虚無層

exit from society

vS灰に舞う降魔の狩人全カードレビュー雑翻訳①(デモハン、ドルイド、ハンター、メイジ)(20/04/01)

 風邪引いたら生活が終わるので毎日よく寝てるんですが、その結果翻訳の時間がなくなりました。ドルイドまでしかやってない(今日正午頃)のにロンチに間に合うのか?

https://www.vicioussyndicate.com/the-comprehensive-ashes-of-outland-preview/

 アーリーアクセス系は一切見ず、理論だけをもとに評価している。そのほうが多分読んでいておもしろいから、だそうです。

 カードは強さのポテンシャルに合わせて4段階で評価。

  • 4:メタを定義する、非常に強力、間違いなく使われる。壊れ。
  • 3:とても強く、おそらく使われる。ナイス。
  • 2:まあまあ強い、ニッチ枠、場合によっては使われる。OK。
  • 1:使われそうにない。ダメ。

 中立カードで使われると思われるものには、どのクラスと相性が良いのかも記載。

 各クラスの章のラストにはクラスの総合評価とランクを記載。

 ・ドラゴン大決戦ランク:拡張内部でのクラスカードの強さ、影響の強い中立カードがあればその影響も含めて。

 ・総合パワーランキング:スタンダードの全体のカードプールで見たときどれくらい強いか。

デーモンハンター

https://www.vicioussyndicate.com/the-comprehensive-ashes-of-outland-preview/12

真紅の秘印の使い走り

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 コボルトの司書はすべての1マナミニオンでも最強のひとつだが、これはそれより少し弱い。理由はドローが確定じゃないからだが、マナコストが低いので調整はしやすい。使われないことはないだろう。

スコア:3

火葬のオーラ

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 他のクラスなら確実に使われていた。火山ポーションの上位互換でしかも1マナ安い。問題はデーモンハンターが受け身のクラスではなく、味方を含むAoEを活用できそうにないこと。使われるか怪しい。

スコア:2

ネザーウォーカー

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 微妙なバリューの2マナミニオン。あえて採用する理由は見つけにくい。早いデッキにも遅いデッキにも使われなさそう。しいていえばハイランダーの穴埋め。

スコア:1

霊視力

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 もしこのクラスが優れたカードドローを他に持っていなければ、私たちは霊視力をもっと受け入れられるだろう。プリーストなら死んででもこのカードがほしいだろうが、デーモンハンターは他にもっといいものがあるという理由でこのカードをパスしてしまうかもしれない。ただしデーモンハンターは、使えるカードドローをすべて使ってコンボデッキを組める可能性があるので、霊視力を除外することはできない。

スコア:2

アッシュタンの闘将

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 生命奪取のついたセンジン・シールドマスタ。強い。耐えるデッキなら非常に強い4マナミニオンだが、アグロデッキではそうでもない。

スコア:2

フェルの召喚師

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 もしビッグデーモン・デーモンハンターが成功するとしたら、このカード(とフェルスクリーマー)のおかげ。6マナのヴォイドコーラーだが、スタッツのおかげで8点のアタックを無視することができない。フェルの召喚師の最大の問題点は、その悪魔のターゲット。デーモンハンターの大型悪魔のプールは、優れた除去を持つディフェンシブなデッキに対してゲームに勝てるようなものではない(コボルトと秘宝の迷宮の時のウォーロックとは対照的)ので、このアーキタイプそのものが少し疑わしい。

スコア:2

怒れるフェルフィン

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 上振れの大きい2マナミニオンで、通常は3ターン目にヒロパと合わせて使われるだろう。3ターン目の4/2急襲は当然強い。武器か二連斬を持っていればヒロパなしでいいため純粋な2マナ4/2急襲になる。強い。

スコア:3

封印されしアンタイン

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 このセットの中で最も興味深いカードの一つ。一方では、その効果が発動したときの効果は不条理である。覚醒時に10発のミサイルを発射する10/6(報復の怒りよりも優れている)。理論的には、それは相手の盤面を荒廃させながら、10点アタックの脅威を展開して対処を強制させられる。問題は、かなりのマナ投資を必要とすることと、2ターン何もしない間にデーモンハンターが遅れをとる危険性があること。もう一つの問題は、マナカーブ通りにプレイされず、トップからのドローが遅すぎると弱くなってしまうこと。

