虚無層

exit from society

vS灰に舞う降魔の狩人全カードレビュー雑翻訳②(パラディン・プリースト・ローグ・シャーマン)(20/04/01)

 限られた時間でプリの謎SSを翻訳させられたのが一番精神的にきつかったです

https://www.vicioussyndicate.com/the-comprehensive-ashes-of-outland-preview/

 アーリーアクセス系は一切見ず、理論だけをもとに評価している。そのほうが多分読んでいておもしろいから、だそうです。

 カードは強さのポテンシャルに合わせて4段階で評価。

  • 4:メタを定義する、非常に強力、間違いなく使われる。壊れ。
  • 3:とても強く、おそらく使われる。ナイス。
  • 2:まあまあ強い、ニッチ枠、場合によっては使われる。OK。
  • 1:使われそうにない。ダメ。

 中立カードで使われると思われるものには、どのクラスと相性が良いのかも記載。

 各クラスの章のラストにはクラスの総合評価とランクを記載。

 ・ドラゴン年ランク:去年までのカードの強さ。

 ・降魔の狩人ランク:拡張内部でのクラスカードの強さ、影響の強い中立カードがあればその影響も含めて。

 ・総合パワーランキング:スタンダードの全体のカードプールで見たときどれくらい強いか。

パラディン

https://www.vicioussyndicate.com/the-comprehensive-ashes-of-outland-preview/5

アルダーの従者

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 堅実な2ドロップで、聖典とは何かを理解しないと評価できない効果を持っている。なので、これにはとりあえず3点をつけて、後から理解できるようにしておこう。

スコア:3

アダールの手

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 ゴミセットを何度も掴まされ脳筋メカデッキを組まされた結果、開発は十分に満足し、大物を持ってきた。2マナで1ドローと2/2のバフは、単純にコスパが壊れ。すべてのパラディンデッキは今後2年間このカードをプレイすることになるだろう。聖なる怒りパラディンは意味のあるミニオンをプレイせず、盤面を90%無視するコンボデッキだが、出来ることならばこのカードをプレイしていただろう。とにかくめちゃくちゃ推されている。

スコア:4

正義の聖典

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 ここでは思い切って、正義の聖典はこのセットの中で最高のカード、いや最高のカードたちの一つであると言おう。ライツ・ジャスティスのついた相手限定の平等であり、ゲーム中盤までには簡単に3コストにすることができる。もしパラディンがトップメタのデッキに対抗できるクラスになったとしたら、それはこのカードのおかげ。ドラゴン大決戦でお馴染みだった、回答不能な盤面のほとんどに激しく回答できる。ローグ、ウォリアー、ウォーロック、そして(かつては)シャーマンからの巨大なガラクロンのターンですらも、正義の聖典なら問題ない。ハイランダーアレクストラーザでさえも、これに対してはノーチャンス。非対称であるという事実は、自分のボードを展開して前進する妨害にならず、相手の展開を何でも破壊できるということを意味している。ほぼどんな種類のパラディンデッキでも文句なしに最高。

スコア:4

封印されしサンギル

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 このカードはこのセットの中で最も眠れるカードかもしれない。ほとんどのプレイヤーがサンギルはゴミだと思っているが。結局のところ、アグロデッキに休眠ミニオンなんて冗談じゃねえ、と。しかし、私たちはここで何かを見落としているのではないだろうか。

 このカードに大きな可能性があると考える理由は、マーロックデッキのユニークな特性にある。マーロックはゲームの中で最もスノーボールに向いた部族。この怒れる魚人たちを複数体放置すれば、彼らはさらに怒りを増し(バフをかけられ)、あなたを圧倒するぞと脅してくる。マーロックデッキを倒すための鍵は、彼らのミニオンを一体ずつ取り除くこと。

