虚無層

exit from society

vS239(ナスリア城②・2022/8/26)雑翻訳

 バランス調整って難しいんですね本当に

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クラス・アーキタイプ使用率解説

 バランス調整の最も顕著な影響は、新たなバフにより3マナになったエドウィンをドロー・エンジンとして中心に据えた、新しいタイプのミラクルローグが台頭してきたことである。拡張初期に登場し、現在もプレイされている「シャー金取りミラクルローグ」デッキと区別するために、「エドウィンローグ」と呼ぶことにする(集計データも分けている)。エドウィンローグはラダーの高レベル帯をほぼ席巻しており、トップ・レジェンドではすぐに最多デッキとなった。このデッキはパッチ以前から、トーナメントでの露出のおかげでラダーにも現れていたが、バフによってさらにレベルアップした。また、この1週間で構築が洗練されたことも大きい。

 ドルイドはパッチ前すでに多かったが、シャーマンへのナーフによってドルイドの数はさらに急増した。星界配列ドルイドは現在ほとんどプレイされていないが、ランプドルイドはラダーを上がるほど増加し、トップレジェンドではエドウィンローグと肩を並べている。もう1つ、急速に数を増やしているデッキがアグロドルイドである。このデッキはパッチ前からすでに有望視されていたが、今回ついにランプドルイドに対する回答として支持されるようになった。今回のデータベースでの数値はそれほど高くはないようだが、来週にはダイヤモンドとプラチナのランクブラケットで10%のプレイ率を記録する勢いである。インプウォーロックの衰退に伴い、このフォーマットにおける最高のアグロデッキとしての地位を急速に確立しつつある。

 メイジもまた、すでに人気があったクラスでありながら、シャーマンのナーフを受けて大きな伸びを見せている。レジェンドランク以外では最もプレイされているクラスで、最もプレイされているデッキは骸骨メイジである。骸骨メイジの構築の大半はレナサルを採用している。また、ビッグスペルメイジも中程度の数で見受けられる。もしあなたが多様なラダー体験を望むならば、メイジとドルイドの増加は懸念事項だといえる。来週には、プラチナとダイヤ下位ランクでは対戦相手の45%を占め、ダイヤ上位ランクでは50%近いプレイ率を叩き出す勢いだ。もしあなたがレジェンドを目指すのであれば、彼らの数が限りなく多くなることを覚悟しておこう。

 プリーストは、現環境における対ローグの最適解としての地位を確立しつつあり、エストプリーストが最も人気のある選択肢のように見える。祝福プリーストはローグをカウンターするために開発されたデッキ。《光熱のエレメンタル》/《真言・不屈》/《超越者の恩寵》による吹き飛ばしのパッケージが中心。ナーガプリーストは、いつものようにほとんどプレイされていない。ローグへの回答ではなくランプドルイドへの回答を意図しているが、それならアグロドルイドのほうが優れた選択肢だとプレイヤーは知っているようだ。

 インプウォーロックのプレイ率は、《悪徳の図書室》のナーフ後に著しく低下している。このデッキはまだそれなりに多いが、高ランクになると控えめな数字に減少する。ビルドは海の巨人型、デナスリアス型、呪い型の3種類に分かれている。

 コントロールシャーマンは大きく落ち込んだ。そのプレイ率は現在、ラダー全体で5~6%程度で安定している。レジェンドトップでもしばらく減少していたが、《降雪の守護者》と《始原のダンジョニア》をカットしたリストを実験しているプレイヤー達によってわずかに回復した。

 ハンターはパッチ後、急速に注目を失っているようだ。フェイスハンター獣ハンターは激減しており、エストハンターだけが充分なプレイ率を保ったデッキなようだ。このクラスは特にトップレジェンドでの使用率が低く、ウォリアーに近いレベルまで落ち込んでいる。このことは、新しい構築の実験が比較的少ないことを意味している。

 デーモンハンターは「遺物」のバフ後に多くの関心を集め、あらゆる種類のデッキが出回っている。遺物/断末魔構築、遺物/フェル構築、《奈落の深淵》を利用したヴァンダル・ビッグデモハン、さらにはエストデモハンすらも存在するのだ。しかし、これらのデッキは急速に見捨てられつつある。これらのデッキのうち、競技レベルで使えるものはあるのだろうか? すぐに分かるだろう。