 アンタインは、対コントロールで火力を上げようとするデッキにとって、貪欲な準フィニッシャーとしての可能性を秘めていると考えられる。この状況ではデーモンハンターが先手を打つことになるので、対応されることなくこのマナ投資をする余裕がある。メタが高速でアグレッシブな場合、アンタインはあまり魅力的ではないように見える。とはいえ、あまり臆病になって2点にしておく必要もないだろう。憤怒のプリーステスと組み合わせた7ターン目フォローアップのポテンシャルは、デーモンハンターの優れた盤面コントロールのツールと合わせて、ボードをクリーンアップし、このダメージをフェイスに向けることができる、と私たちは信じている。

スコア:3

グルダンの髑髏

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 馬鹿みたいに強いカード。最悪のシナリオでは、ナーフ前の滋養。最悪のシナリオでは、9マナまでディスカウントしてゲームに勝つことができる。グルダンの髑髏は基本的にはコレクタブル・カードの形をした魔法のステッキであり、異端デッキをプレイする最大の理由になっている。トップで引いた? なら異端でプレイできる。手札に理想的な場所がない? カードを捨てて、タイミングが合えばリロードに使える。まさに完璧なカード。

スコア:4

憤怒のプリーステス

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 生きているかぎり毎ターンの終わりに魔力の矢を2回唱えることを繰り返すボルダーフィストのオーガ、これが7マナ。これはすごい。憤怒のプリーステスは理想的な勝利条件。倒すことができなければ盤面を奪還する望みがない、アグロ系のデッキに対しては実質フィニッシャー。この悪い女に顔面を何度も殴られたくない遅いデッキにも大きな脅威。他のデーモンハンターデッキでも活躍するはず。

スコア:3

イルファングの将軍

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 マナコストの概念を崩壊させているミニオン。怒れるエティンは7マナで5/9の挑発だった。こいつは8マナで9/5の急襲で死んだら5/9の挑発が出てくる。このカードが強い理由は簡単にわかる。しかし、マナの重いカードがプレイされるためにはそれだけの強さが必要である。現在の強さでも、将軍が広くプレイされるのは難しいだろうと我々は考えている、デーモンハンターは重いミニオンをあまり使いたくないクラス、特に異端が絡む場合は。

スコア:2

アズィノスのウォーグレイヴ

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 顔も叩ける愚者殺し。いいカードに見えるが、もっと速くインパクトを与えられる軽い武器と枠が競合する。デモハンの5ターン目という意味でも競合が多く、武器の枠は厳しいかもしれず、またAoE的な武器がほしいなら7マナでフレイムリーパーを入れたほうが良いかもしれない。

スコア:1

ピットロード指揮官

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 ビッグデーモンデッキでチート召喚できる最高の悪魔、ピットロード指揮官は放っておけば雪だるま式に大活躍してくれる。問題は、ピットロード指揮官および現在の悪魔のパッケージが使えるほど強いのかということ。我々は懐疑的。アグロ系のデッキに対してはチート召喚できれば勝てるが(それでもVoidlordよりは劣るだろう)、除去されてしまうとビッグデーモンハンターは深刻な問題にぶつかるかもしれない。スローなマッチアップでも、ドゥームガードやキューブ、DKグルダンのような確実性がない。

スコア:2

ケイン・サンフューリー

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 ケインはただのキXXイカード。3/5突撃はそれだけでもいいが、その上にある能力のせいで威圧的に反り返ったフィニッシャーになっている。挑発が完全に無効化されてしまうので、デーモンハンターのフィニッシュを止めるのがより難しくなる。5ヘルスにしては無視できない永続能力を持っているので、カーブ通りに対処するだけでも難しい。要するに、その最低値がすでにかなり優秀で、最高値は勝ち確レベル。

スコア:4

悪魔変身

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 リロイのいない世界で、悪魔変身は分割によってより柔軟になったパイロブラストを提供している。対戦相手を終わらせるためにダメージを搾り取ることに焦点を当てているらしきこのクラスにとって、これは非常に貴重なツール。基本的には、2ターンで10ダメージを与えるために7マナを払っていることになる。緊急時には、このカードを使えば大型ミニオンを2体殺すことができ、盤面のコントロールを保つことができる。これはかなりお得な取引であり、私たちはこれを憎むことができない。ほとんどのデーモンハンターデッキは、迷うことなくこのカードを入れるだろう。

