虚無層

exit from society

vS205(風集うストームウィンド・初ナーフ後・2021/8/27)雑翻訳

 痛風は立派な基礎疾患だと聞いて震えてます みなさん、酒と油を減らし、運動しましょう

https://www.vicioussyndicate.com/vs-data-reaper-report-205/

 前回レポート以降の変化は以下

・弱体化:「詠唱者の循環」「イルギノス」「闇の睨視者」「バトルグラウンドのバトルマスター」「コルカーの群れ追い」「鍛冶場生まれの花崗岩」「信念」「肉の巨人」

クラス・アーキタイプ使用率解説

 ウォーロックは、盗み魔ウォーロックミニオンが6体の悪魔である一般的なパッケージにより、D6ウォーロックとも呼ばれる)の出現により、パッチ後のメタのトップランナーとなった。このデッキは、多くのプレイヤーの反感を買う一方、このフォーマットにおける最高のデッキとして賞賛されてもいるが、どうやら同時に「それは全然違う」と語られてもいるようだ。盗み魔ウォーロックは、パッチ開始から48時間後にトップレジェンドでのプレイ率が20%に達したことをピークに、それ以降は全体的に減少の一途をたどっている。現在、トップレジェンドでは10%、それ以外のラダーでは5~6%という、より穏やかなプレイ率に向かっている。

 しかし、盗み魔ウォーロックは、このフォーマットの唯一のウォーロックデッキではない。肉の巨人/魂裂破のビルドは、パッチ前には最高のウォーロックデッキに見えていたが、肉の巨人とバトルマスターのナーフでも減速していない。プレイ数は増加し、盗み魔ウォーロックの使用数に迫っている。バランス調整の最大の犠牲者はズーかもしれない。ラダーではまだそれなりにいるが、より高レベルでは完全に姿を消している。

 クエストシャーマンは、詠唱者の循環のナーフ後に増加するだろうという期待に応えた。このフォーマットで最も著名で影響力のあるデッキの1つとなっている。エレメンタルシャーマンは、トップレジェンドではプレイ率が下がるものの、依然として人気がある。

 シャドウプリーストは完全にクラスを支配しており、このスーパーアグロなアーキタイプはトップレジェンドで使用数のピークを迎える。その人気はラダーの他の部分にも波及し、デッキはさらに洗練されていくだろう。新たな発見もあり、議論する価値がある。このクラスの他のアーキタイプは人気がない。

 フェイスハンターは一歩も退かず、バランス調整後にむしろ人気が高まったのは、ウォーロックへの対応のためと思われる。クエストハンターも、小さいが強固な使用率を誇っている。

 デーモンハンターは完全に変身した。イルギノスへのナーフを受けて、クエスト生命奪取デモハンは少なくとも今のところ消えている。その跡地から、2つのアーキタイプが台頭してきた。クエストデモハンは獅子奮刃を主な勝利条件としており、フェルデモハンは生命奪取パッケージをコントロールシェルに追加し、ジェイスとイルギノスを終盤のフィニッシャーとして使用している。断末魔デーモンハンターもまだ存在している。フェルデモハンとクエストデモハンはどちらも開発途上にあり、高度で洗練されたビルドはほとんどがトップレジェンドの間でのみ流通しており、まだ下位には浸透していない。

 ドルイドも様々な選択肢を見せている。星界配列ドルイドは、いくつかの戦略に対する特定のカウンターとして、高レベルに登場している。アナコンドラドルイド星界配列をテックカードとして使い始めた。クエスドルイドはエクスパンション初期の勢いをすべて失ってしまった。アグロ挑発ドルイドは新しいビルドが登場し、初期の低調から回復する兆しを見せ始めている。

 ローグは勢いを失っている。クエストローグはパッチ後にプレイが激減した。毒ローグは、おもにニッチなカウンターデッキとして定着している。現地連絡員を使う系のローグは、ワイヤー/イセリアルビルドや大荒野スタイルのデッキなど、いくつかの実験がある。混乱を避けるため、競売人/ワイヤーデッキの名前をガジェットローグに変更した。