 しかし、1枚のカードで3体、回答不能なボディをセットできるとしたらどうなるか。実際、サンギルが目覚めると、相手に対応するターンを与えずに即座に盤面をバフすることができます。大義、コールドライトの預言者、フェルフィンのナビ、スケイルロードはいずれも強力なマーロックバフで、対戦相手の介入なしにゲーム序盤から中盤の様々な段階でサンギルに繋げることができる。カーブでプレイされることにあまり依存していない唯一の休眠ミニオンかもしれない。サンギルをセットしてから数ターン後に大きな動きをすればよいだけであり、1マナは支払う投資としてはかなり軽い。マーロックパラディンがモノになるならば、絶対にこのカードをプレイするだろうし、好きになるだろう。

スコア:3

智恵の聖典

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 「探検家の帽子」の再録。かつてハンターのカードだったそれはついに日の目を見なかった。しかしこのカードは簡単に0マナまで安くでき、安定してバリューとテンポを増やし続けられる。あとは1ターンでこれまで唱えた聖典をリキャストする手段でもあればなあ~

スコア:3

アルダーの真理探究者

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 非常に強力なディスカウントカード。従者と同様、効果持ちだがスタッツが低くなく、真理探究者1枚で、ゲームが終わるまで智恵の聖典を0マナにできる。手札に智恵が1枚あれば、真理探究者を出してすぐそれにバフをかけることができ、5/7の挑発にできる。聖典を高速でアンフェアに安くする。

スコア:3

アンダーライトの釣り竿

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 3マナの3/2武器で2枚ドローはかなり優秀。3マナ3/2武器でもっと弱いやつも使われている。マロパラでは確実に考える余地なく入るが、他のパラディンデッキもこのカードを使うかも。カードアドバンテージの価値は絶対。

スコア:3

希望の聖典

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 パラディンが隠されたオアシスを手に入れ、もっと強力なボディを持っているため、対処が非常に難しい。対アグロではロックダウンさせることができる一方で、遅いデッキには厳しくプレッシャーをかけることができる。最小3マナで済むが、通常は6マナ程度になり、十分強い。

スコア:3

マーガァ・マーガァグル

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 このカードはこのパラディンセットの他のカードとの相性が最高。不条理。最初はマーロックのタグが付いた、やや弱いシールドミニロボ。一方、転生マーガァグルは非常に粘り強い巨大なボードを作る。マーロック部族デッキに限らず、すべてのパラディンデッキはこのカードを副次的な勝利条件として真剣に検討することになるだろう。

スコア:4

レディ・リアドリン

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 無限に続く0コストの知恵の聖典をレディ・リアドリンがお届け。さらに希望の聖典やアダールの手、そして王の祝福も提供してくれる。このカードが公開されたとき、私たちは「昔ながらのパラディン」セットだと思った。遅い、7マナの4/6で、ゲームに勝たせる力はない。しかしパラディンのセット全体を見た後では、リアドリンがゲームに勝たせる力を持っていることは明らかだ。正義の聖典を増やせないのがぎりぎりフェアのライン。

スコア:3


結論

  • ドラゴン年ランク:10位
  • 灰に舞う降魔の狩人ランク:1位
  • スタンダード全カードランク:4位

 パラディンの状況は厳しいものに見えた。ずっと脳筋なアグロの部族デッキしかやらせてもらえなかった。強いが愛されていないメカパラディンはスタンダードからローテーションアウトする。残された聖なる怒りパラディンも、シャヴァーラが落ちるので蹴り出される。パラディンの最高のカードであるクリスタル学も一緒に消えてしまった。パラディンのドラゴン年のセットは完全に小物で、方向性も定まらず、ゲームに勝つための確実な方法もない。ウーサーはTier4の闇に光が呑み込まれつつあることに絶望して叫んでいた。

 ついに開発が救済の声に答え、強力なセットを持ってきた。パラディンは今や、新たな方向性と、競争を可能にする信頼性の高いゲームプランを手に入れた。

 パラディンの降魔の狩人セットは、ウルドゥムのドルイドセットと比較できる。ドルイドもまた、終盤のゲームプランに対応できるような防御パッケージを手に入れるまで、脳筋アグロデッキを組むことを余儀なくされたクラスだった。聖典パッケージはパラディンに必要な生存能力の基盤を与えてくれる。

