虚無層

exit from society

vSワイルド32(ナスリア城・2022/11/14)雑翻訳

 ネトフリの「ギレルモ・デル・トロの驚異の部屋」面白かった

https://www.vicioussyndicate.com/wild-vs-data-reaper-report-32/

クラス・アーキタイプ使用率

クラス・アーキタイプ使用率グラフ

 プリーストはワイルド・フォーマットで最も多いクラスであり、ラダー全体で20%近いプレイ率となっている。この高いプレイ率は、主にレノプリーストビッグプリーストの2デッキに集約されている。レジェンド帯に入るまでは、この2つの使用率は拮抗しているが、レジェンド以上になるとビッグプリーストの使用率が劇的に低下していく。神授の霊力プリーストアグロ影プリーストがごく僅かに存在し、影プリーストはトップレジェンドでわずかに増加する。

 ローグはラダーが上がるにつれて増えていく。ダイヤモンドランクでは、海賊ローグが最多のローグデッキ。レジェンドでは、ラクルローグ亡霊ローグが顕著に増加し、さらにレジェンドトップになるとさらに増える。トップレジェンドでは、ローグが最多クラスでプレイ率は20%以上、ミラクルローグが最多デッキの1つでプレイ率は10%に近く、海賊ローグと亡霊ローグは5%程度にとどまっている。

 ラダーのどこであっても、シャーマンはほとんど2つの非常に目立つアーキタイプで構成されている。偶数シャーマンシャダウォックシャーマンだ。

 メイジはラダー全体で安定した人気を誇っており、全てのランク帯で主に秘策メイジがプレイされている。エストメイジはダイヤモンド4以上のランクで2位に甘んじているが、トップレジェンドでは増加傾向にある。

 ドルイドは様々なアーキタイプが存在するため、ラダーでドルイドに出会っても、何が出てくるかわからない。翡翠ドルイドの現代版である、《滴正手続き》を搭載したファティーグ重視のデッキは、ドローエンジンとしてだけでなく、翡翠の偶像によるファティーグ耐性により、対戦相手のみを追い詰める。レノドラゴンメックトゥーンなど、様々なスタイルのフィニッシャーを選ぶプレイヤーがいる。また、《滴正手続き》と一緒に《生け垣の迷路》《ヒトリヨガイ》や《コールドライトの託宣師》を入れて、より強烈なミル/ファティーグに特化したゲームプランを試しているプレイヤーもいる。

 高レベルのプレイで真剣に取り組まれている最後のクラスはウォーロックドルイドと同様、このクラスは多様で、出会っても何のデッキかわからない。このクラスにはずっとプレイされている4つのアーキタイプがある。レノウォーロック呪いウォーロック、より伝統的なデーモンに特化したコントロールウォーロックメックトゥーンウォーロックである。低ランクでは、スタンダードからインプウォーロックが流出している傾向がある。

 パラディンとハンターはラダーである程度はプレイされているが、ダイヤモンド4以降ではプレイヤーの興味を引くことができず、苦戦している。パラディンは主に新兵パラディンアーキタイプが中心で、タックスパラディンメックパラディンにも手を出している。ビースト(ビッグではない)ハンターはハンタープレイヤーの興味を引く主要なデッキであり、トークン獣と《飢えたハゲタカ》のパッケージを搭載している。

 海賊ウォリアーはワイルドにおけるウォリアークラスの主要なアイデンティティであるが、レジェンドに進むにつれてウォリアーはほとんど存在しなくなる。デーモンハンターはラダーのどこにも居場所がないように見える。

