているかどうか、見る必要があるだろう。

 プリーストはウォリアーと同じく、トップレジェンドに到達するまではあまり多くはない。このクラスがメタにおいて重要な役割を果たしているのはまさにトップレジェンドであり、ハイランダープリーストはかなり有用であることが証明されている。イルシアプリーストも登場した。これはイルシアを洞察でサーチし、デーモンハンターの一日を台無しにする目的で、イルシア、クトゥーン、そして28の呪文を使ったデッキである。復活プリーストはトーナメントでの成功を受けて、より多くの関心を集めている。ラリーと血紡ぎ師/ヴェールウィーヴァーのコンボを実行しているコントロールプリーストだけは深刻な減少が見られる。

 メイジはここ数日の間にクラスが劇的に変わり始めており、完全な変革の過程にある。モザキ(花火)とサイクロンメイジを取り巻く誇大広告が枯渇しつつある中、異なるスペルダメージメイジのビルドが有望視されて登場している。現時点では、それらはほとんどがトップレジェンドで見られており、このアーキタイプは非常に新しく、洗練されていないため、集約された勝率データはあまり信用できない。このアーキタイプとその可能性については、レポートの後半で述べることにしたい。

 かなりの数のウォーロック・デッキがプレイされているが、それらはトップレジェンドではほとんど姿を消し、ズーウォーロックだけが主役となっている。前回のレポートでコントロール、ガラクロンド、クエスウォーロックがどれだけ劣勢であったかを考えると、これほど劇的に運勢が変わるとは考えにくい。少なくともズーウォーロックは良いデッキだ。

 ハンターとシャーマンにはほとんど関心が寄せられていない。ハンターはこの一年ずっとプレイされてきたのと同じ2つのデッキで構成されている。彼らは十分な性能を持っているが、目新しいものは何もない。シャーマンは前回のレポートでいくつかの競争力のあるデッキを見せてくれたが、それ以降はどれも人気を得られていない。

パワーランキング解説

マッチアップ分布

パワーランキング

  • ローグ
    • 旋風脚ローグは、非常にバランスのとれたマッチアップ分布を持ち、真に恐るべき対戦相手がほとんどいないため、今でもこのゲームでは最高のデッキの1つである。その結果、メタのトレンドに非常に強いことが証明されている。また、ニトロブースト毒を採用しているプレイヤーが増えてきており、このデッキではかなり優秀なカードだと言えるだろう。
    • アグロローグの勝率は低下の一途をたどっていたが、流れは変わってきており、このデッキはトップレジェンドで横ばいになっている。(通常、メタが最適化されると勝率は低下するので、高レベルのプレイでデッキが強くなっていると読むことができる)。このアーキタイプがより高速なビルドへと移行したことは、トップメタの競合相手になるために必要な変化であるかもしれない。
    • 秘策ローグは洗練の地獄から抜け出せない。明らかに非常に有望で、少なくともTier2に入る価値のあるビルドがあるが、ほとんどのプレイヤーはそれを運用していない。
  • パラディン
    • パラディン
      チーズパラディンはラダー全体を通して愚かにも壊れているように見え、レジェンドでトップメタデッキになることに向かって「退行」しているようにしか見えない。現在のメタが救われているのは、フィールドがチーズパラディンをうまくターゲットしているせいではなく、ローテーションが近いことによりカードをクラフトしたくないせいであるという事実と、おそらくその面白味のないプレイスタイルによるものだと思われる。これによって、チーズパラディンがフィールドの15~20%になるのを防いでいるのだが、一度そうなってしまえばほんの数週間前の進化シャーマンと同じレベルで、メタは耐えられなくなるだろう。

    • 聖典パラディンは確かにこのゲームでは最高のデッキの1つであり、高レベルでの性能はそのプレイ率の増加にもふさわしい。ウォリアークラスに対しては完璧な位置にあり、おそらくスタンダードの他のどのデッキよりも優れている。また、かなり洗練されていないデッキであり、弱点となるマッチアップのいくつかは、最適なビルドを行えば、実際にはそれほど弱くはない。

