vS236(潮の玉座⑤・2022/7/15)雑翻訳
ちょっと忙しくてダウン気味だったので、短くて助かりました(ゲス)
https://www.vicioussyndicate.com/vs-data-reaper-report-236/
クラス・アーキタイプ使用率解説
ローグというクラスは、レジェンドのプレイヤーが何よりも好む傾向にあるようで、プレイが増加し続けている。クラス内部では泥棒ローグが非常に多く、機雷ローグがそれなり、クエストローグが少し現れ始めている。このクラスはトップレジェンドで30%のプレイ率となっている。
ドルイドも、ラダーを上がるほど増えていくクラスだが、先週に比べてプレスタードルイドの減少が見られるようで、このデッキのぬるい成績を考えれば不思議ではない。一方、星界配列ドルイドは全く減っていない。
今週、ハンターはレナサル太子がクラスの両方のアーキタイプ内を占拠し、多くの支持を得ている。クエストハンターは、より分かりやすく人気を集めている。今やトップレジェンドでは、ビッグ獣ハンターよりもわずかに多いほど。
メイジは全ランクで微増しており、ビッグスペルメイジの成功が人気上昇に繋がっているようだ。メカと山火事メイジは、高レベル帯では減少している。
コントロールシャーマンも少し増加したデッキだが、レジェンド以外ではまだあまり人気がなく、そちらではアグロのマーロックシャーマンのほうが多く見かける。
クエストプリーストは歴史的に、厳密に性能から考えた使用率よりも多くプレイされ続けている。このデッキが、これまでで最も高い勝率を示し、まともなラダーの選択肢となった今、増加しているのは当然のことだ。イノシシとナーガプリーストは消えつつある。
ウォーロックはがっかりな成績のため、全体的に減少し、レジェンドではますますレアものになってきている。呪いウォーロックをプレイし続けている人は、まだほとんどがレナサルを採用している。
フェルデーモンハンターに変化はなく、ラダーを上がるほど顕著に減少している。先週のこのデッキの成績は悪くなかったが、レナサル系ハンターデッキの増加がプレイヤーを怖がらせる大きな要因になっているのかもしれない。
プレイヤー層はパラディンとウォリアーに非常に無関心らしい。パラディンに興味がないのは、このクラスに変化がないことと、上位のプレイヤーに軽蔑されがちな簡単なデッキが多いからだろう(上位で実験が行われないと、低ランクのプレイヤーも上を真似してプレイする機会が減る)。一方、ウォリアーへの無関心は、もっと単純な理由によるもので、このクラスは本当に弱い。
パワーランキング解説
- 現在のフォーマットについて言えることは、非常にバランスが取れているということだ。トップレジェンドにTier1デッキが存在しない、という状況に再び突入しているのだ。これはレジェトップ以外のランクでは起きていない(人気デッキをカウンターする意志とスキルが少なめなので)が、このレポートの歴史の中でも、この珍しい現象は何度か起きている。
- その原因は、多くがパワーレベルの低さに関係していると思われる。開発チームはこの拡張期間を通して、ほとんど誰もいなくなるまで主要なOPカードをナーフし続け、同時に、特に強力でなくても、大きなパワースパイクを発生させるデッキ(ナーガメイジ)にも対処してきた。その結果、非常にバランスの取れた、しかし水で薄められたような環境が出来上がった。プレイヤーのスキル介入性が低いことも、この拡張を通じて見られることで、ストームウィンドやアルタラックとは大きく異なっている。
- ローグ
- 泥棒ローグは良いデッキ。感嘆するほどではないが、マエストラ構築を楽しみたい多くのプレイヤーたちを惹きつけるには十分な成績だ。このアーキタイプはどちらの型も優れており、現時点ではパワー面での両者の差は非常に小さい。
- 機雷ローグはレジェンドで強くなっている。泥棒ローグとクエストハンターの増加と、プレスタードルイドの減少によって、より有利なマッチアップに出会いやすくなった。現在のフォーマットではイノシシに次いで2番目にプレイが難しいデッキであり、レジェンド外ではあまり競争力がない。
- クエストローグはサンプルが少ないものの、プレイ可能であることがわかる。低ランクではかなり優秀で、Tier2あたりになるはずだ。高ランクではTier3まで落ちる可能性が高い。
- ドルイド