パワーランキング解説

マッチアップ別・勝率分布

ワイルド・パワーランキング

  • プリースト
    • レノプリーストはラダーを上がるにつれて成績が向上し、そのピークとなるトップレジェンドではTier1。このランク帯で2番目に人気のデッキとなるミラクルローグに有利なマッチアップであることが大きな要因。レノプリーストは特にドルイドとメイジに対して劣悪なマッチアップをいくつか持っているため、その成功はミラクルローグの継続的な成功に依存している、ということは注目すべき点である。
    • ビッグプリーストはラダーの大部分において、ゲーム内で最も強いデッキの1つであるように見える。しかし、トップレジェンドになると勝率が50%近くまで落ち、これはこのランクで亡霊ローグやクエストメイジなどのコンボデッキが増加してきた結果である。また、ビッグプリーストは、レノプリーストに対する不利なマッチアップを含め、高ランクでマッチアップが悪化する傾向がある。
    • レナサル以降、多くのプレイヤーがアグロ型の影プリーストを諦めたようだ。しかし、スタンダードと同じで、レナサルはアグロデッキを全く殺してはいない。実際、影プリーストの厳しいマッチアップはヘルスが30点のデッキに対してであり、ヘルス40点の対戦相手は除去やレノをあまり安定して見つけられないので、世界の終わりというわけではない。影プリーストは様々な戦略に対して非常に充実しており、あらゆるレベルのプレイでTier1に位置する。
  • ローグ
    • ラクルローグは、ワイルドのトップレジェンドで最高のデッキ。非常にスキルを必要とし、高レベルのプレイになるほど、多くのマッチアップでその成績を向上させる。しかし、これにはいくつかの強いカウンターが存在し、プレイヤー間で確立されているものもあるが、まだ見つかっていないものもある。
    • しかし、ミラクルローグはワイルドで最も難しいデッキではない。亡霊ローグは最も高いスキル上限を示すデッキであり、トップレジェンドになるとその性能は劇的に向上する。亡霊ローグはミラクルローグのカウンターとして優秀なレノプリーストやシャダウォックシャーマンに対しては良いパフォーマンスを発揮するが、秘策メイジや偶数シャーマンなどの高速マッチアップでは劣っている。レイトゲームの”ガラスの大砲”。
    • 海賊ローグはレジェンドへの登りではTier1で非常に優秀であり、レジェンドではTier2まで落ち込む。高レベルでは最強デッキたちに負ける傾向がある。ミラクルローグ、レノプリースト、秘策メイジ、偶数シャーマンなど。
    • 爆弾ローグは人気ではないが、すべてのランク帯で常にTier 2に入っており、成績は良好。ビッグ/レノプリースト、ミラクル/亡霊ローグ、そして遅いウォーロックのデッキに対して良いマッチアップを持っている。
  • シャーマン
    • 偶数シャーマンはすべてのプレイレベルで極めて強力。トップレジェンド以外では文句なしのベストデッキであり、ダイヤモンド5以下での性能はとんでもないものだ(ブロンズ~プラチナでWR60%程度)。このデッキに対するカウンターはあまり多くない。レノウォーロックやシャダウォックシャーマンといった、トーテムの脅威の波を食い止めたり除去したりできる、非常に強力な防御の殻に頼らざるを得なくなる。
    • シャダウォックシャーマンは高ランクのブラケットで指数関数的に向上し、トップレジェンドではTier 1に近い。これには2つの理由がある。1つ目は、このアーキタイプは非常に洗練されていないため、高ランクでは”最適な”ビルドがより人気を博しているということ。もう1つは、ミラクルローグに対する非常に優れたカウンターであること。
  • メイジ
    • 秘策メイジはほとんどのランク帯で偶数シャーマンに次ぐ2番手でありながら、非常に異なるマッチアップ分布を見せている。秘策メイジはワイルドの低速で防御的なデッキを非常に得意とする。一方で、妨害秘策を回避し、大型を素早く盤面に展開できるデッキには苦戦を強いられる。ビッグプリースト、偶数シャーマン、ミラクルローグなど。
    • エストメイジは高ランクになればなるほど良くなるが、決して良すぎるということはない。このデッキは、圧倒的に優位なマッチアップが遅い戦略で、ひどいマッチアップが速い戦略と、非常に両極端なデッキである。
  • ドルイド
  • ウォーロック
    • ウォーロックデッキはラダー全体を通してTier 3に留まる傾向がある。レノウォーロックはローグデッキとのマッチアップが強く、トップレジェンドではTier 2に入る。獄吏王はメックトゥーンウォーロックのパフォーマンスを破壊しているので、このアーキタイプに関連するデータは理想的ではない。呪いウォーロックは改善される見込みがない。
  • ハンター
    • 前回のパッチで複数のナーフを受けたにもかかわらず、ビーストハンターはTier1とTier2の間を行き来しており、十分すぎるほど元気そうだ。確かに以前ほど強力ではないが(以前は偶数シャーマンに近かった)、それでも強力な結果を出すことができる。非常によくまとまっていて、強力な序盤戦と驚くほど長い終盤戦の両方を持ち、レノプリーストのようなデッキを粉砕することさえできる。ビッグプリーストやミラクルローグのスタッツを処理するのに苦労しているようだ。
  • パラディン
    • パラディンは残念な存在に見える。メック新兵タックスパラディンはひどいデッキではないが、素晴らしくもなく、それらをプレイする良い理由もない。このクラスのプレイ率は嘘をつかない。
  • ウォリアー&デーモンハンター
    • 海賊ウォリアーは Tier4 以外にいることができず、デーモンハンターはTier表に参加させるのに十分なサンプル数のデッキを持っていない。激怒ウォリアーはサンプル数が少ないものの、少しは期待できるかもしれない。デーモンハンターはもっと怪しい。