    • ピュアパラディンはチーズパラディンがスタンダードを支配するのを嫉妬の眼差しで見ている。このデッキはレジェンドへの登りではまだ非常に優れているが、このクラスの中では大きな影のなかにおり、チーズと聖典の両方に対してかなり悪いマッチアップを持っている。今後の展開は期待できない。

  • ドルイド
    • クッチャベラードルイドは最強のラダーデッキの一つだが、高レベルでは性能が大きく急降下する。これはスキルの問題ではなく、マッチアップの問題だ。トップレジェンドのメタはウォリアー、プリースト、旋風脚ローグ、生命奪取デーモンハンターで埋め尽くされている。効率的な除去はデッキにとって最悪の敵なので、これらはこのデッキが見たくないマッチアップだ。これらのマッチアップのためにヘッジする方法もあるが、それは良い方法とは言えない。
    • トレントドルイドは高レベルではやや強いが、レジェンド以外ではほとんど印象に残らない。そのゲームプランははるかに忍耐強く、除去にも強いので、それなりの場所はあるが、アグロデッキに対処できないのが問題である。
  • ウォリアー
    • 激怒ウォリアーがトップレジェンドで非常に強いが、よく見慣れているので驚かない。このデッキはあらゆる種類のローグを完全に破壊する能力において他の追随を許さない。このフォーマットでは最高のアンチアグロデッキだ。

    • コントロールウォリアーは激怒ウォリアーを水増ししたような感じがする。冷酷というほどではないが、優れたアンチアグロデッキである。除去パッケージが拡張されたことでパラディンに対しては有利になったが、トレードオフの価値があるほどではない。激怒ウォリアーの成功が、それ以上のプレイを妨げているように見える。

    • もしニトロブースト毒が導入されていなかったら、レンチカリバーがその代わりのカードになっていたかもしれない。アグロローグは、人口の少ない聖典パラディンと並んで、トップレジェンドで爆弾ウォリアーがTier1に入るのを妨げている。彼らはGMEの株主で、いまラインをホールドしており、爆弾ウォリアーは空売りヘッジファンド

  • デーモンハンター
    • 生命奪取デーモンハンターの勝率は、トップレジェンドを含め、ラダー上のどこにいても50%以下である。このデッキはトーナメントでも同様のパフォーマンスを示している。このデッキは高レベルでの対戦では多少の改善を見せているが、それは大幅にターゲットされているという事実によって相殺されている。生命奪取デモハンはトップレジェンドでシンプルに過大プレイされており、それも重く罰せられている。生命奪取デモハンの認知上のパワーレベルは、実際には苦しみを増強しているに過ぎない。
  • プリースト
    • ハイランダープリーストの勝率はプレイ率と一致している。トップレジェンドではかなり強力なデッキで、アグロローグやドルイドとのマッチングも良いが、最も重要なのは、ますます一般的になってきた激怒ウォリアーや生命奪取デーモンハンターに対しても効果的ということだ。このデッキはパラディン旋風脚ローグに対してはそれほどホットではないが、一般的なマッチアップのほとんどはまだ非常に勝ちやすい。プリーストは高レベルではプレイされない「変なデッキ」(チケッタスウォーロック)に破壊される傾向があるので、レジェンド以外ではあまり良いとは言えない。それでもこのアーキタイプは今までで一番強いかもしれない。
    • イルシアプリーストは、成功できるマッチアップ分布が非常に固定されている。非常に偏ったマッチアップ分布のため、メタの変化に非常に敏感である。私たちは、その使用法は状況に応じたものであり、一般的にはあまり良いものではないと考えている。
    • トーナメントでの宣伝を経てラダーへの道を見つけた復活プリーストの新しいリストは、かなり問題ないように見える。このアーキタイプの激怒ウォリアーに対する圧倒的なマッチアップは、高レベルでの競争力を維持しているが、それでもかなりの偏りがあり、メタの変化に敏感である。また、プリーストのミラーは非常に苦手であり、プリーストがラダーでやりたいことにとっては結局ハイランダーが最適だと我々は考えている。
  • メイジ
    • 秘策メイジは本当に謎に包まれている。このデッキはミニセット発売時から一貫して強力なパフォーマンスを発揮し続けている。他の多くのデッキとは異なり、トップレジェンドであってもその強力なパフォーマンスを維持している。ドルイドやプリーストに対する強さは特筆すべきものであり、マッチアップ分布は極端ではあるものの、デッキが無視される理由にはならない。このデッキがプレイされるためには、単に喝采やメディア露出が少ないだけであり、それがデッキが使われることにとって最も重要な要素なのだ。
    • ハイランダーメイジもまたかなり過小評価されており、非常にバランスのとれたマッチアップ分布で、ハードなカウンターはほとんど見られない。良いデッキが多すぎて、どのデッキもプレイヤーが足りないように感じてしまう。
    • モザキメイジの圧倒的なパフォーマンスは周知の通りだが、スペルダメージメイジはどうだろうか?その速報での値と洗練状態から判断すると、強力なTier2デッキかTier1デッキのどちらかになるだろう。それについてはクラス別の項で徹底的に論じている。
  • ウォーロック
    • ズーウォーロックはまだ良いデッキだが、メタの最適化によって勝率が激減してしまった。ローグやパラディンの多さは確かに問題だし、このデッキは初期のメタのジャンキーさの恩恵を受けていた。非常に優秀なデッキたちの横に並ぶことはできないようだ。
    • ズーは生き残るだろうが、他のウォーロックデッキはラダーに持っていける最悪の選択肢だ。それらを救うことはできない。
  • シャーマン&ハンター
    • これらのクラスはどちらも、競争力のある勝率を示すデッキをもっており、問題なさそうだ。彼らのプレイ率は彼らの優秀さを公平に反映しているわけではないが、いくつかの理由から、彼らのデッキは使いやすくはない。

