虚無層

exit from society

vS荒ぶる大地の強者たちセオリークラフト30デッキ雑翻訳(21/03/30)

 割としっかり情報追ってるつもりだったんですが、ヒーロージャラクサスがもう使えるっていうのは全然知りませんでした。

30 Decks to Try Out on Day 1 of Forged in the Barrens | Vicious Syndicate

 

 「荒ぶる大地の強者たち」全カード事前評価記事を終えた後は、いよいよセオリークラフトを行う時。全カードプレビューは、デッキ構築に関する多くの判断材料となる可能性が高いので、ぜひ読んでみてください。

 新拡張の最初のデータリーパーレポートは、4月8日(木)(※日本時間で多分金曜深夜)を予定しています。なお、発売後数日の間にバランス調整が行われた場合、データリーパーレポートが遅れる可能性がありますのでご了承ください。その場合は、Twitterでお知らせします。

 繰り返しになりますが、ハースストーンのゲームデータを提供していただくことで、当社の分析にご協力いただけます。これは、Firestoneを使って行うことができます。Firestoneは、すべてのユーザー・データを提供してくれます(脱退することもできます)。また、Hearthstone Deck Trackerプラグインを使用してデータを提供することもできます。プラグインのインストールは非常に簡単で、2~3分程度で完了します。私たちは、このプロジェクトを継続してくださっているすべての貢献者の方々に感謝しています。既存のプラグインコントリビューターの皆様には、ご自身のプラグインをチェックして、それがまだ有効であることを確認していただきたいと思います。大きなパッチを適用すると、プラグインが不用意に停止してしまうことがあります

 ここに掲載されているデッキは、私たちが徹底的に作り込んだものですが、まだ未検証であり、発売後のリアルタイムのゲーム体験やデータに裏打ちされた改良にはかなわないことを覚えておいてください。これらのデッキは、早期アクセスのストリームで行われたものをベースにしているわけではありません。

 もしあなたのコレクションが限られているのであれば、セオリークラフトデッキのコピーにはあまり魔素を消費しないことを強くお勧めします。少なくとも数日は待って、どの戦略が最終的に強いか、楽しいかを確認してからクラフトするようにしましょう。

デーモンハンター

カザカスアグロデーモンハンター

 断末魔デーモンハンターにはあまり信頼がおけないかもしれないが、他のデーモンハンターのデッキは問題なさそうだ。アグロデーモンハンターは、大荒野セットとコアセットの両方から、インパクトを与えることができるいくつかの新カードを得ている。オアシス・スラッシャーは素晴らしいアグロの2マナドロップで、喧嘩屋/改造屋パッケージが復活する可能性がある。憤怒は二連斬の代わりになるダメージカード。コーヴァスは、後半戦に合わせてスケールアップすることもできる堅実な2ドロップ。ガナーグのグレイヴ鍛冶はイリダン党の予習との相性が良く、竹馬男と同時に採用することでリーチを増やすことができる。

 そしてカザカスだが、アグロデッキのマナカーブは低い傾向にあり、4ドロップが必要である可能性が低いため、アグロデッキでよく使われる可能性がある。カザカスはアグロ戦略を劇的に促進するような効果を複数持っている。

秘印生命奪取デーモンハンター

 生命奪取デーモンハンターは、そのシェル全体が来年もそのままの状態で使用でき、環境が弱体化していく中でキーカードを1枚も失うことなくローテーションに入るデッキは、通常、成功する確率が高くなる。また、このデッキには2つの興味深い追加要素もある。

 炎の秘印は、このデッキにぴったりの遅延カード。対戦相手の序盤の盤面を除去するだけでなく、1ターンの間、横展開を防ぐことができるため、デーモンハンター側が間に合うチャンスが増える。ゲーム中盤にこれを先回りしてプレイしておくことで、相手の予想されるターン(グローフライの群れなど)を防ぎ、グルダンの髑髏をセットアップすることができる。生命奪取デーモンハンターが空の盤面で髑髏を唱えることができたら、それはとても良いことだ。

 才ある魔術師もいいかもしれない。デッキの守備力を高め、火葬のオーラで盤面をクリアしたり、生き延びるためにコンボパーツを浪費しなければならないときに加工師の代わりを確保できるだけでなく、フェルスクリーム・ブラストのOTKの可能性を高めることもできる。

