虚無層

exit from society

vS199(慟哭の洞窟・2021/6/19)雑翻訳

 先週シンプル体調不良で飛びました。すみません。低気圧頭痛、都市伝説じゃないのかもしれない。

https://www.vicioussyndicate.com/vs-data-reaper-report-199/

クラス・アーキタイプ使用率解説

 断末魔デモハンの人気はラダー全体で安定してきている。このアーキタイプは、かなり多様なビルドを維持している。生命奪取デモハンはトップレジェンドでプレイされるようになり、先週に比べて約2倍になった。

 コントロールプリーストは、すべてのランク帯で上昇しており、トップレジェンドでは最多のデッキとなっている。このアーキタイプは、主にバニラ型と泥棒型のビルドに分かれている。

 シャーマンは、レジェンド以外では最も多いクラス。興味深いことに、エレメンタルシャーマンのプレイ数が上昇しているのに対し、ドゥームシャーマンは減少している。エレメンタルシャーマンのクラスタは2つのバリエーションに分かれており、特に高レベルで、ドゥームハンマーを振り回すバリエーションが数の増加と構築の変化を見せている。

 ドルイドは先週と同様の使用率を維持している。プレイヤーが恐ろしき星界配列ドルイドに見切りをつけ、トークンやピエロのプレイが若干増えているのがわかる。

 ローグには目立った動きはない。ミラクルローグは、トップレジェンドでのプレイがやや増えている。秘策および毒ローグへの関心は低い。

 コントロールウォリアーは、ほとんどの悪いデッキがそうであるように、フォーマットから徐々に姿を消しつつある。ラダーではまだかなりの数が見られるが、トップレジェンドではすでに存在しておらず、このパターンが徐々に浸透していくと予想される。急襲ウォリアーのプレイ率は安定しており、このアーキタイプはいくつかの構築アプローチに分かれている:バニラ型、ン=ゾス型、サウルファング型。

 フェイスハンターのプレイ率はミニセットまでの通常パターンと違って、高レベルでも依然として数が多い。これは、アーキタイプに対する新たなリスペクトのあらわれであり、コントロールプリーストの存在を加味しても、現在のフィールドに対して強いということを示している。

 スペルメイジは低ランクでは人気があるが、ラダーが上がるにつれて減少していく。しかしトップレジェンドになると、コントロールプリーストの人気を受けて、わずかに増加する。

 コントロールウォリアーは全体的にスペルメイジと同じような使用率のパターンだが、上に行くほど劇的に減少し、トップレジェンドでの存在感は皆無。

 パラディンはボロボロだ。どのアーキタイプも上位では興味を持たれておらず、構築の変化は完全に止まっており、かつての栄光の名残が下位ランクにあるだけだ。

パワーランキング解説

マッチアップ分布

パワーランキング

 慟哭の洞窟のメタは、かなり多様性に富み、高レベルでは非常にバランスの取れたものになっている。それは心強いことだ。苦労しているクラスも2つあるが、それ以外のクラスはそれぞれの得意分野を見つけている。他にも、話題に上がるような展開がいくつかある。