 クエストメイジは、予想通り大幅にプレイ数が減少したが、それでもラダーで最も人気のあるデッキのひとつ。下位ランクのプレイヤーは、このデッキが登場して以来、特にこのデッキへの愛を示している。トップレジェンドより下では人気があるが、トップレジェンドになると急激に人気が落ちる。

 パラディンもプレイ率が減ってきたが、このクラスにはいくつかの”断絶”がある。ラダー全体で見ると、やはり2つの主要なアーキタイプが目立つ。ハンドバフと秘策だ。トップレジェンドでは、これらはほとんど見られない。高レベルのプレイヤーは、機会さえあればすぐにパラディンを落とすことで知られているが、彼らがパラディンを無視するのは正しいのだろうか? ナーフは実際どれほどの打撃を与えたのか? 彼らは他のラダー帯の住人が知らないことを知っているのだろうか?

 ウォリアーはダウンしている。クエストウォリアーを楽しんでいるプレイヤーはいるが、他には何もない。急襲ウォリアーは完全に見捨てられている。ビッグウォリアーはちょっとしたミーム。死んだクラスなのか?

パワーランキング解説

マッチアップ分布

パワーランキング

  • 盗み魔ウォーロック
    • 盗み魔ウォーロックの最初の印象としては、このデッキの最大の強みは、フォーマットで最も影響力のあるハンドロックとクエストシャーマンに有利なマッチアップだ、ということだった。それを加味しても、盗み魔ウォーロックのマッチアップ分布は、ライフを詰めるタイプのデッキのほとんどに対して非常に脆弱。万能のデッキというよりは、カウンター用デッキのように見える。
    • このデッキは、トップレジェンド以外ではほとんどプレイできないというデータが示すように、スキルの上限が高く、高レベルになるほど明らかに良く、プレイアブルになる。しかし、トップレジェンドであっても、さほど特別な印象はない。加えて、今のところ、トーナメントシーンでもお荷物になっていることは間違いない。
    • トップレジェンド以外では、このデッキは本物の釣り。プレイ率は5~6%、勝率は47%以下で、このデッキはほとんどのラダープレイヤーにとって問題にならないもの。おすすめしない。
    • ただし、これからプレイ率が低下し、カウンターのインセンティブが減ることで、パフォーマンスが向上する可能性が高いと考えている。スキルの上限が高いデッキは、プレイヤーがプレイの経験を積むことで、時間の経過によって(環境と無関係に)成績が向上していく傾向がある。まあ、来週このデッキはナーフされる可能性が高いので、そんな時間はないと思うが。
    • 最後に、盗み魔ウォーロックの構築に関しては、いくつか新しい発見があった。流行のリストから大きく変更することで、いくつかの調整によってこのデッキの最も顕著な弱点が解消される可能性が高い。詳細はウォーロックのセクションで。
  • ハンドロック
    • 本当の「支配的な」ウォーロックデッキはこちらであるように見える。圧倒的なマッチアップ分布で、安定したカウンターは非常に少なく、そのうちの1つが盗み魔ウォーロックで、皮肉にもこのクラス自身のパワーレベルをトーンダウンさせるのに役立っている。ハンドロックは、除去やライフゲインのオプションが非常に強力で、逆転のメカニズムも絶大で、さらにアグロに対してより良いパフォーマンスを発揮できるように構築にも柔軟性があるため、アグロデッキでも確実にカウンターすることができない。パワーハウスであり、盗み魔ウォーロックの存在を加味しても、高レベルで最強のデッキのひとつ。
  • シャーマン
    • エストシャーマンの圧倒的なマッチアップ分布は、ハンドロックよりも素晴らしいかもしれない。Tier1のトップにいない唯一の理由は、ウォーロックの使用率の高さ。もしウォーロックが再びナーフされたら、クエストシャーマンは無敵に近い状態になるので、手をつけなければならないかもしれない。盤面を展開するあらゆるデッキとのマッチアップは笑えるほど強い。クエストメイジ(および、面白いことに、クエストハンターも)が、真逆のことをするため、ハードカウンターとなる。史上最強のアンチ・アグロデッキの一つ。
    • エレメンタルシャーマンは引き続き強いが高レベルでは少々落ちる、いつも通りの動き。
  • プリースト
    • シャドウプリーストは本物。このデッキは洗練による成長を続け、日に日に効率性と冷酷さを増している。一方、カウンターデッキもあり、その中にはフォーマット内で最もパフォーマンスの高いデッキがある。よって、このデッキが暴走する可能性は低い。
    • コントロールプリーストに復活の兆しはない。今は、消耗型のデッキは死んでいる。
  • ハンター
    • フェイスハンターは、弱体化したにもかかわらず、墜落していない。盗み魔ウォーロックに対する圧倒的なマッチアップのおかげで、パッチ後のメタではすぐに大成功を収めたデッキとなった。このデッキにはいくつかの非常に強力なカウンターがあり、それに対しては絶望的な気分になることもあるが、どのレベル帯でもマッチアップ分布は充分なパワーを示している。
    • エストハンターは競技的実用性に少し近づきつつあり、ただのミームではないように見えてきている。ここには、将来的に競技デッキになるような何かがあるかもしれない。