 智恵の聖典は徐々に続くバリュー。希望の聖典は回復力を提供。正義の聖典は、トップメタのデッキが問いかけている不公平な盤面に回答できる。従者と真理探究者はこれらのカードを過剰強化し、巨大なテンポプレイに変える。

 パラディンがリソース不足に陥らないために、アダールの手というゲーム内で最も無茶苦茶にオーバーチューニングされたバフが与えられ、レディ・リアドリンというリロードもある。

 突然、コントロールパラディンの可能性が夢でなくなった。突然、ピュアパラディン はもはや冗談でなく、正当な競技デッキになる可能性が出てきた。突然、マーロックパラディンも、クラス固有のアップグレードおよび中立のフェルフィンのナビのおかげで、復帰する可能性があります。

 光が返ってきた。行くぞパラディン、正義のために!

プリースト

https://www.vicioussyndicate.com/the-comprehensive-ashes-of-outland-preview/6

封印されしホムンクルス

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 1マナの休眠ミニオンはコストが安いので、後からドローしても罰が少ない。カーブを埋めやすいので、休眠ミニオンの問題点をカバーしている。1ターン目ならばかなり強力で、目覚めた後はゲーム序盤から中盤にかけてかけられる様々なバフがある。驚異的ではないが、使えなくもない。

スコア:2

再起

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 特に強くも面白くもないが使える呪文。コンボプリーストがトルヴィアや剣匠、火霊術師と一緒に使うのに適したカードだったかもしれないが、神授の霊力がまだこのフォーマットにあったらもっと興味を持っていただろう。

スコア:2

神格化

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 まともなスタッツのバフで、ヴェレンに選ばれしものを思い出させる。生命奪取キーワードのおかげでアグロデッキには強いが、ヴェレンに比べてヘルスが1減っているため、対防御デッキは明らかに弱い。

スコア:2

ドラゴンモーの哨兵

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 また再録的カード、今度はワームレストのエージェント。生命奪取というキーワードは、遅いデッキに対するプレッシャーを維持することよりも、アンチアグロに焦点を当てていることを改めて強調している。本当の問題は、このアンチアグロパッケージが、遅いマッチアップのゲーム終盤で使えるかどうかということだ。

スコア:2

ドラゴンモーの監督者

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 影の超越者と非常によく似たカード。バフを大きくするのために1マナ余分にコストがかかり、スノーボールのポテンシャルが大きくなる。プリーストはゲーム序盤に多くの強いミニオンを手に入れているが、このエキスパンションでズーのようなアグレッシブなデッキを構築できるだろうか? ちょっと疑わしい。

スコア:2

心霊分裂

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 このエキスパンションはコピー効果を持つ呪文をたくさん与えてくれる。プリースト版はコストが1マナ増え、追加でバフがかけられている。このバフはスタッツでは2/4に相当する(コスパが非常に良イデスネ)が、そのうちの半分しか即効性がなく、これは非常に遅い。このカードを必要とするアーキタイプを想像するのに苦労する。

スコア:1

セセックのヴェールウィーヴァー

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 現在のプリーストクラス全体の悲惨な状態のせいで、このミニオンが見過ごされていると考えている。基本的に2マナの太陽の砕片ライラ。5マナでもめちゃくちゃ強かった。違いはターゲットのない呪文には使えないことと、光熱のエレメンタルがスタンにないこと。それでも、これはおそらくこのセットでプリーストが受け取った中で最も勝利条件に近いものだろう。

スコア:3

骸骨竜

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 デーモンハンターがこのカードよりも優れたスタッツで断末魔で9/5ラッシュを出す8マナを得たことを思い出してほしい。ゲーム勝利の可能性を高める効果があるなら遅くても気にしないが、ランダム生成では、それが質の高いものであっても試合勝利には直結しない。7マナなら、これ以上のことをしないといけない。