クラス別分析

ローグ

 アグロローグは非常に人気ではあるが今のところあまり印象的な結果が出ていない。しかし、構築のブレイクスルーによって、デッキを次のレベルに引き上げることができるだろう。

 アグロローグをTier1に昇格させる可能性のあるビルドの方向性は、自己研鑽の剣ビルドから中盤のカードを削るという超攻撃的なもの。スティールダンサー、ジャンディス、クラスティノフ、悪辣な海賊は省略されている。死角からの一刺しもカットした。顔に飛ばせないからね!

 その代わりに、より多くのダメージとドローを重視している。ペテンに加え、凶悪なる一撃、ペン投げ野郎、景品横取り野郎が追加された。ペン投げ野郎はデッキからより多くのダメージを引き出すのに役立ち、横取り野郎は軽い除去ツールであり、大きなテンポの変化を生み出すことができる。掲載のビルドはダメージの猛攻が非常に激しく、強力なディフェンスデッキでさえも油断できない。

 旋風脚ローグは実験的にニトロブースト毒の運用試験を始めており、その結果は、頭を冷やせ!の代わりになれる強力なカードであることを示唆している。追加のダメージはスローなマッチアップでは特に価値があり、どんなマッチアップでも不利にはならない。1マナ6ダメージは強い。

 秘策ローグは洗練されておらず、ほとんどのプレイヤーがまだクエスト中の冒険者の道に固執しているせいで行き詰っているのかもしれない。多数の秘策パッケージと一緒にときめきインチ騎士を運用している掲載のビルドは、劇的に強くなっている。

ローグ:クラスレーダー
ペン投げアグロローグ
ニトロ旋風脚ローグ
ときめき秘策ローグ

パラディン

 チーズパラディンはラダー全体を通して完全に支配的なデッキであり、レジェンドでは「唯一」最高のデッキの1つとなる。一部のプレイヤーはこのデッキのパワーを過小評価し、「間抜けなハイロールデッキ」と書き捨てている。さて、この間抜けなハイロールデッキは君のゲームに入ってきて、君のケツをしばいているのだが。どうする?