秘印欠片デーモンハンター

 この欠片デモハンの構築では、新しいカードを活用して魂の欠片の生産量を減らそうとしている。欠片パッケージを削減することでグルダンの髑髏がより強くなるし、このデッキにおける欠片の唯一の目的は魂石細工師を起動することだけ。ミスティックへのナーフは欠片パッケージを大幅に弱体化させており、AOEのために炎の秘印と火葬のオーラのパッケージを運用した方が良いかもしれない。憤怒は二連斬の代わりにリーチと秘剣の貴婦人の起動に使用する。

 我々が気になっているのは、フレックス枠を沈黙の秘印かケインのどちらで埋めるか。スタンダードから魔力喰いがなくなったことで、ソウルデモハンは挑発中心のデッキに対処するのが難しくなるかもしれない。そのような状況では、これらのカードがフィニッシュに役立つことになる。次のターンでより効率的なダメージカードにマナを使うことができ、髑髏を使いたい場合に手札から捨てるのも簡単なので、我々は秘印に傾いている。

ドルイド

ガフクッチャベラードルイド

 クッチャベラーは獰猛な咆哮を失ったものの、ガフ・ルーントーテムという、このセットで最も壊れたカードを手に入れた。このレジェンドカードは、このデッキのフィニッシュの可能性と、序盤の爆発の可能性の両方を高める。2枚のクッチャベラーに加えてデッキの3枚目のミニオンであり、非常にバリューのある構成となっていて、安定した勝者となることが期待される。

 デッキのその他の調整では、ローテーションするカードを、似た役割を果たす新カードで置き換えた。イバラ生えの番兵は、ほとんどのマッチアップでドリームウェイの守護者よりも強くなる。群れの怒りは獰猛な咆哮の擬似的な代替カードで、デッキがスノーボール式にリードを拡大するのに役立つ。重さ当ては、元から鳳翼天翔との併用を推奨していたカードだが、鳳翼天翔がなくなったことで必須となった。

始原ピエロドルイド

 ピエロドルイドは、ゲームプランの一貫性を強化するような、いくつかの意味のある追加要素を得たと考えている。このデッキでは、始原の守護者がデッキの最強呪文を引きながら盤面を作るので、非常に強力なものとなる。そして、テイランがピエロを見つけてくれる。つまり、このデッキには、レイトゲームのコンボを確実にドローする方法がある。

 アヌビサスの守護者を失ったのは痛手だが、ドルイドの生存率を高めることができる新カードがある。平原のドルイドだ。このカードは過剰繁殖の次ターンとして完璧だし、脅威を除去して顔を守りつつ、守護獣のターンへの橋渡しをしてくれる。洪水の損失は、重さ当ての搭載によってわずかに相殺された。

群れ型挑発ドルイド

 新拡張によって、並べるタイプの挑発ドルイドという新しいデッキをスタンダードに導入する可能性がある。このリストでは、レイザーメインの戦闘衛兵の序盤の吹き飛ばしのポテンシャルを最大限高めるため、2ターン目にそれを守れるように複数の2マナの挑発を採用している。

 トップエンドには灰枝と、灰枝をサーチするテイランがいる。このデッキは「完璧な」灰枝デッキと言えるだろう。というのも、灰枝は戦闘衛兵で踏み倒すことができるし、このデッキは盤面に複数のミニオンを持っているので、灰枝を除去するのは非常に難しい。また、棘甲羅の紋章は灰枝をコピーする可能性もあるし、軽い挑発への適度なバフにもなる。

 そして、カザカスがこのデッキにもう一つのフィニッシャーを提供している。我々はこのデッキのリロード能力について少し心配している。重さ当ては唯一のカードドロー源だし、貪欲な読書家は相性が悪そうなので、カザカスがあればレイトゲームの助けになるだろう。

番所挑発ドルイド

 今回は、四つめのドルイドデッキがあまりにもクールなので、対称性を崩す必要があった。

 番所ドルイドクラスとのシナジーが大きい。練気や電光刹花で踏み倒すことで、ゲーム序盤から番所のパワーを利用できる。このクラスには野生の力や、鉄の樹皮という挑発バフがあり、これをタワーにかけ、さらに強力な防御システムに変えることができる。棘甲羅の紋章と発芽でタワーをコピーして、さらに多くのタワーを召喚することができるので、対戦相手を泣かせたり、フィニッシャーであるカーガルの安定性を高めることができる。カーガルは、手札からプレイしたタワーだけでなく、召喚したすべてのタワーに効果がある。