 ウォリアーは激怒ウォリアーの実験に意欲的なプレイヤーによって増加したが、このデッキはあまり人気がなく、このクラスが本当に目覚める兆しはない。実際、再び衰退の一途をたどっている。パラディンも似たような状況で、バフに対する熱狂が数日で冷めてしまったので、おそらくもっと悪い状況。

パワーランキング解説

マッチアップ分布

パワーランキング

 パッチ後の展開が理想的であったとは言い難く、気になる傾向もいくつかある。パッチ後の状況を一段落でまとめるならば、こうなるだろう。コントロールシャーマンの凋落により、フォーマットのバランスは崩壊した。エドウィンローグは高レベル帯ではほぼ制御不能になり、マッチアップ依存度を極端に激化させている。ランプドルイドは同様の効果を「ラダー全体」で発揮しており、止めるためには極端なアグロデッキが必要となっている。メタは全体的に極端になっているように見えるが、これはすでに人気だったデッキがさらに増加したためで、有効な選択肢が少なくなり、一部の戦略が使えなくなっているのだ。言い換えれば、良いデッキはより良くなり、弱いデッキはより弱くなっているとも言える。つまり、本レポートの頻度グラフとパワーランキングの表は、来週以降に予想される展開に比べれば、まだ優しく、寛容なものであるということだ。さて、詳細を見ていこう。 