 メタは急転直下、1週間前とは異なる方向に向かっており、このデッキもベスト・ビルドの方向性を変えることになる。バロフ/ほうきのパッケージは弱く、一方で脅威の密度がより重要視されているので、メリーゴーランド・グリフォンが追加された。鎧売りは強力で、新たに登場したアグロローグのビルドのため、より重要になりそうだ。智慧の宝珠はまだ立派なカードだが、必須ではない。もう一度言うが、サーカスの融合体はこのデッキに入れるべきではない。

 聖典パラディンのベストビルドはカニライダーヴァリアントのようで、非常にお勧め。カニライダーと掲載ビルドのシナジーはかなり印象的で、自然の語り手ギドラを彷彿とさせる。私たちはクレクレ君を運用するラリービルドにはあまり夢中になっていない。

パラディン:クラスレーダー
マロランプパラディン
カニライダーほうき聖典パラディン
聖典ピュアパラディン

ドルイド

 クッチャベラードルイドはここ数週間、トークドルイドの中では優れたデッキであることが証明されてきたが、このデッキは高レベルのプレイでは悪いマッチアップの蔓延が原因で壁にぶつかっているようだ。生命奪取デーモンハンター、激怒ウォリアー、ハイランダープリースト、旋風脚ローグなどがトップレジェンドで人気を集めているが、いずれも除去キットの強さからクッチャベラードルイドにとって難しいマッチアップを提供している。

 そのため、すべてのレベルのプレイに最適なクッチャベラードルイドのリストを思いつくのは少し難しい。一般的なラダープレイでは、掲載ビルドのようにテンポに最大の焦点を当てたい。トップレジェンドでは、最悪のマッチアップでより良いパフォーマンスを発揮するために、より遅い日蝕や森の魂を追加することを検討してもいいだろう。

 我々が一般的に感銘を受けたカードの1つが重さ当てだ。追加のドローはクッチャベラードルイドの全体的な一貫性を助け、菌々財宝を見つけるかどうかへの依存度を下げてくれる。

 トレントドルイドは事情が異なり、主にスローなマッチアップで輝くデッキなので、トップレジェンド以外のほとんどのランク帯ではクッチャベラードルイドよりもはるかに効果の低いデッキとなっている。

ドルイド:クラスレーダー
クッチャベラートークンドルイド
トレントトークンドルイド
守護獣ピエロドルイド

ウォリアー

 激怒ウォリアーは高レベルのプレイでは非常に輝きを放っており、このゲームで間違いなく最高のデッキである。その構築は、武器テックの増加によって急激に変化した。現在進行中の傾向として、多くのプレイヤーがアグロローグをテックで狙おうとしており、この武器テックがウォリアーにおけるニトロブースト毒の性能を阻害している。このクラスは常に武器を手に入れられるわけではないので、ニトロは死に札になることが多くなる。

 現在の環境では、激怒ウォリアーのより「古典的」なビルドに戻るのが最善である可能性が高く、すでに何人かのプレイヤーがトップレジェンドで素晴らしい結果を残している。

 対アグロデッキとしてはかなり劣るようだが、コントロールウォリアーはETCコンボ・サイラスOTKのどちらもかなり優秀である。サイラスOTKは最近ではトーナメントシーンでの普及と成功により人気が出てきている。

ウォリアー:クラスレーダー
クラシック激怒ウォリアー
ニトロ激怒ウォリアー
サイラスOTKコントロールウォリアー
ガラクロンド爆弾ウォリアー
バリケードビッグウォリアー

デーモンハンター

 生命奪取デーモンハンターのプレイヤーは、より一貫してドルイドのボードに答えるためにグレイヴ投げを実行するようになった。このカードは木こりに関してはかなり印象的だが、ズーウォーロックパラディンに対しても非常に効果的だ。私たちはこのカードが満足に採用できると考えており、私たちはこのカードのコピーを2枚使いたいとさえ思っていた。

 アグロデーモンハンターは新たなリストへと移行している。フェルファイアの射手がボーンチューワーの喧嘩屋に取って代わり、マナ焼耗と並んでイリダン党の予習が追加されたようだ。予習はソウルデモハンではかなり弱く見えるが、アグロデモハンでは驚くほど強く、マナ焼耗はチーズパラディンに対して強い。