  • デーモンハンター
    • 最も有望なデーモンハンターデッキは、確実にフェルデモハン。先に述べたように、トップレジェンドではまだ改良され始めたばかりであり、ラダーでよく見る構築は時代遅れで非常に弱い。そのポテンシャルに基づき、我々はフェルデモハンがこのフォーマットで最も強いデッキの1つになるかもしれないと考えている。このデッキは、他に類を見ない防御ツールを用いて、アグロ戦略を厳しく罰する。問題は、レイトゲームで十分な強さを発揮できるかどうか。そこにはいくつかの問題がある。
    • エストデーモンハンターも、ほぼ高レベル帯において展開されており、ウォーロック中心のメタで成功を見ることができる。しかし、このデッキは毒ローグを悪化させたような印象を受ける。ゲームプランを実行する時間が与えられれば強いが、盤面からのプレッシャーには負けてしまう。ラダーやトーナメントで活躍できるかもしれないが、マッチアップが偏っているため、安定した候補になれるかどうかは疑問。
    • 断末魔デモハンは大丈夫。このデッキでのジェイスは釣りのようだが、このデッキが実際に適切な改良を経れば(そんなことは今のところ起きそうにないが)、今後もうまくいくはずだ。
  • ドルイド
    • 新たなTier1デッキが登場した。挑発ドルイドは、新しいビルドが拡張初期のバージョンを大きく上回ったことで、勝率が急上昇している。飛び火や魂裂破のせいでクエストシャーマンとハンドロックにはまだ負けるため、メタを打ち砕くことはできないものの、他のデッキに対しては非常に優勢で、アグロミラーに特化しているように見える。相手の盤面展開を否定する手段がなければ、挑発ドルイドを倒す方法はない。
    • 星界配列ドルイドの成功率は、その偏ったマッチアップ分布にしたがい、状況に大きく左右される。正しいマッチアップに当たれば、このデッキは無敵だと感じられる。間違ったマッチアップに当たると、そのデッキは悲惨なことになる。悲しいかな(あるいは嬉しいかな)、間違ったマッチアップに当たる可能性の方がはるかに高い。
    • アナコンドラドルイドは、星界配列ドルイドの偏りを減らして、良くしたもの。アグロデッキとの相性はあまり良くないが、勝ち筋の実行が非常に早く、このフォーマットの多くのデッキを凌駕し、吹き飛ばすことができる。
  • ローグ
    • エストローグのパフォーマンスが落ちており、これはパッチ後にこのデッキへの熱意が欠けているためでもある。しかし、このデッキが回復するには、いくつかの調整を行い、拡張初期のアプローチを変える必要があると考えている。
    • 毒ローグもまた、かなり偏ったメタの中で偏った経験を生み出す偏ったデッキ。たまに素晴らしい結果を出すこともあるが、それは風向きに大きく左右される。チャンスがあれば結果を出すことができるが、安定したデッキではない。
    • ワイヤーローグのリストたちについては、あまり多くを語ることはできない。ガジェットビルドや連絡員ビルドについては、これまで見てきたものはどれも印象に残らない。
  • メイジ
    • エストメイジは、皮肉にも盗み魔ウォーロックの台頭によって苦境に立たされている。このデッキは多くのカウンター・アグロデッキを寄せ集め、その集中砲火をメイジが浴びることになっているため、ハンドロックとクエストシャーマンのマッチアップが有利であるにもかかわらず繁栄することができない。それでも、詠唱者の循環のナーフがこのクラスをダメにしたわけではなく、フォーマットに戻るための合理的な方法があるというのは心強いことだ。もちろん、このアーキタイプは多くのプレイヤーに愛されており、彼らはこれをプレイし続けるために勝率を犠牲にすることも厭わない。そのことは変わらないようだ。
  • パラディン
    • 我々はまたしても「過小評価パラディン」の時代に戻ったのだろうか? このクラスはまだフォーマットに印象的な影響を与えているため、事実そのようだ。秘策パラディンはラダー全体で圧倒的な強さを誇り、トップレジェンド以外では最高の勝率を示している。高レベル帯では、このデッキは急激に落ち込み、ただの強いデッキの1つになる。確かに、そのレベルではほとんどプレイされないはずで、ナーフ後の調整もされていない。ただ、同じ構築で突っ走っているだけ。
    • ハンドバフパラディンもまだ非常に強く、秘策パラディンよりは弱いように見えるものの、改善の余地は比較的高いと言える。バランス調整後に調整したいことはかなりあるが、このデッキは(改良が主に行われる)高レベルではあまりプレイされていないので、このプロセスは足踏み状態。今回のレポートで、なんとか盛り上げていきたいと思う。
  • ウォリアー
    • エストウォリアーはかなり悪いようで、他のウォリアーのデッキはプレイ率が低すぎて確実な評価ができないが、急襲ウォリアーはプレイアブルであり、成功できるデッキであることは確か。我々は、その勝率が50%前後であると推定している。死んではおらず、関心が薄いだけ。そのため、我々はウォリアーに「死んだクラス」のレッテルを貼ることはしない。