  • ローグ
    • エドウィンローグのマッチアップ分布はかなりとんでもないことになっている。ラダーの低ランクでもかなり強く、ワイヤーローグほどではないものの、比較的高いスキル上限を持っている。最高レベルでは、信じられないほど圧倒的で、対策が困難。このフォーマットのほぼ全てのデッキに勝つか、少なくとも五分五分になるようだ。
    • これをハードカウンターするための選択肢の一つはプリーストであり、トップレジェンドにおけるプリーストの人気が、エドウィンローグが完全に壊れた勝率を示すのを防ぐ唯一の要因となっている。問題は、クエストプリーストと祝福プリーストの両方が70%以上の勝率でローグを支配しているものの、それらはバランスのいいデッキではなく、これらをカウンターすることは非常に簡単だということ。クエストプリーストはメイジとランプドルイドの両方に破壊され、それがさらに彼らの人気を強化し、メタがますます狭くなる原因になっている。
    • 機雷ローグエドウィンローグに確実に勝つことができ、かつ競争力のある勝率を誇る唯一の「プリーストでない」デッキだが、全体的にプリーストよりもかなり劣っている。アグロドルイドに負けることを考えると、これから環境がこのデッキを歓迎するようになるとはとても思えない。
    • ローグ、ドルイド、メイジ、プリーストは現在、トップレジェンドのラダー対戦相手の75%以上を占めている。このままでは来週には80%を超えるかもしれない。
  • ドルイド
    • これは「トップレジェンド」だけの問題で、ほとんどのプレイヤーに影響を与えないので問題ないとお思いだろうか? この環境縮小はあらゆるところで起こっており、エドウィンはトップレジェンド以外ではそれほど支配力・影響力はないが、ランプドルイドは確実にそうなっている。エドウィンへのバフが元に戻されたメタを想定すると、ランプドルイドが次のエドウィンローグ・ポジションになるだろう。そのマッチアップ分布は、ほぼ無茶苦茶である。エドウィンローグ以外でランプドルイドに対抗する唯一の確実な方法は、容赦のないアグロ戦略のみ。ドルイドがレイトゲームに到達するのを許してしまうデッキは、対ドルイド戦は良くても微不利である。コントロールシャーマンはかつてドルイドとレイトゲームで健闘し、ある程度抑えることができていた。今はもう違う。ところで、さらに悪い知らせがある。ランプドルイドは現環境で最も構築が洗練されていないデッキの1つであり、さらに強くなる可能性が高いのだ。 
    • では、どうすべきか? もちろん、ハードカウンターするだけだ。アグロドルイドは、他にはないランプドルイド破壊力(約75:25)と、エドウィンローグに転がされない(この点はインプウォーロックも同様)ことから、現環境で最も優れた性能を持っているように見える。また、アグロドルイドとランプドルイドはプレイスタイルが正反対で、対戦相手がマリガンの段階で苦労していることも、このデッキの有利な点である。アグロドルイドがこれだけ強いとなると、人気も急上昇しそうだ。ではアグロドルイドに勝てるデッキは? メイジとクエストプリーストだ。アグロドルイドはメイジの使用率を強化し、この環境はジャンケン状態を強いており、それはトップレジェンドでも、その外の少し異なる環境でも起こっている。
  • メイジ
    • 骸骨メイジは最高勝率デッキではないかもしれないが、そのプレイの増加は、メタの偏り・極端化を推進する点において非常に大きな影響力を持っている。トップレジェンドではエドウィンローグ、ラダーではランプドルイドというトップデッキに対して最高の解答であるデッキを、メイジがカウンターすることになる。ドルイドとローグの両方がトップであり続けるのをメイジが助けているのだ。一般的な認識として、メイジはエドウィンローグへのカウンターであるというものがあるが、これは正確ではなく、ローグをカウンターする難しさによる絶望感から生まれたものだと考えている。レナサル骸骨メイジはエドウィンローグに対してわずかに有利だが、ランプドルイドに対してはむしろ大きく不利である。つまり、このデッキができることは、ローグをわずかに弱めながら、その次に万能なデッキを強めてしまうことだけだ。
    • ラダー全体を通して、ビッグスペルメイジのほうが高い勝率を出しているが、このデッキはスキル上限が低く、ランプドルイド、骸骨メイジ、エドウィンローグに対して、高レベル帯になるほどマッチ成績が悪化しているように見える。また、このデッキは構築改良が早期に終了しており、現在は他のデッキたちの改良が追いつきつつある。レジェンドへの上りで素晴らしい選択であり、レジェンドトップでもまだ良いデッキのようだ。骸骨メイジと比較してランプドルイドに対して優れているが、対エドウィンローグは骸骨よりも劣っている。
  • プリースト
    • エストプリーストはそのパワーレベルの最高記録を達成した。ラダーの大部分では勝率50%前後を維持しているが、ローグとのマッチアップにより、トップレジェンドでTier1に急浮上しているのだ。クエストプリーストは、これまで見た中で”最悪のTier1”デッキかもしれない。そのマッチアップ分布は恐ろしいもので、現在このデッキは完全に対ローグのマッチアップに担がれている。つまり、そのパワーの変動は非常に不安定で、このデッキの使用体験も非常に安定性のないものになるだろう。しかし、クエストプリーストが得意とするもう一つのマッチアップはアグロドルイドであり、アグロドルイドのプレイが増加していることを考えれば、このフォーマットにおけるクエストプリーストの未来に良い影響を与えることだろう。クエストプリーストはランプドルイド/メイジを強化し、メタのマッチアップの極端さを激化させる大きな原因となっているので、それがフォーマット自体にとって良いことなのかどうかは全く別の話である。
    • プレイスタイルは全く異なるデッキだが、祝福プリーストは、ローグ対策という、クエストプリーストと非常に似た役割を果たすため、レジェンドトップに行くとより良いパフォーマンスを発揮する(スキル上限も高い)。このデッキもまた、非常に偏りがあり安定性のないデッキだが、クエストプリーストより優れている点として、ランプドルイドに対してはるかに優れている(戦い方が分かっていれば、五分五分のマッチアップ)ことと、特定のカード選択によって対メイジのマッチアップを大幅に改善できると考えている。