スコア:1

霊柩

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 Priestはゲームに勝てる転生ミニオンを必要としていたが、残念ながらスイング能力の弱いものが来た。1マナミニオンはまあオーケーだが(1マナミニオンに生命奪取があってもあまり価値はないだろうが)、転生後は本当に私たちを悩ませる。復活などのプリーストデッキがビルドに入れるであろう良いミニオンだが、結局は見栄っ張りな変・クリーパー。

 あの、すみません……

 他のクラスの転生者の効果を見たことがありますか? 試合を変える急襲ミニオン? 大量の破壊できないボード? 巨大なスペルスイング? その中でプリはちょっと派手な変クリーパーなのか? マジ?

スコア:2

魂の鏡

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 基本的におまけつきの光爆弾。対戦相手のミニオンがAOE効果で死ななかった場合を考えれば、こちらの盤面を生成するというおまけは1マナ追加の価値があると考えており、これが伝説の呪文なのも理解できる。他にも断末魔や他のステータスもあるので、魂の鏡を非常に強力なものにしてくれるだろう。この呪文はたくさんのプリーストデッキに収録されるだろう(もしプリーストデッキがたくさん存在するならば……)。

スコア:3


結論

  • ドラゴン年ランク:8位
  • 灰に舞う降魔の狩人ランク:10位
  • スタンダード全カードランク:10位

 プリーストの改造が発表され、話題になっていた。アンドゥインは、ローテーションの開始時に他のクラスとより良く戦えるようになる、より強力なクラシック・セットを楽しみにしていた。彼は信頼できるコンボプリーストのエースを準備し、復活プリーストはジリアックスとクローニング・ギャラリーという最も重要なカードの2枚を失うが、まだ堅実だった。
 そして調整が来て、彼は神授の霊力がいなくなったと言われ、コンボプリーストが死んだ。彼は心配したが、まだ楽観的だった。結局のところ、基本とクラシックセットに追加された序盤のミニオンはきちんとしていた。除去呪文も強化された。
 しかし彼はノースシャイアと真言:盾もいなくなったと言われた。彼は最初は「僕のカードドローはどこに行ったんですか?」と抗議したが、すぐに落ち着いた。「大丈夫」と彼は自分に言い聞かせた。「思念奪取が2マナになったからな」
 そして彼はヴェレンと聖なる一撃がいなくなったと言われた。「今後はプリーストがダメージを与えて敵を倒すのは許されない」というのが理由だった。「いいよ、どうせ思念撃破はないんだから」彼は答えた。「大丈夫。今はナタリーがそばにいるから。聖力が入魂されるのを感じるぞ」
 そして拡張が来た。フェアなミニオン。フェアなスペル。堅実なカードたち。使えなくはないが、試合を変えるほどではないカードが次から次にやってくる。
「ちょっと待って」彼は他のクラスに配られるカードを見て焦り始めた。「僕の勝ち筋はどこにあるんだ、ブリザード?」
「これをどうぞ!」彼らは声高にいい、霊柩が彼の前に現れた。
「すごくない?」彼らは満面の笑みで尋ねた。
 アンドゥインはしばらくして頭を横に振った。
「これは変・クリーパーだ!」彼は怒りで唾を飛ばした。「これでどうやって終盤勝つんだ!」
「変・クリーパーじゃないぞ」彼らは抗議した。「生命奪取のついた翼の守護獣みたいなもんだぞ」
 アンドゥインはしばらく顔を手に埋めたが、やがて解決策を思いついた。
「わかった。僕はこの新しいミニオンとバフでミッドレンジデッキを組むよ。それで僕のドローとフィニッシャーはどこ? つまり、さっき取られた分の代わりになるようなさ」
「ドローはない。プリーストには許されない。フィニッシャーもダメ。言っただろ、プリースト・クラスのアイデンティティはフェアに遊び、カードを引かず、相手を殺さないことだと」
「じゃあ僕は何をすればいいんだ! 騙したな!」彼は絶望のあまり叫んだ。 「いつものようにすればいい。ランダム生成したもので勝利して、うまくいったらエモートするだけだよ」