スコア:4


結論

  • ドラゴン年ランク:9位
  • 灰に舞う降魔の狩人ランク:2位
  • スタンダード全カードランク:3位

 デーモンハンターはカードプールが浅い新しいクラスであるため、このクラスがメタの中で競争力のある地位を確立できるような強力なセットを手に入れる可能性があった。基本カードと「新参」カードはゲーム序盤のボードコントロールを得意とするデーモンハンターの基礎を作ったが、勝利への道にはまだ空白があった。デーモンハンターには、様々なゲームプランのために明確な目標を設定できる強力な勝利条件が必要だったのだ。

 私たちはデーモンハンターが必要としていたものを手に入れたと感じている。ゲームを変えるようなカードが何枚か入っていて、すぐにハースストーンの上位に食い込むことができる、とんでもないセットを手に入れた。グルダンの髑髏はおそらく最も優れたカードで、テンポをほとんど失わずに信じられないほどのリロードを提供してくれる。クラスを完全にワープさせることができるカードだ。

 ケイン・サンフューリーと悪魔変身は素晴らしいフィニッシャー。これらはデーモンハンターを終盤のバーストダメージの方向へと押し上げてくれる。アンタインや憤怒のプリーステスのようなゲーム中盤の脅威もまた、圧倒的な攻撃を繰り出すことで、バーストに特化した戦略を補完する。

 理想のデーモンハンターデッキはそのプレイスタイルがローグに似ているのではないかと考えられる。効率的なゲーム序盤の除去とヒーローパワーを利用して盤面のコントロールを維持し、主導権を揺さぶり、フィニッシャーの手が届くところまで相手にプレッシャーをかけていく。

 デーモンハンターがハースストーンのゲームに勝つ方法は他にもある。コボルト時代のウォーロックを見習って、激昂のフェルスクリーマーやフェルの召喚師、ピットロード指揮官などを使って大きな悪魔を安く召喚し、スタッツで相手を圧倒することができる。しかしこの戦略には充分な継続力がないため、あまり魅力がない。脅威の密度を劇的に高めるDKグルダンや肉食キューブにあたるものが存在しないので、除去に特化したコントロール・デッキならデーモン・ハンターのリソースを枯渇させられるだろう。

 トークンベースの戦略もあるが、そのフィニッシャーは非常に疑問の多いカードであるため、最も弱い戦略である可能性が高い。相手にプレッシャーをかける信頼可能な方法があるようには思えない。

 しかし、開発が直接サポートしていないかもしれない別の戦略があり、クラスの最前線に浮上する可能性がある。デーモンハンターはカード生成能力はほとんどないが、ゲーム内では間違いなく最強と言っても過言ではないほどの驚異的なカードドローを持っている。バーストフィニッシャーと優秀な除去が使えることに加えて、デーモンハンターはサイクル重視のコンボデッキの基礎を持っている。唯一の問題は、コンボによる勝利が安定しているかどうか。

 準備はできているか……

ドルイド

https://www.vicioussyndicate.com/the-comprehensive-ashes-of-outland-preview/2

沼ビーム

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 新たな「血の復讐」系カード。ランプ系ドルイドなら優秀。魔眼光でも言ったとおり、3マナ3点でも悪くない。過剰繁殖との相性は最高。

スコア:3

封印されしサテュロス

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 このカードは理論的に良さげに見えるだけだとおもう。おそらく、超ひどい版のドリームペタル栽培師になるだろう。マリゴスのようなコンボピースをゲーム終盤にディスカウントするには非常に時間がかかり、苦痛を伴うことになる。また、このカードは数の力とのアンチシナジーがあるため、でっか化ドルイドとも合わないだろうし、脅威を安く出す目的では数の力の方が良いカード。

スコア:1

過剰繁殖

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 過剰繁殖は2マナの繁茂ほどではないかもしれないが、いくつかのドルイドアーキタイプ、特にブレス・オブ・ドリームス夢竜の息吹を採用しているアーキタイプが興味を持つべき非常に強力なランプのツールであることには変わりない。このカードがプレイされないとは考えられない。歴史が証明しているように、ドルイドが強力なランプを持っていて、ランプする価値のあるものを持っていれば、それはうまくいく。このカードは今後2年間、アグロ以外の、クエストではないドルイドのデッキに自動的に組み込まれることになるだろう。