 カーガル以外にも、灰枝によって勝ち筋を増やしている。灰枝はタワーと相性が良く、一度タワーと一緒にボード上に置くと、ボードを完全にロックアウトすることができ、コピーカードを使ってさらに灰枝を作ることができる。また、往餓術師はバフと相まって非常に強力であり、攻撃できる点を除けば基本的に番所と同じ。

ハンター

 免責:バラクがマンクリックの妻、オルグラを引いてマンクリックを召喚することを前提としているため、これらのビルドをプレイする前に、オルグラのマナコストのホットフィックスが適用されるまで待ちましょう。この調整は拡張後まもなく適用される。(ソース

踏み潰し獣ハンター

 ハンターは大荒野で最高のクラスセットを手に入れ、このビルドではクラスが持つすべてのシナジーを利用しようとしている。序盤に追加されたサンスケイル・ラプターとオアシス・スラッシャーは、タヴィッシュ・チェーンを狙える獣であり、様々なバフのターゲットとしても強い。コルカーの群れ追いは、1マナの呪文によってゲーム序盤からスイングの可能性を持つ、堅実な2ドロップ。

 ミッドゲームは強力なカードがパンパンに詰まっている。タヴィッシュはスラッシャーからの3ターン目に出しても堅実だし、5ターン目に獣馴らしと同時に出しても非常に強い。獣馴らしからの4/4の急襲ミニオンはマナコストが4なので、攻撃して3ドロップを召喚することができ、そこで荷運びコドーではなくジクソールが引ければ、さらにスラッシャーへチェインすることができる。クレイジーなターンだ。

 凄まじき狂乱とウォーソングの獣飼育者は相性が良い。凄まじき狂乱は、獲物の傷やコルカーの群れ追いで召喚できる1/1の急襲ハイエナを含め、良いターゲットがたくさんある。獣飼育者のバフは、盤面のミニオンにも効果がある。

 トップエンドでは、踏み潰すサイがすべてのバフと相性のいいフィニッシャーとなり、獣飼育者の次ターンに出すのも強力。バラク・コドーベインは、1マナ呪文、獣馴らしとマンクリックの妻オルグラ(これでもう1枚カードを引く)を引く。このカードは非常に強力なテンポ・プレイになる可能性があり、次のターンにも強力なテンポプレイを行うことができる。

 少なくとも理論上はすごく強い。

貫通フェイスハンター

 しかし、ハンターはバリューを求めなくても大丈夫。よりアグレッシブなタイプをサポートする新しいカードがたくさんある。アグロデモハンと同じ、スラッシャーと喧嘩屋の両方に改造屋のパッケージがとても気に入っている。

 貫通弾はフェイスハンターデッキにとって最高の新カードであり、我々はこのカードは見た目より強いと考えている。1点のダメージも無駄にしたくないデッキに柔軟な除去を提供してくれるので、爆発のルーンと同様に常にフルバリューを得ることができる。

 ナイフ売りは現在のフェイスハンターで実績のあるカードであり、トップエンドではバラク・コドーベインとマンクリックのハイロールに期待する。

タヴィッシュ秘策ハンター

 また、秘策ハンターのコンセプトも可能。基本的には、獣ハンターのバリューパッケージをふれあい動物園のパワーと交換し、貫通弾を採用してゲームを早く終わらせる。ふれあい動物園を起動するために、2ターン目に誘発しにくい秘策を使う。デッキからそれらの秘策を引き出すために乗客があり、さらに発見するために荷運びコドーと秘密の景品の当選者がいる。

 タヴィッシュはこのビルドでは獣ハンターほど強力ではないが、2ドロップや1ドロップを1枚だけ踏み倒しても十分強いカードであることは間違いない。バラク・コドーベインは、秘策ハンターでは次のターンにプレイする秘策やふれあい動物園を見つけてくれるので、パワーはピークに達する。