- プレスタードルイドはラダー全体で勝率50%前後を推移している。下位のランクでは少し悪くなっている一方、トップレジェンドではむしろ良くなっている。これは、有利なマッチアップ(ハンターなど)が増えてきて、このカードをカウンターしようとするデッキが少なくなってきているから。今後もこの程度の勝率で推移すると思われる。
- 星界配列ドルイドはレジェンドトップで強いようだ。クエストハンターやクエストプリースト(完全支配できるマッチアップ)が増えており、アグロ系の相手はほとんどいないので非常に喜んでいる。ありがたいことに、特に速くないデッキでもこれをカウンターすることは可能。コントロールシャーマン、ビッグスペルメイジ、ビッグ獣ハンターなどがその役割を担っている。
- ハンター
- ビッグ獣ハンターはラダー全体で最強デッキであり、その性能が向上した理由であるレナサル太子の支配に感謝すべきだろう。このデッキはマッチアップの偏りが少なく、一般的にメタりにくいので、環境の変化にもかなり強い。
- クエストハンターが真に恐ろしい存在になるのを阻んでいるのは、配列ドルイド、機雷ローグ、イノシシプリーストといった、これよりもさらにインタラクティブ性に欠けるデッキである。最初の2つは、このアーキタイプの急速な増加を鈍化させた大きな原因となっている。クエストハンターは、トップレジェンド(これらの「ソリティアデッキ」がより多い)を除くすべての場所でTier1に落ち着くと予想される。低ランクで強いデッキでクエストハンターに対抗する唯一の方法は、メカパラディンをプレイすることである。
- メイジ
- ビッグスペルメイジは少し落ち着いた。ローグとクエストハンターの人口が増加し、ドルイドが減少したせいで、少しダメージを受けたようだが、このデッキは間違いなくまだ充分に強い。
- メカメイジはラダーのほとんどで悪化しているが、トップレジェンドではかなり良くなっている。その原因は何でしょう? それは”サプライズ”の要素だと思われる。このデッキはまだトップレジェンドで使用率が高いとは言えず、ビッグスペルメイジと対戦することを完全に予期し、その想定でマリガンしたプレイヤーの意表をつくことができるのだ。ちなみにメカパラディンでも同じことが起こっており、それはレジェンドのパラディンなのに”ローグではない”ためである。
- シャーマン
- マーロックシャーマンは非常にマッチアップが偏っている。今週は不利なマッチアップの多くが増加する一方で、最高のマッチアップが減少し、今やこのデッキは特にレジェンドで著しく悪化している。クエストハンター、クエストプリースト、コントロールシャーマン、泥棒ローグが増え、プレスタードルイドが減っているのだ。喜ばしい事態ではない。
- コントロールシャーマンはやや減少している。クエストハンターが改良されたことで、現在このマッチアップはハンター側にやや有利に傾いている。それでも多くの相手と五分以上に戦える、バランスの取れたデッキ。
- プリースト
- この一週間のクエストプリーストの改良は実り多いものだった。このデッキはかつてないほど良くなっている。まだ素晴らしいとは言えず、ランク帯が上がると成績が落ちるが(配列ドルイドが多すぎる)、競争力はある。
- ナーガプリーストは大いに苦しんでいる。今週はたくさんの不利マッチアップが人気を集めているので、このデッキの勝率は、その低いプレイ率にようやく見合うようになってしまった。
- イノシシプリーストはトップレジェンドで勝率が急上昇したが、それでもまだTier3以下だ。配列ドルイドのマッチアップはまさにキラー。決して出し抜くことはできない。
- それ以外のクラス
クラス別分析
ローグ
このクラスの2大アーキタイプの向こうで、クエストローグが少し姿を見せ始めている。その少ないサンプルに基づいて推測するかぎり、妥当なパワーレベル(Tier2またはTier3)に位置している。掲載のビルドはラダーでまともにプレイされている唯一のビルド。
泥棒ローグと機雷ローグのどちらにも変更はない。機雷ローグでは、ネファリアンの牙は明らかにSI:7の強要より優れている。泥棒ローグでは、禁制品ビルドは船ビルドに匹敵する強さ。レジェンド外では少し弱くなるかもしれないが、高MMR帯では同じくらい強い。
ドルイド
プレスタードルイドはプレイ数が減少し、それは結果的に勝率の回復につながった。星界配列ドルイドは、高レベル帯で最強のデッキの1つである。XLサイズのレナサルビルドが構築のほとんどを占め、環境全体に対して良い結果を出しているようだ。現在は、配列の後に何を出すかよりも、配列を無事に唱えられるかどうかが重要。(なのでレナサルのライフ増加が強い)