スコア:4

菌々財宝

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 スペル版の亡霊の書。ドルイドが呪文を多用するデッキを採用する可能性を広げ、そうしたデッキで強力なドローエンジンになる。ミニオンに頼らない呪文中心の勝利条件を可能にするツールがもういくつか追加されればうまくいくだろうが、今はまだ難しい。

スコア:2

鉄の樹皮

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 このカードは沼ビームと似たような働きをしており、ドルイドのランプ戦術には有用なはずだが、我々はこちらの方はやや弱いと考えている。鉄の樹皮はボード上にバフを受けるためのミニオンが必要だから。これは、通常はプレイするミニオンの密度が低い遅いDruidデッキや、躱し身のミニオンで溢れかえっているでっか化ドルイド、あるいは小さなミニオンが多いトークドルイドデッキでは、このバフを最大限に活用できないだろう。

スコア:2

発芽

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 挑発4マナの無貌の操り手で、これはかなり強力なコピー効果である。その最も一般的なターゲットはマリゴスであり、魔法のアスペクトをこのクラスの最前列に戻すポテンシャルを持っている。しかし、先に述べたように、これを可能にするための現在の値下げ手段(サテュロス)は好ましくないので、このアイデアには引いている。

スコア:2

グローフライの群れ

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 スペルドルイドをプレイするもう一つの大きなインセンティブであり、森の魂&獰猛な咆哮の勝利条件を狙うことを促してくれる1枚。これは狐火の森と似たようなカードだが、おそらく平均的にはより優れており、耐久力がある。アグロデッキを5マナで完全に吹き飛ばすことができ、森の魂・ロアと並んで遅いデッキには非常に威圧的なゲーム終盤の脅威となる。

スコア:3

沼地のヒドラ

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 このカードを使えるデッキといえば、でっか化ドルイドくらいしか見当たらない。しかし本気を出したらヒドラは抜けるだろう。また、ヒドラが提供するバリューは少し贅沢なものであり、このデッキのゲームプランには不必要なもの。

スコア:1

大胞師ムッシフン

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 このミニオンはコストの割にはかなり良いスタッツを持っているが、その能力はあまり驚くほどではない。クエスドルイドとのシナジーはそれほど素晴らしいものではないし、でっか化ドルイドも夢中になるほどではない。このカードは有用なミニオンではあるが、新しいアーキタイプでこのカードの良い居場所を見つけるのに苦労している。他の転生レジェンドは適切なデッキを声高に叫んでいるが、これはそうではない。

スコア:2

イシェル・ウィンドシンガー

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 私たちはスタンダード版呪文アヴィアナをどのように活用するかを考えて多くの時間を費やした。多くの複雑なアイデアを検討した結果、何も見当たらなかった。この種の効果に興味を持つ可能性のあるデッキなら、代わりにケルサスを使うべき。両方を使って、サテュロスのディスカウントもうまいこと行くと無理やり楽観的に受け入れようとすると、ハースストーンのゲームで安定して勝てるとは思えないような構築になってしまう。私たちが何かを見落としているか、このカードが最低なだけか。

スコア:1


結論

  • ドラゴン年ランク:3位
  • 灰に舞う降魔の狩人ランク:7位
  • スタンダード全カードランク:5位

 ローテーションに入れば、ドルイドは優れた基盤を持っている。それはビートダウン戦略をサポートするでっか化やドラゴンデッキの強力なコアと、防御戦略をサポートするクエスト・ドルイドの実績あるパッケージを持っている。また、トレントトークドルイドは、後押ししてくれるアップグレードを待ってうろうろしている。

 問題は、ドルイドの降魔の狩人セットが弱いほうに見えることだ。私たちが最も気になるのは、あまり強さに自信を持てないカードを与えられた後半のゲームプランだ。最も失望したのはレジェンドのミニオン。ムッシフンは他のクラスの転生レジェンドと比べてインパクトの低いカードであり、イシェルは中心にしてうまく構築するのが難しい。ケルサスのほうが代わりにもっとよく働いてくれるかもしれない。