メイジ

呪文ダメージメイジ

 メイジのデッキ構築は、今拡張で直面するであろういくつかの重大なリミットによって、困難を極めた。例えば、顔に当たる呪文が4つしかない状態で、実行可能な「呪文ダメージメイジ」デッキを構築することができるだろうか? これによってスペダメメイジは、フェニックスでの吹き飛ばしターンにますます依存した、よりコンボデッキに近いものになった。

 大量のカードを引くことができるのは良い事なので、爽やかな湧き水が活躍する。才ある魔術師は、除去の選択肢(シューティングスター)を増やし、一夜漬けを強力にサポートしてくれるので、フェニックスを終盤に取っておくことができる。エイグウィンは少し疑問かもしれないが、私たちはレイトゲームのバーストを高める方法を探しており、小さなミニオンが+2呪文ダメージバフを継承するならば、それはインパクトがあることだろう。

 エイグウィンを使用しない場合の最大バーストはフェニックス2枚、ファイアボール2枚、ルーンオーブ1枚で26ダメージ。ルーンオーブの代わりに才ある魔術師なら、22のダメージを与えることができる。

クトゥーンスペルメイジ

 スペルメイジはラダーではいつもパフォーマンスが悪いが、この拡張では0マナで2枚のカードを引くことができる。爽やかな湧き水はメイジが手に入れた最も強力なカードであり、スペルメイジはそれを最大限に活用することができる。このビルドでは、クトゥーンを採用し、始原学の予習と一夜漬けのパッケージを含む最大限のカードドローでクトゥーンを補完している。

 古代の謎を失ったことで、このデッキで秘策を運用する価値はなくなったと考えている。その代わりに、軽い除去をたくさん入れて、アグロに耐えようとしている。狂気のデッキはケレセスであり、クトゥーンが意味を持たないような早いマッチアップでも相手を吹き飛ばせる方法を提供している。

番所ヒロパメイジ

 ヒーローパワーのカードはどうだろう? それらを利用した、安定した戦略を構築することができるだろうか? 山火事の主な問題点は、それをドローする能力がないこと。そのため、スタースクライヤーと、他の呪文を使わない番所デッキで運用することにしてみた。

 番所ヒロパメイジにはいくつかのロジックがある。ゲームを遅延させ、対戦相手を困らせながら、繰り返し顔面に3ダメージを与えるのだ。番所デッキには、カーガル以外にもフィニッシャーが必要であり、モードレッシュやブーストされたヒーローパワーがそれを提供してくれるだろう。

 デッキの残りの部分は、番所ナチュラル遅延効果を補完するために防御的に構築されている。鎧売りとデスヘッドの狂信者は、回復とアーマー・ゲインをあまり持たないクラスと相性がいい。監視者と弟子はボードクリアーを提供し、ヴァーデンは強化版のフロストノヴァ。往餓術師は、攻撃ができる番所。猛毒スコーピッドとワンド泥棒は、より多くの山火事を見つけるのに役立つ。山火事が多ければ多いほどヒロパが強くなるので、これは遅いマッチアップにとって非常に重要。

 タワーに引きこもってファイアボールを連射するジェイナの姿を思い描けますか? それがこのデッキだ。

パラディン

秘策聖典パラディン

 パラディンの秘策パッケージは非常に強力で、パラディンのデッキを作りたいと思うと、いつも秘策を使わずにはいられなかった。このクラスのドロー不足を解消してくれるし、抜くにはあまりにも強すぎる。

 この新ビルドの聖典パラディンは、サルヘトの群れを失ってペン投げ野郎や空飛ぶほうきを搭載したビルドが不利になる可能性が高いことを考慮して作られている。その代わりに、ゲーム序盤から中盤にかけてのボード展開を改善することに重点を置いている。戦没者の剣はデッキを圧縮し、インパクトの強いカードを見つけやすくする。ノースウォッチの指揮官は、塗油の騎士とともに、貴重なドローソース。キャリエルは5枚目のコスト減少カードであり、スマイズはパワースパイクを作る。神罰聖典は遅いマッチアップでのフィニッシャーの役割を果たし、せっかくピュアなのでユレールも入っている。

秘策アグロパラディン

 また、よりアグレッシブな秘策パラディンデッキも用意されている。このデッキでは、序盤にできるだけ多くのパワーを投入し、中盤にはカザカスとスマイズでバックアップすることを試みている。テイランはスマイズやカザカス、さらには転生マーガァグルを引いてくることで、デッキの最後の大きな脅威を見つけられる安定性を高めている。