  • デーモンハンター
    • 我々は、断末魔デモハンのパフォーマンスは低下するだろうと予想していた。先週の勝率が増加したのは、コントロールウォリアーのような悪いデッキが多く存在したため。より競争の激しいフィールドでのマッチアップ分布を見ると、断末魔デモハンはそれほど素晴らしいものではない。コントロールプリーストや生命奪取デモハンに対してはかなり強いが、トークドルイドの成功は今後の問題となるだろう。
    • 生命奪取デモハンのメタの立ち位置に変化はない。唯一の変化は、プレイヤーがこのデッキは今の高レベルではそれなりに強いと気づいたことと、多くのトッププレイヤーが愛用したことで、人気が急上昇したこと。
  • プリースト
    • ラダー全体では平凡に見えるコントロールプリーストだが、トップレジェンドでは脅威的な輝きを放っている。多くのマッチアップが高レベルでは改善されているのがわかる。もちろん、プリーストにはいくつかのカウンターデッキがあり、プレイヤーは、プリーストが流行しすぎると、たとえやや疑わしいデッキであっても、可能な限りのカウンターを打ちたくなるものである。手に負えないほどではないが、フィールドの形成という点では、プリーストは非常に影響力がある。
    • ラクルプリーストは、不思議なことにレジェンドではプレイアブルなようだ。プレイ率が低いから強く見えるだけかもしれないが、注目には値する。
  • シャーマン
    • このクラスの勝率が低迷しているが、これはメタが落ち着いて競争が激しくなったときによく見られる現象。ドゥームシャーマンの勝率は、先週までのような構築改善があまり見られなかったため、より低下しているようだ。マッチアップ分布はフィールドのほとんどに対して素晴らしいが、ハンターに抑制されており、エレメンタルシャーマンにも苦戦している。
    • エレメンタルシャーマンでは、ドゥームハンマー型の改良が進み、勝率が安定した。このヴァリアントは先週はかなり悪かったが、新しいビルドではノール叩きのハンマー型と対抗できるくらいにはなった(それでもまだ劣ってはいる)。このデッキをさらに洗練させる方法については、クラス別のセクションで興味深い議論が行われている。エレメンタルシャーマンでドゥームハンマーを採用するインセンティブとは? プリーストとウォリアーのマッチアップを改善することだ。
  • ドルイド
    • トークドルイドはトップレジェンドで最もパフォーマンスの高いデッキ。人気の高い断末魔デーモンハンターとの相性は抜群で、環境に存在するカウンターデッキはコントロールプリーストしかない。コントロールウォリアーの減少により、勝率が上がっている。
    • ピエロドルイドは環境的な要因によって成功している。ウォリアーやデーモンハンターには素晴らしい効果を発揮するが、ハンターやトークドルイドには悲惨な結果となる。また、このデッキが今はコントロールプリーストに勝てなくなっていることも重要。ミュターヌスにひっくり返される。
  • ローグ
    • ラクルローグは平均的。マッチアップ分布はバランスが取れているが、トップメタのデッキに対しては、やや有利よりもやや不利の方が多いようで、勝率50%以上を維持するのが難しくなっている。しかし、今週はこのアーキタイプの中で実験的なものが増えており、その実験的なビルドはひどいものだ。これによってミラクルローグの勝率は少し引き下げられており、実際は見た目よりも強い。
    • 秘策ローグも似たようなもの。脳天直撃ガールに弱い重いデッキ(断末魔デモハン、コントロールプリースト、エレメンタルシャーマン)に対しては若干有利だが、トークドルイド、フェイスハンター、ドゥームシャーマンのような、大型プレッシャーを必要とするデッキに対しては、その受動的なプレイスタイルが仇となるだろう。
    • 毒ローグはコントロールプリーストに勝てなくなった。メタが遅くなっているので高レベルではまだ強く、急襲ウォリアーの重いリストを罰することができるが、このデッキの最大のマッチアップ的魅力はなくなった。おそらく、これがこのデッキのプレイ率が下がった理由でもあるだろう。
  • ウォリアー
    • 急襲ウォリアーは非常に強力だが、コントロールプリーストがラダーの主な障害となっている(パターンを感じる)。このアーキタイプの構築の柔軟性は高く、構築の改良によって、このデッキの地位をさらに向上させることができるだろう。クラス別のセクションでは、発生させるべき構築変化について詳しく説明している。
  • ハンター
    • フェイスハンターは今週、予想された通りに勝率低下したが、思っていたよりも高めにとどまっている。急襲ウォリアーとの相性が劇的に良くなっているようだ。その理由の多くは、急襲ウォリアーがよくばりになっていることにある。現在、ハンターに一貫して対抗する主な方法はライフゲインであり(プリースト、生命奪取デモハン、コントロールウォリアー)、ライフゲインなしでうまく対抗できるデッキはトークドルイドだけ。
  • メイジ
    • スペルメイジは現在のメタでは1つの役割しかなく、それはプリーストに対抗すること。もしあなたがメイジを使っているなら、それはあなたのアンドゥインに対する強い憎しみが他のすべてのマッチアップの考慮事項に勝るということであり、それは十分にフェアなことだ。スペルメイジはプリーストとのマッチアップのおかげで、トップレジェンドでは競争力のある勝率を示していますが、他の場所でこのデッキをプレイしたいとは思わないだろう。
  • ウォーロック
    • プリーストへの強烈な憎しみは、残念ながらウォーロックの運用を正当化するのには十分ではない。まず、このマッチアップは南海の悪党やミュターヌスのおかげで、以前ほど優位ではなくなっている。第二に、ウォーロックはフィールドの他のデッキに対して全く哀れな存在。このクラスは大荒野ではほとんど終わっている。
  • パラディン
    • ウーサーが犠牲になったことで、よりバランスの取れたメタが得られた。アダールの手や初投稿の日がナーフ前の性能だったとしても、今だったら問題になるかどうかは疑問なので、少し残念だ。フィールド全体が強くなり、パラディンの序盤戦に対処する手段も整っているように思われるが、それを知ることはできない。

クラス別分析

デーモンハンター

 断末魔デーモンハンターは、フィールドの全体的な効率の上昇と弱いアーキタイプの減少を受けて、パフォーマンスが低下している。このデッキは、ラダー全体では依然として強く、競争力があるが、最高のデッキ群に対しては特に優れていない。

