vS245(ナスリア城⑧・2022/10/28)雑翻訳
ベンブロード痩せすぎて病気かと思った
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クラス使用率解説
ローグの状態は、まるで新拡張開始時のようだ。様々な戦略が爆発的に見つかっている。ほぼすべてのアーキタイプに、同じくらい実行可能なビルドが2つずつある。ミラクルローグの新しいヴァリアントや、サメローグの新しいアプローチが、波紋を広げている。泥棒ローグや秘策ローグも新しいカードで実験しているし、爆弾ローグでさえ動きがある。すべてのローグデッキがかなりスキルを必要とするため、どれもがトップレジェンドに高密度に集中している。
インプウォーロックはほとんどのプレイレベルで最も人気のあるデッキで、トップレジェンドでのみ、泥棒ローグに次ぐ2位に落ち込む。この小さな落ち込みは、このランクにミラクルローグ系が流入していることが原因かもしれない。ウォーロックは基本的にミラクルローグが苦手。
ランプドルイドは減少し、アグロドルイドはプレイ数が少し増えている。これは、ハンターのナーフの余波によってランプドルイドの得意マッチが減ったため。
メイジがやや減少しているのが分かるが、これはコントロールパラディンの増加によるものと思われる。これに対応して、骸骨メイジのプレイヤーは、対パラディンを積極的にメタるようになっているようだ。
遺物デーモンハンターでは、プレイ不可能なビルドへの固執的な現象が発生しており、弱いビルドのほうがむしろ増えつつある。これはデッキの成績に大いに悪影響を及ぼしている。アグロデモハンでは、プレイヤーがこのデッキは問題ないと気づいたためか、わずかな増加が観察される。
プリーストでも、ローグの縮小版のような現象が起きている。多くの異なる戦略があるが、ただしプリーストの場合は、それらのビルドがとっくに解明され洗練されている。祝福(ミラクル)プリーストはトップ・レジェンドでわずかに減少している。ナーガプリーストの増加は微々たるもの。クエストプリーストは泥棒プリーストより人気が高いようだ。
コントロールパラディンのプレイが増加し、変貌を遂げている。数人のプレイヤーの成功を受け、新しい獄吏王のビルドが登場し、先週登場したばかりの頃のビルドとは明らかに異なっている。ミラクルローグと祝福プリーストに対してハードカウンターが可能なことから、パラディンは多くの尊敬を集めている。
ビーストハンターはラダーで非常に目立つ存在だが、高レベルのプレイヤーは少し無視し始めている。コントロールシャーマンは一般的に皆に無視されている。ウォリアーは激怒(自傷)ウォリアーの能力の高さにもかかわらず、あまり見かけない。
パワーランキング解説
現在のメタは非常にバランスが良く、多様性に富んでいる。インプウォーロック、ビーストハンター、ナーガプリーストはレジェンドへ昇るためのベストな選択肢だが、他にも充分に戦えるデッキがたくさんある。実際、どのクラスにもダイヤモンド・ランクだけでプラスの勝率を示すデッキがあるだけでなく、レジェンド・ランクでさえもプラスの勝率を示すデッキがあるのだ。ただし、トップレジェンドのメタは、誰にも理解されない。ただ一つのデッキが他より少し強いように見えるが、ほとんど誰もそのデッキをプレイしようとはしない。競技的な選択肢は驚くほど豊富に存在する。これは、今週末のメジャー・トーナメントに理想的な環境だ。
- ローグ
- 泥棒ローグは良くなっている。理由の一部はメタによるもの(ランプドルイドと遺物デモハンの衰退)だが、一部はカードの選択によるものである。最近このアーキタイプに登場し始め、とてもとても良さそうなカードが1枚ある。詳しくはクラス別のセクションで。
- ミラクルローグの性能は予想通り、ある程度低下している。高レベル帯では他のデッキがより強くこのデッキをメタろうと狙い始めており、最も顕著な脅威はコントロールパラディンである。それでもこのデッキはまだかなり優秀で、Tier 2は堅い。
- サメローグは、ますます厳しくなる環境にうまく対応できていない。そのプレイ数の増加は、その成績の低下を招いている。これはプレイの難しさにも関係しているかもしれないが、サメ抜きのミラクルローグのほうが優れているだけだと言ってもいいかもしれない。