デーモンハンター:クラスレーダー
イリダン党生命奪取デモハン
イリダン党アグロデモハン
溜め込み屋ソウルデモハン

プリースト

 プリーストは現在の高レベルプレイにおける特殊な環境と相性がいいので、ほぼ高レベル限定で成功している。激怒ウォリアーをターゲットにしたい場合は良い選択であり、またイルシアは生命奪取デモハンに対しても効果的な答えを提供してくれる。

 ハイランダープリーストはプリーストの中では最高のラダーデッキであり、最近はずっとそうだ。人気のあるラダービルドにはいくつか種類があるが、掲載されているものは(どんな状況で強いかが)分かりやすいテックカードだけを採用した、良いベンチマークとなるもの。

 イルシアプリーストはMonsantoが普及させたデッキで、かれはこれでレジェンド1位を獲得した。クトゥーンをのぞけば、洞察で引ける唯一のミニオンとしてイルシアを運用している。目的は、常にイルシアをタイミング通りに引くことで生命奪取デーモンハンターをコンスタントに倒すことであり、8割の確率でそれができているようだ。このデッキは、成功を収めるためには非常に特殊な環境にいなければならないような、独特のマッチアップ分布を持つ非常に偏ったデッキであり、それは偶然にも当時トップ・レジェンドでMonsantoが遭遇したフィールドである。しかし、これは今日のラダーを通してほとんどのプレイヤーが遭遇するであろうフィールドではないため、このデッキは非常に疑わしい選択となっている。

 復活プリーストは最近のトーナメントでの成功を受けてラダーでの関心が高まっており、偶像/血のトップエンドをカットし、貪欲ではない、より防御力の高いシェルにするビルドがある。コンクエストBO3のフォーマットでは、ゲキドウォリアーをターゲットにしてプリーストをbanするのが人気だ。これは激怒ウォリアーに対する非常にハードなカウンターであるが、ラダー上のいくつかのマッチアップに大きな問題を抱えており、トーナメントと同じ成功をするのには障害となっている。

プリースト:クラスレーダー
ドラゴンハイランダープリースト
クトゥーンイルシアプリースト
導き手復活プリースト
ラリーコントロールプリースト

メイジ

 メイジは今週、スペルダメージメイジの激増という、最も興味深い展開を見せたかもしれない。このアーキタイプは当初Boc4lifeによって普及したが、現在は乱雑な未洗練状態で、様々な方向に進んでいる。

 最も有望なビルドの一つはZachO(※vSのリーダーの方です)によって作られたもので、彼はData Reaperの研究室を使って、アーキタイプの初期の目立った弱点をカバーしようとするユニークで型破りなリストを構築した。

 最初の問題は魔法使いの弟子とファイアブランド。弟子はサイクロンメイジで発揮するパワーの高さから非常に人気が高い。しかし、このアーキタイプでは彼女は悪用するのが難しく、ちょっと優秀なブラッドフェン・ラプター程度になってしまうことが多い。ファイアブランドは、魔力の爆発がデッキの中で非常に良い(非常に多くの場合、2マナのフレイムストライク)ことと、その結果としてファイアブランドがほとんど冗長になっていることに気づくまでは大丈夫である。ファイアブランドはフェイスを対象としないし、魔力の爆発との厄介なシナジーを持っているので、このデッキのバーンプランにはあまり貢献していない(魔力の爆発は魔力の矢をフェイスに向けるのに役立つ)。

 スペルダメージメイジはカード・ドローに必死だが、魔力の知性はかなり残念だ。エレメンタルの援軍と一夜漬けが最良の選択である。援軍を使わないビルドよりも使うビルドの方が明らかに優れているように見えるが、これらのドローエンジンはどちらもより多くのアクティベーターが欲しいところである。ここでマナタンクの出番である。マナタンクは複数のシナジーと盤面への粘り強さにより、デッキの中では驚くほど使えるカードである。