ローグ

https://www.vicioussyndicate.com/the-comprehensive-ashes-of-outland-preview/7

スパイミストレス

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 アタックバフされたウォーゲンのスパイ、この1ドロップはめちゃくちゃ優秀で、どんなシナジーのローグでも採用される可能性が高い。アグレッシブなデッキでも、生き残りを重視するデッキでも、ゲーム序盤に1マナで3つの回避できないダメージを与えられるのは強力。序盤から主導権を握ってプレッシャーをかけることも、高コストのミニオンに強力なバリュートレードを仕掛けることもできる。ローグは質の高い1ドロップが大好きで、他のどのクラスよりもそれらを有効利用できるので、これは絶対に気に入るだろう。

スコア:4

汚い手

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 ローグの道具箱に秘策を再導入するのは面白いチェンジアップになるはずで、これは高バリューの秘策。そのトリガーは回避するのが難しく、報酬も良い。2マナで2枚のカードを引くのはお得。もしローグが秘策パッケージを受け入れるなら、まずは汚い手から手を付けるはずだ。

スコア:3

呪われた流れ者

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 このミニオンは大幅アップデートされたレイヴンホルトの暗殺者とはいえ、構築では使われないだろう。単に遅すぎて使いにくい。ローグでカード1枚のために7マナを払うのなら、アルカナイトリーパーを手に入れて、4枚ドローしてそれらのコストを0にするくらいのほうがいい。いや、もちろんたとえですよ。

スコア:1

脳天直撃ガール

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 (マジでこの和訳でいいんですか?)

 ワオ。秘策デッキに興味を持ってもらえるカード。1マナ1/2で、秘策が貼ってあればミニオン1体に凍結の罠を唱える。本質的には、戻されたミニオンはほとんどリプレイされないので(あなたが超手遅れになっているか、彼らに他にやることがない場合を除く)、この効果はミニオンを沈黙させて破壊するのと同等のものになる。計算してみた。お得だな。

スコア:3

伏兵

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 これは非常に強力な秘策で、特に相手がマナカーブ通りにミニオンを出すようなデッキの場合、相手に大きなプレッシャーをかけることができる。召喚されたミニオンを殺すことが保証されているので、基本的に相手の行動を無効にする。これはあなたが主導権を握っているとき、あなたをさらに先へと押し進める。横並べのデッキを相手にしている場合にはあまり良くないが、基本的には2マナでエンペラー・コブラを召喚するのはいつでも強い。

スコア:3

アッシュタン・スレイヤー

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 これもまた非常に強力な隠れ身シナジーミニオンだが、スパイミストレスとは異なり、機能させるためにはかなりの隠れ身パッケージを採用する必要がある。アッシュタンは壊れた鬼軍曹。破壊的なバリュートレードを可能にしたり、ステルスを通して多くのフェイスダメージを与えたりすることができる。特に影隠れとのシナジーは抜群で、影隠れを0マナ3ダメージスペルに変えてくれる。

スコア:3

擬装

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 最後のローグ秘策、擬装は、期待を裏切らず、最初の2枚に劣ることもない。実際、これは3枚の中で最強の秘策と言えるかもしれない。トレードの流れを完全に逆転させることができるので、対戦相手はどんな魅力的なバリュー・トレードにも警戒心を抱くようになる。特に隠れ身ミニオンとのシナジーが大きい、隠れ身ミニオンは隠れ身の解除後は価値が下がるため。相手がそれらをクリーンアップしようとすると、突然はるかに大きなミニオンに変わり、特に武器クラスには痛い。この秘策は多くのプレイヤーを困惑させるはずだ。