    • ナーガプリーストは、多くのプレイヤーがプレイを楽しむタイプのデッキではない。ランプドルイドのカウンターとしては、アグロドルイドのほうが非常に良い仕事をするため、ナーガプリーストはかなり下位互換的な選択肢になってしまっている。対メイジはアグドルよりも良く感じるかもしれないが、ローグとのマッチアップはかなり悪い。このデッキは常にワイルドポーのノールと戦うのが嫌いだ。
  • ウォーロック
    • 《悪徳の図書室》のナーフにより、インプウォーロックの動きは鈍くなった。シャーマンのナーフは理論的にはウォーロックにとってポジティブな変化だったようだが、ローグの出現がウォーロックのプレイヤーに教訓を与えた:降雪の守護者は確かに対処しにくかったかもしれないが、それでもまだ「ハースストーンをすることは可能であった」。ワイルドポーのノールを相手に序盤の盤面を争う事の方がはるかに難しく、一方エドウィンはスバラシインコがいなくとも、単体でゲームを終わらせることができる。
    • つまり、インプウォーロックはラダー全体ではまだそこそこ強いように見えるが、競技フィールドとの関連性に関しては不安定な状態にある。アグロドルイドの方がランプドルイドに対抗できるし、ローグに破壊されることもない、それなのになぜウォーロックをプレイするのか? インプウォーロックはこのフォーマットで新たなニッチを模索する必要があるため、より強力にレイトゲームを戦えるように減速し、ギアチェンジしているようだ。これはアグロドルイドと十分に差別化できており、アグロドルイドが苦手とするメイジとプリーストのマッチアップでより良いパフォーマンスを発揮できるようになる。
  • シャーマン
    • コントロールシャーマンは著しく弱くなった。その性能は、まだ生存可能で競争力があることを示唆しているが、その数字は誤解を招いていると我々は考えている。「強いデッキ」に対するマッチアップでコンシャマを評価すると、驚くほど弱くなっていることが分かるのだ。以前はトップメタのデッキに対して50対50の接戦を多く演じていたデッキが、《降雪の守護者》のナーフの結果、崩壊しているように見える。ランプドルイドにも骸骨メイジにも負けるようになった。エドウィンローグやクエストプリーストには勝てない。インプウォーロックに対する有利も失いつつあるように見える。降雪の守護者がボード中心のデッキに対して有利とされる一般的な認識とは異なり、コンシャマはパッチ以前でさえアグロドルイドに勝てていなかったし、パッチ後もそうでないことは確かだ。コンシャマが倒せるまともなメタデッキは、《始原の波》で倒せるナーガプリーストと祝福プリーストだけである。 
    • つまり、基本的にコントロールシャーマンは強いデッキに勝てないのだ。では、なぜラダーのほとんどで勝率がプラスなのか? それは、デモハン、パラディン、ウォリアーといった、非常に弱いクラスに対してよく勝っているからだ。彼らは今週バフの宣伝のためにプレイ数が増えた。もし悪いデッキがフォーマットから消え始めたら(大方そうなるだろうが)、コントロールシャーマンはさらに悪化し、失敗した実験をより早く放棄した現在のトップレジェンドと同じようになることだろう。《降雪の守護者》のナーフを補う大発見がない限り、コントロールシャーマンがラダーで真剣にメタを争う時代は終わりを告げる。
  • ハンター
    • ハンターはシャーマンと似たような問題に悩まされている。フェイスハンター獣ハンターはどちらも数字上はまともな勝率を示しているだが、それは彼らがひどいデッキを罰することが出来るためである。そのため、特にラダー上位では強いデッキに勝つことができず、すぐに姿を消してしまっている。
    • エストハンターは、何らかの形で定着する可能性が高い。メイジの人気もあって、レジェンドへの上りとしては非常に優秀な性能を持っている。骸骨メイジ、ビッグスペルメイジ、クエストプリーストへのカウンターとして有効。問題は、これらのマッチアップではランプドルイドも同様に効果的であり、ランプドルはクエストハンターを完全に破壊してしまうことだ。ならば、なぜクエストハンターをプレイするのでか? レジェンドへの上りでアグロデッキが主流であることが、クエストハンターがランプドルよりも良いパフォーマンスを発揮する理由である。インプウォーロックとアグロドルイドに対しては比較的五分に近いマッチアップを持っており、これらのデッキがあまり人気でないときは、ランプドルの方が数マイルも有利になる。トップレジェンドではランプドルとローグの人気が高いため、クエストハンターは特に弱くなっている。
    • 先週のバランス調整の影響で、将来の調整がより難しくなるであろうポイントはこのクラスにある。クエストハンターは今は無害に見えるかもしれないが、エドウィンローグとランプドルイドが共にナーフされた場合、クエストハンターが台頭して「新たな問題」となる可能性がある。
  • デーモンハンター、ウォリアー、パラディン
    • デーモンハンターのデッキは良くない。一つくらいは競争力があるという一般的な認識とは裏腹に、「悪い~とても悪い」の間のデッキしかない。断末魔デモハンは、このクラスが持っているものの中で最も機能するものに近く、レジェンド以外でTier3の勝率だが、来週には低下しそうだ。もしあなたが新しいフォーマットで競いたいのであれば、デモハンを選ぶべきではない。
    • 激怒ウォリアーはある程度評価できる。バフのおかげでかなり良くなったが、プレイアブルな状態からは程遠く、全体の勝率を8%上げたにもかかわらず、Tier4の奥深くに沈んでしまっている。このレポートでは、現在の統計が示しているものよりも優れている可能性のある、ある特定のビルドを取り上げる。奇跡を期待してはいけないが、激怒ウォリアーは……「わずかに」プレイアブルになれるかもしれない。
    • パラディンはバフされたのに、なぜか悪化した。デモハンとウォリアーがどん底から少し前進した一方で、パラディンどん底に頭から飛び込んでいる。バフされたカードの多くは”釣り”のように思える。プレイヤーは騙され、惑わされ、迷い、暴走し、そして完全に欺かれたのだ。このクラスは今やゲーム内で最悪のクラスであり、その差は歴然としている。