クラス別分析

プリースト

 レノプリーストは光を捨て、ほぼ《暗黒司教ベネディクトゥス》のみを使用するようになった。以前のレノプリーストのリストは、ラザとアンドゥインのペアによって対戦相手を焼き尽くすことに特化していたが、現在のバージョンはよりバリュー中心になっている。初期の実験では多くのスロットを泥棒パッケージに費やしていたが、時が経つにつれてデッキはより巧妙になり、単体の優れたカードに重点を置くようになった。

 レノプリーストは全てのランク帯で高い人気と成功を収めており、レジェンドトップではTier1までも忍び寄る勝率を誇っている。プラチナ以下とレジェンドで最もプレイされているアーキタイプであり、カジュアルなプレイヤーも、熱心なプレイヤーもこのデッキを好む。レノプリーストのマッチアップは盤面を取るデッキに対しては堅実だが、そのゲームプランの遅さと盤面外のダメージを止められないことから、まだかなり偏ったものになっている。シオターはかつて助けになっていたが、5マナではナーフ前のイルシアの足元にも及ばない。

 ビッグプリーストはプレイヤーの間で大きな話題となっていますが、その言説が賛否様々である理由が、データから明らかになった。ビッグプリーストはラダーにおいて、ほとんどのプレイヤーにとって最強のデッキの1つ。レジェンド以外では、偶数シャーマンと秘策メイジに勝率で追いつくほどで、プレイ率はダイヤモンド上位で約9%とピークに達している。

 ビッグプリーストの勝率はレジェンドで少し低下し、トップレジェンドではさらに低下している。この性能の低下は、プレイ率の大幅な低下と重なっている。それでも競争力を維持しているが、高レベルのプレイヤーがそのゲームプランをより効果的に処理したり、より早く相手自身の勝ち筋を組み立てたりすることができるため、他のレイトゲーム戦略に対して勝率を失っている。

 アグロのシャドウプリーストは、間違いなく今ワイルドで最も過小評価されているデッキ。全てのランク帯で最高のパフォーマンスを発揮するデッキの1つだが、全体のプレイ率は1%に留まっている。このデッキのマッチアップ分布はバランスが取れていて、ワイルドフォーマットの他の最高のアグロデッキに対してわずかに苦戦しているに過ぎない。プレイヤーはバーン重視の構築をほとんど放棄し、海賊を使うようになった。

 神授の霊力プリーストは印象的ではなかったが、これは構築の改良が不十分だったせいかもしれない。このアーキタイプは呪文中心の構築がほとんどで、もしプレイヤーがこのアーキタイプを手に取るなら、ミニオンを集めた構築を試してみることをお勧めする。呪文型より、多くの可能性を持っているかもしれない。