- 秘策ローグは消滅の運命を拒絶した。どういうわけか、このデッキは当初、最高のカードが入っていない状態で登場していたのだが、これを入れたことによってデッキもずっと良く見えている。パラディン・プレイヤーはこのデッキを嫌っている。
- 爆弾ローグについては十分なデータがないが、多分、おそらく、これもトップレジェンドでTier2の性能を発揮する可能性が高い。
- ウォーロック
- インプウォーロックはレジェンドへの登りで人気があり強力だが、かつてのビーストハンターのような狂気的な強さではない。いくつかのランク帯で上位を占めるのは妥当なくらいのデッキと言える。注意してほしいのは、別にミラクルローグや祝福プリーストを自在に操れる高レベルのプレイヤーでなくとも、インプウォロをカウンターするのは可能だという点。ナーガプリーストや激怒ウォリアーなど、十分に活用されていないカウンターデッキが存在している。
- ドルイド
- ランプドルイドは少々厳しい状況にある。そのマッチアップ分布は、どのレベル帯でも芳しくない。特に、アグロデッキが増えてくるダイヤモンド上位では苦戦している。防御的にデッキを構築することでより良い結果が得られると思うが、それでも決して素晴らしいものではない。
- アグロドルイドは、このフォーマットでは持っていて損はない。インプウォーロックの影に隠れてしまっているが、非常にクラフトコストが安価でありながら、ラダーのどこでも良い結果を出している。
- メイジ
- 骸骨メイジはラダー全体を通して非常に安定した性能を持っており、さらに柔軟性も高く、レジェンド・トップでいくつかのマッチアップ成績を向上させている。
- ビッグスペルメイジはプレイレベルが上がると戦績が悪化するため、スキル上限が少し低くなっていることがわかる。レジェンド外のランクでは先週に引き続き、骸骨メイジよりも強い。
- 秘策メイジはまだ大丈夫。
- デーモンハンター
- 遺物デモハンは見た目よりも強い。フェルとのハイブリッド構築を使えば、あらゆるレベル帯でTier 2になる。ただし、現在このアーキタイプは悪い構築の餌食となっている。本当はコントロールパラディンに対する最高の解答の1つであり、レイトゲーム戦の王者である。ジェイスを持った遺物デーモンハンターに対して、ゲームを引き延ばして勝てることはほとんどない。
- アグロデモハンはどのレベル帯でもまあまあ優秀。
- プリースト
- ナーガプリーストはラダーの全てのランクでTier1である。また、トップレジェンドでは唯一の Tier1デッキである。そんなトップレジェンドでのプレイ率は3%未満。他のラダー帯では2%以下。クール、実にクールだ。
- 祝福(ミラクル)プリーストはメタに狙われている。ナーガプリーストと違って、コントロールパラディンのようなハードカウンターに非常に弱い。高レベルでも問題ないデッキだが、マッチアップに依存するのは確か。
- クエストプリーストがトップレジェンドで増加してきている! これもまたマッチアップに依存したデッキだが、そのマッチアップはより関連性が高くなってきている。コントロールパラディン、ミラクルローグ、そして高速なプリーストデッキが増えたことによって、他のマッチアップの恐ろしい弱さを補うほど多くのフリーWINを獲得しているのだ。クエストプリーストは、これらのデッキが十分に普及していない環境では、まだひどく弱い。
- パラディン
- コントロールパラディンは、ミラクルローグ/祝福プリーストのマッチアップで繁栄しており、堅実な洗練の恩恵もあって強く見えているが、過度に強力というわけでもない。間違いなく、このデッキに対する強力なカウンターデッキはいくつか存在する。《平等》のおかげで”吹き飛ばし系”デッキ(ミラクルローグなど)を抑えているが、先週より洗練された《獄吏王》の強力なレイトゲーム戦略でさえも、除去や妨害によって複数のクラスから返り討ちにあう可能性がある。この環境の中でも健全なデッキと言えるだろう。
- ハンター
- ビーストハンターは、先週から性能が後退しているようには見えない。そのマッチアップ分布はバランスが良く、メタの変化にも強いので、今後も好調を維持する可能性が高い。