クラス別分析

ウォーロック

 ハンドロックはこのフォーマットで最も支配的なデッキの一つであり、高レベルでもほぼ最強のデッキだと思われる。肉の巨人のナーフはパフォーマンスにほとんど影響を与えず、メイジの減少は間違いなくパッチ後のデッキの向上につながった。

 パッチ前と同じビルドは、まだ信じられないほどよく働いているが、バトルマスターはナーフにより、おそらく1枚しか採用しないほうがいいだろう。最も成功しているアプローチの1つは、新入会員の採用。新入会員は、このデッキの最悪のマッチアップたちに対して強い傾向があるので、このデッキが人気になるにつれ増加する、これを食い物にしようとするカウンターデッキに対するヘッジになる。そのため、不安定なシャドウブラストの2枚目を抜くことになるだろう。また、ブラッドメイジ・サルノスは除去ツールキットの強化効果があまりにも強力であるため、本当にカットしたくないカード。

 もうひとつのテックカードは、スパイスブレッド職人。無限のダメージを持つ相手(メイジ)を除き、あなたを焼き尽くそうとするあらゆるデッキに対して非常に強力。思い上がったお客様や炎の祭壇といった他のテックカードについては、その有用性がより狭い範囲の対戦相手に限られるため、あまり好印象ではない。しかし、このデッキは非常に柔軟性があるので、最後の2、3のスロットでは実験が続くだろうし、いずれにしてもこのデッキで大きく失敗することはないだろう。