 このシェルでは、中立のアグロカードがいくつか活躍する。1マナ秘策はサンリーヴァーのスパイをマナカーブ通りに出して起動できることを意味し、クロスローズのうわさ屋は身代わりと仇討と合わせると非常に危険になる可能性がある。アグロパラディンなら、フィニッシュで大量のダメージを提供する信念も使える。

秘策新兵パラディン

 あるいは新兵パッケージを追加して脅威の密度を高めつつ、序盤の爆発力を犠牲にして除去耐性を高める。カザカスは「兵站将校」ゴーレムを作ることができるので、広いボードを活用してダメージにつなげることができる。また大量のリロード能力を持っているので信念にも接続しやすく、カーニバルの客引きとロスラクシオンのおかげで、ボードは非常に維持しやすい。

プリースト

クトゥーンコントロールプリースト

 プリーストの大荒野の除去キットは非常に強力に見える。聖なる一撃と密言死の優れたコア除去カードに加えて、ヒステリーと魂の鏡がある。そして、4マナのスロットには、クラスのイニシアチブを取るのに役立つ、より多くの除去オプションが追加される。虚無の精神剥ぎ魔は、現在の呪文を多用するコントロールプリーストの中で輝きを放ち、様々な形の脅威に対して回答となりうる柔軟性を備えている。ザイレラは5ターン目から強力な効果を発揮するが、7/8ターン目には捻じれし冥界レベルの全体除去にまで成長する。サムローは神格化と組み合わせる必要があるため、ボードクリアの信頼性は高くない。しかし、神格化と組み合わせることさえできれば、速いマッチアップは7ターン目(時には6ターン目)に終了してしまうだろう。

 プリーストはまた、永遠にカードを生成することができる。ワンド職人と猛毒スコーピッド、手相占いは虚無の精神剥ぎ魔を強化し、除去を生み出して対戦相手をイライラさせる可能性を持っている。しかし覚えておくべきことは、ガラクロンドがいなくなった後は、プリーストはミニオンではなく呪文を生成するほうが得意だということ。

 確かに、あらゆる種類の相手の脅威に対処することに関しては、コントロールプリーストは非常に強力に見えるが、このシェルには1つの重大な欠陥があり、それはゲームに勝つ方法がないということ。もしもこちらのイルシアをも気にしないような、ゲーム後半に強いコントロール・デッキと出会ってしまった場合、プリーストがビートダウンとして行動せざるを得なくなったら、一体どうやって勝てばいいのだろうか?

 これは理論上だけの問題ではない。現在、ダークムーンフェアーでコントロール・プリーストを悩ませている現実の問題であり、ハイランダー・プリーストが優れたデッキとして確立されたのに対し、コントロール・プリーストが失敗した大きな理由でもある。

 したがって、クトゥーンを追加した。プリーストが旧神よりも速い代替の勝利条件を製造する方法を見つける可能性はあるが、プリーストの除去キットは非常に多くの安定と一貫性を持ち合わせているので、デッキ内にいくつか非効率なカードを入れることも可能になっている。

番所イライラプリースト

 プリーストのプレイヤーの皆さんには、2つのプリーストデッキしか紹介できなかったことをお詫びするが、このプリーストはプリーストデッキ3つ分のイライラポテンシャルを持っていると言える。プリースト使い以外は、このデッキが悪い結果になることを祈ったほうがいいだろう。なぜなら、このデッキのすべてがとても美しいほど不快だからである。

 番所は非常に厄介で、相手にやりたいことをさせない時間稼ぎのゲームプランに適しているため、プリーストとの自然なシナジーがある。また、プリーストは番所を死者蘇生やラリーで再生することができ、フィニッシャーのカーガルをさらに強化することができる。モアシャンの番所や往餓術師によって2マナドロッププールが汚染されることは認識しているが、特に霊柩を既にプレイしている場合は、ラリーはまだ価値があるはずだ。

 プリーストが自由に使えるもうひとつのコピー効果は心霊分裂で、このカードは意志収束との組み合わせでプリーストをビートダウンデッキに変えることができる。沈黙プリーストのように、私たちはある時点でタワーディフェンスをやめて攻撃に移ることを決めることができる。