今週のデータベースが閉じた後に獣ドルイドが登場し始めたのだが、この48時間の結果から推測すると、おそらく来週にはもっと耳にすることになるだろう。掲載のビルドは人気を集め始めており、非常に期待できそうだ(少なくともTier2)。エルーンの巫女は、フロストセイバーの長がないと弱いことを考えると、必要なのかどうかは疑問だが、我々はまだ充分なデータを得ていない。
ハンター
ハンターの2アーキタイプはどちらも非常に強固に見える。レナサルビッグ獣ハンターでは、《ドデカいフクロウ》と2体のセイバーを運用し、ストームパイクの戦羊とフェイリン大使をカットするという実験的な試みも行われているようだ。この変更は非常に競争力がある正当な強化で、一般的に遅いマッチアップ(特に呪いウォーロックとクエストプリースト)で脅威を増やすことができる。ドデカいフクロウは《貪り食う大群》とも相性が良く、このカードの強化でもある。
クエストハンターは、先週我々がクリーンアップしたビルドが完璧なようだ。
メイジ
ビッグスペルメイジでは、ブランとモードレッシュの両方がデッキの強力なカードであることを確認した以外には、あまり多くのことは起こっていない。ブランがコアセットに戻ってきて以来、初めての「ブランが過小評価されているデッキ」かもしれない。
シャーマン
コントロールシャーマンは非常に汎用性が高く、柔軟なデッキ。最適な30枚のリストを固定するのは難しい。我々はまだブランと先生を残したいと思っている。しかし、それらをカットして《寒風》や《グラッグ》や《ヒトデ》を入れることもできる。また、ブランと先生を残しつつ、代わりに《ネプチュロンの命令》を抜くことで《寒風》等を採用してもいい。
プリースト
先週からさらに1週間ぶんの追加データによって、レナサルクエストプリーストの最後の枠を確定することができた。先週の構築は、我々が今まで見たどの構築よりも、非常に良いパフォーマンスを発揮している。マナカーブの安定性という点では、ほぼ完璧に機能している。しかし、《墓場の呼び声》と《ナールの賜物》を抜くとライトモー・ネザードレイクが思った以上に弱くなるので、これまでの進捗を損なわずにこれらの呪文を戻せるかどうか調査した。
それは可能で、贅沢なカードをカットすればいいだけだ。以外にも、とりかへばやはその一つ。このカードは3ターン目より後では非常に弱いのだ。実際、3ターン目よりもあとにプレイすると、非常にテンポを失うことになるため、プレイする価値はない。また、我々は3ターン目に盤面に影響を与えるようなプレイをしたい。
また、非常に怪しいと思われるカードが《ミダ》。すでに6マナ枠はスタックしているし、6ターン目のプレイとして最弱。ミダを咎められることなくプレイする時間が十分にあるならば、すでにゲームに勝てるだろう。最後に抜く1枚を決めるのが最も難しいので、たとえフィンレーがとても好きでも、特にとりかへばやをカットするならば、ミダをカットするのがおそらく最も理にかなっている。もう一つの選択肢はセリーナ。
これが最後の問題、5マナの枠につながる。《魂の案内者》は唯一の優れた5ドロップだが、マナカーブの一貫性を保つためにもう1枚加えたいところ。《テイラン》は、特にムロゾンドを抜くことで7マナを確定させれば、最も合理的な選択肢のように思える。ムロゾンドはまあまあなカードだが、それほど素晴らしくもない。通常、《渦巻》でクエストを完了することになるだろう。
ウォーロック
(なし)
デーモンハンター
(なし)
パラディン
(なし)
ウォリアー
(なし)
今週のメタブレイカー
ハンターはシンプルで効果的だ。このクラスは、フォーマットのパワーレベルの低さから多くの恩恵を受けているようだ。初めて、”巨大なスイングターン”がこのクラス固有の特徴となったので、現在の状況はとても快適。
ビッグ獣ハンターはレナサルと共に繁栄している。おそらくプレイヤーはこのレジェンドカードが合うとは思っていなかっただろうが、このカードはデッキの弱点である防御手段をカバーし、デッキをもう一段階進化させた。
でも、もっと大きなメッセージは、「好きなようにプレイしていい」ということかもしれない。デッキ間の力の差は比較的小さい。新拡張によるパワーアップを控えている私たちにとって、悪い状況ではないだろう。去年、大荒野からストームウィンドへのパワージャンプは、(高低差がありすぎて)我々をむち打ちにしたかのように感じられた。また同じことが起こるのだろうか?
お疲れ様でした