XLレノ影プリースト

ビッグプリースト

アグロ影プリースト

ミニオン・神授の霊力プリースト

ローグ

 ラクルローグはトップレベルのプレイヤーの寵児として登場し、その人気はダイヤモンド上位からトップレジェンドの間で3倍になる。その勝率はすべてのランクを通して非常に良いが、プレイレベルが上がるにつれてますます良くなり、トップ・レジェンドでは明確にトップの成績になる。拡張初期には、ミラクルローグはマエストラとワイルドポーのノールをプレイしていた。しかし、ポスト乗り乗りダンサーを利用した新しい構築が完全にアーキタイプを乗っ取り、より早く”爆発的ターン”を迎えられるようになっている。

 ミラクルローグにはカウンターがないわけではなく、特にこのフォーマットで最も防御的なデッキのいくつかに苦戦している。いくつかのバージョンでは、脅威を重ね、これらのマッチアップを改善するために《魔力の巨人》を使用していた。これは悪くない選択肢に見える。しかし最良の選択は、重要な”爆発ターン”に大きな影響を与えることができる《景品横取り野郎》であろう。人気のある《フロストウルフの戦将》よりも性能が良さそうだ。

 海賊ローグはレジェンドへの登りで最強のデッキの1つであり、ダイヤ上位で使用率のピークを迎える。レジェンドトップになると、その性能は50%程度まで落ちる。全体的に、このデッキは最新の拡張とミニセットのサポートがゼロであるにもかかわらず、非常によく持ちこたえている。

 亡霊ローグはワイルドデッキの中で最も高いスキル上限を見せる。このデッキはレジェンド以外ではプレイ不可能で、Tier4の勝率を記録している。しかし、レジェンドのトップに到達する頃には、マッチアップが著しく改善され、勝率がプラスに転じている。数回の拡張を経て、亡霊ローグは豊富なドローとマナ・チートを与えられ、そのスピードと安定性が劇的に改善された。プレイヤーはエルフの吟遊楽人を落とし、デッキ内のミニオンの数を最小限に抑え、隠蔽の帳とペテンの安定性を高めるようになりました。現在の亡霊ローグは、我々がこれまで見てきたデータの中で最高の成績を誇っている。

 コンボローグとは違ったテイストのローグを探しているのであれば、爆弾ローグは素晴らしい選択肢である。他のローグリストはワイルドポーのノールを放棄していったが、このアーキタイプにとっては優れた相性で、しばしばゲーム序盤に重要なチップダメージを与えることができる。爆弾ローグは全てのランク帯で競争力があり、亡霊ローグとほぼ同じマッチアップの分布を持っている。構築リストは現段階でほぼ確定している。

ミラクルローグ

海賊ローグ

亡霊ローグ

爆弾ローグ

洞窟ローグ

シャーマン

 偶数シャーマンは絶対的な力を持っている。最新の拡張による豊富なサポートにより、偶数シャーマンはトップレジェンドを除くすべてのランク帯で最高の勝率を誇っており、トップレジェンドでもわずか2番手。このデッキはラダーを上るにつれて着実にプレイ率を上げ、ダイヤモンド以降で最も人気のあるデッキの1つとなった。そのマッチアップ分布は、低速のウォーロックとシャダウォックシャーマンに阻まれるだけである。

 このデッキを使う場合、プレイヤーは非常に積極的にマリガンすべき。《ヨドミノヒバナウナギ》のような平凡なカードがキープされすぎである一方、《彫刻刀》の重要性はいくら強調しても足りないほどだ。構築の面では《バリバリ》と《凍傷》が良い働きをし、最もタフなマッチアップにおいてデッキにリーチを与えてくれる。また、《疾風》もバーストとフィニッシュの可能性を提供する良い選択肢。

 シャダウォックシャーマンの性能はランクによって大きく異なるが、これは構築の根幹的な変更と、いくつかのメタの違いに後押しされたものである。HijoとLorthosが普及に貢献したレナサルシャダウォックの構築では、ツイン=フィンを切ることでマーロック・パッケージを最大限に活用し、より強力なマーロックを安定して引けるようにすることを目的としている。このリストは、強力なドローエンジンのために、ゼンティーモと寒風も使用している。