 それでも、このセットのドルイドには良いことがいくつかある。過剰繁殖はでっか化ドルイドにスロットされるだけでなく、クエストを中心に構築されていない新しいコンボ系ドルイドデッキを可能にするかもしれない。私たちは特に、菌々財宝とグローフライの群れを燃料とし、ロアのフィニッシュを含むトレントドルイドのパッケージを取り入れたスペル重視のDruidデッキに興味を持っている。

 新しいエキスパンションに入れば、ドルイドは大丈夫そうだ。私たちはドルイドが支配するとは思っていないが、クエスドルイドがその大きな損失にどのように適応するか、でっか化ドルイドが私たちが出現すると予想しているいくつかの速いデッキに対してどのように振る舞うか、過剰繁殖が新しいデッキを最前線に運ぶことができるかどうか見守らなければならないだろう。

ハンター

https://www.vicioussyndicate.com/the-comprehensive-ashes-of-outland-preview/3

ジゴイノシシ

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 この1マナミニオンはまあまあだが、おそらく使われるだろう。ハンターでハンドバフは重宝される可能性が高く、「真新しいニオイ」を悪用するためには序盤の獣が重要なので、この能力の1マナならデッキに入るだろう。

スコア:2

封印されしフェルモー

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 弱点は他の休眠ミニオンとだいたい同じ。マナカーブ通りに出せば強いが後半に引くと弱すぎる。ハンターのように序盤の盤面が重要なクラスでは使えるように思えない。

スコア:1

クズ拾いの工夫

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 非常に贅沢なカード。わずか2マナでドローにハンドバフが付いてくるのはかなり良いこと。このバフを乗せたいミニオンも何体か受け取っているので、このカードは使われる可能性が高そう。

スコア:3

群れの戦術

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 すぐにハンターの最高の秘策になる。相手がミニオンを倒そうとすると、それが3/3になって召喚される。2マナ。コピーが召喚されるということは、断末魔などのステータスをもったミニオンを運用すればさらに強い。ステータスを持つミニオンは通常、対戦相手が最初に殺すことを優先するものなので、対戦相手にとっては問題となる。

スコア:3

モクナサルのライオン

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 この急襲ミニオンは一見すると強力に見える。4ターン目に使える断末魔から繋げることができれば、非常に有利な状況に追い込むことができる。しかし、このカードにはいくつかのカウンタープレイがある。対戦相手は3ターン目、ライオンのターゲットになりうるものを全力で除去するだろう(4ターン目の猟犬使いを恐れるのと同じ)ので、このカードが完全に壊れとは思わない。しかし少なくとも、非常に強い。

スコア:3

屑鉄弾

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 またしても強いハンドバフカード、今度は除去付き。側面攻撃と比較するのは簡単だが。側面攻撃は3/3を即座に盤面に置くのに対し、こちらはダメージを顔に当てられるというアドがある。このカードは単体の強さではプレイされないだろうが、特定の組み合わせを重視するアーキタイプには使われそう。

スコア:2

改造ヤマアラシ

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 なるほど。理解してきたよ。ヤマアラシは構築の中心として、このエキスパンションでハンターに与えられた残りのカードに意味を与えている。初めはアタック2で、クズ拾いの工夫でバフをかけられる。4マナのライオンや猟犬使いにとっては、最優先のターゲットとなる。盤面にあれば真新しいニオイでバフを受けることができ、手札にあればジゴイノシシや屑鉄弾によってバフを受けることができる。

 重要なのは、このカードをバフすることが対戦相手へのダメージになるということ。それはあなたの対戦相手に毒杯を選ばせる。今すぐ処理してダメージを受けるか、放置してダメージが増えるリスクを取るか。ヤマアラシの唯一の問題は、盤面に即効性の効果を持っていないせいで、対戦相手がその決定を下すまでの時間があるということ。

スコア:3

グランドスラム

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 かなりクールな呪文で、確実にスイングして有利になれる。問題はハンターなのに10マナもかかること。ハンターのゲームはたいてい10ターンまでには決まる。ハンターにはケルサスで早めにごまかすのに十分な装備もない。ハイランダーハンターには入るかもしれないが、他はなさげ。

 (※ちなみにクレフトフーフ自体にランダム攻撃の能力はなく、生き残れば普通に攻撃できるようです。)