スコア:3

グレイハート族の賢者

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 ローグの隠れ身パッケージが成功するのは、このカードのおかげ。効果があまりにも素晴らしく、すべてのローグのデッキに隠れ身パッケージを投入するように誘惑してくる。魔力の知識は3マナで構築に使用可能なカード。これは3マナ3/3で魔力の知識をキャストする。また、影隠れと合わせれば早ければ4ターン目にドローエンジンになる。このカードの明確な限界は、十分な安定性を確保するためには相応の数の隠れ身ミニオンを走らせる必要があるということだが、それだけの価値は十分にあるだろう。

スコア:3

影宝石商ハナー

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 賢者が隠れ身パッケージで誘惑してくるなら、ハナーは秘策パッケージを試してみるように促してくる。この2ドロップは非常に大きなボディを持っており、2ターン目に5のタフネスで出れば、ほぼ絶対に死なない。ゲーム後半では、アングラ・アングラーのように永久機関になるので、それは様々な色に光る秘策で私たちのお顔を飾るバリューエンジンになることができる。間違いなく利点の大きいカード。

スコア:3

アカマ

 

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 アカマはかなりインパクトのあるボディをしている。3/4隠れ身はゲーム序盤に非常に効率的なトレードを行うことができるので、3ターン目にプレイしても問題ない。転生後は永久に隠れ身を持っており、非常に興味をそそられる。これはほとんどカウンタープレイがない状態で相手の顔面を何度も殴ることができることを意味しており、賢者とスレイヤーの両方とも非常に相性が良い。5ヘルスはほとんどのAOE効果では死なないので除去するのは非常に難しい。アカマの問題点は、スローなマッチアップでしか輝かず、出るターンには盤面に影響を与えないことだ。しかし、リロイがいなくなったので、ローグはこれのようなアグロなカードを使うことができる。

スコア:3


結論

  • ドラゴン年ランク:1位
  • 灰に舞う降魔の狩人ランク:3位
  • スタンダード全カードランク:1位

 ローグはドラゴン年を圧倒的な位置でスタートさせ、圧倒的な位置で終えようとしている。このクラスは1年を通して強力なセットに恵まれていたが、それはガラクロンドローグという強力なアーキタイプに集約され、ドラゴン大決戦に続くバランス変更の余波の中で、スタンダードで最高のレイトゲーム戦略を手に入れた。

 ローグプレイヤーにとっての朗報は、猫も杓子も全員プレイしていたいくつかの中立レジェンドミニオン(ジリ、チョキ、リロイ)を除いて、ガラクロンドローグがローテーションでほとんど何も失っていないことである。ミニオンは簡単に入れ替えて、すぐにデッキの本領を発揮することができる。しかし、ローグはまた新しいカードを受け取り、そのカードは未来を約束している。それらは非常に明確に秘策パッケージと隠れ身パッケージに分かれている。

 新しい秘策は良さそうだし、コストに見合った価値があるし、シナジーカードも強力に見える。しかし、実際の歴史を見ると秘策には常に疑念が残る。秘策デッキは、確実に秘策をドローしたり直接出す方法を持っていなければ失敗する。ローグにはこれらの手段がないので、秘策が成功するためには、これまでどの秘策デッキもやったことのないことを克服しなければならない。もし今回のエキスパンションで秘策が失敗し、ブリザードが将来のエキスパンションでローグに足りないものを提供したとしたら、このパッケージはぶっ壊れになるだろう。

 他のカードは隠れ身パッケージを構成しているが、こちらではスパイミストレスのような単独でも強力なカードを見つけることができ、これはすべてのローグが憧れるような完全に狂った1ドロップ。グレイハートの賢者もまた、デッキを構築する上で大きな励みとなるカード。隠れ身パッケージから生じる唯一の疑問は、アカマと同じくらい強力な隠れ身ミニオンが、デッキ構築に十分なほどあるかどうかということ。

 ローグが様々な方向性で実験するのを見ることができるだろう。ガラクロンドローグは、これらのパッケージのいずれかをビルドに組み込むことを試みるかもしれない。隠れ身パッケージはガラクロンドローグに、より良いカードドローを提供してくれるため、そちらのほうがあり得る。