 これらの構築は最高レベルのプレイで非常に人気があり、シャダウォックシャーマンはTier1に近い位置づけにある。このランク以外では、同じレベルの成功は見られないが、すべてのプレイヤーの間で人気のあるデッキの選択肢であることに変わりはない。

 マーロックシャーマンはレジェンドで姿を消し、ダイヤモンド以下のラダーでわずかにプレイされている。このデッキは競争力はあるが、ほとんどのトップTierデッキに対してかなり不利。これはジャンクデッキ・キラーであり、他のデッキがより洗練されていく中で、居場所を見つけるのに苦労している。

偶数シャーマン

XLシャダウォックシャーマン

マーロックシャーマン

メイジ

 秘策メイジはワイルドにおいて最も優れた、最も影響力のある戦略の1つに返り咲いた。このアーキタイプは30枚と40枚のバリエーションに分かれているが、どのレベルのプレイでも30枚リストの方が圧倒的に優れているので、ここで考える要素はない。レナサル秘策メイジが強いのは”秘策メイジが強いから”であって、非レナサルのほうが全体的に2%くらい勝率が高い。

 秘策メイジは同じトップティアデッキの偶数シャーマンやミラクルローグ、そしてビッグプリーストに対して苦戦を強いられている。これらのマッチアップ以外では優秀であり、ワイルドにおけるソリティア・スタイルのデッキに対しては、まさに圧倒的な強さ。

 エストメイジはそのソリティアデッキの1つで、秘策メイジの存在だけで総合勝率を何%も落としている。クエストメイジは非常に偏ったデッキで、アグロに対してはひどいが、遅い戦略に対しては支配的。その勝率はラダー全体を通して平凡であり、トップレジェンドでピークを迎え、そこではティア2に近く、使用率も少し上昇している。クエストメイジはここ数回の新規カードではサポートされておらず、リストはしばらく固定されている。

 メックメイジは、プレイヤーがより強力な新しいアグロデッキに引き寄せられているため、ほとんどいなくなった。

秘策メイジ

クエストメイジ

メックメイジ

ドルイド

 ドルイドはおそらくワイルドで最もカオスなクラスだろう。ミルドルイドではたくさんの実験が行われたが、《コールドライトの託宣師》と《ヒトリヨガイ》のリストは成功しなかった。代わりに最もうまく《滴正手続き》を利用しているのは翡翠ドルイド翡翠のリストはミルのプランにあまり固執せず、ファティーグへの対抗策として翡翠の偶像を使用する。ドローと防御の道具に特化したカードを増やしている。

 似たようなパッケージを使ったデッキにドラゴンドルイドがある。このデッキは同じ除去呪文とアーマーゲインの多くを使用する一方で、滴正手続きを抜いて、大型脅威と高コストカードを採用する。《火山の大木》が『ブラックロック・マウンテン』でのリリース以来、初めてプレイされている。この巨大な挑発ミニオンは、《ヒレのフレンズ》と《オニクシアの鱗》のおかげで0マナでプレイできることが多く、大きなボードスイングを可能にしている。ドラゴンドルイドは、現在多くのプレイが見られる中で最高のドルイドアーキタイプである。

 レノドルイドはドラゴンドルイドに似ているが、ハイランダー用のカードと星界配列が追加されている。全体として、これらのドルイド・デッキは重なる部分が多い。また、野生の心のガフがナーフされる前のリストとは、かなり異なっている。

 メックトゥーンドルイドのリストは獄吏王に部分汚染されているため、その強さを確信を持って評価することはできない。アグロドルイドのリストは下位ランクではスタンダードのデッキに似ていて、上位ランクではほとんどプレイされない。

ファティーグ翡翠ドルイド

ドラゴンドルイド

XLレノドルイド

メックトゥーンドルイド

ウォーロック

 レノウォーロックは、特に高ランクでは対ローグ・マッチアップのおかげでその成績が顕著に向上し、優れた防御デッキの選択肢の1つとなっている。このデッキはかつてのヴォイドコーラーのパッケージを捨て、代わりに破壊と除去を詰め込んでいる。他のレノデッキのような脅威の密度はなく、代わりにシャダウォックシャーマンのようなマッチアップ分布を持っている。