 番所は通常攻撃できないので、神格化は回復源としては微妙となり、安定剤としては光の雨のエレメンタルを運用する方が理にかなっている。

 タワーを建てる。タワーを復活させる。イルシアをプレイ。エモート。相手はコンシード。

ローグ

カザカスミラクルローグ

 ローグの手に入れたカードセットは極端なものだ。その中には、プレイされる可能性が低いものもあれば、スタンダードで最強のカードになり得るものもある。ミラクルローグは、旋風脚流の達人よりもはるかに強力な「現場連絡員」を搭載しており、ペン投げ野郎をはじめとする豊富な燃料により、簡単にデッキを引ききれる、クラシック時代に戻ったようなデッキを作れる。

 高効率型T4COロボもペン投げ野郎と相性の良いカードだが、ほとんどの場合、マナカーブ通りにプレイして相手が苦しむのを眺めるだけで強力。あなたの手札全体を加速させる能力はまさに破壊的。ローグはすでにカードにほとんどマナを払わないが、この特性はT4COロボでさらに強化されるはず。

 一部のプレイヤーはスキャブスを高く評価しているが、ローグに必要なのはクエスト中の冒険者エドウィンの両方を失った状況における勝ち筋。カザカスは、影隠れとのシナジーを考えれば、かなりいやらしいローグのカードになるはず。ジャンディス、カザカス、ペン投げ野郎に加えて、ローグはカードドローで相手を完全に凌駕することができるので、邪道刺しを1、2枚使って、フィニッシュに十分なダメージを与えることができる。

番所ミラクルローグ

 ローグの勝ち筋といえば、番所はいかがですか? 私たちが番所を本当に愛していることがわかっただろうか? 番所ラクルローグは、現地連絡員によるドロー力と影隠れによるカーガルの悪用により、より積極的なゲームプランが可能になる。このアイデアは、カーガルをシェフノミと同様に活用することだが、早ければ7ターン目に降りてきて、(マイラの不安定元素のように)起動するためにカードを1枚も見つける必要がない。また、できるだけ早く大きなカーガルが欲しく、それ以外何も要らない場合は、タワーに影隠れすることもできる。ドロー力さえ高ければ、クレイジーなことが何でもできる。

カザカス秘策ローグ

 そこまでのドローマニアでなければ、秘策ローグがよりストレートな選択肢となるだろう。ときめきインチ騎手はジャンディスやカザカスのように相手に多くのプレッシャーを生み出すことができ、ハナーはどんな相手にも対処しづらいカードであることに変わりはない。

 どのようなアーキタイプを選択しても、ローグは非常にクリーンに見える。アグロローグをどうするか悩んでいるなら、ニトロブースト毒をカットすることと、おそらくカザカスを採用すること以外は、特に変更することはないだろう。

シャーマン

読書家マーロックシャーマン

 マーロックシャーマンが復活する可能性? このデッキにはいくつかの強力なカードが採用されている。エサ係は非常に粘着性の高い1ドロップで、マーロックのシナジーを活性化するのに役立つ。ラッシュウォーターの鱅兵は、早い段階から大きな脅威となる。ラッシュウォーターの斥候と南海岸の族長はボードコントロールになる。我らに絶鯛サカナえぬは、非常に強力で効率的なバフ。炎霊術師フラァグルは、このセットの中で最もクレイジーなカードのひとつ。

 このデッキは確実にボードに乗り、スノーボール式にコントロールを奪うことができる。問題は、盤面を維持することと、除去を使われた後のリロード。この目的のために貪欲な読書家を入れなければならなかったが、これは脅威を素早く吐き出して相手を追い越すというこのデッキの「オールイン」プランに合致している。また、ミニオンの価値を高め、ボードクリアを難しくするためにノール叩きのハンマーを採用している。

 すべては盤面を維持できるかにかかっている。それができなければ、全部バラバラになってしまうだろう。

ドゥームハンマーバーンシャーマン

 そこで、盤面を維持せずに相手を殺すことができるシャーマンのデッキを紹介したい。まさにその点がこのデッキを推す理由でもある。新しいカードは2枚しか入っていないが、そのカードはデカい。初級稲妻使いはゲーム内で最高の1ドロップのひとつで、このデッキがやりたいことをすべて可能にする。リーチの拡大、ゲーム序盤のボード争い、そして土砂崩れと並べることで最高のボードクリア・コンボの1つになる。