クラス別分析

ローグ

 エドウィンローグは高レベル帯では非常に強力で、プリーストをプレイしない限り、カウンターするのは非常に難しいように見える。ゲーム中盤の吹き飛ばしには非常にイライラさせられるし、デッキを引ききる能力があるため、盤面上の脅威をすべて片付けることができたとしても、その度を越した直接ダメージを凌ぐことは難しい。

 このデッキはバランス調整の前からその姿を見せ始めていたが、当時はまだ洗練されたものではなく、現在のようなパワーレベルには程遠いものだった。重要なのは、《隠蔽の帳》を最も重要なミニオンのみ(エドウィン、ノール、ドラカ)のサーチに特化させることで、最大限悪用することだ。つまり、ダイオウガニはカットされ、4マナのスキャブスはこのデッキリストのどこにも存在しないはずだ。

 さらに、私たちはエドウィンが可能な限り最大の吹き飛ばしターンを生み出すようにしたいので、カードを連鎖させ続けるためにデッキのマナカーブは非常に軽量である必要がある。《影業師スキャブス》は、エドウィンがこれほど強力で、これほど安定して引けるのであれば、もはや意味をなさないだろう。

 最後に、《凶悪なる一撃》を提唱したい。これほど多くの直接ダメージを持てば、対戦相手がローグの猛攻をしのぎ切ることは困難になる。たとえレナサルや堅いアリバイ、大量の凍結効果を持っていても、メイジがこのデッキを確実にカウンターできないでいる理由の1つがこれだ。ドラカとバーストだけで死に至る。30枚目のカードは死角からの一刺しのようですが、他の選択肢も悪くない(シルバーリーフの毒、ちょいと拝借!など)。

ローグ:クラスレーダー

『凶悪なる』エドウィンローグ

煙幕・爆弾ローグ

ドルイド

 ランプドルイドは、かなり複雑な洗練のフェーズを進み続けている。アグロドルイドが出現し、再び守りの姿勢に追い込まれる前には、欲張りモードに入ろうとしていた。今回紹介する構築は、アグドル・マッチアップの増加に対抗するもので、《礁のドルイド》と《連爆の魔術師》で盤面をクリアする。《エルーンの巫女》は前回のレポート以降にプレイ数を伸ばしており、《ナーガの巨人》との相性も良いようだ。

 アグロドルイドは、ローグへの妥当なマッチアップを維持しつつ、ランプドルイドへの最強のカウンターであるため、このフォーマットで最高の性能を持っているように見える。このデッキの確立された構築は非常にクリーンで、信じられないほど安価に見える。レジェンダリーもエピックもない。1560ダストである。これぞバリューだ。

ドルイド:クラスレーダー

巫女・ランプドルイド

伝令・アグロドルイド

メイジ

 骸骨メイジは、パッチ後のメタではローグの台頭により、レナサルの運用が大いに推奨されている。凍結効果だけでは不十分であり、相手の盤面外ダメージを凌ぐ必要があるため、追加のヘルスが非常に重要である。レナサルは防御面でも強く、ブリザードや堅いアリバイといった、このマッチアップや他のいくつかのマッチアップ(アグロドルイドなど)で重要な生存性オプションをより多く装備することができる。

 今回紹介した構築は、ラダーに持ち込むことができる最強かつ最もバランスのいいリストのように見える。《深海の喚起師》/ヨウム/ルーンのパッケージは新フォーマットで非常に価値があるように見える。ミラーマッチでは《骨々ドカン》馬鹿げた強さを誇るため、ヨウムはミラーで重要な存在だが、ドルイドたちに対してもヨウムは非常に重要。マスト採用枠となった。