 呪いウォーロックはレノウォーロックに欠けているダメージ能力を持っているが、それには重い代償がある。他のコントロールデッキに対しては強いが、アグロに対してはやや劣り、ミラクルローグとのマッチアップはかなり悪い。

 デーモンウォーロックは、ヴォイドロードのパッケージを使ったデッキで構成されている。ハウルフィーンドのリストはひどいものだが、キューブウォーロック風の構築はスタッツからの想像よりは強い。とはいえ、信じられないほど有望というわけでもない。

 ウォーロックドルイドも同じような展開だ。メックトゥーンウォーロックは獄吏王が重荷になっており、その強さを自信を持って評価することは難しい。私たちは、このデッキが適切な構築をすればTier2と同程度になるのではないかと推測している。

 インプウォーロックはスタンダードから流出したもので、競技性のあるランクではほとんどプレイされていない。

XLレノウォーロック

XL呪いウォーロック

XLキューブデーモンウォーロック

メックトゥーンウォーロック

ハンター

 最もプレイされていないクラスたちの中で、ビーストハンターは一つの輝きを放っている。ビーストハンターは、野生精種と銛撃ち銃がナーフされる前は、おそらくワイルドで最高のデッキだった。そのため、このデッキはナーフを受けてもなお、強さを維持するのに十分な余裕があったようだ。

 ビーストハンターは、最強のアグロデッキたちとほとんどのスローな戦略に対応できる、高い完成度を維持している。ビッグプリーストとミラクルローグにのみ弱点を見せている。また、亡霊ローグのマッチアップは、高レベルでは不利に転じる可能性がある。ビーストハンターは最高の状態ですでに過小評価されていたため、その強さにもかかわらず、プレイ率が大きく復活するとは想定しにくい。

ビーストハンター

パラディン

 パラディンにはほとんど動きがない。特に有望なものもなく、高ランクのプレイヤーはこのクラスで実験することに興味がないようだ。

 新兵パラディンは、ほとんどが奇数デッキで構成されている。プラチナとダイヤモンド下位では素晴らしく見えるが、より厳しい競争に直面すると落ち込む。そのマッチアップ分布はそれほど悪くはないが、最悪のマッチアップの中には偶数シャーマン、秘策メイジ、ビッグプリーストといった、ワイルドで人気の面々がいる。奇数パラディンは競技性からかけ離れている訳ではないが、過去最も強かった時代でもほとんどプレイされていなかった。

 タックスパラディンには奇妙なことが起きている。《裁判所命令》と《レナサル》が一般的に採用されるようになり、プレイヤーは《リヴァイアサン》や《ケンゴーの無限の軍勢》といった”キュート”シナジーを利用できるようになった。タックスパラディンのプレイ率は1%未満であり、すでにあまり期待できないこのアーキタイプの構築改良をさらに困難にしている。

 メックパラディンはまあまあだが、アグロのプレイヤーは別の方向を見ている。

奇数パラディン

XLタックスパラディン

メックパラディン

ウォリアー

 海賊ウォリアーは低レベルではそこそこプレイされ、プラチナではほぼティア2に潜り込んでいる。とはいえ、ダイヤモンド上位に到達する頃には成績が悪くなり、トップ・レジェンドでは全くプレイできなくなる。しかし、ウォリアーは全てを失ったわけではない。

 激怒ウォリアーは、有望であるにもかかわらず、あまりに少ないプレイしか見られていない。このクラスがワイルドで競争力を持つようになるとしたら、それはこのデッキである可能性が高い。

激怒ウォリアー

海賊ウォリアー

デーモンハンター

 デーモンハンターはほぼ絶滅した。遺物デモハンとビッグ悪魔デモハンは存在しないに等しい。アグロデーモンハンターは完全にひどいというわけではないが、ワイルド・プレイヤーたちの想像力をかき立てるには至っていない。

アグロデーモンハンター

 

 

 お疲れ様でした