 アグロ的なローグデッキが復活する可能性がある。隠れ身パッケージと秘策パッケージはどちらも攻撃的な性質を持っているので、両者を組み合わせたハイブリッド・デッキを組むことは確かに可能。純粋な隠れ身ローグも存在するだろうし、武器/海賊パッケージを併用することも可能。

 全体的に見て、ローグは素晴らしい位置にいる。このエキスパンションでローグがトップ3に入らなかったらショックを受けるだろう。ローグがハンターよりも優れているのは、柔軟性があるから。ローグはどんなメタにも順応性があり、時が来たときのために棚の上に置かれているツールが多い。

 ヴァリーラとその手下たちは、彼女が居心地のいい場所でフェニックス年を始める準備をしている。もちろんメタの頂点のことだ。

シャーマン

https://www.vicioussyndicate.com/the-comprehensive-ashes-of-outland-preview/8

マーシュスポーン

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 歴史上、「もしあなたが直前のターンにXをしたならば、Yをする」というカードは、通常、あまりうまくいかないことがわかっている。ゲーム中に発生するイベントに対応しながら最適に効果の準備をするのは難しい。良いニュースは、3マナ3/4であること。コスト比でサイズが小さくなく、深刻なペナルティがあるわけでもないので、使用可能だと考えている。

スコア:2

蛇寺院のポータル

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 顔にも行けて1ターン早い側面攻撃。非常に強力。アグロデッキでも守備的なデッキでも、ほとんどのシャーマンデッキはこのカードに興味を持つだろう。こういうボードの両面に影響を与えるカードはたいてい勝ち組。

スコア:3

水鏡のトーテム像

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 奇妙なタイミングでやってきたカード。もしこのフォーマットで強力なトーテムのシナジーが利用できるのであれば、強力なカードになる可能性があると考えている。使えるのは悪党同盟、マナの潮、そして弱体化された炎の舌トーテムがあるだけだ。もちろん、いつでも基本トーテムをこの呪文のターゲットにすることはできるが、本当にそうしたいのだろうか?極めて疑問である。おそらく、将来的にもっとサポートが増えれば、このカードは輝くチャンスを与えられるだろう。

スコア:1

ボグストログのクラッカー

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 ミニオンを1体進化させる4マナ4/5の「進化を統べるもの」は使えなかった。クラッカーは3ドロップで、2体のミニオンを進化させるが、そのためにスタッツペナルティを支払う。これにより、旧来の4ドロップよりも最大値は大きいが、その代償として(ボード上に2体のターゲットを必要とするため)状況依存性が高くなる。クエストシャーマンはこのカードに興味があるかもしれないが、他のデッキの方が上手く使えるだろう。

スコア:2

豊沃なる胞子

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 AOE版祖霊の導き、コンボ用のようなカードで、評価するのは難しい。多くの人が適当に評価してしまうが、気づかないうちにメタに潜り込んでいる類のカード。似たようなカードの良い例として墓のルーンがあるが、これは事前公開の時期には嫌われていたにもかかわらず、結局復活プリーストのコア・ピースになってしまった。シャーマンは今のところこのカードを悪用する手段を持っていないようだが、確かなことを知るのは難しい。

スコア:2

激流

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 堅実だが目立たない除去呪文。発動していない時はフレイムランス。起動している時はオバロなしの叩き潰す巨拳。フレイムランスは一時期レノメイジで十分に活躍していたので、より優れた激流も使われるだろう。あらゆる除去を求めるコントロール・シャーマン・デッキ(もし存在するなら)はこのカードを利用すべきだが、速いデッキは手を出さないだろう。

スコア:2

ボグスパイン・ナックル

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 武器に2回の進化がついておりおそろしい響きだが、明らかに遅く、数ヶ月前の4ターン目サバクウサギの悪夢を復活させることはないだろう。しかし、この武器はそれでも非常に強力な触媒であるため、サバクウサギが何らかの形で帰ってくるかもしれない。覚えておくべき最も重要なことは、理想的なセットアップがなくても強いということ。たとえば手先が何人かいるだけだったとしても、5マナで盤面にバフをかけて展開しながら4点アタックの武器で相手を殴るのは強力であり、特にそれが何度もできるなら強い。ナックルはまさにスノーボール式にアドバンテージを上げることができる。