 彼らが相手の盤面を処理してくれるおかげで、シャーマンは安心してドゥームハンマーを装備して、まっすぐ顔面に行くことができる。

 もう一つの新カードはブルカンで、ライトニングボルトがファイアボールになり、相手はこれが出たターンに処理しなければ地獄が待っている。説明の必要もなかろう。

カザカスグッドスタッフシャーマン

 ドゥームハンマーや我らに絶鯛サカナえぬのバーストオプション以外の手段では、シャーマンはフィニッシュが難しいかもしれない。コントロールシャーマンの見た目は好きではない。そして、勝利条件を求める中で、私たちはこのJambreインスパイアのデッキにカザカスを入れることにたどり着いた。

 これはシャーマンの良いカードを使い、ボードをコントロールし、バフを活用するデッキ。シャーマンではワンド職人が非常に強力で、マーシュスポーンと一緒にリソースを生成する。マーシュスポーンは、野獣の精霊やポータルに続く4ターン目のプレイに適している。デスマッチで武器を揃え、トップエンドでプレッシャーをかけることができる。また、霧纏いて走るものでバフを繋げることでゲームを終わらせることができ、カザカスで問題を解決することもできる。

ウォーロック

ネルビアンズーウォーロック

 ズーはまだ刀自/ハンドのコンボを保有しているが、腐った商人の損失がこのパッケージを大幅に弱めるかどうかが興味深い。魂の炎は不要であり、大きな損失にはならないはずだということはダークムーンフェアで既にわかっているので、バックファイアのような代替ドローエンジンのためにパッケージを落とす必要はないというのが私たちの予想。

 大荒野のズーで最も興味深いのは、太古のお気に入りであるネルビアンの卵を活用できるかどうか。我々はテロン・ゴアフィーンドと一緒に卵の道を行くことに大きなメリットがあると考えている。カバールの道具屋は、さかしまなささやきやくねくね怪異に加えて、卵をバフすることができる強力な3ドロップ。ボーンウェブの卵は選択肢の一つではあるが、無理に採用する必要はないと考えている。

闇のトリニティ・コントロールウォーロック

 私たちはコントロールウォーロックを信じている。このデッキはダークムーンフェアの期間中、ひどい状態が続いていたが、大荒野に入ることで大きな恩恵を受けることになるだろう。新しいジャラクサスは、スタンダードで最高のレイトゲームの勝ち筋の1つになる可能性があり、ゲームに勝つためにデッキがチケッタスに依存するのを緩和する。さらにツアーガイドでセットアップしたり、怪力男でフォローアップすることは、堅実なテンポプレイのように思える。

 さらに、魂吸収はウォーロックの生存率を大きく向上させ、過去にガラクロンドウォーロックで見られたように、モアーグの加工師によるライフゲインの復活を促すかもしれない。タムシン・ロームもまた、大きな防御のスイングターンを可能にするだろうし、またジャラクサスの補助として、主君を召喚するときのために0マナの除去呪文を蓄えることもできる。

 チケッタスとジャラクサスにカザカスを加えることで、ウォーロックデッキの生存性を大きく上げる3連フィニッシャーが完成する。この構築では、ウォーロックはプリーストレベルの除去と大量のライフゲインオプションを持っており、終盤の能力を犠牲にすることなく、快適にライフタップとカードアドバンテージを得ることができる。

メタの暴帝ミルウォーロック

 ウォーロックの大荒野セットのほとんどはミームであり、それは自分をミルするウォーロックデッキのプロモーションと関係している。このデッキが機能するという信頼はほぼゼロだが、機能させようとする試みは楽しいものだった。

 このビルドでは、勝ち筋を燃やしてしまう可能性を最小限に抑えるようにしている。テイランはニーエルを見つけるのに役立ち、ジャラクサスはフィニッシュの代替手段を提供してくれる。このデッキは生存を重視しており、生け贄の魔道書と爆発ヒツジのコンボを含むライフゲインと除去のパッケージを備えている。ヒツジは不安定なフェルボルトや生の苦悩でも起動できる。魂裂破を加えれば、ボードをクリアする能力はかなり高い。

 バリューが低く、デッキの最後まで行きたいので、バックファイアを運用している。加工師/魂吸収に加え、血の欠片のブリストルバックのおかげでライフゲインは十分。問題は、ニーエルが効果的な勝利条件になるかどうか。