 盗み魔ウォーロックは、パッチ後メタの絶対王者だと主張しながら登場したが、トップレジェンドでは他のラダー帯に比べて良いパフォーマンスを発揮しているとはいえ、それほどの誇大広告を正当化するレベルではないように見える。その結果、このデッキは現在、すべてのレベル帯でかなり急激に減少している。

 このアーキタイプには、裏通りの取決めとマナアリのモッシャーを採用した新しいアプローチがあった。このパッケージによって、相手にプレッシャーを与える積極的なプレイと、相手のバーンで死ににくくなるような大型の生命奪取の脅威の両方が可能になる。

 このバリアントでは、闇の睨視者をカットすることによってOTKコンボのポテンシャルを大きく失っているにもかかわらず、ラダー全体で標準バリアントよりも著しく優れたパフォーマンスを発揮することがわかった。基本的には、このバージョンはデッキの偏りを少なくしてくれる。いくつかのビルドではすでにモッシャーを7番目の悪魔として運用しており、それが入場無料に悪影響を与えているようには見えないことを考えると、私たちは新たな可能性について非常に興味がある。”D8”だ!

 これは、不安定なシャドウブラスト(思ったほど必須ではない)か魂剪断のどちらかをカットすることを意味する。今回のビルドは斬新で未検証だが、闇の睨視者を削らずに取決め/モッシャーのパッケージをうまく装着できれば、美味しいことになるだろう。

 ズーウォーロックはバランス調整の影響を最も大きく受け、その結果、このデッキはフォーマットから消えていく過程にある。ズーウォーロックのゲームプランは、2マナの闇の睨視者に頼っていた。

ウォーロック:クラスレーダー
ハンドクエストウォーロック
D8盗み魔ウォーロック
ズークエストウォーロック

シャーマン

 エストシャーマンは、もしウォーロックがこのパッチでもっと強くナーフされていたら、ここ数年で最強のデッキの一つになっていたかもしれない。クエストメイジが唯一のカウンターであり、それが詠唱者の循環ナーフ後にプレイされなくなって以降は、ウォーロックの普及がクエストシャーマンをスタン最強デッキに昇格させない要因となっている。ボード中心のデッキに対するシャーマンの優位性は驚異的で、その多くは飛び火によるもの。

 パッチ後のデッキの調整は以下:始原学の予習とマーシュスポーンはカットした。これらはクエストを進める方法を確実には提供してくれないし、始原のダンジョニアは水路の逆流者を確実に見つけてくれる方が強いことがわかった。ワンド職人はマーシュスポーンよりも優れた生成系カードで、2ターン目に確実に無条件でプレイでき、1マナ呪文はほとんどが強い。焦げ付きの採用はより一般的になってきており、予習と比較した場合の強みは、交換可であること。また、直接ダメージを与えることができるので、ウォーロックやメイジに対しても役に立つ。

 エレメンタルシャーマンのノール叩きビルドには変化なしだが、ドゥーム・バリアントが以前より悪くなっていることに気付いた。これは少し直感的ではない。なぜならば、ドゥームハンマーはトップレジェンドのウォーロックに対して効果を発揮すると思われるからだ。しかし、盗み魔ウォーロックに対抗するいくつかのカウンター(特にシャドウプリースト)の増加により、ドゥームエレメンタルシャーマンはより困難な状況に置かれており、現在はどのレベル帯でも使いづらい。勿論また変わる可能性があるが、現在の状況はそうなっている。

シャーマン:クラスレーダー
オバロクエストシャーマン
ノールエレメンタルシャーマン

プリースト

 シャドウプリーストはパッチ後、ゲーム内で最高のデッキの1つになるまでに急成長した。その発展は、マーロック・タイニーフィンや卓上インプと共にギャンドリングを活用した「カワイイ」シャドウプリースト・バリアントの増加により、興味深い展開を見せている。このビルドでは、遅めのバーンカードをカットして、序盤のボードコントロールを優先し、従者を可能な限り活用している。ガーディアン改造屋は、パッチ後にプレイされるようになった特別なカードで、クルティラスの従軍司祭よりもさらに強く、従者からのスノーボールを促進することができる。