 ビッグスペルメイジでは、ブランを抜いて連爆の魔術師を入れるという調整を施した。アグロドルイドの台頭により、魔術師はますます重要性が高まっている。

メイジ:クラスレーダー

XL・骸骨メイジ

内殿・ビッグスペルメイジ

プリースト

 プリーストはパッチ後、うまくいっているように見える。しかし、プリーストのデッキはどれも極端に偏ったマッチアップスプレッドを示しており、特に安定したものがない。良い対戦相手を引き当てないと苦しむことになる。

 エストプリーストは膨大なヒーリングと大量除去のオプションを持つため、エドウィンローグを破壊する。隠れ身を持った幽霊を一掃できる”非・選択型”除去を持ち、ローグの直接ダメージをすべてしのぎ切ることができる。

 《密言・崩》はこのマッチアップの主役で、一般的な構築で1枚しか採用されていないのは少し困惑する。2枚採用するということは、《光が!灼ける!》を採用することの重要性が減るということでもある。《不死のアミュレット》は少し物足りないように見えるので、《ライトモーのネザードレイク》がより安定して起動できるよう、追加の影呪文を採用したほうがいいだろう。これは特にアグロドルイドに対して重要である。

 ここでは、2つの良い選択肢を見つけた。《なりすまし》はレイトゲームのマッチアップで有望であり、《貪蝕の疫病》はより速いマッチアップで強いものの、3ターン目に使えない可能性がより高い。

 祝福プリーストエドウィンローグを破壊できるのは、カモにされる前に、自分がズルをせよという原則に則っているため。ローグはプリーストの巨大なパワーターンに対処する能力を持たず、プリーストはスノーボールを立ち上げるのが早い。《超越者の恩寵》がプレイされて巨大な挑発が生み出された瞬間、ローグはゲームから締め出される。

 このデッキはその不安定なマッチアップ分布のせいで非常に一貫性がないものお、《意志収束》を採用することでメイジに対して大きな助けとなる可能性があることに気づいた。このデッキでは役に立たず、ゲームプランに何の影響も与えない《必死の祈り》をカットすれば、簡単にそのためのスペースを確保することができる。

 ナーガプリーストに変更はない。《ナーガ校の先生》はもちろん強い。

プリースト:クラスレーダー

ローグスレイヤー・クエストプリースト

恩寵・ナーガプリースト

恩寵・祝福プリースト

ウォーロック

 図書室のナーフやメタの変化の結果、インプウォーロックは軌道修正されつつある。ウォーロックは序盤のスノーボールに頼るだけでなく、しっかりとした終盤のプランを確立する必要があるため、《海の巨人》ビルドはもはや十分とは言えない。ミラーもずっと人気がないので、できるだけ早く盤面を生み出すことを優先する必要はない。

 《デナスリアス》ビルドは、現在もこのデッキの強力な方向性である。《生贄の魔導書》がこのデッキに採用され始め、これまで見てきたすべてのインプウォーロックと同じように、良い感じにフィットしている。アグロドルイドの人気が高まるにつれて、より良いものになるだろう。そのために《血盟のインプ》を抜いた。この構築は全体的に最強で、ランプドルイドに抗うためには最良のビルド選択。

 呪いビルドはパッチ前と比較して良くなっており、代替案としては堅実なほうだと考えている。メイジとプリーストに対して強くなり、その代償としてランプドルイドとローグに対して弱くなる。このデッキには2つの道筋がある。1つ目は、ヴォイドウォーカーと胡散臭いバーテンを採用する方向。これは、盤面を通してより多くの圧力をかけるのに役立つ。もう1つの道は、《ブラン》《タムシン》と《ナスレズィムの接触》を採用することです。これは呪い生成を最大化しようとするスローな方向へとデッキを進める。呪いインプウォーロックは総合成績は劣るものの、マッチアップの偏りは少ないため、現在の偏ったスタンダード環境では、プレイ体験がより良く「感じる」ために人気があるのだと考えられる。

ウォーロック:クラスレーダー

デナスリアス・インプウォーロック
呪い・インプウォーロック

シャーマン

 コントロールシャーマンは《降雪の守護者》に残酷なナーフを受け、メタ候補からしっかりと蹴落とされてしまった。現在このデッキは、見た目上の数字は悪くないが、真に強力なデッキとの相性が悪く、プレイされる理由がないという、アイデンティティの危機に陥っている。新たな発見がない限り、メタはこのデッキに対してより敵対的になり、このデッキはさらにパワーダウンしていくことだろう。