 推奨ビルドは先週と変わらず、スタンダードで人気のデッキに対してまんべんなく強くなっている。対プリーストをより良くするためにフェルスティールの剣精を使ったアグレッシブなリストを使いたくなる気持ちは大いにあるが、結果的に他のマッチアップを大きく犠牲にすることになる。

 生命奪取デーモンハンターでは、軽業のプレイ率が上昇し、霊視力よりも若干強いことがわかった。最終的には、グレイヴ投げ、ウーズ、2枚目の改造屋の中から2枚を選ぶことになる。

デーモンハンター:クラスレーダー
慟哭の断末魔デモハン
スタンダード生命奪取デモハン

プリースト

 コントロールプリーストは、トップレジェンドでもかなりの強さを見せており、バニラと泥棒、両方のバリアントにおいて適切なバランスのリストを見つけたと考えている。

 先週掲載したバニラビルドは正しかったようで、最後のカードはナラレックスかイルシアかの選択になっている。両方を採用して糾弾やヒステリーを抜くこともできるが、AOE効果は非常に価値があるだろう。イルシアは一般的に対生命奪取デモハンでのみ優れている。ミラクルローグに対しては、実際に採用していなくても相手がコンボピースを貯めるのを防ぐことができるし、ナラレックスも同じくらい優れている。

 泥棒ビルドでは、ヴェールウィーヴァーを抜いてヒステリーを復活させるという調整が行われている。ミラーでのヴェールウィーヴァーの重要性は以前に述べたが、このカードはこのバリアントではかなり邪魔になるようだ。カバールの侍祭がミラーでとても強いため、50%に近いマッチアップを維持している。もしあなたが脅威重視のデッキに多く遭遇しているなら、2枚目の死者蘇生の代わりに2枚目の灰燼に帰すを採用することを検討してもいいだろう。

プリースト:クラスレーダー
バニラコントロールプリースト
泥棒コントロールプリースト
ラリーミラクルプリースト

シャーマン

 シャーマンは、慟哭の洞窟の追加により新たに登場したアーキタイプを最適化するため、多くの開発が行われている。

 エレメンタルシャーマンは2つのアプローチに分かれている。1つ目は、先週紹介したボード中心の、ノール叩きのハンマー型ビルド。これは現在、このクラスの中で最も強く、信頼できる性能を持っている。掲載のリストは30枚すべて完璧に見える。

 もう1つはドゥームハンマーを振り回すタイプで、フィニッシュにはバーストに頼っている。先週は明らかに劣勢だったこのヴァリアントだが、その後いくつかの改善が見られた。構築条件が複雑なデッキであり、序盤のボードコントロールと中盤から終盤にかけての勝ち筋のバランスを取るための、実験的なリストを用意した。

 このヴァリアントでは、ガイアワーム、荒ぶる雨雲、大地のレヴナントといったエレメンタルがよく抜かれがちだが、それらは残すべきだと考えている。今回のリストでは、ドゥームハンマーとぶつかるファイアエレメンタルを除き、すべてのエレメンタルを残している。これにより、効果的にボードを取る能力を維持することができる。

 代わりにカットするのは、このバリアントでは弱そうなライトニングボルトと蛇寺院のポータル。呪文パッケージを縮小して、バーストフォローとしてドゥームハンマーと相性の良い呪文(岩穿ち、ストームストライク、ダンクタンク)だけを入れている。これにより、始原のダンジョニアがより安定してフィニッシュ・パッケージを見つけられるようになり、7、8ターン目のノート取りが圧倒的なコンボピースとなる。

 そのため、エレメンタルシャーマンのボードをコントロールする能力はそのままに、より安定してバーストを提供している。理論上ではいい感じだが、先ほども言ったように、これは斬新なリストであり、データを欲している。

 ドゥームシャーマンは最後の数枚のカードを決める段階だが、我々は大ドルイド・ナラレックスがデッキの有望な追加要素であり、採用の可能性が高いと考えている。

シャーマン:クラスレーダー
ノール叩きエレメンタルシャーマン
ドゥームエレメンタルシャーマン
ナラレックスドゥームシャーマン

ドルイド

 トークドルイドはラダーで最も強いデッキのひとつで、トップメタのデッキのうちコントロールプリーストにのみ弱点を示す、非常にバランスのとれたマッチアップ分布を持っている。その構築は変わっていない。群れの怒りと森の魂は、最悪のマッチアップで助けになる。

 ピエロドルイドはその正反対。あるマッチアップでは大成功を収めても、別のマッチアップで崩壊する、非常に偏った、不安定なデッキ。セナリウスの結界が採用され始めており、通常は苦手とする高速マッチアップ(ハンター)を安定させるのに非常に有効。剣匠サムローも登場していて、とてもいい感じ。適者生存が来ることに大きく依存しているが、適者生存さえ来れば圧倒的に強力なので、入れる価値がある。もっと多くのプリーストに遭遇しているなら、結界を1枚にしてヤシャラージュの採用を検討してもいいだろう。