ウォリアー

クトゥーンコントロールウォリアー

 ウォリアーは大荒野で最強のセットを手に入れたが、このクラスがメタで成功するかどうかは、ローテーションでの大きな損失を相殺できるかどうかにかかっていると考えている。このクラスが大荒野で成功を収める可能性は高く、それは毎ターン強い動きができるからである。

 コントロールウォリアーのシェルは、非常に重厚で完成度の高いものになっている。特に中盤のカードには感銘を受けている。先導者の斧/剣食い男からモアシャンの精鋭に続けることで、テンポ重視のマッチアップでもこのデッキは強力なポジションを得ることができる。万が一、後手に回ってしまった場合でも優秀な除去があり、遺恨は多くの状況を安定させてくれるし、特にバロフとの相性が良い。

 また、ステージダイブと体育学の予習を使った急襲パッケージも非常に強力。ロカラ、サムロー、カーガスにとって、ドロー、バフ、ディスカウントと揃ったいやらしいセット。

 唯一の疑問点は、ウォリアーの勝ち筋。血盟の傭兵を失ったことで、ETCコンボは終わりを告げ、ラトルゴアは脅威ではなくなり、船頭/鎧職人/傭兵でアーマーを重ねることができないため、サイラスOTKは非常に疑わしい。そこでクトゥーンが選択肢に登場してくるが、ウォリアーでは完全にひどいものではなく、消えてしまう2つの勝利条件に比べれば大きく劣っているだけだろう。ウォリアーの豊富なカードドローを使えば、それを実現できる可能性はある。もちろん、ウォリアープレイヤーがコントロールマッチを終わらせるためのより巧妙な方法を再び考案するまでの話。

逆上パトロンウォリアー

 旋風剣が好きな人は、このデッキが気に入るだろう。ぐびぐびガブ呑み亭の常連の導入により、新しい自己ダメージのメカニズムと、新しいウォリアーのレジェンドサウルファング元帥を活用したパトロンウォリアーデッキをセオリークラフトすることができた。

 このデッキはコントロールウォリアーと同じ中盤のシェルを持っているが、より積極的なカードを使って相手にプレッシャーを与え、一方で受動的な除去ツールをいくつかカットしている。ウォーソングの武将は、パトロンとの併用に加え、旋風の闘士、モアシャンの精鋭、ロード・バロフのスイッチとなり、空飛ぶほうきで同じ効果を安定して発動させることができる。

 ぐびぐびガブ呑み亭の常連をトリガーする方法はたくさんあり、少なくとも2体をボードに召喚すれば、サウルファングは7ターン目に大きなプレイとなる。もし2体のパトロンを復活させることができれば、5/4のボディに4体のパトロンが乗った盤面を見ることになり、さらにほうきや旋風効果が続くことで8ターン目にはそれ以上になる可能性もある。パトロンと闘士を1体ずつ召喚すると、結果的に盤面には3体のパトロンが出現する。それも非常に威圧感があり、さらに大型ボードは全部ロカラによってさらにバフをかけることができる。

 トップエンドにはグロマッシュがおり、サウルファングと同様にドローの一貫性はテイラン(そう、我々はこのカードが大好きだ)によってさらに高められている。グロマッシュ/旋風剣はオールドスタイルなフィニッシャーで、我々が出せる脅威の数を考えれば、十分なリーチが得られるはずだ。

逆上急襲ウォリアー

 ダークムーン・レースの後に登場したアグロの急襲ウォリアーデッキは、将来性はあったが、長続きしなかった。新拡張はこのデッキにも、より強力で有望なレイトゲームを提供している。イカリ係はこのデッキにとって非常に重要であり、3マナスロットの穴を埋める太陽の泉の徒弟と一緒にサウルファング元帥で復活させることになる。新しいアグロ急襲ウォリアーは、より多くのカードを引き、より多くの脅威を持ち、より大きなパンチを持っている。果たして、メタの世界で活躍することができるだろうか?

 あと一週間ですべてがわかるだろう。

さいごに

 アメリカのグランドマスターImpactスペシャルサンクスを。カードプレビューだけでなく、これらのデッキの作成にも大きく貢献してくれた。

 大荒野の旅を楽しんで!

 

 

 お疲れ様でした