 このバリアントは手札を高速で消費するため、以前は印象に残っていなかった「旅商人」のパフォーマンスが向上している。また、このアプローチでは、貪欲な読書家のマナコストが低いため、デッキのドローエンジンとして使いやすい。

 精神与奪者イルシアは常に嫌われてきたカードだが、コントロールプリーストでの彼女の力は状況やマッチアップに依存していた一方、シャドウプリーストでの彼女の力は不条理の域に達している。手札を吐くデッキでの彼女の使い方は、本質的に”タイムワープ”のようなもので、相手はあなたのプレイに反応できずに完全に立ち往生し、こちらは次のターンのリーサルダメージの準備ができる。

プリースト:クラスレーダー
カワイイシャドウプリースト

ハンター

 フェイスハンターはコルカーの群れ追いへのナーフを跳ね除け、ラダーで並外れたパフォーマンスを続けている。最も成功しているアプローチは、群れ追いを新入会員に交換したもので、このカードは現時点で様々なデッキに対してかなり良い効果を持っている。これは、フェイスハンターが以前ほどゲーム序盤の盤面にそれほど強くないことを意味するが、ダメージポテンシャルはまだ高く、またウォーロックに対して強いことはパッチ後のメタでは非常に重要になっている。

 エストハンターはまだまだだが、メタでの地位は向上しているし、改良の余地もある。スコーピッド/貪り食う大群は肉の巨人に対するいいコンボ。マンクリックは、コドーベインを採用していれば変わらず非常に強力。現在のメタではクエストハンターが良いラダーデッキになるとは思っていないが、さらなるバランス調整(そして新しいカードの追加)によって、最終的には競技で使えるようになるかもしれない。

ハンター:クラスレーダー
踏み潰すフェイスハンター
希望あるクエストハンター

デーモンハンター

 デーモンハンターは、このフォーマットの中で最も改良が進んでいないクラスであり、大きな成長の余地があるクラスとして、多くの実験が行われている。イルギノスへのナーフにより、このカードを別の形で効果的に使用する戦略を含む、新たな戦略がプレイされる余地が生まれたようだ。

 断末魔デーモンハンターは、ジェイスやフェル呪文パッケージを使うべきではないようだ。これらの構築は、掲載の標準的な構築と比較して、常にパフォーマンスが低い。また、カートラスを持っていない場合は、トビウオで代用することができる。フェルスクリーマーで審問官を早期に場に出すことに重点を置いている。

 エストデーモンハンターは獅子奮刃と滑空を搭載することで、ウォーロックをカウンターするように登場した。このアーキタイプは、遅い戦略へのカウンターという点では期待できるが、毒ローグとあまり変わらない問題を抱えており、即ちあらゆる盤面展開に破壊されてしまう。ビルドに関して言えば、遠方の番所は、滑空との強力なコンボのおかげで、このデッキではかなり強いように見える。最後の2つのスロットについては、混沌一閃と憤怒の間で悩んでいる。両方を入れたかったが、スペースがなかった。両者の間には大きな違いはないが、憤怒の方がわずかに有利。

 フェルデーモンハンターは、Shaxyのイノベーションによって生命奪取デモハンの遺灰の中から登場し、このクラスで最高のデッキになる可能性がある。このデッキはイルギノスと加工師/才ある魔術師を搭載しているが、対戦相手をOTKする頻度はそれほど高くない。このデッキのライフゲイン・ポテンシャルは非常に高く、アグロデッキに対して非常に優位に立つことができ、ジェイスはレイトゲームにダメージベースのフィニッシャーを提供する。このデッキは開発途上で、まだ出始めたばかりなので、さらに改良させるための最高のデータはなかった。