スコア:2

頂点捕食者ジクソール

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 感動的なカード。スタッツは3マナの急襲ミニオンとしてはかなり良いが、転生後は本当に狂っている。8マナ4/4急襲で、コピーを4体召喚している。転生ジクソールは間違いなくその場でゲームを終わらせることができる。一度後ろに回ると苦戦しがちなクラスであるハンターにとっては、大きなカムバックカード。8ターン目に転生ジクソールをドローする確率を上げる方法(モクナサルのライオン、急降下グリフォン)もあるので、ある程度安定性もありそう。

スコア:4

ビーストマスター・レオロックス

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 ハンターの新たな大きなターン8プレイになりうるカード、獣ハンドバフと相性の良いカードでもある。明らかに転生ジクソールよりは弱く、ハンターが8ターン目にこれを使えるほど手札に獣を残せるかどうかは疑問だからだ。なのであまり感動してはいないものの、ツンドラサイやキングクラッシュと合わせると面白いバースト・フィニッシャーになる。

スコア:2


結論

  • ドラゴン年ランク:2位
  • 灰に舞う降魔の狩人ランク:4位
  • スタンダード全カードランク:2位

 ハンターには良い時代。ドラゴン年はハンターにとっては最高の年で、強力なカードが大量にある。ドラゴンハンターはローテーションでは文字通り何も失っておらず、しいて最近リロイ・ジェンキンスが犠牲になっただけ。しかし、この損失はそれほど大きなものではなく、リロイが殿堂入りした後もドラゴンハンターは非常に好調。同様にハイランダーハンターもパッケージのほとんどが無傷であり、ドラゴンハンターと並んで優秀な成績を残している。リロイが殿堂入りしてから恐竜使いブランの価値が高まった。

 ドラゴンのコアが強固な基盤を確保しているものの、降魔の狩人は本来の部族である獣にハンターの注意を戻させる。このセットのフレーバーはハンドバフであり、歴史上このメカニックの弱さを考えるとがっかりに聞こえる。しかし今回のバフカードは他の効果(ドロー、除去)と結びつけられているので、今回はかなり良さそう。

 改造ヤマアラシとモクナサルのライオンは最も注目すべきコアカードであり、どちらもかなり強い可能性を秘めている。少なくとも対戦相手に、こちらのミニオンを置いておく余裕がないような非常に厄介な状況に追い込むことができる。さらに転生ジクソールもおり、1枚で最高のスイングターンを作ってくれる。

 まとめると、獣ハンターは強いかもしれない。しかし仮に強くなく、ハンドバフは弱いのジンクスが続くとしても、すでに持っている2つのトップデッキがいるので、そうそう弱くはならないだろう。

メイジ

https://www.vicioussyndicate.com/the-comprehensive-ashes-of-outland-preview/4

詠唱者の循環

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 人々はこの呪文を、推奨されているオールスペルメイジデッキと結び付けて考えすぎていると考えている。このカードに興味を持つ可能性のあるアーキタイプは他にもある、特にコンボ系。このような永続的なコスト削減効果は、そう簡単に考えるべきではない。このエキスパンション期間中でなくとも、いずれはこのカードが強力になると見ていいだろう。

スコア:2

スタースクライヤー

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 アタックが1増えたクレクレ君。堅実だが退屈なカード。アタックが増えているので、アグレッシブなデッキにも向いているし、攻撃力の低いメイジには序盤のミニオンとしてありがたい。仕事をしてくれるだろう。

スコア:2

ネザーウィンドのポータル

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 アグレッシブなデッキには良い秘策。ミニオンを生成する秘策はたいてい価値が高く、これはおそらくスタンダード・フォーマットで秘策メイジを組むなら最初に入れる秘策。問題はスタンに秘策メイジが存在できるかどうかであり、あまり気合が入らないところ。現在の秘策メイジのパワーレベルでは競争力を得るには程遠いし、このカードでそれを克服はできそうにない。今のところは。

スコア:2

力の源

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 これもまた、人々が拘りすぎているカード。オールスペルメイジは、この拡張ではおそらくうまくいかないだろう、つまり、このカードはおそらく使われない。しかしだからといって、このカードが永遠に使われないわけではない。アーキタイプは弱く生まれたばかりだが、このカードは強力。開発が次のエキスパンションでこのデッキをプッシュするだろうし、そうなれば、このカードは使われるだろう。