スコア:3

地割り穿つ大巨岩

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 似たようなカードである熱狂のネザーウィングと比べると圧倒的に劣る印象を受けるカード。ネザーウィングの方が条件を満たしやすいし、AOEの値も大きい。マーシュスポーンは軽く、能力のスタッツペナルティも払わない。大巨岩は起動していないと非常に痛いミニオンであるため同じことは言えない。しかし、コントロールシャーマンのデッキでは、複数のAOEを積み上げて対戦相手を消耗させるためにこれを使うこともあるだろうから、使用不能ではない。

スコア:2

レディ・ヴァッシュ

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 他のクレイジーなものと比べるとがっかり気味な転生レジェンド。ヴァッシュのボディは3マナにおいて素晴らしいものではない。転生後の効果は素晴らしいが、ゲームを変えるものではない。小さすぎるボディは、0コストのライトニングストームや蛇寺院のポータルを引かない限り、プレイされたときにテンポロスを引き起こす可能性がある。強盗王トグワグルがワンダーワンドで暴れているのを見た後では、基準が高すぎるのかもしれない。

スコア:2

水底に潜むもの

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 このカードは横並びのデッキに対しては強力なボードクリアとなり得るが、例えばロード・ゴッドフリーなどよりも遥かに楽に対策できるカードである。基本的に、雄叫びアップグレードの代償にヘルスを2点失った炎のエレメンタル。あまり素晴らしくはなさそう。もう一枚の、ゲームチェンジャーとは言えないシャーマンレジェンド。

スコア:2


結論

  • ドラゴン年ランク:7位
  • 灰に舞う降魔の狩人ランク:9位
  • スタンダード全カードランク:9位

 シャーマンはトラブル。ローテーションはこのクラスにとって残酷なものになりそう。アグロ系オーバーロードシャーマンデッキの礎となるカードである雷雲を失う。過去2年間のすべてのコントロールやコンボデッキの礎となるカードだったシャダウォックを失う。他の強力なカードも失ってしまったので、シャーマンは降魔の狩人の大きな後押しを必要としていた。

 しかし、「大きな後押し」とは正反対のものを受けている。どちらかというと囁きのような後押し。シャーマンは今回のエキスパンションの中で最も弱く、がっかりなセットの一つ。新しい可能性にワクワクさせてくれるようなカードは一つもない。失敗したエレメンタル族に不気味に似ている不器用な新呪文シナジー。マリゴスシャーマンをもう一度試してみようとする人々をおびき寄せ、それがうまくいかないことに気づかせる転生レジェンド。

 シャーマンにとって最も有望な方向性はサバクウサギの再登場かもしれないが、ナックルもクラッカーも、素のパワーが進化やシャダウォックとは比較にならない。

 それでもシャーマンが試せることはいくつかあるし、そのうちのどれかがうまくいってシャーマンを戦力として維持できる可能性は十分にある。コントロールシャーマンは、大量のAOEと単体除去を積み上げて、古典的なファティーグデッキになることができる。クエストシャーマンは、序盤に対戦相手を吹き飛ばす攻撃的な進化パッケージをプレイすることで、シャダウォックとライフドリンカーの損失を克服することができるだろう。ガラクロンドのパッケージはまだ存在しており、地に落ちたとはいえ、構築に適したカードがいくつかある。忘れられていたマーロックシャーマンでさえ、フェルフィンのナビの追加のおかげで復活する可能性がある。

 スロールにとってはタフな拡張になりそうだ。私たちに自信を与えてくれるようなものは見当たらないし、プリーストほど状況が悪くはないものの、良いカードドローにも欠けている。降魔の狩人でのシャーマンの目標は、死んだクラスの汚名を回避することだけなのかもしれない。