 トップエンドでは、クトゥーンの仮面はデッキのダメージポテンシャルを劇的に高め、コントロールウォリアーやハイランダープリースト、生命奪取デーモンハンターのようなスローなマッチアップで大きな差をもたらす。スペルダメージメイジはライフゲインや除去を多用するデッキに対して苦戦することがあるが、クトゥーンの仮面は盤面を無視して除去を積んだデッキを罰する。これにより、メイジのリーチから逃れることは格段に難しくなる。また、より速いマッチアップではリーサル争いに役立つ疑似ボードクリアでもある(ローグに対しても意外と良い)。

 このデッキで最も疑わしいオリジナルのカード選択は、ジャンディス・バロフではなく天文術師ソラリアン。ジャンディスはメイジデッキではほぼ常に強力なカードであり、彼女を含めるべきだと考えるのが妥当であるが、それを確かめるにはもう一週間待たなければならないだろう。

 他のメイジデッキはビルドに小さな微調整を加えている。モザキメイジドルイドやローグに答えるために魔力の爆発と根源学の予習を運用するべきであり、ハイランダーメイジは旧神をカットして武器テックを採用したドラゴンビルドで有望な結果を出している(今日のゲームで武器テックを確実に採用すべき唯一のデッキはこれかもしれない)。

メイジ:クラスレーダー
爆発モザキメイジ
ドラゴンハイランダーメイジ
エレメンタルスペルダメージメイジ
バーン秘策メイジ
バーンスペルメイジ
フェニックスサイクロンメイジ

ウォーロック

 ウォーロックの状況はシンプル。ズーウォーロックは強力なアグロデッキであり、ビルドは洗練されきっており改善の余地はあまりない。かなりバランスの取れたマッチアップ分布を持っているが、いくつかの悪いマッチアップのせいでメタのトップに立つことができない。

 遅いウォーロックの戦略はかなり弱い。ローテーション後にチケッタスが最強の勝利条件の一つになる世界は確かに見られるが、現在のメタはバーン中心で、この種の戦略が繁栄するのを見るには、あまりにもアグレッシブすぎる。現在のスタンダードのコンボデッキでさえも、チケッタスがそれらに効果的に対応するには速すぎる。

ウォーロック:クラスレーダー
ハンドズーウォーロック
ラストウィックスコントロールウォーロック
ラストウィックスガラクロンドウォーロック

シャーマンハンター

 シャーマンとハンターはパワーレベルの問題ではなく、認知の問題に苦しんでいる。プレイヤーは彼らをプレイすることに関心がないため、彼らを停滞させ、道から遠ざかってしまう。パワーランキングを見ても分かるように、シャーマンとハンターはチャンスがあれば間違いなく非常に競争力のあるレベルで活躍することができる。しかし、クラスが興味を惹かれない以上、彼らについては他に何も言うことはない。

シャーマン:クラスレーダー
血の渇き進化シャーマン
ドゥームハンマーアグロシャーマン
アイソアトーテムシャーマン

ハンター:クラスレーダー
三キルフェイスハンター
秘策ハイランダーハンター

今週のメタブレイカ

 メタ・ブレイカーというレッテルはそれを後押ししているかもしれないが、メタの発展を見ているとき、比較的遅い時期に登場した新参者を見ることほど興味をそそられるものはない。スペルダメージメイジは多くの異なるアプローチを見ており、アーキタイプはビルドのお団子状態にある。

 掲載の構築は一般的なラダー構築とは大きく異なっており、少数の使用結果から、この構築が意義深いあるものであることを示唆している(とはいえ、真の最適な構築については、来週まで分からないだろう)。このデッキがどのように展開されていくかは見守る必要があるが、改良後に Tier1 デッキになる可能性があることを考えると、検討する価値はある。

 このデッキのマリガンの局面は非常に複雑であり、ゲームの全ての局面で封印されしフェニックスを正しく使うことが重要であることに注意してほしい。ターンを予測しての計画的な使用が大切。

 モザキ?

 このデッキ自身がモザキになるのだ。

スペルダメージメイジ

 お疲れ様でした