スコア:1

封印されし監視者

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 これが真のダメなメイジカード。休眠状態のミニオンに付ける効果がAOEは最悪。対戦相手に対して事前に警告していることになるので、効果を有効利用できない。改善の期待が持てない使用不可。

スコア:1

極低温

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 素晴らしい呪文。8マナで2体の水エレに一体凍結は非常にお買い得。水エレは殺すのが難しく、トレードするには非常に厄介な存在なので、この呪文が生み出す遅延の量はしばしば耐え難いものになるだろう。スペルメイジはもちろん使うだろうが、競技的メタで最初にこの呪文の恩恵を受けるデッキはおそらくハイランダーメイジ。ドラゴンキャスターが非常にいい感じ。

スコア:3

アペクシスの運び屋

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 この拡張で秘策メイジに期待していたなら、このカードはちょっとがっかり。充分なバリューも保証されていない平凡な2マナミニオンでは不足。無視されるか、0コストの秘策があるか、5ターン目まで待つかしないかぎり、ただのリバークロコリスク。自信が持てない。

スコア:1

アペクシス・ブラスト

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 繰り返しになるが、このカードは強いがアーキタイプが弱い。5マナの炎の大地のポータル。7マナですら非常に良いカードだった。開発が早々にこのアーキタイプを見放さない限り(パラディンではないので大丈夫そうだが)、このカードはいずれプレイされるだろう。

スコア:1

魔力喚起

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 魔力喚起は、絶望的な状況で逃げ道を提供したり、リーサルのための数点のダメージを見つけたり、ゲーム後半のバリューを提供したりすることができる。あまり早い段階ではプレイしたくないだろうし、遅いデッキでは手札サイズの制限もあるが、かなり柔軟性に富んでいるので使うだけの価値はある。基本的に対価のない、より強力な魂箱。壊れ。

スコア:4

天文術師ソラリアン

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 ソラリアンは堅実な2マナミニオンでありながら、対戦相手のボードに大混乱をもたらせる7マナミニオンをシャッフルする。魔力喚起と同様に、このカードはアーキタイプの壁を越え、ゲームを終わらせたいアグレッシブなデッキにも、人をキレさせる方法で除去をしたい守りのデッキにも、両方に優れた選択肢となるはず。人をキレさせることはプリーストのアイデンティティだと思っていたが、それも奪われてしまったようだ。

スコア:4


結論

  • ドラゴン年ランク:5位
  • 灰に舞う降魔の狩人ランク:6位
  • スタンダード全カードランク:7位

 ドラゴン年からのメイジの出発点は真ん中。構築の中心になる強いカードはあるが、それをサポートするパッケージが弱い。降魔の狩人最初の最強のアーキタイプハイランダーメイジだが、最も不公平なゲーム終盤のカードであるルナのポケット銀河系を失っている。メイジが新しいメタで勝負できる保証はない。

 さらに悪いことに、セットは一見かなり弱い。スペルメイジのアーキタイプのために2枚のカードが犠牲になっているのだが、競技で使われると間もなく誰もがショックを受けるだろう(しかし、先に述べたように、私たちはこのカード自体はいいと思う)。秘策メイジは今のところまだ使われそうに見えるが、「使用可能だがゲームを変えるほどではない系」のカードが2枚追加されている。サイクロンメイジとハイランダーメイジにも、ゲームを変えるようなカードは与えられていない。

 去年のメイジの有り様に忠実に考えれば、メイジは他のクラスとの戦いに早々に負けたように見えたが、しかしそれを救済するために2枚のピエロでお祭りなRNGレジェンドが現れた。天文術師ソラリアンと魔力喚起の2つの歴史的カードが、この拡張で最悪のクラスカードのように見えていたものを救ってくれた。

 どちらも、可能なかぎりすべてのメイジデッキでプレイされるだろう。ハイランダーメイジのように手札にカードを多く持っているような遅いアーキタイプには、魔力喚起は少し疑問があるかもしれないが、おそらくそれは唯一の例外。これらの追加は、ドラゴン年のメイジの弱い基盤をカバーすることができるだろうか? 時間が経てば分かる。ピエロのコスチュームを着てパーティーを始めよう。