 我々は、混沌吸血があれば魔眼光はやや余計かもしれないと考えており、ダメージやドローに置き換えてもいいだろう(敏速の秘印や2枚めの霊視力など)。また、悪魔変身にも惹かれている。このカードはあまり良いものではないが、このデッキはフィニッシュダメージに激しく飢えている。次のレポートでは、もっと良い情報をお伝えしたい。

デーモンハンター:クラスレーダー
フェルスクリーマー断末魔デモハン
滑空クエストデモハン
ジェイスフェルデモハン

ドルイド

 ドルイドもまた多様性の高いクラスであり、他のクラスにくらべて開発が進んでいないようだ。

 星界配列ドルイドは一般的にラダーではお勧めできない。非常に限られた戦略に対する狭い範囲のカウンターであり、出会いたいデッキに正確にマッチしなければ、結果を出すことができない。我々は、アグロデッキに対して”たまに”試合を成立させてくれる「亀は万年」を気に入っている。

 アナコンドラドルイドは、星界配列に比べてラダー全体でより良い結果を出している、総合的に安定したデッキ。このアーキタイプの主な特徴は、遅い戦略に対するテックカードとして星界配列を活用し、相手の勝ち筋の実行を妨げていることです。問題は、星界配列が「亀は万年」を置き換えてしまうことが多く、そのためデッキがアグロ戦略に弱くなってしまうことです。我々の提案はこうだ:なぜ両方入れないのか? 配列後に有用性を失う練気を1枚カットすることで、亀と配列を両方収めるスペースができる。

 挑発ドルイドはクラスで最も有望なアーキタイプであり、パッチ後のメタの変化と継続的な改良により勝率が大幅に上昇した。遠方の番所は素晴らしい。灰枝/先生のペットはゲーム中盤に非常に強力なプレイができる。土木作業員は驚くほど効果的。ロームは採用しなくてよい:彼は遅すぎるし、リロードは堆肥化で充分。

ドルイド:クラスレーダー
亀配列ドルイド
亀配列アナコンドラドルイド
巫女挑発ドルイド
スペルクエストドルイド

ローグ

 バランス調整によって生まれたメタはヴァリーラにあまり優しいものではなく、ローグは難しい時期に入っているかもしれない。

 エストローグは、バトルグラウンドのバトルマスターに対するナーフの影響を大きく受けている。これにより、アーキタイプはフルのSI:7ビルドから離れ、以前は弱かった隠れ身ビルドに変更された。隠れ身ビルドは、序盤のゲームで、アグロデッキの立ち上がりにうまく対抗することができるので、パッチ後ではよりメリットがある。一方レイトゲームでは、以前のようにダメージを与えることはできないので、ウォーロックにはより早くプレッシャーをかけたほうがいいだろう。

 毒ローグは、パッチ後のメタの最初の数日間ではフォーマットで最高のデッキのひとつに見えたが、それ以来、盗み魔ウォーロックは減少し続けており、一方でこのデッキのカウンターであるアグロデッキは増加している。これらのカウンターは毒ローグを破壊してしまうため、勝率は爆速で下がっているが、このデッキはあまりにも偏っているため、同じ日に最高のデッキにも最悪のデッキにもなり得る。掲載のビルドでは、毒ローグの強力なマッチアップにさらに磨きをかけている。1.ギルドの商人以外のミニオンをプレイしないことで、除去が役に立たせなくする。2. 武器を4枚入れることで、3ターン目までに確実に武器を持つ。

ローグ:クラスレーダー
隠れ身クエストローグ
ワイヤー毒ローグ

メイジ

 エストメイジは、詠唱者の循環のナーフに適応するのに苦労しており、またウォーロックをターゲットしたアグロの増加にも苦労している。現在のメタでは、メイジはフォーマットの中で最も弱いクラスの1つになることが予想される。しかし、循環のナーフはメイジのデッキを死滅させるものではなく、メタの展開次第では将来的に勝率を回復させる方法があると思われる。