 このデッキはイノベーションも乏しいが、はっきりしているのは《降雪の守護者》がかろうじてプレイ可能な性能を持っているということだ。一方、《守護者》と《ダンジョニア》をカットする実験では、今のところ大きな成果は得られていないようだ。今回は、その代わりに《ワイルドポーの洞窟》と《汚物の処理係》を追加したMeatiの型を紹介したい。これらのカードはそこそこだが、この構築は数の多いマッチアップにおけるシャーマンの問題を解決していない。重要なデッキのほとんどに有利がつけられないのだ。

シャーマン:クラスレーダー

XLコントロールシャーマン

ハンター

 ハンターはあまり発展していない。フェイスハンター獣ハンターは確立されたビルドをそのまま使用している。エストハンターは鹿の精霊のナーフを受けて、野生精種パッケージを追加する動機が薄れている。このクラスはレジェンドになるまでの間はかなり強力だが、その後は大きく落ち込んでいる。今までにもよくあることだし、その理由もすでに説明した通りだ。

ハンター:クラスレーダー

野生精種・クエストハンター

巻き添え・フェイスハンター

デヴォーラスリアス・獣ハンター

デーモンハンター

 デーモンハンターでは、様々な対処が行われている。このクラスは競争力があると思い込んでいるプレイヤーもいる。実際はそうではない。このクラス内のすべてのデッキが、非常に残念に見える。最も競技性に近いデッキは断末魔デモハンだが、それでもローグに対して小枝の如く折れ、クエストプリースト以外のメタデッキに勝てないとなると、とても競技性からは遠い存在に感じられる。ラダーの下位ランクではややプレイアブルであり、それ以上はない。

 それ以外のデーモンハンターデッキに関しては、ランキングの通りだ。プレイできるものはない。

デーモンハンター:クラスレーダー

遺物・断末魔デモハン

ウォリアー

 激怒ウォリアーはより良くなったように見える。かつては36%の勝率を誇っていたのだから良くなって当然かもしれないが、バフ後でも十分ではない可能性が高い。最も有望な方向性は、FunkiMonkiによるもの。笑顔の相棒と《ドレッジャーの下働き》はゲーム序盤のスノーボールに貢献し、《大荒野の鍛冶屋》と《満力の斧》で盤面バフを担う。7マナ枠ではリモーニアよりもロカラのほうが優れている。

ウォリアー:クラスレーダー

決して酷くはない激怒ウォリアー

パラディン

 パラディンは今やゲーム内で最悪のクラスとなった。バフはどこにも繋がらないウサギの巣穴のようなものだった。シルバーハンドの新兵シナジーは時間の無駄のように見える。伯爵夫人バフは重要な役割を果たさなかった。パラディンは、ただ盤面にミニオンを吐いて、ハースストーンの真剣勝負に勝つことを期待する脳筋クラスのまま永遠にいるべきなのか、考える時が来たのだろう。これは出せるスタッツの数が非常識な時にしか機能しないし、その場合でもほとんど誰も気にしないようだ。

 パラディンは『種族地獄』に陥っている。説得力のある勝ち筋が必要だ。ピュアパラディンデッキよりも、中立オンリーのデッキのほうが強いということになりかねない。少なくとも、レナサル、ブラン、ケルサス、デヴォーラー、デナスリアスを使えるのだから。ではパラディンの強みとは……?

パラディン:クラスレーダー

残念ピュアパラディン

今週のメタブレイカ

 我々は以前にもこの歌と踊りを踊ったことがある。ランプドルイドが台頭し、強くなり、フォーマットを大きく歪めたとき、最も極端なやり方で盤面を溢れさせる戦略をとる以外に対抗する余地はほとんどない。一方、インプウォーロックドルイドに効果的に答えようとしているが、エドウィンローグに妨げられている。

 ありがたいことに、アグロドルイドはここ数年の中で最も安価なトップティアデッキだ。レジェンドカード1枚分よりも安いダストで、仕事ができる。狩りを楽しんでくれ。

アグロドルイド

 お疲れ様でした

 

「ディスコ・エリジウム」っていうゲームがめちゃくちゃ面白い。なんかTRPGのシステムに似せてるらしいんですが、TRPG知らなくても楽しいです。インディーゲー好きとか海外小説好きの方なら確実にハマると思います。英語版が出てから日本語版が出るまで3年かかったみたいです。これ翻訳した人マジですごい。