ドルイド:クラスレーダー
クッチャベラートークンドルイド
結界ピエロドルイド
The Worst Deck(※星界配列ドルイド)

ウォリアー

 ン=ゾスよ、退け、サウルファングの輝く時が来た。新しいデータが届いたことで、急襲ウォリアーは旧神を全く使わない方が良いだろうという結論が出た。

 メタがより冷酷で効率的になるにつれ、急襲ウォリアーはいくつかのマッチアップでよくばりさを罰せられるようになってきており、中でもフェイスハンターは対処が非常に困難になってきている。これにより、ウォーモールの挑戦者に戻って、よりスリムで防御的なビルドを運用する必要がある。バニラ版ではナラレックスが追加されている。このカードは、ウォリアーが速い相手を中盤で吹き飛ばすために役立つだけでなく、遅いマッチアップでもバリュー源になる。

 しかし、これでは急襲ウォリアーの大きな問題を解決することはできない。それは、高レベルでますます増えているプリーストのマッチアップ。ここでは、ストーンモールのイカリ係によってカードを引ける可能性を上げるという点で、ン=ゾスよりもサウルファングの方が良い仕事をすることがわかった。また、サウルファングの方が、クレッシュの起動に優れていることにより、高速なデッキとの相性が良いこともわかった。

 コントロールウォリアーは最悪だが、プレイヤーがクトゥーンをデッキから切り離したことで、やはりクトゥーンがいない方がパフォーマンスが良いということが再び証明された。結果的に、旧神はこのフォーマットの中でたった1つのデッキに必要なカードとなり、それはたまたまTier37のデッキのようだ。

ウォリアー:クラスレーダー
バニラ急襲ウォリアー
サウルファング急襲ウォリアー
サイラスコントロールウォリアー

ローグ

 ローグは中途半端な位置に落ち着いている。ラクルローグ秘策ローグは、かなりバランスのとれたデッキだが、特に有利なデッキがなく、ビルドもこれ以上改善されそうになく、完成してしまっている。ミラクルローグではスキャブス・カッターバターや、大荒野の鍛冶屋を使った実験が行われているが、標準的なビルドに比べて明らかに劣っているようだ。

ローグ:クラスレーダー
アレクスミラクルローグ
ときめき秘策ローグ
纏い毒ローグ

ハンター

 メタは予想通りフェイスハンターに敵対的になり、このデッキには複数のカウンターがあるが、それでも非常に強い。くねくね怪異は、多くのマッチアップで最初のアドバンテージを取り、ハンターが優位に立つのを助けている。

 このデッキに少し手を加える以上のニュースは期待しないでほしい。他のハンターのアーキタイプは競争力がない。

ハンター:クラスレーダー
くねくねフェイスハンター

メイジ&ウォーロック&パラディン

 スペルメイジは高レベルのプレイでは妥当なプリーストカウンターとなるが、それ以外のラダーランクでは非常に弱い選択肢。このアーキタイプや他のメイジのアーキタイプの中には、何の発展もなかった。

 コントロールウォーロックは大荒野全体で最も弱い。慟哭の洞窟によってフィールドのパワーレベルが上がり、ウォーロックはそれに対応できなくなっている。

 パラディンはバランス調整で消滅してしまった。強さは「かなり弱い」から「プレイ不可能」にわたる。序盤の強さを取り戻すためには新しいカード(またはバフ)が必要で、終盤の強さも無駄になってしまった。

メイジ:クラスレーダー
シューティングスター・スペルメイジ

ウォーロック:クラスレーダー
チケッタスコントロールウォーロック

パラディン:クラスレーダー
信念聖典パラディン
ン=ゾス秘策パラディン

今週のメタブレイカ

 トークドルイドが今週の最大の勝者であることは明らか。コントロールウォリアーの減少とそれによる「遺恨」の減少は、このアーキタイプに大きな喜びを与えている。このデッキを止める確実な方法は他にはほとんどない。たまに転がされる相手はいるが。

 もう一つの注目すべきデッキは、高レベルで影響力を増しているコントロールプリースト。今度のマスターズ・ツアーでは、プリーストはほとんど見られない(なぜならBanされるから)と予想される。コンクエストBo5フォーマットでは、最強のコンクエストデッキのいくつかがプリーストにカウンターされる一方で、確実にプリーストをカウンターするラインナップを構築することは非常に難しいようなので、間違いなくOPデッキ。

トークンドルイド

コントロールプリースト

 お疲れ様でした

 

 なんか今日も体調だいぶ悪いので誤字誤訳ありそうで申し訳ない。本格的老化か?