- シャーマン
- コントロールシャーマンはもっと尊敬されるべきだろう。コントロールパラディンの台頭により、その妨害プランは獄吏王のレイトゲーム戦略に対して非常に有効であるため、成功できる好位置につけている。遺物デーモンハンターとランプドルイドの衰退も助けになっている。
- ウォリアー
クラス別分析
ローグ
泥棒ローグは《不審な侵入者》の増加のおかげもあって、性能が向上している。侵入者は、マエストラの変装を解かず、ノールを軽くし、隠し禁制品で繰り返せる防御的な秘策を提供し、デッキ内の秘策は4枚という小さなパッケージを維持しつつ《不気味な墓穴堀り》の起動を助ける、ゲーム序盤の堅実なボディとなる。また、シャドウステップの対象としても妥当である。このデッキにとって完璧な2ドロップ。枠を譲るカードは《釣りバカフィッシン》がいいだろう。
先週、シオターはこのデッキの中で最悪のカードに思われた。今週はコントロールパラディンでの獄吏王の増加によって、少しマシになった。泥棒ローグは対パラディンでシオターなしでもうまくやれるが、もしパラディンがたくさん出てくるようなら、シオターはフィンレーの代わりにデッキに入れることができる。
秘策ローグは絶対にダイオウガニを運用すべきである。このデッキの中で最高のカードの1つであり、成績に大きく影響する。ドラカを最大限に活用するのは難しいので、6枚の秘策を維持して、ドラカをカットするのがベストかもしれない。罪石の墓地も、このデッキで使われることはなかった。
J_Alexによる新しいミラクルローグのヴァリアントは、ノールをカットし、逃げ足とエドウィンの両方を採用し、ポスト乗り乗りダンサーとフロストウルフの戦将を合わせることで競争力を高めている。この構築は、このアーキタイプの”カード出しまくりターン”をさらに強烈なものにすることができるようだ。エドウィン/マエストラ構築より特別に優れているというわけではないが、この2つは僅差であり、逃げ足/マエストラ型は3番手についている。
サメローグは、エドウィンをカットした構築では逃げ足がドローエンジンとして競売人より良い仕事をするため、競売人は不要。これは、一刺し/強要ではなく、影渡りの扉とブラックウォーター・カトラスを採用できるということでもある。RobotWizardは今でもエドウィンを愛用しており、最も人気のあるヴァリアントであることに変わりはないが、現在のところ逃げ足の方がいくらか有利であると思われる。逃げ足型の方がプレイが簡単なようだ。逃げ足型の方が強い可能性もある。逃げ足はプレイが簡単かつ強いのかもしれない。まあ、確かなことは言えないけどね。
爆弾ローグはトップレジェンドではちょっとした眠れるデッキかもしれない。《仮面の酔客》構築は、少し注目を得ている。バーン型のリストに比べてもパワーは低くない。
エドウィン・ミラクルローグ
逃げ足・ミラクルローグ
ノール抜き・ハイブリッド・ミラクルローグ
エドウィン・ミラクル・サメローグ
逃げ足・ミラクル・サメローグ
ウォーロック
インプウォーロックはただ強い。インプ抜きの呪いウォーロックはダメ。クエストウォーロックも強くない。
抵抗は無駄である。諦めて我々と一つになるのだ……
ドルイド
「欲張り」を効果的に罰することができる現環境において、ランプドルイドに欲張る余裕はない。今は明らかに、防御的な構築の方が強い。
メイジ
最近の骸骨メイジでは、ブランやフィンレーの代わりに《粉砕波》やクサリヘビを採用する傾向にある。これは、獄吏王コントロールパラディン、ミラクルローグ、祝福プリーストをメタるための変化。これらのカードは確かにこれらのマッチアップでかなり劇的に役立つが、これらの対戦相手の多いトップレジェンドでのみ、この構築を実行するほうがよい。
デナスリアスは40枚ビッグスペルメイジとかなり相性が良いようだ。30枚構築に入れても十分通用しそうなほどだ。
デーモンハンター
遺物デモハンでは、フェル型よりも強いヴァリアントは存在しない。フェル型を使うか、さもなくば負けを増やすかである。唯一の自由度は、最後の2枚のスロットである。
プリースト