 パッチ後のメタは、クエストメイジにアペクシス・ブラストをカットするように促している。このカードはパッチ前も素晴らしいものではなかったが、現在プレイされている超アグロプレイに対しては遅すぎるため、今それを抜くことには大きなメリットがある。

 このクラスの窮地を救うために多くのカードを検討した結果、1つの選択肢が見つかったかもしれない。大荒野でシューティング・スターがどれだけ活躍したか覚えているだろうか? このカードは、初期のアグレッシブなボードへの答えとしてだけでなく、クエスト完了後の素晴らしいスイングカードとして復活させるべき時かもしれない。多くの場合、対戦相手はあなたが勝ち筋を進めずに自分を守るようなプレイを押し付けるため、あなたがドーングラスプを出す前にできるだけ多くのパワーをボードに置こうとしてくる。シューティング・スターは1マナのフレイムストライクで、ドーングラスプと一緒にプレイすることで、相手の脅威を即座に消し去ることができる。もちろん、1マナの呪文なので、連続クエストを進めるための安価な手段でもある。試しに使ってみて、もっと大きなサンプル数でどうなるか見てほしい。

メイジ:クラスレーダー
シューティングスタークエストメイジ

パラディン

 パラディンは打撃を受け、今ではすっかり影が薄くなっている。が、このクラスは今でもラダー全体で非常に優れたパフォーマンスを発揮している。

 秘策パラディンは強い方のパラディンデッキで、バランス調整の直前にはすでにその兆候があった。また、パッチ前と同じ、信念とバトルマスターを利用したデッキが充分に強いため、デッキの調整に必死になる必要もないようだ。プレイヤーが再び注目するようになれば、カードの変更によって改良されていく可能性もある。

 ハンドバフパラディンは、より大きな打撃を受けているようで、構築を変更したほうがよい。このデッキでは、2マナの信念は非常に弱いため、完全にカットしてしまい(!)、アダールの手のために塗油の騎士を1枚だけ採用した。ウォーロックとシャーマンの増加により、ダメージベースの除去から逃れられる聖なる盾ミニオンがより良くなっている。また、ミッドゲームをより強化することにもつながっている。コーネリアスロームのことは忘れたほうがいい。

パラディン:クラスレーダー
バトマス秘策パラディン
聖なるハンドバフパラディン

ウォリアー

 ウォリアーはストームウィンドの忘れられたクラス。エストウォリアーはこれまでのところ失敗だったかもしれないが、実際にはこのクラスは死んでいない。我々の低いサンプル推定値によれば、急襲ウォリアーは競争力を維持するのに十分なパフォーマンスを発揮していると思われるのだが、プレイヤー層はこれを完全に拒否しており、改良も全く進んでいない。

 プレイヤーは再び急襲ウォリアーに目を向けてくれるだろうか? みんなに見てもらうためには、派手な新カードが必要かもしれない。

ウォリアー:クラスレーダー
海賊クエストウォリアー
ラバ急襲ウォリアー

今週のメタブレイカ

 ハンドロックは、ゲームで最も支配的なデッキであり、その数少ないカウンターの1つである盗み魔ウォーロックにまつわる誇大広告の一部が消えつつあることから、ますます強力になってきている。

 こいつがパブリック・エネミー・ワンだ。このフォーマットで最もアグレッシブで冷酷なデッキにさえも危険な状況を強いることが可能な、極めて汎用性の高い除去パッケージを持っている。無視できない脅威パッケージで、1ターンで相手を完全に圧倒する大規模なスイングを可能にする。それらを全てやり過ごせても(通常はそれさえないが)、悪魔の種による不可避のクロックにより、慣れないビートダウンを相手に強いることになる。

 2ターン目のタップ。久しいな

ハンドロック

 お疲れ様でした

 

 またバイトが忙しくなってきたので翻訳が遅れたり、遅れすぎて次が来てしまったりということがまた増えるかもです。申し訳ない