プリーストデッキは長い時間をかけて洗練され、固まってきており、今週はあまり発展していない。ナーガプリーストは間違いなくゲーム内で最高のデッキだが、ほとんど誰も気にしていない。クエストプリーストは、いくつかの新興デッキをカウンターできる能力を持っているため、トップレジェンドで波を起こしている。
パラディン
コントロールパラディンの新しい獄吏王ビルドは、このアーキタイプのカード選択を見直す機会を与えてくれた。MeatiとTicTacによる注目の構築は、Thijsの最初の構築と比較して、より強固な基盤を提供しているように見える。以下は、我々が気付いた点。
《ストーンハースの擁護者》は《呼び鈴》と組ませるとより良くなる。しかし、それぞれのカードが単独ではプレイ不可能であり、組み合わせることでようやく機能する。呼び鈴は擁護者の能力で引きたいので、決して開幕の手札に入れないようにしたい。
神聖の呪文を《平等》のみにすることで、《塗油の騎士》を運用することが可能になる。これで《擁護者》の分を差し引いても《平等》が実質4枚になる。《裁判所命令》と獄吏王があるため、《平等》を2枚とも見つけた後に《騎士》を引く可能性は低い。レイトゲームになれば、焼かれるかデッキの底に沈むかのどちらか。
確かにフェイリンは獄吏王の後にプレイするのに良いカードだが、《光の王ラグナロス》はもっと良いカードであり、獄吏王の後の報酬カードは多すぎる必要はない。ラグナロスとレノのダブルヒーリングにより、聖巻き寿司の採用重要性も低くなった。
3マナ枠に関しては《泥生まれの下僕》と《宝物の警備兵》の間でちょっとした論争がある。ゲーム全体を通して見ると、《下僕》の方が優れている。より良いスタッツで序盤の盤面を争いつつ発見する能力は、特に獄吏王/裁判所命令のデッキのおいては1ドローよりも重要。その差は大きくはないが、確かにある。
《トーチカの軍曹》は《熱狂する火霊術師》よりもずっと良い印象を与え続けている。私たちはこのカードを2枚運用し続けたい気持ちでいっぱいだったが、獄吏王パラディンが最も得意とするランク帯にはインプウォーロックがそれほど多くない。ミラーと、ミラクルローグにより強くカウンターするために、3ドロップ(スコーピット/下僕)を1枚抜いてクサリヘビを採用することもできるだろう。連爆の魔術師は、切るには惜しい。
獄吏王抜きのデナスリアスビルドに変更はない。獄吏王構築と比較して、インプウォーロックやビーストハンターのような速いマッチアップでは全体的に優れている。またミラクルローグは《不気味な墓穴掘り》であなたの獄吏王プランを崩壊させるため、デナスリアスのほうがローグに対してより優れている。獄吏王ビルドはミラーや、ランプドルイドや骸骨メイジのようなレイトゲームのマッチアップで、より脅威的なキルプランが必要な場合に優れている。
デナス・コントロールパラディン
獄吏王・コントロールパラディン
ハンター
ビーストハンターはラダーを通して良い印象を与え続けている。バランス調整は、競争力をしっかり維持したまま、そのパワーレベルを絶妙に引き下げることに成功した。推奨ビルドは既に洗練され尽くしているので、変更はない。
バランスのいい・ビーストハンター
タランチュラ・ビーストハンター
シャーマン
コントロールシャーマンは、ナーガプリーストに次いでこのフォーマットで2番目に過小評価されているデッキかもしれない。コントロールパラディンに対する解答としてもいい感じだ。このフォーマットにはたくさんの選択肢があるので、少し「古い」デッキはなかなかプレイされないのかもしれない。
ウォリアー
ウォリアーは死んだクラスにしか見えないかもしれないが、激怒(自傷)ウォリアーはラダー昇りでは完全に有効である。ただ、戦略の幅がやや限られているように感じる。
今週のメタブレイカー
フォーマットに何らかの影響を与えると騒がれている24.6パッチを間近に控え、メタはかなり良い感じになっている。新拡張の発表も目前に迫っており、ハースストーンにとってエキサイティングな時期となっている。
今週もナーガプリーストをプレイするように伝えつつ、クエストプリーストがトップレジェンドでかなり効果的になり始めていることを強調しておこう。
お疲れ様でした